2021年5月11日更新会社・事業を売る

M&Aニュース事例40選!どんなM&Aが注目される?

有名上場企業のM&Aニュースの多くは、買収側の視点で述べられています。そのため、世間で大きく注目されるM&Aニュースの目的やコンセプトなどは、一見すると売却側となる中小企業には無縁だと感じられますが、これをひも解くと中小企業のM&Aで役立つヒントを獲得可能です。

目次
  1. M&Aニュース
  2. M&Aが増加する背景は?
  3. M&Aが多い業界とニュース
  4. M&Aニュースで注目される事例の特徴
  5. 最近のM&Aニュース事例40選
  6. M&Aニュースまとめ
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M&Aニュース

M&Aニュース

現在の日本において、M&Aは一般的な経営戦略として多くの企業が活用しています。そして、テレビ・新聞・インターネットなどさまざまな媒体で大企業のM&Aニュースが報道されて、その度に大きな話題を呼んでいる状況です。その一方で、中小企業においてもM&Aを活用するケースが増加傾向にあります。

これほどまでにM&Aが浸透し注目される背景には、さまざまな要因が存在するのです。そこで本記事では、M&A件数の増加や注目度の向上などをもたらした理由をはじめ、最近話題となったM&Aニュースをまとめて紹介します。

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M&Aが増加する背景は?

M&Aが増加する背景は?

レコフの調査によると、日本企業が関わったM&A件数は、2011年から2019年まで8年連続で増加傾向にあり、2019年には年間4,000件を超えました。2020年には新型コロナウイルス感染症拡大の影響により減少傾向に転じたものの、10年前である2010年のデータと比較すると2倍以上の件数を維持しています。

本章では、これほどまでにM&A件数が増加した理由を取り上げます。従来のM&Aには「経営難に陥った会社を売り払う」といったネガティブなイメージが付きまとっていました。そのため、当初よりM&Aが盛んに実施されていた欧米諸国とは異なり、日本ではM&Aの浸透が大きく遅れてしまったのです。

ところが、インターネットが全世界的に普及して、超情報社会である21世紀に突入した時期を転機として、日本ではM&Aが合理的な経営戦略として有用性が認知されました。現在では、多くの企業が積極的にM&Aを活用しています。

M&Aが企業の有効な選択肢に含まれるようになった主な理由には、会社の規模の拡大・新事業への進出・財務基盤の強化などの成長戦略に役立つ点にあります。また、赤字に陥った会社の立て直しに役立つ点も、評価されました。

さらに、昨今では、中小企業で深刻化している後継者不在問題の解決手段としてもM&Aが活用されています。経営者自身の親族に後継者がおらず社内にも承継者が見当たらない場合、従来では廃業せざるを得ませんでした。

しかし、現在では、M&Aの活用によって第三者に事業承継する道が開けました。経営者からすると、売却益を手に入れつつ会社も存続させられるM&Aは、画期的な手法だといえます。

このように、企業の命題である収益拡大を果たすだけでなく会社の廃業を回避する手段としてのM&Aが浸透したことで、日本においてM&Aの成立件数が増加の一途をたどっています。

参考:グラフで見るM&A動向(レコフ)

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M&Aが多い業界とニュース

M&Aが多い業界とニュース

M&A成立件数の増加に伴って、日本国内でもさまざまな業種で広くM&Aが実施されるようになりました。そこで本章では、特に盛んにM&Aが実施されている業界として、以下の4つを取り上げます。

  1. 医療・介護
  2. 物流
  3. IT・ソフトウエア
  4. ビルメンテナンス

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①医療・介護

医療・介護業界は、M&Aが盛んに実施されている業界のひとつです。近年の日本では高齢化の進行や健康志向の上昇などが見られており、これらのニーズを受けるべく医療・介護業界への進出を図る他業種の企業が増加傾向にあります。ただし、他業種の企業には、医療・介護業界に関するノウハウを有していません。

上記に加えて、医療・介護業界では専門的な資格を持つ人材・設備も必要不可欠です。こうした事情を受けて、M&Aにより既存の医院や介護施設などを買収し、人材や設備を確保したうえで医療・介護業界に進出する会社が増加しています。

