M&Aとは?目的・メリットから手法、最新動向までわかりやすく解説
2025年12月17日更新会社・事業を売る
M&A仲介会社とは?FAとの違いから手数料相場、選び方のポイントまで徹底解説【2024年最新】
M&A仲介会社は、企業の成長戦略や事業承継に不可欠な存在です。本記事では、FAとの違いや手数料相場、失敗しない選び方を網羅的に解説。自社に最適なパートナーを見つけるためのポイントがわかります。
目次
M&A仲介会社とは?基本的な役割とサービス内容
M&A仲介会社とは、M&Aを検討している企業(売り手・買い手)に寄り添い、取引成立を支援する専門家です。中立的な立場から、最適な相手探しから交渉、契約締結までをサポートします。M&Aは複雑な手続きを伴うため、仲介会社の存在は円滑な取引を進める上で不可欠と言えるでしょう。
中小企業でM&Aの需要が拡大している背景
企業の成長には事業の強化・拡大や新規事業への参入などが不可欠ですが、これらを自社のリソースのみで進めていくには時間がかかるうえ、実際に収益化できるかどうかは未知数です。
ですが、M&Aで既存の他社や事業を取得することで、自社あるいは事業の成長にかかる時間を大幅に短縮でき、リスクも軽減することができるため、経営戦略として大企業の多くはM&Aを活用しています。
また、近年は中小企業の事業承継問題が深刻化しており、国の重要課題となっています。後継者不在の企業にとって、M&Aは事業と従業員の雇用を守る有効な解決策として広く認識されるようになりました。
こうした背景から、M&Aは大企業だけでなく中小企業でも積極的に活用されており、その需要は年々拡大しています。
株式会社レコフの調査によると、2023年の日本企業が関わったM&Aの件数は4,304件と、過去最多を記録しました。特に、事業承継を目的とした中小企業間のM&Aがこの増加を牽引しており、今後もこの傾向は続くと予測されています。
M&A仲介会社が提供するサービス内容

M&A仲介会社が提供するサービスは多岐にわたりますが、一般的には以下のプロセスに沿って一気通貫でサポートを提供します。
- 買い手または売り手候補の探索・紹介
- 企業価値評価
- 交渉戦略の立案・実行サポート
- デューデリジェンス(DD)支援
- 契約書作成・締結サポート
- クロージング(取引完了)までの一連のサポート
M&A仲介会社の2つのタイプ
M&A仲介会社には、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
- フルサポート型:専任のアドバイザーがM&Aプロセス全体をサポートします。成約率が高く、複雑な案件にも対応可能です。士業事務所やM&A仲介会社が提供しています。
- マッチングプラットフォーム型:オンライン上でM&Aの相手を探せるプラットフォームです。手数料が比較的安価ですが、専門家によるサポートは限定的です。
M&Aアドバイザーによるサポート
専門のM&Aアドバイザーが直接サポートし、成約を目指す形態です。担当者と密に連携しながらM&Aを進められるため、認識の齟齬が生まれにくく、成約率が高いのが特徴です。
主に専門のM&A仲介会社や一部の士業事務所がこのサービスを提供しています。
特にM&A仲介会社には、多様な業界知識や金融の知見を持つアドバイザーが在籍しており、外部の専門家とも連携しながら、複雑な案件にも柔軟に対応できる機動力があります。
マッチング型
マッチング型は、オンライン上で売却(譲渡)側企業と買収(譲受)側企業をマッチングさせるビジネスモデルです。M&Aプラットフォームと呼ばれており、仲介者を介さずにM&A相手を探せる特徴があります。
売却(譲渡)側企業と買収(譲受)側企業が直接やり取りを行えるため早いレスポンスが期待できます。電子契約の導入も進んでいるので、即日コンタクトと秘密保持契約を締結して商談に入ることも可能です。
