2021年4月4日更新会社・事業を売る

M&Aによるシナジー効果とは?

M&Aを活用すると、売上・コスト削減などに関するシナジー効果が期待できます。特にフレームワークを用いて戦略的にM&Aを行うと、大きなシナジーを得ることが可能です。今回は、M&Aで生じるシナジーの種類・シナジー効果を生むフレームワーク・成功事例などを解説します。

目次
  1. M&Aにおけるシナジー効果とは?図ですっきり解決!
  2. M&Aのメリット・デメリット
  3. M&Aで生じるシナジーの種類
  4. M&Aにおけるシナジー効果を生むフレームワーク
  5. シナジー効果とアナジー効果の違い
  6. M&Aのシナジー効果による成功・失敗事例
  7. M&Aのシナジー効果の獲得に成功するためのポイント
  8. M&Aのシナジー効果まとめ
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M&Aにおけるシナジー効果とは?図ですっきり解決!

M&Aにおけるシナジー効果とは?図ですっきり解決!

シナジー効果とは、M&Aによる複数企業の統合によって、それぞれの企業が単独で事業を行うよりも大きな効果を生み出すことを意味します。シナジー効果は相乗効果とも呼ばれており、M&Aを活用して得られるメリットのひとつです。

M&Aによるシナジー効果にある最大の特徴は、足し算以上に大きな効果が現れる点です。つまり、現れる効果の大きさは、単に2つの企業の売上の合計値とは一致しません。例えば、鉄道会社と百貨店がM&Aを実施したケースを想定します。

鉄道会社と百貨店の売上を単純に合算した数値自体に、シナジー効果の発生は見られません。しかし、鉄道の駅と百貨店が近隣に位置していれば、百貨店に来店する目的で鉄道を利用する客が増加するため、結果として別々に運営するケース以上に売上が上昇します。こうした現象が、シナジー効果の発生です。

このように、単なる足し算以上の結果が得られる点は、M&Aにおけるシナジー効果の大きなメリットです。

関連事業同士ならシナジー効果が高い

自社の既存事業と何らかの関連性を持つ事業を買収した方が、M&Aによるシナジー効果が生じる可能性は高まります。つまり、M&Aの実施時にシナジー効果を生じさせるには、M&Aの方向性や戦略などが重要です。M&Aの方向性や戦略を考える際は、さまざまなフレームワークの活用が有効とされています。

シナジー効果を高めるために必要なフレームワークの詳細については、後述します。なお、「シナジー効果を期待できるM&Aを実施したい」と考える経営者の方は非常に多いです。とはいえ、シナジー効果の分析には、専門的に高度な知識が必要といえます。

そのため、シナジー効果を十分に分析したい場合は、M&Aをサポートする専門家の力を借りると良いでしょう。もしも専門家選びでお悩みでしたら、M&A総合研究所にお任せください。M&A総合研究所には知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、M&A手続きをフルサポートしております。

通常M&Aでは半年〜1年程度の期間が必要ですが、M&A総合研究所ではスピーディーなクロージングを目指しており、最短3ヵ月での成約実績を有している点も強みです。

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M&Aのメリット・デメリット

M&Aのメリット・デメリット

シナジー効果の詳細について紹介する前に、まずはM&Aにおける代表的なメリット・デメリットについて取り上げますので改めて把握しておきましょう。

買い手側

M&Aにおける買い手側のメリットは、主に以下のとおりです。

  • リスクを抑えて事業拡大できる
  • 事業成長にかかる時間を短縮できる
  • 節税対策を講じられる
  • 自社の弱点を補える
  • 自社の技術力を向上させられる
  • 競合他社を吸収できる

これに対して、買い手側で問題になりやすいデメリットは、主に以下のとおりです。

  • 想定していたシナジー効果が得られるとは限らない
  • 売却側の従業員から不満の声が挙がり離職されるおそれ
  • 経営統合プロセス(PMI)に多くの時間がかかる

メリットを最大限に獲得しつつデメリットを回避するためにも、M&Aの際は専門家からサポートを受けることをおすすめします。

売り手側

M&Aにおける売り手側のメリットとしては、主に以下の項目が挙げられます。

  • 会社および事業を存続させられる
  • 後継者不在の問題を解消できる
  • 売却利益の獲得が見込める
  • 従業員の雇用を維持できる
  • 経営に関するプレッシャーから解放される

