M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2021年5月20日更新業種別M&A
保険代理店の売却額とは?売却方法や価額の上げ方を解説!
保険代理店は、事業エリアを拡大し、顧客を獲得する機会を増やすことで、事業成長を成し遂げることができます。そのため、保険代理店を売却する際には、いかに相手の増益に貢献できるかが売却額を左右するポイントです。ここでは、保険代理店の売却についてご紹介します。
はじめに
近年増加しているM&Aですが、理想的な売却額を達成することは決して簡単なことではありません。売却額は単純に会社の資産価値だけでなく、事業の将来性やリスクの有無、そして交渉の結果によって変動します。そのため、売り手は理想的な売却額を達成するためにさまざまな対策を行う必要があります。
また、理想的な売却額を達成するための対策は業界・業種ごとに異なっており、業界・業種に合わせなければなりません。今回は保険代理店のM&Aにスポットライトを当て、売却方法や売却額の上げ方について詳しく説明していきます。
保険代理店の売却方法
保険代理店を売却する方法は、大きく分けて以下の3つがあります。
- 株式譲渡
- 合併
- 事業譲渡
①株式譲渡
株式譲渡は株式を譲渡することによって経営権を第三者に渡し、買い手の子会社になるという方法です。株式譲渡はM&Aの手法において最も一般的な方法であり、会社売却においてもよく利用されます。
株式譲渡はスピーディーかつ簡潔にM&Aを進められるうえに、公的機関への手続きも必要ありません。そのため、他のM&Aの手法よりも多くの場面で使用されています。
しかし、株式譲渡にもデメリットがあります。株式譲渡は包括的承継が発生する方法であるため、買い手が売り手の負債や不要な資産を引き継いでしまうのです。もしその中に簿外債務のような買い手が把握しづらいリスクがあった場合、経営統合を行ううえで深刻な障害になる恐れがあります。
また、中小企業や零細企業同士が株式譲渡を行う場合、経営者が顔見知り同士であれば手続きが適当になってしまうケースがあります。株式譲渡は公的機関を通さない方法であるため、法的なチェックが入りづらく、正しいプロセスを行わなければ契約が無効になる恐れがあるので注意が必要です。
このように、株式譲渡を行う際はさまざまな手続きが発生するため、M&A仲介会社などの専門家に相談することをおすすめします。
M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つアドバイザーが専任につきM&Aをフルサポートいたします。
料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)M&Aに関して、無料相談をお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。
②合併
合併とは、複数の会社を1つの会社に統合する手法で、M&Aの手法の1つです。一見すると合併は株式譲渡と似ていますが、売り手の会社が消滅し、完全に買い手の会社の中に組み込むという点で決定的に異なります。株式譲渡は売り手の会社の独立性がなくなるだけですが、合併は会社自体が消滅してしまうのです。
また、合併は、完全に経営統合を行うため、経営統合をした後の意思決定がスピーディーになりやすく、連帯感も高まり、経営統合後の会社経営がスムーズになるというメリットがあります。ただし、合併も包括的承継を行う手法であるため、買い手が売り手のリスクを引き継ぐ点には注意が必要です。
さらに、合併は大きく分けて「吸収合併」と「新設合併」の2種類があります。「吸収合併」は買い手が売り手の会社を吸収する手法で、「新設合併」は当事者である会社が新しく設立した会社に吸収される手法です。ただし、いずれの手法であっても手続きが煩雑になりやすいというデメリットがあります。
③事業譲渡
保険代理店という「事業」だけを売却するのであれば、事業譲渡という手法を使います。事業譲渡は会社ではなく事業単体を売買する手法であり、会社という組織が大きく変わることはありません。
また、事業譲渡は契約の範囲内で承継できるものを選べるため、包括的承継は発生しません。そのため、買い手はリスクを回避しながら売り手を買収することができます。さらに、売り手にとっては、ノンコア事業を整理してコア事業に集中したい組織体制を作る際に、事業譲渡が役に立つでしょう。
一方、事業譲渡には、合併のように手続きが煩雑になりやすいという欠点があります。なぜなら、事業譲渡を実施すると、雇用契約を含めたさまざまな契約や事業の許認可が白紙になるため、再契約し直す必要があるからです。
他にも不動産を移転させるのであれば、登記の変更を行わなければなりません。また、株式譲渡や合併と違って消費税が発生するなど、気を付けなければならないポイントが多くあります。
そのため、事業譲渡を検討する際は、M&A仲介会社の協力を得ることをおすすめします。M&A総合研究所には、専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、培ったノウハウを活かしてM&Aをフルサポートいたします。
料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)無料相談をお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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保険代理店の売却額相場
保険代理店のM&Aは大企業同士が行っているケースも多く、売却額は数十億~数百億円に達するケースも少なくありません。
とりわけ店舗型の保険代理店は、店舗数に比例して売却額が向上する傾向があり、日本全国に店舗を持つ大型の保険代理店は売却額が大きくなります。また、国際規模の保険代理店のM&Aでは、1,000億近い額の売却額に達することもあります。
保険代理店の売却金額を上げるためには?
