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2019年11月26日更新
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ソフトバンクのM&A戦略と狙いとは?買収成功事例と失敗事例を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

ソフトバンクはM&Aによって事業事業の多角化に成功した代表的な企業です。ヤフーの事例に代表されるよに、その特徴はスタートアップ企業への積極的な投資にあります。今回はソフトバンクの歴史やM&A戦略について、買収成功事例と失敗事例を踏まえて解説します。

目次
  1. ソフトバンクのM&Aの歴史と変遷
  2. ソフトバンクのM&A戦略
  3. ソフトバンクのM&A一覧
  4. まとめ

ソフトバンクのM&Aの歴史と変遷

ソフトバンクはM&Aを活用して事業の多角化を成し遂げている代表的な企業と言えます。

ヤフーやボーダフォン、福岡ソフトバンクホークスなどの事例からもわかる通り、大規模なM&Aを多く実行しているのが特徴です。

ソフトバンクのM&Aは大きく報道されていることもあり、M&Aに積極的な国内企業と言えばソフトバンクをイメージする人も多いのではないでしょうか。

このことからも大企業へ成長するための戦略として、ソフトバンクが積極的にM&Aを活用したことがわかります。

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ソフトバンクの歴史

ソフトバンクのM&Aを、ソフトバンクグループの歴史から考えてみましょう。

なお、2015年7月、ソフトバンクは「ソフトバンクグループ」に、ソフトバンクモバイルは「ソフトバンク」に商号を変更しています。

従って、厳密に言うと現在のソフトバンクは「ソフトバンクモバイル」のことですが、便宜上この記事ではソフトバンクグループを指す名称として、ソフトバンクという表記を用います。

ソフトバンクの大まかな歴史は以下の通りです。詳しい買収事例については後述します。

 

  • 1981年 日本ソフトバンク設立
  • 1990年 ソフトバンクに商号変更
  • 1994年 日本証券業協会に株式を登録
  • 1995年 世界最大のコンピューター関連の見本市「コムデックス」を運営する米国The Interface Groupの展示会部門に資本参加
  • 1996年 米国Yahoo Inc.との共同出資によって日本法人ヤフーを設立
  • 1998年 東京証券取引所第一部へ上場
  • 2003年 ビー・ビー・テクノロジー、ソフトバンクネットワークス、ソフトバンク・イーシーホールディングス、ソフトバンク・コマースの子会社4社が合併し、ソフトバンクBB(現 ソフトバンク)が誕生
  • 2004年 日本テレコム(現 ソフトバンク)を子会社化し、固定通信事業へ参入
  • 2005年 福岡ダイエーホークス(現 福岡ソフトバンクホークス)を子会社化
  • 2006年4月 ボーダフォン(現 ソフトバンク)を子会社化し、移動通信事業へ参入
  • 2006年10月 日本テレコムからソフトバンクテレコム(現 ソフトバンク)に、ボーダフォンからソフトバンクモバイル(現 ソフトバンク)に商号変更
  • 2008年 アリババを合弁会社化
  • 2013年1月 イー・アクセス(現 ソフトバンク)を子会社化
  • 2013年4月 ガンホー・オンライン・エンターテイメントを子会社化
  • 2013年7月 米国Sprint Nextel Corporation(現 Sprint Corporation)を子会社化
  • 2014年1月 米国Brightstar Corp.を子会社化
  • 2014年7月 イー・アクセスがワイモバイル(現 ソフトバンク)に商号変更
  • 2015年4月 ソフトバンクモバイル(現 ソフトバンク)が、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイルを吸収合併
  • 2015年7月 ソフトバンクがソフトバンクグループに、ソフトバンクモバイルがソフトバンクに商号変更
  • 2016年 英国ARM Holdings plc(現 Arm Limited)を買収
  • 2017年5月 サウジアラビア政府の公共投資ファンドと10兆円規模の投資ファンドソフトバンク・ビジョン・ファンドが発足
  • 2018年 中国Arm Technology (China) Co., Ltd.(英国の子会社Arm Limitedの中国完全子会社)を合弁会社化
  • 2019年10月 Zホールディングス発足。ヤフー株式会社がZホールディングス株式会社に、紀尾井町分割準備株式会社はヤフー株式会社へ、紀尾井町金融分割準備株式会社はZフィナンシャル株式会社に商号変更
  • 2019年11月 ZホールディングスがZOZOを買収
  • 2019年11月 ZホールディングスがLINEと経営統合で合意