気軽に利用できる反面、専門家による仲介サポートは基本的なサービスに付随していない点がデメリットのひとつです。売却(譲渡)側企業と買収(譲受)側企業が直接交渉を行うため、両社が一定の知識を持っていることが前提となります。
このような問題を見越して、状況に応じて専門家のサポートを提供するビジネスモデルもあります。さまざまなM&Aプラットフォームを比較検討してみると、M&A相手を探しやすくなるでしょう。
M&A仲介会社とFAの違いは?立場と手数料を比較
M&Aの支援方式には仲介のほかにFAがありますが、両者は役割・業務内容だけでなく、手数料の受け取り方にも違いがあります。ここでは、M&A仲介とFAの具体的な違いについてみていきましょう。
業務内容・役割
M&A仲介会社とFA(ファイナンシャルアドバイザー)の主な違いは以下の通りです。
| 項目 | M&A仲介会社 | FA(ファイナンシャルアドバイザー) |
| 立場 | 売り手と買い手の双方に対して中立 | 売り手または買い手のどちらか一方に偏る |
| 役割 | 双方の希望条件を調整し、成約を目指す | 依頼主の利益を最大限に高めることを目指す |
| 業務内容 | 相手探し、交渉、契約締結サポートなど | 財務デューデリジェンス、バリュエーション、交渉戦略立案など高度な専門的アドバイス |
手数料
手数料体系は、M&A仲介会社とFAで異なります。
| 項目 | M&A仲介会社 | FA(ファイナンシャルアドバイザー) |
| 手数料 | 売り手と買い手の双方から受領 | 契約した企業からのみ受領 |
M&A仲介は業務委託契約を売り手企業・買い手企業の双方と交わし、手数料(報酬)も双方から得るビジネスモデルです。
一方のFAは、売り手企業または買い手企業のいずれか一方とのみ契約するため、手数料(報酬)は契約した企業からのみ受け取ります。
M&A仲介会社を活用する3つのメリット
多数のM&A候補から相手を探せる
M&Aを行う会社自身で交渉先相手を探すとなれば、どうしても範囲が限定されやすいですが、M&A仲介会社に依頼することで広範囲から相手先を探すことができます。
多数のM&A候補から交渉相手を探すため、よりシナジーが見込める企業や希望条件に合った企業がみつかりやすくなる点が、M&A仲介にサポートを依頼する大きなメリットです。
専門的なアドバイスやサポートを受けられる
M&A仲介会社に在籍するM&Aアドバイザーは、M&Aに関するノウハウ・知識・経験を持つスペシャリストであるため、M&Aを進めるうえで専門的なサポートやアドバイスが受けられる点が最大のメリットです。
また、M&Aアドバイザーはそれぞれ得意とする業種を持っていることが多いため、自社の業種でM&A支援実績を持っていれば、より有用なサポートに期待できます。
売り手・買い手企業とも事業運営を進めながらM&A交渉を進めていかなければなりませんが、M&A仲介会社のサポートによって業務への支障を最小限に抑えられる点も大きなメリットです。
相手とのコミュニケーションの円滑化
M&A仲介会社は売り手・買い手企業双方とコミュニケーションを取りながら、M&A交渉を進めていきます。双方の主張や経営者の思いを摘み取りつつ、互いが納得できる妥協点を探し交渉をまとめていくため、スムーズにM&Aが成立しやすい点が大きなメリットです。
売り手・買い手企業が直接交渉を行なえば主張がぶつかり合ってしまったり、時には感情的になってしまったりする可能性もありますが、M&A仲介会社が間に入ることで円滑なコミュニケーションが図れ、結果的にM&Aが成立する可能性も高まります。
M&A仲介会社を利用する際の注意点・デメリット
仲介手数料が必要
M&A仲介では、依頼者は仲介者に対して仲介手数料を支払う必要があります。着手金・中間金・成功報酬などに分けられており、M&A案件の規模によって支払う手数料の総額は変わってきます。
売却(譲渡)側企業は、売却益の一部から支払うのが一般的です。売却益の運用計画を立てる際は、仲介手数料や税金を考慮しておく必要があります。
利益相反取引の恐れがある
