バイアウトの意味とは?3つの種類や目的、手法を知って経営に役立てよう

バイアウトとは、企業の経営が悪化した時に自社内の経営者や従業員が企業の買収を行うことです。近年、日本でもバイアウトが経営戦略の1つの選択肢として知名度が上がってきました。今回はバイアウトの3つの種類や目的、M&Aとの違いを知ってバイアウトの基礎知識をわかりやすく解説します。バイアウトの理解を深め、さらに自社を発展させましょう。

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2020年3月23日更新

目次
  1. バイアウトの意味とは
  2. バイアウトの3つの種類
  3. それぞれのバイアウトの目的
  4. バイアウトの手法
  5. バイアウトを成功させるための3つのポイント
  6. バイアウトをするときの3つの注意点
  7. バイアウトファンドとは
  8. バイアウト投資とは
  9. まとめ

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バイアウトの意味とは

バイアウトの意味とは

バイアウトとは、経営が悪化したケースで自社を経営者または従業員が買収することです。

英語では『BUYOUT』となり、買収するという意味を持っています。ですが、ビジネスでは先ほどお話した自社を経営者または従業員が買収することを指すので覚えておいてください。

では、なぜバイアウトを必要とするのか。それは、業績悪化を再建して今後も経営を続けていくために必要となるからです。

買収することで投資に使った資金を回収し、その資金を使って再建していきます。古くからアメリカなどでも好まれていた方法ですが、近年では国内でも多くみられるようになりました。

1ー1.バイアウトとM&Aの違い

バイアウトとM&Aの違いは、実施する目的と買い手です。

まず目的ですが、バイアウトでは買収した人物の収益拡大を狙っていくのが基本です。一方、M&Aでは他社が事業拡大や収益性の向上を狙う目的で買収します。

こうした目的の違いによって結果も変わるので、とても似ているようですが全くの別物となるわけです。

そして、両社とも経営権を取得するという点では同じですが、バイアウトの買い手は社内の人物となります。M&Aでは他社が買い手となることがほとんどですのが、こうした違いが出てくるわけです。

バイアウトもM&Aも、経営権を得られる点は同じですが、目的と買い手の違いがあることを覚えておくと良いでしょう。

1ー2.日本でバイアウトが増えている理由

では、日本であまり使われなかったバイアウトが増え続けているのか。

なぜなら、企業のさらなる成長に良い効果が多いことに気付いたからです。

今まで主流となっていた親族内承継では、新たな視野の獲得などがあまり見込めないことが多くありました。しかし、従業員が自社を買収することにより、新たな発想とサービスを展開する機会を増やせるのです。

こうした戦略的なバイアウトに気付いたことにより、日本でも徐々に採用する企業が増えていると言えます。

1ー3.イグジットの手法がIPOからバイアウトに移行している

近年、イグジットの手法がIPOからバイアウトへ移行しつつあります。イグジット(EXIT)とは、会社を始めるときに使った資金を回収することです。

また、IPOとは株式を公開して上場することを言います。IPOには、短くても2年以上の時間がかかってしまう上、証券会社・証券取引所の厳しい審査にクリアしなければなりません。

また、上場をしても公開された市場でいくらの株価となるのか実際に上場するまで知ることはできないのです。このようにIPOにはデメリットが多く、それよりも手軽にできるバイアウトが人気となっています。

バイアウトであれば売却先を半年程度〜1年以内に見つけることができ、すぐに現金化することが可能です。このような理由から、近年はイグジットの手法がバイアウトへと移行しつつあります。

バイアウトの3つの種類

バイアウトの3つの種類

バイアウトと一言で言っても、大きく3つの種類があります。

  • 種類1.マネジメント・バイアウト
  • 種類2.エンプロイー・バイアウト
  • 種類3.レバレッジド・バイアウト

3つのバイアウトの違いは、誰によるバイアウトなのかという点です。それぞれのメリット・デメリットも一緒に確認していきましょう。

種類1.マネジメント・バイアウト(MBO:Management Buy Out)