もともと医療や介護に関係する施設は公共性が強く、後継者不在や経営不振により廃業となれば該当の地域に悪影響を及ぼすおそれがあります。以上のことから、医療・介護業界では、既存の施設を存続させるための手段として、M&Aが活用されるケースが多いです。

②物流

物流業界ではインターネット通販の浸透に付随して顧客からのニーズが高まっていますが、これに伴い人材不足が深刻化しています。もともと物流業界は就職先としてそれほど人気がなく、新卒採用などによる人材の確保が難しい業界です。

そのため、M&Aで既存の会社を買収して、研修や育成の手間を省略しながら人材を確保するケースが増加しています。また、財務基盤の強化を目的に、中小規模の運送会社が大手企業に売却を行うケースも珍しくありません。

③IT・ソフトウエア

IT・ソフトウエア業界も、M&Aが盛んな業界のひとつです。近年のIT・ソフトウエア業界の発展は目覚ましく、新たな技術が続々と開発されています。IT・ソフトウエア業界にある大きな特徴は、中小規模のIT・ソフトウエア会社からも新技術・新サービスが多く誕生する点です。

とはいえ、中小企業では、せっかく新技術を開発しても広くインフラ化させるための資金がありません。その一方で、大企業側は最先端の技術を取り込んでスピーディーにより良いサービスの提供を実現したいと考えているため、この双方の思惑が合致して盛んにM&Aが実施されています。

なお、新技術の開発は少人数でも可能ですが、これを普遍的なシステムとして運用する場合には多くの人材が必要です。そのため、システム運用に関する人材不足を解決する手段として、開発会社を買収するM&Aも数多く実施されています。

④ビルメンテナンス

それほど知られていませんが、ビルメンテナンス業界でもM&Aが多く実施されています。なぜなら、ビルメンテナンス業は売上高の変動が生じにくく、安定した収益を挙げられるためです。つまり、堅実な収益源を確保する目的で、ビルメンテナンス業の会社をグループ化するためにM&Aが広く活用されています。

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M&Aニュースで注目される事例の特徴

M&Aニュースで注目される事例の特徴

経済ニュースを細かくチェックすると、日々数多くのM&Aが成立している事実がつかめます。しかし、その中で「世間的に注目されるM&A」と「そうでないM&A」の2つに分かれるのも事実です。本章では、この理由を以下の3項目で取り上げます。

  1. 話題性のある会社が行っている
  2. 巨額の取引額になっている
  3. 業界再編の転機になっている

それぞれの項目を順番に詳しく紹介します。

①話題性のある会社が行っている

マスコミが取り上げやすい一般的に大きな話題性を持っている会社がM&Aを行うと、注目の的になります。典型的な例としては、ライブドア・村上ファンド・ライザップなどの会社が関係するM&Aニュースです。

いずれも認知度の高い有名企業であるため報道されやすく、M&Aには自然と耳目が集まります。また、勢いのある会社のM&Aは経営戦略の参考になるため、業界にかかわらず多くの経営者から注目される傾向にあるのです。

②巨額の取引額になっている

上場企業がM&Aを行う場合、規模の大きさから巨額の取引額に及ぶケースは珍しくありません。大企業同士のクロスオーバーM&Aであれば数百億円規模になるケースがほとんどであり、場合によっては数兆円に達します。

これだけの資金を確保する際、当事者である会社はさまざまな手段を講じます。この資金確保の手段を知れる点で、巨額の取引額が動くM&Aは良い参考事例です。

③業界再編の転機になっている

業界再編の契機になるM&Aも注目されやすいです。もともと日本は国内市場が縮小化しており、いかなる業界でも業界再編が進行しています。業界のトップシェアを誇る会社の行うM&Aは業界再編の大きな転機になり得るため、注目されるケースが多いです。

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最近のM&Aニュース事例40選

最近のM&Aニュース事例40選

本章では、これまで報道されたさまざまなM&Aニュースを新着順に取り上げます。

①ソフトバンク

2018(平成30)年に東証一部への再上場を果たしたソフトバンクですが、その成長の要因にはM&Aが深く関わっています。そして、2021(令和3)年に大きなトピックとなっているニュースは、子会社であるZホールディングスとLINEの経営統合です。