これに対して、売り手側で問題になりやすいデメリットとしては、主に以下の項目が挙げられます。

  • M&A後に自社の従業員の待遇が悪化するおそれ
  • 経営統合プロセス(PMI)に失敗して従業員が離職するおそれ
  • 経営者としての肩書が消失する

メリットを最大限に獲得しつつデメリットを回避するには、M&Aの際は買い手側と同様に、専門家からサポートを受けることをおすすめします。

【関連】M&Aのメリットとは?買い手・売り手のメリットやM&A戦略策定・手法別のメリットを紹介

M&Aで生じるシナジーの種類

M&Aで生じるシナジーの種類

M&Aにおけるシナジー効果といっても、さまざまな種類が存在します。そこで本章では、M&Aで生じる主なシナジー効果を4つ紹介しますので把握しておきましょう。

  1. 売上におけるシナジー
  2. 研究開発におけるシナジー
  3. コスト削減におけるシナジー
  4. 財務におけるシナジー

それぞれのシナジー効果の種類について、順番に詳しく紹介します。

①売上におけるシナジー

売上におけるシナジーは、M&Aのシナジー効果の中で最もポピュラーです。M&Aのシナジー効果によって、別々に事業を運営するよりも大きな売上を生み出します。例えば、売上高5,000万円のA社と3,000万円のB社がM&Aを実施して1年後の売上高が1億円になれば、売上シナジーの発生が認められるのです。

上記のケースのポイントは、売上高の合計が「5,000万円+3,000万円=8,000万円」になったわけではない点にあります。売上シナジーは、M&Aにより、同一市場の顧客に対して幅広いサービス・製品の提供が実現することで発生するケースが多いです。

また、M&A後に生じる市場シェア・価格支配力などの向上も、売上シナジーの発生要因だといえます。売上におけるシナジーは比較的定量化しやすい点も特徴的であり、同業他社とM&Aを実施する際は特に押さえておきたいシナジー効果です。

②研究開発におけるシナジー

研究開発におけるシナジーとは、高い技術力を保有する企業同士のM&Aによって、商品開発に関する技術力が向上する効果のことです。例えば、研究開発に特化した企業と製品開発に特化した企業がM&Aを実施すると、それぞれの企業が単独で事業運営するケースでは叶わなかった商品を開発できる可能性が高まります。

つまり、シナジー効果の獲得に成功すれば、これまでは難しかった研究・開発などが行えるようになるため、ライバル会社では作れない商品の開発に着手できる可能性があります。M&Aによるシナジーの中でも比較的定量化しにくいものの、企業の長期的な競争優位性の獲得が期待できるシナジー効果です。

研究開発や製品開発に力を入れていきたいなら、押さえておきましょう。

③コスト削減によるシナジー

コスト削減によるシナジーとは、M&Aにより複数の企業がひとつに統合することで、従来よりもコストを削減できる効果をさします。もしも重複する販路や部門が存在するならば、M&Aの実施によって片方の企業がその販路・部門に費やしていたコストを削減することが可能です。

M&Aにより企業規模が拡大すると、大量仕入れによるコストの削減・価格交渉力の強化などにつながります。コストを削減した分だけ利益が増えるため、売上シナジーと同様にM&Aにおいて重要視されているシナジー効果です。

また、特に同業種とのM&Aを実施すると、大きなコスト削減シナジーが生じる傾向にあります。コスト削減によるシナジーはM&Aの実施前でも計算しやすいシナジー効果であるため、販路や部門が類似する会社とのM&Aを検討している場合は、コスト削減によるシナジー効果が得られないか確認しましょう。

④財務におけるシナジー

財務におけるシナジーとは、M&Aの実施によって、資本調達力を増強させたり資金調達コストを下げたりする効果をさします。M&Aの相手側企業が優良な会社であるほど、より多くの資金が調達可能となり、資金調達時のコスト(金利など)の低下が望めるのです。

特に優良企業同士のM&Aでは、資金調達可能額の増加や資金調達コストの低減などの財務シナジーが発生します。ただし、片方の企業が債務超過を抱えている場合は、財務シナジーが発生しないため注意しましょう。

財務シナジーの獲得によって、これまで以上に安定した経営を推進できる可能性が高いため、積極的に獲得を狙うと良いでしょう。以上、代表的なシナジー効果を取り上げました。以下では、それぞれのシナジー効果の内容を種類ごとに表にまとめました。

種類 内容
売上におけるシナジー ・クロスセリング
・アップセリング
・販売チャネル
・ブランド効果
研究開発におけるシナジー ・研究開発力や投資力の強化
・技術やノウハウの融合
コスト削減におけるシナジー ・営業拠点の統廃合
・生産拠点の一部閉鎖
・価格交渉力の強化
・間接部門費(重複部分)の削減
・物流コストの削減
財務におけるシナジー ・資本調達コストの削減
・資本調達余力の増加

