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赤字会社をM&Aを用いて売却する方法!買収や繰越欠損金について解説します

赤字会社をM&Aを用いて売却する方法!買収や繰越欠損金について解説します

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    赤字会社のM&A

    後継者不足や経営の先行き不安を理由に、M&Aを実行する中小企業が増加しています。

    基本的には黒字会社が行うM&Aですが、赤字会社であってもM&Aを実施したい場合があるでしょう。

    赤字会社でも、果たしてM&Aは実行できるのでしょうか?

    今回は、赤字会社のM&Aについて分かりやすく解説します。

    M&Aを検討中の赤字会社経営者の方必見です。

    赤字会社をM&Aを用いて売却する方法

    まず初めに、赤字会社をM&Aを用いて売却する方法を2種類ご紹介します。

    赤字会社が取り得る売却方法には、「株式譲渡」と「事業譲渡」があります。

    ⑴株式譲渡を用いた赤字会社のM&A

    最もポピュラーなM&Aの方法に、株式譲渡があります。

    株式譲渡とは、自社株式の譲渡により経営権を移転するM&Aの方法です。

    特別決議や債権者保護等の面倒な手続きが不要である為、中小企業のM&Aでは多用されています。

    株式譲渡では会社の経営権ごと丸ごと移転する為、従業員の雇用契約や債権債務の契約等も自動的に引き継がれます。

    株式譲渡によるM&Aでは、売却側である赤字会社に対して20.315%の所得税等が課税されます。

    金額に関係なく税率が一定である為、売却する側にとっては有利な方法です。

    ⑵事業譲渡を用いた赤字会社のM&A

    事業譲渡は、株式譲渡に次いで活用されているM&Aの方法です。

    株式譲渡とは違い、事業譲渡ではある一部の事業に関する権利と義務のみ承継するので、株式(経営権)の移転は伴いません。

    赤字企業のM&Aに限れば、事業譲渡は売却・買収側の双方にメリットのある方法です。

    売却側には、主要部門だけを分離して売却できるメリットがあります。

    一部の事業分野さえ業績が良ければ、会社全体で赤字でもM&Aを実行できる可能性が高まります。

    一方で買収側には、簿外債務や偶発債務を承継するリスクを除外できるメリットがあります。

    買収する側にとって赤字会社とのM&Aには、深刻な簿外債務や偶発債務を引き継ぐリスクがある為、買収を躊躇します。

    事業譲渡によるM&Aでは、欲しい部分を個別で指定して買収できる為、不要な簿外債務等を承継せずに済みます。

    以上の通り事業譲渡による赤字会社のM&Aには、売却・買収側の双方に大きなメリットがあります。

    赤字会社がM&Aによる売却を実行する際は、事業譲渡の方が適していると言えます。

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    M&Aによる赤字会社の買収と繰越欠損金

    次に、M&Aによる赤字会社の買収と繰越欠損金について解説します。

    ⑴M&Aによる赤字会社の買収と買収価格の相場

    赤字会社とのM&Aでは、買収価格の相場はどの程度なのでしょうか?