同年3月には経営統合が完了しており、ヤフーとLINEは新生Zホールディングスのグループ会社として傘下に入っています。

②LINE

ソフトバンクの項で記したとおり、2021(令和3)年3月にZホールディングスとの経営統合を完了させています。本件M&Aにより、根幹領域の「検索・ポータル」「広告」「メッセンジャー」に加えて、「コマース」「ローカル・バーティカル」「フィンテック」「社会」の4領域に事業を集中すると発表しました。

これに伴い、今後5年間で5,000億円を投資し、2023年度には売上収益2兆円・営業利益2,250億円を目指しています。

③ヤフー

「Yahoo!Japan」を運営するヤフーも、親会社ソフトバンクの戦略と同様にこれまで多くのM&Aを実施してきました。上述しましたが、2019(令和元)年にはLINEとの経営統合を発表し、2021(令和3)年3月にはプロセスを完了させています。

④大王製紙

2020(令和2)年2月、大王製紙は、トルコとブラジルの衛生用品メーカーを完全子会社化すると発表しています。買収側の大王製紙は三和グループに属する日本の大手製紙メーカーであり、特に家庭用品「エリエール」のブランドで有名です。

売却側のトルコ企業は「Özen Kişisel Bakım Ürünleri Üretim A.Ş」であり、一方のブラジル企業は「Santher–Fábrica de Papel Santa Therezinha S.A.」です。いずれの企業も、株式すべてを取得しています。本件の取引金額は、トルコ企業では30億円程度、ブラジル企業では584億円程度です。

本件M&Aの目的は、主に衛生用品などの海外事業拡大にあると考えられています。

⑤昭和電工

2019(令和元)年12月、昭和電工は、日立化成をTOB(take-over bid=株式公開買付け)により買収すると発表しました。買収側の昭和電工は化学メーカーの大手です。

総合化学大手の一角を担う会社ですが、電子・情報材料など高収益の事業に注力する事業再構築により「脱総合化」を図っており、「個性派化学」を目指しています。売却側の日立化成は日立製作所の子会社であり、昭和電工と同業種の企業です。本件M&Aの取引金額は、およそ9,640億円です。

経営戦略の一環として、日立製作所グループは日立化成を譲渡しています。なお、本件は資産規模の小さい方が親会社となる、いわば逆TOBの事例としても有名です。

⑥ブルドックソース

2019(令和元)年10月、ブルドックソースは、サンフーズの株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの取引金額は非公開です。買収側のブルドックソースは、東京都に本社を置く調味料メーカーであり、家庭用・業務用のソースおよびその他の調味料を製造販売しています。

売却側のサンフーズは、広島県に拠点を構えるソースメーカーです。本件M&Aの目的は、ソース製造販売業における新たなブランド・人材・技術力などの獲得にあります。

⑦ZOZO

2019(令和元)年9月、社長の言動がたびたび注目を集めてきたZOZOは、Zホールディングスによる連結子会社化を発表しました。これまで36.76%の株を保有していた前澤社長は、30.37%についてTOBに応じています。子会社であるヤフーは株式50.1%の取得を目指し、4,007億円を投じました。

⑧ブロッコリー

2019(令和元)年8月、ブロッコリーは、LANTERN ROOMSの株式すべてを取得し完全子会社化すると発表しました。本件M&Aの取引金額は、1,411万8,000円です。買収側のブロッコリーは、コンピュータゲームソフト・トレーディングカードゲーム・キャラクターグッズの企画・製作などを手掛けています。

売却側のLANTERN ROOMSは、ゲーム制作会社です。本件M&Aの目的は、ブロッコリーの主力事業である、アニメ・ゲーム・音楽・映像・カードゲームの企画および制作の増強にあります。

⑨KDDI

2019(令和元)年6月、KDDIはグループとして進めている金融サービス業の拡充を目的に、インターネット証券大手のカブドットコム証券にTOBを実施し子会社化しました。これにより、カブドットコム証券は上場を廃止しています。その後、カブドットコム証券は、auカブコム証券に社名を変更しました。

⑩凸版印刷

2019(令和元)年6月、凸版印刷は、Interprint GmbHの株式を取得し子会社化すると発表しました。本件M&Aの取引金額は、およそ480億円です。買収側の凸版印刷は国内印刷業界2強の一角に位置しており、世界最大規模の総合印刷会社として知られています。