 

以上がソフトバンクの大まかな歩みです。

ソフトバンクが1981年に株式会社日本ソフトバンクとして設立されて以来、現在に至るまで様々なM&Aを実施していることがわかります。

ソフトバンクは日本テレコムやボーダフォンへのM&Aによる通信事業へ参入や、海外企業の買収も積極的に行い事業の多角化を推し進めていることが特徴と言えるでしょう。

ソフトバンクの事業の変遷とM&A

次にソフトバンクの事業の変遷について考えてみましょう。

ソフトバンクは、もともとはソフトウェア流通事業を行う会社としてスタートしました。

設立当初のソフトバンクは、ソフトウェア流通企業として様々なソフトウェアを提供することを事業としていました。

しかし、現在のソフトバンクは通信企業というイメージの方が強いのではないでしょうか。これは、日本テレコムの買収によって固定通信事業へ、ボーダフォン買収で携帯電話による移動通信事業へ参入したことが理由です。

ソフトバンクはM&Aによる通信事業への参入により、流通し企業から通信企業へと変化を遂げたのです。

このように、ソフトバンクはM&Aの知識と実績があるうえに、M&Aに特化した人材を招き入れ、独力でM&Aを実行できる体制を整えています。

しかし、そうした企業はごく少数であり、大多数の企業はM&A仲介会社をパートナーにしてM&Aを行います。

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ソフトバンクのM&A戦略

ソフトバンクのM&A戦略のは「同志的結合」という哲学に基づいています。

「同志的結合」とは買収される側と買収する側が同じ志のもと、お互いを尊重しあうことで成長していくということです。

そして「同志的結合は金銭的(資本的)結合より強い」という信念がその思いを支えています。

つまり「同志的結合」という考え方は、資本的な結合ではなく、同じ志を持つものがそれぞれの役割を全うし、協力することで戦略的なシナジーを目指すことを重要視しているのです。

まだまだ、M&Aには支配的だったり敵対的というイメージが根強くあります。

しかし、数多くのM&Aを成功させてきたソフトバンクが敵対的なM&Aを行ってこなかったというのは特筆するべき点です。

支配的や敵対的なM&Aでは、買収される側は安心して事業を継続できないため、買収する側は良質な事業による新規事業に参入することができず、高いシナジーを維持することは困難です。

「同志的結合」という考え方は、新規事業へ参入する際に最も重要な哲学だと言えます。

ソフトバンクが新規事業の参入において多くの成功を収めたということは、それだけ志やパートナシップを重視したM&Aを行っていたことを意味します。

一方で、ソフトバンクがM&A候補となる相性のいい会社を見つける着眼点と情報網を持っていることも要因の一つでしょう。

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ソフトバンクのM&A一覧

ここからはソフトバンクのM&Aの事例から成功例と失敗例について解説します。まず、ソフトバンクの主なM&Aの一覧は以下の通りです。

  • 「コムデックス」を運営する米国The Interface Groupの展示会部門に資本参加
  • 米国Yahoo Inc.との共同出資によって日本法人ヤフーを設立
  • JスカイB(現 スカパー!)についてオーストラリアThe News Corporation Limitedと提携
  • 日本債券信用銀行(現 あおぞら銀行)へ資本参加
  • 日本テレコムを子会社化
  • 福岡ダイエーホークスを子会社化
  • ボーダフォンを子会社化
  • アリババを合弁会社化
  • イー・アクセスを子会社化
  • ガンホー・オンライン・エンターテイメントを子会社化
  • 米国Sprint Nextel Corporation(現 Sprint Corporation)を子会社化
  • フィンランドのSupercell Oy株式を取得
  • 米国Brightstar Corp.を子会社化
  • 英国ARM Holdings plc(現 Arm Limited)を買収
  • ZOZOを買収
  • LINEと経営統合