M&A仲介会社は、売り手と買い手の双方から手数料を受け取るビジネスモデルのため、構造的に利益相反が生じる可能性があります。
高く売りたい売り手と、安く買いたい買い手の間を取り持つ中で、リピート取引が期待できる買い手側を無意識に優遇してしまうケースも考えられます。
その結果、売り手が本来得られるはずだった利益を損なうリスクがあるため、仲介会社の選定や契約内容の確認は慎重に行う必要があります。
失敗しないM&A仲介会社の選び方
M&Aの成否は、パートナーとなる仲介会社選びで大きく左右されます。ここでは、自社に最適なM&A仲介会社を選ぶための3つのポイントを解説します。
実績や専門性の高さで選ぶ
まず確認すべきは、M&Aの支援実績です。特に、自社の業界や事業規模に近い案件の実績が豊富かどうかは重要な判断基準となります。公式サイトで過去の成約事例を確認したり、相談時に具体的な実績を尋ねたりしましょう。また、公認会計士や弁護士などの専門家が在籍しているかどうかも、サービスの質を見極める上で参考になります。
手数料体系の透明性を確認する
M&A仲介会社の手数料体系は会社によって様々です。一般的には、相談料、着手金、中間金、成功報酬などで構成されますが、完全成功報酬制を採用している会社もあります。契約前には、どのタイミングで、どのような計算根拠で費用が発生するのかを明確に確認し、複数の会社を比較検討することが不可欠です。不明瞭な料金体系の会社は避けるのが賢明です。
担当者との相性も重要
M&Aは、数ヶ月から1年以上かかる長期的なプロジェクトです。そのため、自社の状況を深く理解し、親身に相談に乗ってくれる担当者との出会いが成功の鍵を握ります。初回相談などの機会を通じて、担当者の人柄や知識レベル、コミュニケーションの取りやすさなどを確認し、「この人になら安心して任せられる」と思えるかどうかを見極めましょう。
中小企業のM&Aについて
近年は、さまざまな経営課題の解決や事業の成長・促進などの目的で、多くの企業がM&Aを活用するようになってきました。中小企業のM&Aも増えていますが、大企業M&Aと中小企業M&Aでは、目的や大きさに違いがあります。
大企業M&Aと中小企業M&Aの違い
大企業M&Aと中小企業M&Aでは、具体的にどのような部分が違うのでしょうか。ここでは、目的とリスクの大きさ、2つの面から違いを解説します。
目的
大企業がM&Aを行う場合、事業規模やエリアの拡大・市場でのシェア獲得、破綻企業の再生などを目的とするケースが多いです。FAが支援することが大半であり、時には経営の合理化を図るために大幅な人員削減を行うこともあります。
対して中小企業がM&Aを行う場合、最も多いのは事業承継目的によるものであり、相手企業は同業あるいは隣接業種であるケースが多いです。
売り手企業にとっては従業員の雇用維持、買い手企業も売り手従業員(特に有資格者など)の獲得を視野に入れているケースが多いため、友好的なM&A成立を前提として交渉が進められます。そのため、売り手・買い手双方の支援を行うM&A仲介会社が活用されるケースがほとんどです。
リスクの大きさ
M&Aには当然リスクが伴いますが、大企業と中小企業で大きく違うのは株主に対するリスクの大きさです。特に上場している大企業同士がM&Aを行う場合、双方に不特定多数の株主が存在するため、M&Aの内容や価額が適正でないと株主に判断されれば訴訟を起こされる可能性もあります。
そのリスクを回避し自社の条件が可能な限り満たせるよう、売り手・買い手それぞれにFAが就くケースがほとんどです。そのため、互いの平行線をたどり交渉が長期化するケースも少なくありません。
対して、中小企業の場合は経営者と株主が同一であるケースや親族が株主であるケースが多く、M&Aの円滑な進行を優先させるため、M&A仲介会社に支援を依頼することが一般的です。
中小企業M&Aの際に仲介会社が選ばれる理由