保険代理店の売却金額を上げる方法には、以下のようなものがあります。
- 自社の強みを生かす
- リスクの軽減
①自社の強みを生かす
自社の強みをどれだけ生かせるかによって売却額は変化します。当然ながら、M&Aとは、買い手が売り手の会社を買収することでさらなる利益を得ようとするものです。そのため、売り手は、自社の強みが買い手の利益にどれほど貢献できるのかをアピールする必要があります。
保険代理店の場合、その強みに該当するものは「事業エリア」と「従業員の質」です。保険代理店は事業エリアの規模が広ければ広いほどスケールメリットを得られます。さらに、買い手が進出していないエリアに店舗を持っているのであれば、それだけでも買い手には魅力的に映ります。
また、保険代理店はより多くの顧客に保険商品を売ることで収益を増やしている事業であるため、実際に販売している「従業員の質」も重要です。従業員の質が高く、安定的に売り上げが見込めると判断されれば、買い手もより高い売却額を提示してくるでしょう。
さらに、店舗型ではなくインターネットで保険を販売している保険代理店では、どのようなシステムやサービスを用いているかによって売却額が左右されます。もし独自性の高いシステムやサービスを保有しているのであれば、売却額を引き上げるきっかけになるでしょう。
②リスクの軽減
M&Aの際は、売り手側が持つリスクを軽減させるだけでも、売却額を上げるきっかけになりますが、厳密にいうと「売却額を下げない」ためのポイントと言えるでしょう。先述したように、株式譲渡や合併のような包括的承継が発生する手法では。売り手のリスクがすべて買い手に引き継がれる恐れがあります。
そのため、買い手はデューデリジェンスを行うことによって売り手のリスクを精査し、交渉の材料にします。もし売り手が重大なリスクを持っている場合は、M&Aに大きな影響を与えることになります。
負債や訴訟のような経営統合の妨げになるようなリスクが発覚すれば、買い手は売却額をより低く提示します。最悪の場合、M&A自体をとりやめにすることもあり得るでしょう。
また、負債や訴訟だけでなく、日々の業務の内実も売却額に影響します。従業員の質が悪かったり、業務の進め方に問題点があった場合も注意が必要です。
このように、売却額を下げないようにするためには、懸念されるリスクを少しでも軽減することが重要です。
必要があれば経営コンサルティング会社やM&A仲介会社のサポートを得たうえで、負債を整理したり、業務の進め方を改善するなど会社の磨き上げを行っておくのがベストです。
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保険代理店の売却における注意点
保険代理店を売却する際には、以下のような注意点に配慮しておく必要があります。
- 従業員への影響
- 交渉の重要性を踏まえる
①従業員への影響
保険代理店に限らず、あらゆる会社のM&Aに共通するものですが、従業員への影響には十分に注意する必要があります。なぜなら、M&Aは買い手が売り手の会社や事業の経営権を得るものであるため、経営統合の進め方によっては給与体系や業務内容、経営環境などが大きく変わってしまうからです。
経営環境が変化すれば、売り手の会社で今まで働いてきた従業員にも少なからず影響が出ます。また、買い手の会社の従業員と一緒に働くようなことになれば、派閥ができたり、従業員同士の人間関係が変化することも考えられます。
さらに、M&Aによる変化が顕著になると、従業員がそれを嫌って大量に離職する可能性も否定できません。従業員が減ってしまうと経営統合に支障が出るうえ、事業の中核を担う従業員が離職してしまう場合には重要機密が漏洩してしまうことにもなりかねません。
保険代理店は会社によって給与体系やインセンティブの仕組みが異なっていることが多く、経営環境が全く異なることもあります。そのため、M&A後の変化が従業員にどのような影響を与えるのかを注意深く見ておく必要があります。
加えて、M&Aに反対する従業員がいることを見越し、説得材料もきちんとそろえておきましょう。
②交渉の重要性を踏まえる
M&Aでは、交渉の重要性を踏まえておくことも注意点の1つと言えます。売却額は買い手のニーズに応えられるかどうかや、リスクの有無に影響されるものですが、最終的な価額を決定するのは「交渉」であるといっても過言ではありません。