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⑴ソフトバンクM&Aの成功事例

ヤフー

ソフトバンクは米国Yahoo Inc.との共同出資によって日本法人ヤフーを設立しました。

当時のヤフーの知名度はまだ低いものでしたが、ソフトバンクは1億ドル以上を出資し、その後も数回にわたって出資しています。

スタートアップの段階でのヤフーを見出し、巨額の資金を投資したことは後のソフトバンクのビジネス戦略の嚆矢と言えるでしょう。

結果としてヤフーへの出資はソフトバンクに莫大な含み益をもたらすこととなります。

ヤフーに出資した後のソフトバンクは、積極的な投資やM&Aによって巨額の赤字を抱える期間が続きますが、その期間を支えたのはヤフーからの含み益でした。

スタートアップ企業に巨額の投資をするという手法は、その後のソフトバンクの代表的な戦略の一つとなっています。

ボーダフォン

ボーダフォンの買収は、ソフトバンクの最も有名なM&A事例と言えるでしょう。買収金額は約1兆7500億円とされています。

以前から移動通信事業への新規参入を考えていたソフトバンクは、このM&Aによって既に存在するインフラやサービス基盤を獲得することに成功。短期間で効率よく新規事業を展開していきます。

新料金プラン「ホワイトプラン」やiPhoneのいち早い導入など、ソフトバンクが展開した事業は既存の移動通信事業者に大きな衝撃を与えました。

福岡ダイエーホークス

福岡ダイエーホークスを200億円で買収した事例も、ソフトバンクのM&Aとしてあげられます。

他のM&A事例と比較すると広告的な側面が強いM&A言えます。しかし、決して球団経営をおざなりにしていません。

このM&Aをきっかけに、福岡ソフトバンクホークスはプロ野球の球団の中でも高い人気と強さを誇るチームになりました。

また、福岡ソフトバンクホークスの本拠地・福岡ドームの命名権をグループ企業のヤフーやペイペイに取得させることで、それらの企業の知名度向上にも貢献しています。

ソフトバンクと福岡ソフトバンクホークス、ヤフーやペイペイといった「同志」が戦略的シナジーを維持しているという点で、ソフトバンクのM&A哲学を表している事例と言えるでしょう。

⑵ソフトバンクM&A失敗事例

スプリント

ソフトバンクは2013年にアメリカのSprint Nextel Corporation(現 Sprint Corporation 以後スプリントと表記)を子会社化しています。しかし、このM&Aについては失敗という評価が多数です。

スプリントを買収したことにより、ソフトバンクは名実ともに世界でも最大規模の移動通信企業となりました。

しかし、スプリントは巨額赤字がネックとなっており、ソフトバンクグループの2017年の12月31日時点の有利子負債は15兆8049億円を計上。このうちスプリントが占める割合は約26%に上りました。

スプリットはコストカットを実施することで持ちこたえていましたが、有効な打開策は打ち出せていませんでした。

そんな中、2018年4月にアメリカ携帯電話業界3位のスプリントと同4位のTモバイルUSの経営統合が発表されます。

そもそも、この経営統合はソフトバンクが構想しており、スプリントとTモバイルUSを買収し合併させることで、米国の移動通信業界における上位2社に対抗しようとするものでした。

しかし「競争環境が停滞する恐れがある」とされ米国の規制当局から許可が下りず、立ち消えとなっています。そして同様の理由で、今回の合併についても反対する意見が多数見受けられます。

もし今回の統合が実現すれば、TモバイルUSの親会社となるドイツテレコムとの株式交換で、持ち株比率はドイツテレコムが41.7%、ソフトバンクが27.4%とされており、事実上ソフトバンクがスプリントを売却することになります。

まとめ

ソフトバンクの多角的な事業展開には、M&Aが大きく貢献しており、今後もM&Aを通した事業展開の多角化を続いていくと推測されます。

例えば、ソフトバンクは2010年に「戦略的シナジーグループ5,000社」の実現が掲げられ、30年間でグループ会社5000社を目指す姿勢を明らかにしています。

2019年には持ち株会社のZホールディングスを設立し、ZOZOを買収。さらにLINEとの経営統合を発表しました。

このように、近年のソフトバンクは通信事業企業という枠にとらわれず、多角的な事業展開をする傾向を強めています。

もちろん、スプリントの事例の様にM&Aに失敗した事例もあります。

しかし、これまでM&Aの効果的な活用によって事業拡大や主力事業の構築を進めたソフトバンクは、M&Aに関する確かなノウハウを持っています。

この先も失敗事例は出ると考えられますが、より大きな利益を獲得するためにM&Aを活用する姿勢は続けていくでしょう。

ソフトバンクがM&Aによって大きな成長を遂げたという事実は変わりません。失敗事例がありつつも「同志的結合は金銭的(資本的)結合より強い」という哲学のもとで積極的にM&Aを実行してきたことは、世界的にも大きく評価されるべき点です。

ソフトバンクはM&Aの観点からも非常に注目度が高い企業と言えるのです。

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