先に述べたように、中小企業M&Aの際はM&A仲介会社が相談先となるケースがほとんどです。なぜ中小企業M&AではM&A仲介会社が選ばれるのか、その理由には以下の2つがあります。
効率的な候補者探し
売り手・買い手企業が自身でM&A交渉の候補者を探すこともできますが、範囲が限定されやすいだけでなく時間も必要です。
M&A仲介会社にマッチングを依頼することで、広範囲から交渉の候補者を探すことができ、希望条件に合った企業やシナジーが見込める企業を効率的に探すことができます。
双方向コミュニケーション
M&A仲介会社は、売り手・買い手企業の双方から主張や譲歩可能な範囲などについて、都度コミュニケーションを取りながら交渉を進めていきます。
もし売り手・買い手企業が直接交渉すれば、感情のもつれなどからトラブルに発展する可能性もあるでしょう。ですが、M&A仲介会社を介することでスムーズに情報の伝達や整理ができ、互いが折り合える条件をみつけやすくなるため、M&A成立の可能性も高まります。
最適なM&A仲介会社を選ぶための4つのポイント
M&A仲介会社は多数ありますが、どの会社へ支援を依頼するかによって成功率が変わるため選び方が重要です。ここでは、M&A仲介会社を選ぶ際にチェックすべき4つのポイントを紹介します。
実績の豊富さ
支援実績がどの程度あるかという点は、M&A仲介会社を選ぶ際の重要なポイントです。支援実績が多ければ、その分だけノウハウも蓄積されていると考えられます。
M&Aの成功率はそう高いものではないため、支援実績をM&A仲介会社選びも判断基準のひとつです。また、確認するときは自社と同業種のM&A支援実績もみておくとよいでしょう。同業種での支援実績があれば、より有用なアドバイスにも期待できます。
報酬体系
M&A仲介会社の報酬体系は、会社によって違ううえに手数料項目にはさまざまなものがあります。手数料は数百万を超えることがほとんどなので、あらかじめ報酬体系を確認しておくことが重要です。
もし手数料項目の内容や算出方法でわからない点がある場合は、正式に業務委託をする前に確認しておきましょう。また、M&A仲介会社を利用した場合、M&A成立時は成功報酬が生じますが、ほとんどの会社はレーマン方式によって算出しています。
レーマン方式では何を算出基準額(計算ベース)とするかということも必ず確認しておくことが重要です。M&A仲介会社にはさまざまな報酬体系がありますが、費用面での不安を軽減したい場合は完全成功報酬制の会社を選ぶとよいでしょう。
得意とする業種・エリアや取引規模
M&A仲介会社が主に取り扱うM&Aの規模(取引規模)は会社によって違います。得意とする取引規模がかけ離れている場合、M&A仲介会社の保有ネットワークからでは候補先企業がなかなかみつからない可能性もあるため、自社と同規模の案件実績を持っているまたは得意としているところを選ぶことがポイントです。
また、M&A仲介会社には特定業種の支援に特化した「業界特化型」と業種全般のM&Aを支援する「非特化型」とがあり、さらに地域に根ざしたM&A支援を行っているところもあります。
それぞれ異なる強みを持っているので、自社のM&A目的に合わせて選ぶのも方法のひとつです。それらを総合的に判断し、自社に合ったM&A仲介会社を選ぶことがM&A成功のポイントともなります。
ニーズにあったサポート
自社に必要なサポートが受けられるかという点も、M&A仲介会社を選ぶ際の重要なポイントです。M&A仲介会社の多くは相談からクロージングあるいはPMIまでの一貫支援を行っていますが、どこまでサポートが受けられるかなど細かな部分は各社の設定によっても違う場合もあります。
M&A仲介会社の公式㏋にはサポート範囲が載っていますが、自社に必要な範囲のサポートが受けられるかを相談時に再度確認しておくと安心でしょう。
M&A仲介会社の手数料体系を理解する
M&A仲介会社の手数料は、以下の項目で構成されるケースが多く、会社によって異なります。成功報酬の料率は、仲介会社の規模や案件の規模・難易度によって変動します。2025年時点では、小規模M&A案件で3~5%程度が相場とされています。