マネジメント・バイアウトとは、会社の経営本部が後継者となって、すでに株主(主にオーナーや親会社)になっている人から株式を買い取って、経営権を持つ方法です。Management BuyOutを略してMBOと呼びます。

株式の買い取りのために費用を調達しなければならないので、特別目的会社を設立して金融機関から資金を受けるのが一般的です。最終的には特別目的会社と譲渡会社が合併して、後継者となる経営本部が対象企業の株主となり、経営権を得ることになります。

上場企業の場合は、経営者自身が株主から株式を買い戻して、上場を廃止するために使われることが多いです。

株主の意見や方針などに大きな影響を受けることなく、時間をかけてゆっくりと立て直しを狙う動きで使われます。過去には、ガストなどのファミリーレストランを運営するすかいらーくグループが業績悪化から経営再建するために創業かがMBOをしました。すかいらーくグループはこのとき上場を廃止しています。

マネジメント・バイアウトのメリット

マネジメント・バイアウトのメリットは、外部株主からの圧力がなくなることです。

短期的な利益を追うのではなく、中長期視点で経営戦略を立て、実施することができます。中長期的に、大きな経営改革を行いたいときに最適なバイアウトの方法です。

マネジメント・バイアウトのデメリット

マネジメント・バイアウトのデメリットは2つあります。

1つ目は、マネジメント・バイアウトをすると株式が非公開となることです。つまり、上場を廃止しなければなりません。株式を非公開とすることで、資金調達が困難になることも考えられます。

安易にマネジメント・バイアウトを選ぶのではなく、資金調達をどのようにしていくのかを決定してから実行すべきです。さらに、株式を非公開にすることで、経営の監視機能が低下することも考えられます。

2つ目のデメリットは、経営陣が自社株式を買うこととなり利益相反が生まれることです。利益相反とは、経営者個人と会社との利害が相反することを指します。

つまり、経営者個人が儲けようとすると、結果的に会社が損害を受けてしまうのです。そのため、会社を第一に考えてくれる経営陣がマネジメント・バイアウトを実施しなければ、経営者個人の利益追及に走ってしまう可能性が生まれます。

種類2.エンプロイー・バイアウト(EBO:Employee Buy Out)

エンプロイー・バイアウトとは、従業員が会社の株式を獲得して経営権を得る方法です。Employ BuyOutを略してEBOと呼びます。

こちらは、従業員を後継者として事業承継するものです。

エンプロイー・バイアウトのメリット

エンプロイー・バイアウトのメリットは、従業員に事業承継させられることです。経営者のリタイアが迫っているにも関わらず親族内に後継者がいない場合、従業員が自社株を買収して経営権を譲渡します。

エンプロイー・バイアウトのデメリット

エンプロイー・バイアウトのデメリットは、後継者となる従業員の資金力です。経営権を成就できるほどの自社株を個人の資金力で買収できる従業員はなかなかいないでしょう。

そのため、金融機関などから融資を受けるなど、資金調達をしなければなりません。

種類3.レバレッジド・バイアウト(LBO:Leveraged Buy Out)

レバレッジド・バイアウトとは、譲受会社が譲渡対象起業の資産や今後に期待されるキャッシュフローを担保にして、金融機関などから資金の調達を行って買収する方法です。Levaraged BuyOutを略してLBOと呼びます。自己資金が少ない場合でも買収が実施できることが特徴です。

