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M&Aによるシナジー効果

M&Aによるシナジー効果

目次

    M&Aによるシナジー効果

    事業拡大や海外進出を目的に、M&Aを利用する企業が急増しています。

    M&Aを活用することで、多様なメリットを期待できます。

    享受できるメリットの一つに、シナジー効果があります。

    M&Aのシナジー効果は、意外と知られていません。

    この記事では、M&Aのシナジー効果について詳しくご説明します。

    M&Aにおけるシナジーとは

    シナジー効果とは、M&Aにより複数の企業が統合することで、それぞれ単独で事業を行うよりも大きな効果を生み出す効果を意味します。

    相乗効果とも言われるシナジーは、M&Aを活用して得られるメリットの一つです。

    M&Aによるシナジーの最大の特徴は、足し算による効果以上の効果が現れる点です。

    例えば鉄道会社と百貨店がM&Aを実施したとします。

    鉄道会社と百貨店の売上を単純に足しただけでは、シナジー効果とはなりません。

    鉄道の駅を百貨店近くに作る事で、百貨店に来店する目的で鉄道を利用する客が増加し、結果として別々に運営する時以上のシナジー効果(売上)が発生します。

    自社の既存事業と何らかの関連性がある方が、M&Aによるシナジー効果が生じる可能性が高くなります。

    つまりシナジー効果を生じさせる為には、M&Aの方向性や戦略が重要です。

    M&Aの方向性や戦略を考える際には、いくつかのフレームワークを活用することが有効です。

    シナジー効果を高める為に必要なフレームワークについては、詳しく後述します。

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    M&Aで生じるシナジーの種類

    M&Aのシナジーと一口に言っても、様々な種類が存在します。

    この項では、M&Aで生じる主なシナジー効果を4つ紹介します。

    ⑴売上におけるシナジー

    売上におけるシナジーとは、M&Aにおいて最もポピュラーなシナジー効果です。

    M&Aにおけるシナジーによって、それぞれ別々に事業運営していた時よりも、大きな売上を生みます。

    例えば売上高5,000万円の企業と3,000万円の企業がM&Aを実施して、一年後の売上高が1億円になれば、売上シナジーが発生したと考えられます。

    売上シナジーはM&Aによって、同一市場の顧客に対して幅広いサービス・製品提供を実現することで発生します。

    M&A後に生じる市場シェアや価格支配力の向上なども、売上シナジーの発生要因となります。

    M&Aのシナジーの中でも、比較的定量化しやすい点も特徴です。

    ⑵研究開発におけるシナジー

    研究開発におけるシナジーとは、高い技術力を保有する企業同士のM&Aにより、商品開発の技術力が向上することです。

    例えば研究開発に特化した企業と製品開発に特化した企業がM&Aを実施すれば、それぞれが単独で事業運営している時では開発不可能だった商品を開発できる可能性は高まります。

    M&Aによるシナジーの中でも定量化しにくいですが、企業の長期的な競争優位性となり得るシナジー効果です。

    ⑶コスト削減によるシナジー

    コスト削減によるシナジーとは、M&Aにより複数の企業が一つになる事で、従来よりもコストを削減できることを指します。

    重複する販路や部門がある場合、片方の企業がその販路・部門に費やしていたコストを削減可能です。

    M&Aにより企業の規模が拡大すれば、その分大量仕入によるコスト削減や、価格交渉力の強化に繋がります。

    コストを削減した分だけ利益が増えるため、売上シナジーと同様にM&Aでは重要です。

    同業種とのM&Aを実施した場合、大きなコスト削減シナジーが生じる傾向が見られます。

    ⑷財務におけるシナジー

    優良な会社であるほど、より多くの資金が調達可能となり、資金調達時のコスト(金利など)を下げることが可能です。

    優良企業同士のM&Aでは、資金調達可能額の増加や資金調達コスト低減といった財務シナジーが発生します。

    片方の企業が債務超過を抱えている場合には、財務シナジーが発生しないので注意しましょう。

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    M&Aにおけるシナジー効果を生むフレームワーク

    M&Aによってシナジー効果を獲得する為には、戦略的にM&Aを実施しなくてはいけません。

    M&Aを戦略的に実行する上で、各種フレームワークの活用は非常に有効です。

    この項では、シナジー効果を生むM&Aに欠かせないフレームワークを2つご紹介します。

    ⑴PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)

    ①PPMのフレームワークとは

    M&Aを実施する為には、自社の状況を把握しつつ、実行すべき経営戦略を組み立てる必要があります。

    その上で有効なフレームワークが、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)です。

    PPMとは、「市場の成長率」と「自社の市場シェア」の二軸から、自社の成長戦略を考えるフレームワークです。

    このフレームワークでは、自社の行なっている事業を下記4つのグループに分類します。

    • 問題児→市場成長率:高、自社の市場シェア:低
    • 花形→市場成長率:高、自社の市場シェア:高
    • 金のなる木→市場成長率:低、自社の市場シェア:高
    • 負け犬→市場成長率:低、自社の市場シェア:低