- 着手金:M&Aプロセス開始時に支払う費用
- 月額報酬:M&Aプロセス進行中に毎月支払う費用
- 成功報酬:M&Aが成立した場合に支払う費用(成約金額に応じて変動)
- 実費:デューデリジェンス費用、交通費、宿泊費など
相談料(事前相談料)
M&Aを検討している段階や候補先企業を探したいなど、事前相談を行う際に相談料(事前相談料)がかかるM&A仲介会社もあります。
最近は相談料(事前相談料)がかからないM&A仲介会社がほとんどですが、実際に相談を行う前に相談料(事前相談料)の設定を公式㏋などで確認しておきましょう。
相談料がかかる場合は数千円から1万円程度が相場ですが、初回相談のみ無料など各社に設定が違うこともあるので注意が必要です。
着手金
着手金は、M&A会社と業務委託契約を締結した時点で生じます。着手金はどのM&A仲介会社でもかかるわけでなく、着手金がかかる場合の金額もM&A仲介会社によって違うので、相談時や公式㏋で確認しておきましょう。
着手金の相場は100万円から200万円程度であるケースが多いですが、支払い後はM&Aが不成立に終わっても返金されず、M&A仲介会社によってはM&A成立時は成功報酬の一部に充当されることもあります。最近は着手金がかからないM&A仲介会社が多いので、いくつかM&A仲介会社の㏋を確認してみるとよいでしょう。
月額報酬
月額報酬は業務委託契約期間中に毎月支払う手数料のことで、月当たりの金額は数十万程度が目安ですが、担当者の力量やM&A難易度によっても変わります。また、リテイナーフィーや月額顧問料という項目になっているM&A仲介会社もありますが、内容は同じものです。
月額報酬を設定しているM&A仲介会社は少ないですが、設定されている場合はM&Aが完了(業務委託契約完了)まで毎月支払う報酬なので、交渉が難航するなどで長期化すればその分だけ総支払額が高くなります
中間報酬
中間報酬とは、基本合意成立などM&A交渉が一定成果段階に至った時点で生じる手数料です。すべてのM&A仲介会社が中間報酬を設定しているわけではなく、無料の会社もあれば固定報酬や成功報酬の10〜20%の会社など、各社の報酬体系によって変わります。
中間報酬がかかる場合は基本合意成立を発生条件としているM&A仲介会社が多いですが、そのタイミングはM&A仲介会社によって変わるため、業務委託契約を交わす前に必ず確認しておきましょう。
デューデリジェンス費用
デューデリジェンスは基本合意締結後に行われる買収監査のことを指し、買い手企業が売り手企業の実態を調査することです。売り手側から提出された資料が事実と合っているか、潜在リスクの有無および程度などを把握するために行われます。
デューデリジェンス費用が必要となるのは、基本的に買い手企業のみです。財務・法務・会計・人事などから必要分野の調査を行いますが、どこまでを調査範囲とするかで費用は大きく変わります。
成功報酬
成功報酬は、M&Aが成立した場合にM&A仲介会社へ支払う手数料です。「レーマン方式」という方法で成功報酬額を算出するM&A仲介会社が大半であり、この方式では株式譲渡価額など各社が定めた算出基準額に一定料率を乗じて成功報酬額を計算します。
レーマン方式の手数料率は算出基準額のレンジが高くなるほど下がりますが、算定基準額となるものは各社によって異なるため業務委託契約前に確認しておくことが重要です。
なお、M&Aが不成立だった場合は当然のことながら成功報酬は発生しません。また、中間報酬を支払っている場合は成功報酬発生時にその分が差し引かれるケースがほとんどです。
業務遂行時に生じた実費
ここまで紹介した手数料のほかに、担当M&Aアドバイザーの業務遂行時にかかった実費が別途請求される場合もあります。該当するのは、相手先企業への訪問などM&A業務に付随した交通費や宿泊費などです。
これらの実費を別途請求するM&A仲介会社もあれば、成功報酬に含めるM&A仲介会社もあるので、詳細を担当者へ確認しておくとよいでしょう。