売却側のInterprint GmbHは、ドイツを拠点に建装材用化粧シート製造・販売業を手掛ける企業です。本件M&Aの目的は、グローバル市場における建装材事業の拡大にあります。

⑪伊藤忠商事

2019(令和元)年3月、日本を代表する商社の伊藤忠商事は、スポーツ用品大手であるデサントにTOBを実施しました。本件TOBは事前通告の行われない敵対的買収であり注目を集めましたが、結果として伊藤忠商事が筆頭株主となりデサントの経営権を奪取しています。

⑫野村不動産ホールディングス

2019(令和元)年3月、野村不動産ホールディングスは、傘下である野村不動産を通じて、隆文堂の株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの取引金額は非公開です。買収側の野村不動産は野村證券系の総合不動産会社であり、分譲マンションのPROUDシリーズで広く知られています。

売却側の隆文堂は、「庭のホテル東京」を保有・運営している会社です。本件M&Aの目的は、ホテル事業の拡大・成長の加速にあります。

⑬ココカラファイン

2019(令和元)年2月、ココカラファインは、小石川薬局の株式すべてを取得し完全子会社化しました。本件M&Aの取引金額は非公開とされています。買収側のココカラファインは、神奈川県に本社を置くドラッグストアチェーンを展開する企業の持株会社です。

グループ企業の「ココカラファイン ヘルスケア」では、1,451店舗を展開中です(2021年4月現在)。売却側の小石川薬局は、東京都において調剤薬局1店舗を経営しています。本件M&Aの目的は、ドラッグストア事業および調剤薬局事業の拡充などです。

⑭フォルシア

2019(令和元)年1月、フランスの自動車部品大手メーカー「フォルシア」は、子会社を通じて日立製作所の子会社クラリオンにTOBを実施しました。本件TOBは成功して、クラリオンはフォルシアの完全子会社となり上場が廃止されています。

現在のクラリオンは、フォルシアによる事業拡大策の一環として、カーナビをはじめとする自動車向けクラウドサービス製品を製造しています。

⑮JT

JT(日本たばこ産業)は、禁煙化が進む日本の実情とは裏腹に売上を伸ばしている企業です。この要因のひとつに、以前より行っていた海外のたばこ会社とのM&Aが功を奏している点が挙げられます。2018(平成30)年11月には、バングラデシュのたばこ会社を買収し、シェアのさらなる拡大に邁進しています。

⑯ドン・キホーテ

ドン・キホーテは、ディカウントストアとしてトップクラスの売り上げ・知名度を誇る企業です。2018(平成30)年10月、その持株会社であるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(2019年にドンキホーテホールディングスより商号変更)は、ユニーを完全子会社化しました。

これにより、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは日本で有数の規模を誇る小売企業に成長し、今後も業績のさらなる伸長が見込まれています。

⑰メルカリ

オークションアプリの運営で著名なメルカリは、2018(平成30)年に流通総額が1兆円に達したとして話題になりましたが、M&Aシーンでも注目されています。同年10月、メルカリは、車のコミュニティーサービスである「CARTUNE」を展開するマイケルを買収しました。

本件M&Aにより、メルカリは、マイケルのノウハウや設備と自社が持つデータとの融合により、事業のさらなる成長の実現を図っています。

⑱サイバーエージェント

IT業界で有名なサイバーエージェントですが、2018(平成30)年10月、J2リーグに所属するサッカーチーム「町田ゼルビア」の買収により大きな話題となりました。また、2017(平成29)年9月にプロレス団体「DDT」の株式を、2020(令和2)年1月にノア・グローバルエンタテインメントの株式を取得しています。

このように、最近ではIT関連の会社がスポーツ関連の団体を買収する事例が増えており、サイバーエージェントのM&Aは集客を引き上げるうえで重要な戦略として位置付けられています。

⑲シャープ

かつて経営危機に瀕していたシャープですが、最近では経営状態が改善されつつあります。2018(平成30)年10月には、同じように経営危機に陥っていた東芝のパソコン事業を買収しました。本件M&Aにより、シャープは自社のAloTプラットフォームの強化を図っています。

⑳第一生命HD

2018(平成29)年9月、生命保険大手の第一生命HDは、オーストラリア「Suncorp Group Ltd」の生命保険会社である「Suncorp Life & Superannuation Limited」をM&Aで買収しています。本件M&Aにより、第一生命HDはオーストラリアにおける市場シェアの拡大に成功しました。