    ②PPMのフレームワーク分析

    問題児は花形に成長させ、花形は市場シェアを維持する為に積極投資が必要です。

    金のなる木はキャッシュフローの源泉となる事業であり、現状維持を目的に最低限の投資を行います。

    負け犬に該当する事業は十分な利益を見込めないので、原則撤退を検討します。

    このフレームワークにおいては、自社の事業がバランス良く配置されていることが理想的な経営戦略とされます。

    資金源となる「金のなる木」を一定数持ちつつ、「金のなる木」で生み出した資金を将来の収益源となる「問題児」や「花形」に投入する形が理想です。

    ③PPMのフレームワークをM&A戦略に活かす

    M&Aを実施する際は、PPMにおいて自社で不足する事業(企業)をターゲットとする戦略が好ましいです。

    資金源が不足している場合には、成長率が落ち着いた市場で大きな市場シェアを誇る企業(金のなる木)を買収します。

    一方で将来的な収益源となる「問題児」や「花形」が欠けているのであれば、成長市場で高い潜在性を誇る企業を買収する形が理想でしょう。

    ⑵アンゾフの成長マトリックス

    ①アンゾフの成長マトリックスとは

    アンゾフの成長マトリックスとは、「商品(サービス)」と「市場」を「新規」と「既存」の観点から分類し、採るべき経営戦略を考えるフレームワークです。

    PPMとこのフレームワークとの違いは、M&A相手を決定する際の視点の違いです。

    前者が市場成長性や市場シェアを基準とする一方で、後者は具体的に「何を・どこで」しているかを基準としたフレームワークです。

    このフレームワークでは、下記の通り経営戦略を分類します。

    • 市場浸透戦略→既存市場で既存製品を販売
    • 新市場開発戦略→新しい市場で既存製品を販売
    • 新製品開発戦略→既存市場で新しい製品を販売
    • 多角化戦略→新しい市場で新しい製品を販売

    ②アンゾフの成長マトリックスの分析

    市場浸透戦略を図る場合、既存商品のバージョンアップや企業内部のバリューチェーンを強化します。

    新市場開発戦略には海外進出や販路拡大が該当し、新市場に適した形で既存商品を提供する戦略が適しています。

    新製品開発戦略は既存顧客に対して、新製品・サービスを提供し、多角化戦略は不確実性が高い為、既存事業との関連性を考慮することが大切です。

    ③アンゾフの成長マトリックスのフレームワークをM&A戦略に活かす

    アンゾフの成長マトリックスをフレームワークとして用いる場合、自社の実施したい戦略に応じて、M&Aのターゲットを決定します。

    市場浸透戦略であれば、同業種企業とのM&Aにより、規模拡大による売上シナジーやコスト削減シナジーを狙う戦略が有効です。

    新市場開発戦略では、自社が保有していない販路を持つライバル企業とのM&Aや海外企業とのM&Aにより、販路拡大を図りましょう。

    M&Aによる販路拡大により、コスト削減シナジーや売上シナジーを期待できます。

    新製品開発戦略を採る際には、自社商品との関連性が高い企業とM&Aを実施し、売上シナジーを高める事が効果的です。

    もしくは高い技術力を有する企業とM&Aを実行し、研究開発シナジーを期待する戦略も一つの手です。

    多角化戦略は不確実性が高い為、自社のノウハウ等を活かせる関連性の高い企業(事業)とM&Aを実行する方が、成功可能性を高める事が出来ます。

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    M&Aのシナジー効果による成功事例

    最後に、M&Aによるシナジー効果が生じた事例を3つ紹介します。

    ⑴ソフトバンクのM&A成功事例

    日本企業の中でもソフトバンクは、M&Aによるシナジー効果を最大限に活用できたと言っても過言ではありません。

    2004年にソフトバンクは、自社と同じくブロードバンド事業を手がける「日本テレコム」とM&Aを実行しました。

    このM&Aによりソフトバンクは、販路拡大や通信設備の共有利用によるコスト削減シナジーや売上シナジーを実現しました。

    その結果ソフトバンクは急成長を遂げ、日本を代表する企業になりました。

    ⑵大正製薬のM&A成功事例

    大正製薬も、シナジー効果の高いM&Aを行う企業の一つです。

    2016年大正製薬は、化粧品事業を手がけるドクタープログラム株式会社を買収しました。

    このM&Aにより大正製薬は、ドクタープログラムの持つ販売ルートを獲得しました。

    ⑶楽天のM&A成功事例

    楽天市場を中心とした旅行や銀行といった様々なサービスを自社で提供する構想「楽天経済圏」の構築を目的とし、楽天はM&Aを積極的に活用しました。

    他社に先駆けてあらゆるインターネット事業をM&Aにより取り込む事で、複数事業がシナジー効果を発揮できる地盤確立に成功しました。

    売上シナジーとコスト削減シナジーの双方を高いレベルで実現できた点で、国内ではトップクラスにM&Aを有効活用した企業と言えます。

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    まとめ

    今回はM&Aにおけるシナジー効果を紹介しました。

    M&Aを活用することで、売上やコスト削減、様々なシナジー効果を期待できます。

    M&Aのシナジー効果を高める為には、PPMなどのフレームワーク活用しましょう。

    フレームワークを用いた戦略的なM&Aにより、大きなシナジーを得る事が出来ます。

    M&Aによるシナジーを利用して、急成長を遂げた企業は多く存在します。

    企業規模に関係なく、M&Aを実施する際にはシナジーを重視しましょう。

    要点をまとめると下記になります。

    • M&Aにおけるシナジーとは

    →M&Aにより複数の企業が統合することで、それぞれ単独で事業を行うよりも大きな効果を生み出す効果

    • M&Aで生じるシナジーの種類

    →売上シナジー、研究開発シナジー、コスト削減シナジー、財務シナジー

    • シナジー効果を生むM&Aに欠かせないフレームワーク

    →PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)、アンゾフの成長マトリックス

    • M&Aによるシナジー効果が生じた成功事例

    →ソフトバンク、大塚製薬、楽天

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