報酬体系の違い
M&A仲介会社の報酬体系は、着手金が発生する報酬体系と完全成功報酬制の報酬体系とあり、2つ違いを知っておくとM&A仲介会社を選ぶ際にも役立ちます。
着手金が発生する報酬体系
着手金とは、売却(譲渡)側企業とM&A仲介者のアドバイザリー契約締結のタイミングで発生する仲介手数料のことです。
アドバイザリー契約締結後、M&A仲介はM&A需要の市場調査や、買収(譲受)側企業の選定などを行うための人件費が必要になります。
着手金の相場は50~200万円と幅広いです。というのは、M&A案件の規模次第で必要な業務量が激変するほか、営業経験や金融知識を持つ優秀な人材が担当になることも多いためです。
着手金が発生する報酬体系のデメリットは、初期費用の負担が大きくなることです。成約するか分からない案件に対して支出することになるので、大きな痛手となります。
完全成果報酬制の報酬体系
完全成果報酬制とは、成果報酬(成功報酬)以外の仲介手数料が発生しない報酬体系のことです。M&A成約という確かな成果が出てから初めて、M&A仲介者から依頼者へ仲介手数料の請求が行われます。
依頼者側のメリットは、M&Aが成約しなかった場合に報酬だけ支払うリスクがなくなることです。対してM&A仲介者側のデメリットは、M&Aを成約させなければビジネスモデルとして成立しないことです。
近年は、M&A需要の増加によりM&A業界の競争が激化しているため、同業他社との差別化を目的に完全成果報酬制のビジネスモデルを採用する仲介者が増えています。
M&Aのご相談は完全成果報酬制のM&A総合研究所へ
M&A総合研究所は、中堅・中小規模のM&A仲介を手掛けるM&A仲介会社です。料金体系は成約するまで完全無料の「完全成果報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。
案件ごとにM&Aの知識・実績豊富なアドバイザーがつき、クロージングまで丁寧にサポートいたします。
報酬体系が明確になっている分、手数料の交渉などで時間を取られることはありません。M&Aに関して無料相談をお受けしておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
最新のM&A市場動向
M&A市場の現状
2025年現在、M&A市場は活況を呈しています。特に中小企業のM&Aは、後継者不足問題の深刻化などを背景に増加傾向にあります。また、デジタル化やグローバル化といった変化に対応するための戦略的M&Aも注目されています。
今後のM&A市場の展望
今後のM&A市場は、更なる成長が見込まれています。中小企業のM&Aは引き続き増加し、大企業によるM&Aも活発化すると予想されています。また、クロスボーダーM&Aや事業再生型M&Aなども増加すると考えられます。
M&Aを成功させるためのポイント
M&Aを成功させるためには、綿密な準備と適切な情報収集が不可欠です。M&A仲介会社を適切に選定し、専門家のアドバイスを積極的に活用することで、M&Aのリスクを軽減し、成功確率を高めることができます。
M&A仲介会社以外の相談先
FA(ファイナンシャル・アドバイザー)
FA(ファイナンシャル・アドバイザー)は、M&A仲介会社と同じくM&A支援を専門に手掛ける事業者です。ノウハウや経験が豊富にあるので、有用なサポートに期待できます。
また、売り手・買い手のどちらかの支援に就くアドバイザリー方式なので、自社の利益最大化を目指す場合に適しており、上場企業のM&Aを支援するケースが多いです。報酬は売り手・買い手のどちらか一方からのみ受けとる形なので、M&A 仲介会社に比べると高額になります。
事業承継・引継ぎ支援センター
事業承継・引継ぎ支援センターは、中小企業の事業承継・M&Aによる事業承継についての相談対応を行っています。中小企業の事業承継の円滑化および促進を目的に国が設置した相談窓口であり、無料で相談することが可能です。