    買収価格は企業価値をベースとした交渉で決定する為、確固たる相場は存在しません。

    基本的に中小企業のM&Aでは、純資産額に数年分の営業利益を足し合わせた金額を買収価格とするケースが一般的です。

    赤字会社は営業利益がマイナスとなる為、黒字企業と比べると相場は安いケースが殆どです。

    独自のブランド力等の財務諸表に記載されない資産を持つ赤字会社であれば、例外的に高値の買収価格が付く可能性があります。

    無形資産の価値が高い赤字会社に関しては、マルチプル法やDCF法等の評価方法を用いて、将来的な価値を考慮した上で買収価格を決定します。

    ⑵M&Aによる赤字会社の買収と繰越欠損金

    赤字会社の買収により、繰越欠損金の利用による節税を図れるメリットが得られます。

    繰越欠損金とは前期以前から繰り越している税務上の赤字のことであり、黒字との相殺による節税効果を期待できます。

    繰越欠損金を保有する赤字会社を買収すれば、買収者側の黒字と繰越欠損金を相殺させて、大きな節税効果を生み出せます。

    繰越欠損金による節税が目的の買収と見なされれば、繰越欠損金の利用が認められないので注意が必要です。

    繰越欠損金による節税は二次的なメリットとして期待し、あくまで事業間のシナジー効果を狙う買収を行いましょう。

    赤字会社から引き継いだ事業を継続させれば、原則繰越欠損金は利用出来ます。

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    赤字会社と黒字会社の合併

    この項では、赤字会社と黒字会社の合併についてご説明します。

    ⑴合併比率

    合併によるM&Aを実施する際は、「合併比率」を必ず考えなくてはいけません。

    合併比率とは、消滅会社の株主に対価として付与される存続会社株式の割合を指し、消滅会社と存続会社の株価を基準に決定します。

    例えば合併比率が10:1である場合は、消滅会社の10株に対して存続会社の株式が1株交付される事を表します。

    赤字会社と黒字会社の合併でも、合併比率を検討しなくてはいけません。

    原則赤字会社の株価はゼロ円となるので、合併比率もゼロとなります。

    合併比率がゼロとなる合併を無対価合併と呼びますが、無対価合併は税務上不利(非適格合併)となります。

    有利な条件で合併する目的で、実務では合併比率を5000:1といった具合に、ゼロでは無いものの極めて低い割合に設定します。

    合併比率を設定する事で、適格合併によるメリットを享受できます。

    ⑵赤字会社と黒字会社の合併のメリット・デメリット

    赤字会社と黒字会社が合併するメリットは、前述の通り「繰越欠損金の利用による節税」です。

    黒字会社の黒字分を相殺できる為、大きな節税効果を得られます。

    節税効果に加えて、事業間のシナジー効果を得られるメリットもあります。

    赤字会社の持つ事業を自社に取り込む事で、シナジー効果により大きな利益を生み出せる可能性があります。

    一方で赤字会社と黒字会社の合併には、外部からネガティブな印象を受けるデメリットがあります。

    赤字会社との合併により、投資家等から業績に対して不安を抱かれます。

    赤字会社と合併する際には、外部関係者に合理的にM&Aの実行理由を説明しなくてはいけません。

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    会社の合併

    赤字会社同士の合併

    理論上は赤字会社同士での合併も可能です。

    この項では、赤字会社同士の合併におけるメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

    ⑴メリット

    基本的に赤字会社同士で合併するメリットはありませんが、強いて言えばシナジー効果を挙げることができます。

    互いの事業内容に強い関連性があれば、赤字会社同士の合併により大きなシナジー効果が生み出されます。

    シナジー効果のお陰で、互いが赤字状態から脱却できる期待は出来るでしょう。

    ⑵デメリット

    赤字会社同士の合併は、基本的に外部から良い印象を抱かれません。

    わざわざ手間や費用をかけてまで、赤字会社と合併する事に対して投資家は快く思わない可能性が高いです。

    赤字会社同士で合併する場合には、メリットがあるのかを慎重に検討する必要があります。

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    合併のメリット

    赤字会社は廃業とM&Aどっちがいい?

    赤字会社が取り得る選択肢には、廃業とM&Aの二つがあります。

    赤字会社は、廃業とM&Aのどちらを選ぶべきでしょうか?

    結論から述べると、廃業が適している赤字会社とM&Aが適している赤字会社の二パターンあります。

    この項では、廃業すべき赤字会社とM&Aに挑戦すべき赤字会社の二通りをご紹介します。

    ⑴廃業すべき赤字会社

    M&Aが成功すれば、従業員の雇用維持や創業者利潤の獲得等、多くのメリットを得られます。

    廃業よりもメリットが大きいので、原則赤字会社にはM&Aへの挑戦をオススメします。

    オススメこそするものの、赤字会社の買い手が見つかる可能性は低いです。

    財務諸表に現れない無形資産(ノウハウ等)を保有していない場合や、事業内容に将来性が無い場合には、買い手が見つからない可能性が高いです。

    可能性が低い状況でM&Aに挑戦すると時間や手間、費用を無駄にしてしまう為、廃業した方が良いでしょう。

    ⑵M&Aに挑戦すべき赤字会社

    廃業するとそれまでの努力が全て無かったこととなる為、極力M&Aにチャレンジした方が良いです。

    無形資産の強みを持っていたり、事業分野に成長性がある場合は、赤字会社でも買い手がつく可能性が十分あります。

    上記の条件に合致しなくても、取引先や顧客、従業員を多く保有する場合には、M&Aに挑戦すべきでしょう。

    廃業すると取引先や顧客が困る上に、従業員の生活も危うくなります。

    周囲への影響も考慮した上で、廃業かM&Aかを決定することが大切です。

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    廃業における確定申告とは?赤字廃業の確定申告や減価償却【法人・個人事業】
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    赤字会社の売却、買収を成功させるには?

    最後に、赤字会社の売却や買収を成功させるポイントを解説します。

    ⑴赤字会社の売却を成功させるには

    赤字会社の売却を成功させる上で、可能な限り経営を改善することは不可欠です。

    赤字を改善することは難しくても、無駄な在庫や資産を処分することは短期間でも可能です。

    自社の分析を行い、最適な相手に売却を打診することも大切です。

    シナジー効果が期待できる相手に売却を打診すれば、赤字会社でも希望に近い条件でM&Aを実行できる可能性が高いです。

    黒字会社と比べると赤字会社の売却は難しい為、妥協できる部分は妥協しなくてはいけません。

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    ⑵赤字会社の買収を成功させるには

    シナジー効果を最大限得られる相手を買収相手にすれば、赤字会社とのM&Aを成功させることが可能です。

    将来的な収益力や目に見えない無形資産の価値等も考慮し、買収するメリットを見極める事が重要です。

    黒字企業とのM&Aと比較して、赤字会社の買収はリスクが高いです。

    リスクを回避する為に、デューデリジェンスや交渉は徹底的に実行しなくてはいけません。

    赤字会社の高値掴みは、自社の業績を悪化させる要因となり得ます。

    赤字会社を買収する時は、通常のM&A以上に用心深く遂行する必要があります。

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    まとめ

    赤字会社によるM&Aの売却方法は、「株式譲渡」「事業譲渡」があり、売却相場は黒字企業と比べると安いケースが殆どです。

    売却を成功させるには、経営改善が必要です。

    メリット・デメリットを把握し、赤字会社の売却を検討しましょう。

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