たとえ売り手にとって有利な条件があったとしても、交渉を誤れば想定していた売却額に届かない可能性もあります。そもそも、M&Aにおいて買い手と売り手の考えは同一ではありません。
当然ながら買い手はより安い売却額で会社を獲得したいと考え、売り手はより高い売却額を目指しています。そのため、M&Aにおける交渉では、買い手と売り手の双方がいかに妥協点を見出していくかが重要になります。
また、交渉では、交渉を上手く進められるか、当事者のノウハウや経験が問われるようになります。さらに、当事者のノウハウや経験は、売り手が経営再建や事業承継などのような切実な理由でM&Aを行う場合には一層重要になります。
売り手が切実な理由を抱えていると、それだけで買い手は交渉でイニシアティブを握りやすくなります。そのため、買い手が足元を見てくれば、売却額を下げられてしまう可能性も否定できません。
会社売却を行う際、もし売り手が買い手に対して不利になると感じたときは、一度M&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所では、M&Aの経験も知識も豊富なアドバイザーがご相談から交渉・クロージングまでしっかりサポートいたします。
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保険代理店の売却はM&A仲介会社に相談
保険代理店を売却したいときは、M&A仲介会社に相談することがおすすめです。保険代理店に限ったことではありませんが、あらゆる業界・業種において、M&A仲介会社はM&Aのサポートを得るうえで理想的な専門家であると言えます。
M&A仲介会社は買い手と売り手をつなげるマッチングをはじめ、M&Aを成功させるための交渉、成約してからのアフターM&Aの支援など、さまざまなサポートを行っています。
そもそもM&Aは、成功率が3割~5割程度であると言われており、長ければ1年以上の時間を費やすものですが、全般的に支援してくれるM&A仲介会社であれば成功率を引き上げるだけでなく、費やす時間も短縮化してくれるでしょう。
また、最近のM&A仲介会社は、さまざまな業界・業種のM&Aを網羅的に手掛けていることはもちろん、特定の業界・業種に特化している会社もあります。そのような会社は業界の動向や事情に精通しており、よりクライアントに適切なサポートをしてくれるでしょう。
近年のM&A仲介会社とは?
最近のM&A仲介会社はリーズナブルな料金で行っている業者も多く、中小企業や零細企業でも気軽にサポートを依頼できるようになっています。とりわけ完全成功報酬制をとっているM&A仲介会社では、M&Aが成約しない限り料金が発生しないため、より良心的な金額でサポートを受けられるでしょう。
一方、M&A仲介会社の中には悪質な業者がいることにも注意しましょう。悪質な業者は自社の利益ばかりを優先するため、クライアントにとって利益にならないM&Aを無理にすすめてきます。「他のM&A仲介会社のサポートを受けない」という契約をさせる悪質な業者もいるため気を付けましょう。
悪質なM&A仲介会社を避けるためには、サポートを依頼する業者の実績や評判を事前に調べておくことが重要です。また、依頼した業者のアドバイスやサポートの方法に不安を感じた際は、他のM&A仲介会社からセカンドオピニオンを得るようにしましょう。
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M&A実績の豊富な仲介会社
まとめ
保険代理店は、事業エリアを拡大し、顧客を獲得する機会を増やすことで、事業の成長を成し遂げることができます。そのため、保険代理店を売却する際には、いかに相手の増益に貢献できるかが売却額を左右するポイントになります。
ただし、売却額を引き上げるためには、有益なアドバイスを提供してくれる専門家のサポートを得るのがベストです。M&Aを実施する際は、M&Aの仲介会社からサポートを得るのが良いでしょう。
要点をまとめると、下記の通りです。
・保険代理店を売却する方法
→株式譲渡、合併、事業譲渡
・保険代理店の売却額相場
→大企業同士が行っているケースも多いため、売却額は数十億~数百億円に達することもある
・保険代理店の売却金額を上げるためには?
→自社の強みを生かす、リスクの軽減
・保険代理店の売却における注意点
→従業員への影響、交渉の重要性を踏まえる
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