【関連】シナジー効果の意味とは?M&A成功事例や多角化戦略、使い方をわかりやすく解説

M&Aにおけるシナジー効果を生むフレームワーク

M&Aにおけるシナジー効果を生むフレームワーク

M&Aによりシナジー効果を獲得するには、戦略的にM&Aを実施する必要があります。M&Aを戦略的に実行するうえで、各種フレームワークの活用は非常に有効です。そこで本章では、シナジー効果を生むM&Aに欠かせないフレームワークを2つ取り上げます。

  1. PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)
  2. アンゾフの成長マトリックス

それぞれのフレームワークについて、順番に詳しく紹介します。

①PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)

はじめに、シナジー効果を得るために知っておくべきPPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)について取り上げます。

PPMのフレームワークとは

M&Aを実施するには、自社の状況を把握したうえで、実行すべき経営戦略を組み立てる必要があります。このときに有効なフレームワークが、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)です。PPMとは、「市場の成長率」「自社の市場シェア」の2つの軸から自社の成長戦略を考えるフレームワークをさします。

このフレームワークでは、市場の成長率の高低および自社の市場シェアの高低に応じて、自社の行っている事業を4つのグループに分類します。フレームワークの詳細は以下の図のとおりです。

  市場シェア:高 市場シェア:低
市場成長率:高 花形 問題児
市場成長率:低 金のなる木 負け犬

PPMのフレームワーク分析

上記のフレームワークのうち、問題児は花形に成長させる必要があるほか、花形は市場シェアを維持するために積極的な投資が求められます。また、金のなる木はキャッシュフローの源泉となる事業であるため、現状維持を目的とする最低限の投資が必要です。

なお、負け犬に該当する事業は十分な利益を見込めないため、原則的に撤退の検討を行います。このフレームワークにおいて、理想的な経営戦略とは、自社の事業がバランス良く配置されていることです。

つまり、資金源となる「金のなる木」を一定数確保しつつ、「金のなる木」で生み出した資金を将来の収益源となる「問題児」・「花形」などに投入するのが理想的です。M&Aを行う際は、以上の点を意識しておくとシナジー効果を得やすくなります。

PPMのフレームワークをM&A戦略に生かす

M&Aを実施する際は、PPMにおいて自社で不足する事業(企業)をターゲットに据える戦略が望ましいです。仮に資金源が不足している場合は、成長率が落ち着いた市場で大きな市場シェアを誇る企業(金のなる木)の買収を図ります。

その一方で、将来的な収益源となる「問題児」・「花形」などが欠けている場合は、成長市場で高い潜在性を誇る企業を買収すると良いでしょう。M&Aの買収相手を見つける際は、以上の点を意識することでシナジー効果の獲得が期待できます。

②アンゾフの成長マトリックス

続いて、アンゾフの成長マトリックスについて、概要・分析方法・活用方法などを取り上げます。

アンゾフの成長マトリックスとは

アンゾフの成長マトリックスとは、「製品(サービス)」と「市場」を新規・既存の観点から分類し、採るべき経営戦略を考えるフレームワークのことです。このフレームワークとPPMとの違いは、M&A相手を決定する際の視点にあります。

前者が市場成長性や市場シェアを基準とする一方で、後者ではより具体的に「何を・どこで実施しているか」を基準に検討します。フレームワークの詳細は、以下の図のとおりです。

  既存製品の販売 新規製品の販売
既存市場 市場浸透戦略 製品開発戦略
新規市場 新市場開発戦略 多角化戦略

アンゾフの成長マトリックスの分析

例えば、市場浸透戦略を図る場合、既存商品のバージョンアップ・企業内部のバリューチェーンの強化などがポイントといえます。また、新市場開発戦略には海外進出や販路拡大などが該当するため、新市場に適した形で既存商品を提供する戦略が適しているのです。

さらに、新製品開発戦略では既存顧客に対して新製品・サービスを提供します。そのほか、多角化戦略では、不確実性が高いために既存事業との関連性を考慮することが大切です。

アンゾフの成長マトリックスのフレームワークをM&A戦略に生かす

アンゾフの成長マトリックスをフレームワークとして用いる場合、自社の実施したい戦略に応じてM&Aのターゲットを決定します。例えば、市場浸透戦略であれば、同業種企業とM&Aを行って、規模拡大による売上シナジー・コスト削減シナジーなどを狙う戦略が有効です。