㉑出光興産

石油会社の出光興産は、2018(平成30)年7月に昭和シェルとのM&Aを発表し、経営統合を実現しました。これは、石油業界の業界再編の一環として実施されて、世間で大きく注目されたM&Aです。かねてより出光興産の創業者の反対があり、M&Aの交渉は泥沼化していました。

しかし、最終的に経営統合は実現しており、今後の経営について現在も注目が集まっています。

㉒武田薬品工業

2018(平成30)年に発表されて大きく話題になったニュースのひとつに、武田薬品工業のM&Aが挙げられます。同年5月、武田薬品工業は、アイルランドの製薬会社であるシャイアーの買収を発表しました。本件M&Aの買収額は、約768億ドル(日本円にして約6.8兆円)です。

この取引額は日本のM&A史上でトップであり、非常に大きな話題となりました。

㉓マネックスグループ

2018(平成30)年4月、マネックスグループは、ビットコイン取引を行っているコインチェックを買収し、完全子会社化しました。本件は、マネックスグループが仮想通貨ビジネスに進出するためのM&Aです。

本件M&Aにより、マネックスグループは、コインチェックのノウハウを取り入れながら仮想通貨ビジネスへの投資を進めています。

㉔ライザップ

ライザップのM&Aニュースはネガティブな事例として有名です。これまでライザップはさまざまな会社をM&Aにより買収し、グループ規模を拡大してきました。しかし、2018(平成30)年には、多額の「負ののれん」の存在により赤字に急転落しています。

もともとライザップは経営不振の会社を買収し、この資産額の差で黒字状態を創出していました。しかし、経営不振の会社の立て直しに失敗し、この反動によって赤字に転落してしまったのです。このように、むやみなM&Aの実施は、かえって会社の首を絞めてしまいかねません。

ちなみに、2021(令和3)年現在のライザップは、新規のM&Aを凍結する一方で不採算事業の子会社を他社に譲渡するなどして、業績回復の兆しを見せています。

㉕味の素

2017(平成29)年11月、食品業界でトップクラスの会社である味の素は、医療食品会社のキャンブルックをM&Aで買収しています。本件M&Aにより、味の素は、メディカルフードやサプリメントなどの製品分野を拡充させました。

なお、2020(令和2)年11月には、販路拡大を目的にキャンブルックの株式すべてを取得し完全子会社化しています。

㉖ダイドードリンコ

2017(平成29)年10月、飲料メーカーの大手であるダイドードリンコは、トルコのミネラルウォーター製造会社「Merpez」を買収しています。本件M&Aにより、ダイドードリンコは、世界的に拡大している水ビジネスへの参入を図りました。

㉗楽天

インターネット通販事業で有名な楽天ですが、さまざまな会社の事業をM&Aで買収しており、顧客にあらゆるサービスを提供できる体制を整備しています。2017(平成29)年9月には、プラスワン・マーケティングからMVNO事業を買収しており、該当する分野を強化しました。

㉘トヨタ

2017(平成29)年8月、世界的な自動車メーカーであるトヨタは、マツダとの資本提携を発表しました。これは、アメリカにおける合弁会社の設立や共同での電気自動車技術の開発など、さまざまな取り組みの実施を視野に入れたM&Aニュースです。

さらに、2018(平成30)年10月にはソフトバンクとの間で共同会社を設立したほか、2019(令和元)年にはパナソニックとの合弁会社設立(1月)およびスズキとの資本提携(8月)を発表するなど、トヨタの世界的企業としての歩みは止まりません。

㉙良品計画

「無印良品」を提供する良品計画は、さまざまな会社をM&Aで買収することで自社ブランドの商品拡充を実現しています。2017年(平成29)7月には、ライフスタイルショップ「IDÉE」を展開する子会社イデーを吸収合併し、顧客満足度の向上・経営プラットフォームの一本化・管理業務の合理化などを図りました。

㉚ハウス食品

2017(平成29)年7月、食品業界の大手であるハウス食品は、マロニーをM&Aで買収しました。これは、自社の理念に沿った既存のブランドを取り入れて、安定的な利益の確保を目指したM&Aニュースだといえます。