全国に相談窓口があるので地方企業でも利用がしやすく、個人事業主も利用できます。民間のM&A仲介会社や士業事務所との連携体制があるので、橋渡しをしてもらえる点もメリットです。
商工会・商工会議所
商工会・商工会議所は中小企業の経営改善に向けた相談対応や指導を行う団体であり、事業承継・M&Aによる事業承継の相談対応も行っています。
商工会・商工会議所の会員であれば無料で相談することができますが、会員でない場合は入会金と月会費が必要です。公的な団体であるため中小企業が利用できる支援制度にもくわしく、必要に応じて連携している専門家や公的窓口へつないでくれます。
ただし、商工会・商工会議所そのものが直接M&Aの具体的なサポートをしているわけではないため、M&A実施が決定したら連携している専門家などへあらためて支援を依頼するかたちがほとんどです。
金融機関
M&Aを行う場合、特に買い手は買収資金の調達で金融機関に相談するケースも多いでしょう。最近はメガバンクだけでなく、都市銀行などでもM&A専門部署を置いて支援を行っているところが多くなっています。
取引関係のある金融機関がM&A支援を行っている場合は相談するのもよいでしょう。ですが、金融機関によって対応しているM&Aの規模やサポート範囲が異なるため、事前の確認が必要です。
弁護士
弁護士は主に法務面からM&Aをサポートし、訴訟リスクやコンプライアンス、重要な事業用資産の権利関係等を調査する法務デューデリジェンスを担います。
また、秘密保持契約書・基本合意書・最終契約書など契約書のリーガルチェックを行うのも重要な役割のひとつです。特に、M&Aの契約書作成や法的トラブルが起こった場合などは弁護士は頼もしい相談先といえるでしょう。
公認会計士・会計士
公認会計士・会計士は、M&Aの企業価値評価や財務デューデリジェンスなど財務面のサポートを行っています。顧問会計士がいる企業の場合、特に売り手企業は自社の財務状況やキャッシュ・フローの確認や簿外債務の洗い出しをM&A実施前に相談することが可能です。
顧問会計士であれば自社の状況鵜をよく知っているので、M&A検討段階でのよい相談先となるでしょう。ですが、M&Aに精通しているかどうかは個々の公認会計士・会計士により異なるため、相談できる範囲が限定される可能性もあります。
税理士
税理士はM&Aにおいて税務デューデリジェンスを担当します。M&Aを行った場合は売り手・買い手ともに税金がかかるため、適切な税務処理が必要となり、税理士に相談する機会は多いでしょう。
中小企業の多くは顧問税理士がいるため、M&Aの初期相談やM&A前の自社の税務処理状況チェックなどをすることが可能です。また、普段から付き合いがあれば相談しやすいというメリットもあります。
ですが、交渉相手先を探す場合などは税理士のネットワークだけでは難しいケースが多く、M&A支援の経験がなければ相談できる範囲が限られる可能性が高いです。
M&A仲介についてのまとめ
M&A仲介は中小企業のM&Aに適した支援形式あり、実際に中小企業がM&Aを行う場合のほとんどはM&A仲介会社が支援を行っています。
M&Aは、事業成長スピードの加速化や事業承継の実現など、経営課題を解決できる有効な手段のひとつです。特に中小業は少子高齢化などの影響もあり、今後M&Aを活用するケースは増えると考えられますが、満足度の高いM&Aが行えるかはM&A仲介会社選びが大きなカギとなります。
M&A仲介会社を選ぶポイントには、報酬体系・サポート範囲・担当アドバイザーとの相性などがありますが、それらを総合的に判断して自社に合ったところを選ぶことが重要といえるでしょう。
M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所
M&A・事業承継のご相談は成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴
- 譲渡企業様完全成功報酬!