また、新市場開発戦略では、自社が保有していない販路を持つライバル企業や海外企業とのM&Aによって販路の拡大を図ると良いでしょう。M&Aに伴う販路拡大により、コスト削減シナジー・売上シナジーなどの獲得が期待できます。

さらに、新製品開発戦略を採る際は、自社商品との関連性が高い企業とM&Aを実施して売上シナジーの向上を図ることが効果的です。あるいは、高い技術力を有する企業とM&Aを実行し、研究開発シナジーの獲得を期待する戦略もひとつの手法といえます。

なお、多角化戦略は不確実性が高いため、自社のノウハウなどを生かせる関連性の高い企業(事業)とM&Aを実行すると成功確率が高まります。このように、フレームワークについて体系的に理解しておくと、シナジー効果の効果的な獲得につながるため十分に把握しておきましょう。

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シナジー効果とアナジー効果の違い

シナジー効果とアナジー効果の違い

アナジー効果とはマイナスの効果を意味しており、シナジー効果と対をなす表現です。簡単にいうと、M&Aを行ったことで、2つの企業の足し算未満の価値に低下してしまった状態をさします。最近では、「異業種の企業の統合にはマイナス効果の発生が伴う」との認識が広まっている状況です。

M&Aによる多角化戦略では多くのシナジー効果の獲得が見込める一方で、意思決定スピードの遅延化・企業ガバナンスの弱体化・異なる人事および評価制度の並存などの影響により、アナジー効果が発生するおそれもあります。

シナジー効果を最大限に獲得するには、アナジー効果の発生を防ぐための工夫が求められます。これには、ピュアカンパニー化(特定の事業のみを手掛けている状態に企業を戻すこと)がひとつの有効策です。

【関連】アナジー効果とは?回避してシナジーに変える方法を解説

M&Aのシナジー効果による成功・失敗事例

M&Aのシナジー効果による成功・失敗事例

これまでで基本的な事項について把握したところで、本章ではM&Aのシナジー効果に関する成功・失敗事例を取り上げます。

M&Aの成功事例5選

まずは、M&Aによるシナジー効果が生じた事例として、以下の5つを取り上げます。

  1. 大正製薬のM&A成功事例
  2. ガーデンのM&A成功事例
  3. ソフトバンクのM&A成功事例
  4. 楽天のM&A成功事例
  5. JTのM&A成功事例

実際に報告されている事例を確認して、自社のM&Aでもシナジー効果を得られるよう戦略を練りましょう。

①大正製薬のM&A成功事例

大正製薬

大正製薬

出典:https://www.taisho.co.jp/

大正製薬は、シナジー効果の高いM&Aを行う企業のひとつです。2016年、大正製薬は、化粧品事業を手掛けるドクタープログラムを買収しました。このM&Aにより、大正製薬ではドクタープログラムの持つ販売ルートの獲得に成功しており、売上におけるシナジー効果などを獲得しています。

②ガーデンのM&A成功事例

ガーデン

ガーデン

出典:https://gardengroup.co.jp/

ガーデンはカラオケマック・カラオケサウンドジョイなどのカラオケ店を運営しており、M&Aを積極的に活用している中小企業です。M&Aの中でも事業再生に強みがあり、業績不振に悩む事業を積極的に買収しています。

また、従業員の雇用継続を重要視しており、採用面でのコスト削減におけるシナジー効果の獲得を図っています。一例を挙げると、2015年に牛丼チェーン店の「神戸らんぷ亭」を買収してラーメン店に転換させており、黒字化に成功しました。このM&Aにより、ガーデンでは売上におけるシナジーなどを得ています。

③ソフトバンクのM&A成功事例

ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループ

出典:https://group.softbank/

国内企業の中でもソフトバンクは、M&Aによるシナジー効果を最大限に獲得している企業といっても過言ではありません。2004年、ソフトバンクは、同じくブロードバンド事業を手掛ける日本テレコムとのM&Aを実行しました。

このM&Aにより、ソフトバンクでは、販路拡大および通信設備の共有利用に伴ってコスト削減におけるシナジー・売上におけるシナジーなどを獲得しています。その結果としてソフトバンクは急成長を遂げており、日本を代表する企業に成長しました。

④楽天のM&A成功事例

楽天

楽天

出典:https://corp.rakuten.co.jp/

楽天市場を中心としつつ旅行・銀行など多種多様なサービスを自社で提供する構想「楽天経済圏」の構築を目的に掲げる楽天も、M&Aを積極的に活用している企業のひとつです。他社に先駆けてあらゆるインターネット事業をM&Aによって取り込んで、複数事業でシナジー効果を享受できる地盤の確立に成功しています。