㉛U-NEXT

2017(平成29)年2月、映像配信サービスや格安スマホで成長するU-NEXTは、法人向けの音楽配信事業を手掛けるUSENをM&Aで買収しました。本件M&Aにより、U-NEXTは、新分野事業への進出だけでなく、シナジー効果によるさらなる成長も実現しています。

㉜大正製薬

2016(平成28)年12月、栄養ドリンクなどで有名な大正製薬はドクタープログラムを買収し、通信販売やスキンケア事業の強化を行いました。このM&Aニュースは既存の会社のノウハウを取り入れて、事業のさらなる拡大を目指す典型例だといえます。

㉝帝人

2016(平成28)年9月、帝人は、アメリカでトップクラスの自動車部品メーカーである「コンチネンタル・ストラクチュアル・プラスチックス社」をM&Aで買収しました。本件M&Aにより、帝人は、売却側企業のノウハウ獲得だけでなくアメリカにおける販売ルートの確保にも成功しています。

㉞NEC

2016(平成28)年8月、NEC(日本電気)は、ブラジルのITセキュリティ会社であるArcon Informatica S.Aを買収しました。売却側のArcon Informatica S.Aは、顔認証システムで高い評価を受けた会社です。本件M&Aにより、NECはITセキュリティ事業のさらなる強化を図っています。

㉟アサツーディ・ケイ

2016(平成28)年7月、広告代理店の大手であるアサツーディ・ケイは、アニメ制作会社であるGONZOを買収しています。GONZOはコアな人気作品を多く制作していましたが、M&A当時は経営不振に陥っていました。

本件M&Aによりアサツーディ・ケイの傘下に入ることで、GONZOでは財務基盤が強化されて経営の立て直しに成功しています。

㊱ALSOK

2016(平成28)年4月、警備業界の大手であるALSOKは、介護事業のウイズネットをM&Aで買収しました。もともとALSOKは2012(平成24)年より介護業界に進出しており、本件M&Aによって介護事業のさらなる強化に成功しています。

㊲イオン

2015(平成27)年1月にイオンがダイエーと行ったM&Aは、当時非常に大きな話題となりました。本件以降、イオンはダイエーだけでなく中小規模のスーパーも買収しており、自身の販売網をさらに拡大させています。そのほか、ドラッグストアも買収しており、新事業への進出を実現しました。

㊳ローソン

コンビニエンスストア業界の大手であるローソンは、2014(平成26)年10月に成城石井を買収しました。高級スーパーである成城石井の買収により、ローソンは従来のブランドでは進出が難しかった富裕層をターゲットとする店舗展開を実現しています。

㊴ビックカメラ

家電量販店の大手であるビックカメラは、2008年には東証一部に上場し、2009(平成21)年にソフマップを完全子会社化しています。続いて2012(平成24)年5月には、同じく家電量販店の大手であるコジマをM&Aで買収しました。

都市部に店舗を構えるビックカメラが地域密着型で展開するコジマを買収することで、さらなる広い範囲での店舗拡大を実現しています。

㊵ライブドア

かつて堀江貴文が率いていた時代に世間を騒がせたライブドアですが、2005(平成17)年に話題となったフジテレビおよびニッポン放送買収騒動は日本でそれほど実例が見られない敵対的買収M&Aの典型例です。

ライブドアによる敵対的M&Aは、最終的にフジテレビ&ニッポン放送側の買収防衛策の発動によって失敗に終わりました。とはいえ、買収防衛策の実例まで見られる貴重なサンプルとして、後世の人間に影響を与えたM&Aニュースです。

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M&Aニュースまとめ

M&Aニュースまとめ

M&Aは限られた環境における特殊な選択肢ではなく、いかなる業種・規模の会社であっても実施する可能性のある経営手段です。そのため、大手企業の実例を参考にしながら、自社における最適なM&Aをシミュレーションしておきましょう。本記事の要点は、以下のとおりです。

・M&Aが増加する背景
→会社の規模の拡大・新事業への進出・財務基盤の強化・赤字に陥った会社の立て直しなどに役立つ

・M&Aが多い業界
→医療・介護、物流、IT・ソフトウエア、ビルメンテナンス

・M&Aニュースで注目される事例の特徴
→話題性のある会社が行っている、巨額の取引額になっている、業界再編の転機になっている

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