- 最短43日、平均7.2ヶ月のスピード成約(2025年9月期実績)
- 上場の信頼感と豊富な実績
- 譲受企業専門部署による強いマッチング力
M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
あなたにおすすめの記事
M&Aとは?目的・メリットから手法、最新動向までわかりやすく解説
M&Aは、事業承継や事業拡大の有効な手段として注目されています。しかし、成功には目的や手法の正しい理解が不可欠です。本記事では、M&Aの基礎知識から目的、メリット・デメリット、最...
買収とは?用語の意味やメリット・デメリット、M&A手法、買収防衛策も解説
買収には、友好的買収と敵対的買収とがあります。また、買収に用いられるM&Aスキーム(手法)は実にさまざまです。本記事では、買収の意味や行われる目的、メリット・デメリット、買収のプロセスや...
現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説
M&Aや投資の意思決定するうえでは、今後得られる利益の現時点での価値を表す指標「現在価値」についての理解が必要です。今の記事では、現在価値とはどのようなものか、計算方法や割引率、キャッシ...
株価算定方法とは?非上場企業の活用場面、必要費用、手続きの流れを解説
株価算定方法は多くの種類があり、それぞれ活用する場面や特徴が異なります。この記事では、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセス、株...
赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説
法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。しかし、会社は赤字だからといって、必ず倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリット...
関連する記事

M&AのSPA(株式譲渡契約書)とは?必要性や記載事項と契約時の注意点を解説!
M&AのSPAとは株式譲渡契約書のことです。株式譲渡はM&Aで最も多く用いられているスキーム(手法)であり、M&Aの当事者となれば目にする可能性が高いでしょう。本コラムで...

財務アドバイザーとは?M&A仲介との違いや役割についても解説!
M&Aの検討や実施をする際に財務アドバイザーに相談するのも1つの手段です。本コラムでは、財務アドバイザーの概要やM&A仲介との違い、財務アドバイザーがM&Aで担う役割など...

M&Aのタームシートとは?重要性や記載内容と作成メリットについて解説!
M&Aにおけるタームシートは、合意内容を確認しながら交渉を円滑に進めるために役立つものです。本コラムでは、タームシートの概要と重要性、タームシートの項目内容と作成する際のポイント、ターム...

個人保証とは?経営者のメリットやデメリットとガイドラインについて解説!
これまで中小企業が金融機関から経営資金を借金しようとする場合、多くは経営者の個人保証(連帯保証)を求められてきたのが実態です。本コラムでは、個人保証の概要やメリット・デメリット、個人保証の撤廃を...

MOU(Memorandum of Understanding)とは?基本合意書の内容と他の契約書との違いを解説!
M&AにおけるMOU(Memorandum of Understandingの略称)とは基本合意書のことであり、M&Aの成立に向けた重要なプロセスです。本コラムでは、MOUを他の...

不動産デューデリジェンスの目的は?不動産DDの流れや種類を解説!
不動産デューデリジェンスは不動産投資を行うときや、M&Aでの譲渡対象に不動産が含まれている場合に必要な調査です。この記事では、不動産デューデリジェンスの目的や調査項目の種類、実際の調査が...

事業デューデリジェンスの目的は?ビジネスDDの調査・分析の流れやメリットを解説!
M&Aを実施するときには、必ず事業デューデリジェンス(ビジネスDD)を実施します。事業デューデリジェンスはどうして必要なのでしょうか。この記事では、事業デューデリジェンスの目的や分析手法...

海外M&Aのメリットや手法は?買収の目的や事例10選を解説!
国内企業が海外企業とM&Aを行う場合がありますが、海外企業とのM&Aには地政学リスクなどの国内企業とのM&Aとは違った注意点があります。この記事では、海外企業とのM&am...

税務DDの目的や手順・調査範囲を徹底解説!M&Aにおけるリスクは?
M&Aの成功のためには、税務DD(デューデリジェンス)が重要です。税務DDとは、企業が他の企業を合併や買収する際に行う重要な調査の一つです。本記事では、税務DDの目的、手順、調査範囲、実...
















株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。