一例を取り上げると、2003年には、インターネットを通じてホテル予約ができる旅客事業を手掛けるマイトリップをM&Aにより買収しています。このM&Aにより、楽天では、売上におけるシナジー・コスト削減におけるシナジーなどを獲得しました。

⑤JTのM&A成功事例

JT

JT

出典:https://www.jti.co.jp/

JT(日本たばこ産業)も、M&Aの実施によりシナジー効果を獲得し、企業規模の拡大・成長を果たした企業です。JTでは、たばこ並びに医薬品・食品・飲料の製造・販売を手掛けています。

1970年代以降、日本国内の喫煙者の割合は徐々に減少を続けていましたが、この傾向は日本専売公社から民営化された後にも継続したため、JTは売上の低下に悩まされました。そこでJTでは、1999年にM&Aにより米国のRJRナビスコ社から米国外のたばこ事業を取得しています。

このM&Aにより、JTはたばこの販売本数を飛躍的に伸ばして、売上を急激に増加させています。その後もJTは世界のたばこ関連企業とM&Aを行い、現在では世界規模での主要メーカーに成長を遂げました。

【関連】M&A成功事例とは?大手・中小企業、スタートアップやベンチャー企業のM&A成功事例を解説

M&Aのシナジー効果の失敗事例

NTTドコモ

NTTドコモ

出典:https://www.nttdocomo.co.jp/

期待していたシナジー効果が得られずにM&Aに失敗してしまった事例についても、少なからず報告されています。近年、M&Aによるシナジー効果が得られずに失敗を喫した代表的な企業のひとつが、NTTドコモです。

2012年、NTTドコモは、通信販売事業の拡大などのシナジー効果の獲得を図って「らでぃっしゅぼーや」を買収しています。しかし、期待していた成果は得られず、2018年2月、らでぃっしゅぼーやの譲渡に至りました。

上記のケースのようにM&Aに失敗してしまうと、シナジー効果が得られないだけでなく、買収費用ばかりがかさんで自社の事業に悪影響を及ぼすケースも珍しくありません。最悪の場合には自社の存続が脅かされるケースもあるため、M&Aのシナジー効果の獲得を図る際は失敗を避けるための対策が必要不可欠です。

M&Aのシナジー効果の獲得に成功するためのポイント

M&Aのシナジー効果の獲得に成功するためのポイント

最後に、M&Aのシナジー効果の獲得に成功するためのポイントを以下にまとめました。

  • 相乗効果が見込める企業を相手にM&Aを行う(適したパートナーとのマッチング)
  • M&A成約後の経営統合プロセス(PMI)の綿密な計画・実行

上記のポイントを実践するためにも、M&Aの際は仲介会社などの専門家に手続きのサポートを依頼すると良いでしょう。

【関連】M&A失敗例から学ぶ成功のポイント

M&Aのシナジー効果まとめ

M&Aのシナジー効果まとめ

今回は、M&Aにおけるシナジー効果について紹介しました。シナジー効果は、M&Aを行ううえで必ず考慮すべき相乗効果です。M&Aを活用すると、売上の向上・コストの削減などさまざまなシナジー効果が期待できます。M&Aのシナジー効果を最大限に獲得するには、PPMなどのフレームワークを活用しましょう。

フレームワークを用いた戦略的なM&Aにより、大きなシナジーの獲得が見込めます。M&Aによるシナジーを利用して急成長を遂げた企業は多く存在しているため、M&Aの際はシナジー効果を意識しましょう。本記事の要点は、以下のとおりです。

・M&Aのメリット
→リスクを抑えて事業拡大できる(買い手側)、会社および事業を存続させられる(売り手側)

・M&Aのデメリット
→想定していたシナジー効果が得られるとは限らない(買い手側)、M&A後に自社の従業員の待遇が悪化するおそれ(売り手側)

・M&Aで生じるシナジーの種類
→売上におけるシナジー、研究開発におけるシナジー、コスト削減におけるシナジー、財務におけるシナジー

・M&Aにおけるシナジー効果を生むフレームワーク
→PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)、アンゾフの成長マトリックス

・アナジー効果とは
→マイナスの効果を意味しておりシナジー効果と対をなす表現

・M&Aのシナジー効果の獲得に成功するためのポイント
→適したパートナーとのマッチング、PMIの綿密な計画および実行

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