買収後は、借入金を買収した会社の負債とすることができます。事業を立て直すことができますから、今後の収益によって負債を返済するだけで問題ありません。

MBOやEBOは、社内の人材が実施する買収手段です。しかし、LBOは社外の人や企業が株式の買収を行う点に違いがあります。

過去には、大手キャリアのソフトバンクがイギリス本社のボーダフォンから日本法人ボーダフォンを買収するときにLBOを活用しました。

レバレッジド・バイアウトのメリット

レバレッジド・バイアウトのメリットは2つあります。

1つ目は、買収する企業が少ない投資でバイアウトを実現できることです。レバレッジド・バイアウトは、買収される企業が金融機関などから資金調達をします。

そのため、買収する企業は少ない投資で済ませられるのです。このように買い手企業が少ない投資で大きなリターンを得られることからテコの原理(レバレッジド)と呼ばれています。

2つ目のメリットが、買収に関する利息の返済を損金算入し節税できることです。

レバレッジド・バイアウトのデメリット

レバレッジド・バイアウトのデメリットは2つあります。

1つ目は、バイアウトのあとも企業再建がうまくいかなかった場合、買い手企業は投資額以上のリターンを得られないことです。収益が低下してしまえば、当然リターンは期待できません。この場合、レバレッジド・バイアウトは失敗したとみなされます。

2つ目のでメリッットは、レバレッジど・バイアウトの借り入れの金利が高いことです。そのため、資金調達を金融機関からした場合、多額の利息を支払わなければなりません。

十分な資金力がある場合に実施したいバイアウトの方法ですが、バイアウト自体企業再建のために行う企業戦略です。このように、レバレッジド・バイアウトはリスクが大きいため、あまり実施されません。

以上のように、バイアウトと一言で言っても買い手によってメリット・デメリットがあることを理解しておきましょう。その上で、だれにバイアウトをさせるかを考慮して決めていくべきです。

それぞれのバイアウトの目的

それぞれのバイアウトの目的

3つのバイアウトについて説明しましたが、それぞれのバイアウトによって目的は異なります。

会社の再建・企業再生のために行うこともあれば、社員に事業承継をさせるために行われるなど、バイアウトの目的は様々です。種類ごとに、バイアウトの目的を確認していきましょう。

目的1.マネジメント・バイアウト

マネジメント・バイアウトは、自社にある特定の事業を買い取ることで独立した経営をできるようにするのを目的としたものです。資金は銀行などから用意されます。

なぜ独立する必要があるのかですが、動きやすくなることで株主に対する短期的な収益性の向上、会社を成長させるための戦略などが取りやすくなるからです。

また、経営の効率化や経営権の争奪と大きく関連する敵対的買収などから身を守る手段としても使われます。

目的2.エンプロイー・バイアウト

エンプロイー・バイアウトは、従業員へ事業承継することを目的として行われます

マネジメントとの違いは経営陣ではなく従業員が行うという点です。通常、従業員は勤務先の所有関係には一切関与していません。しかし、こちらでは勤務先の株式を得ることにより、経営に参加することになります。

また、複数の従業員が行うことにより、株式を公開しない非公開会社とすることができ、外部からの買収に対応できる策として使われることもあるでしょう。

上場企業よりも、後継者問題に困っている中小企業でよく行われるバイアウトとなります。

目的3.レバレッジド・バイアウト

レバレッジド・バイアウトは、少ない自己資金で買収に必要な資金を確保するために行われます

買収される企業が金融機関などから借り入れを行うため、バイアウト後に収益を上げることができれば、買い手企業のリターンは大きくなります。とくに、事業に将来性があったり、独自の技術力や開発力の持つ企業だと、バイアウト後のリターンは期待できるでしょう。

一方、買収される企業の視点で見ると、高い売却価格でのバイアウトが期待できます。なぜなら、自社で借り入れを行うため買い手企業のリスクは少ないからです。

このような理由から、買収される企業からのニーズも高くなる傾向にあります。

バイアウトの手法

バイアウトの手法

それぞれのバイアウトのメリット・デメリットや目的を確認しました。しかし、実際にどのようにバイアウトを行うのかわからない経営者も多いでしょう。

そこで、バイアウトの種類ごとに、バイアウトの手法を確認していきましょう。

①マネジメント・バイアウトの手法

マネジメント・バイアウトをするためには、以下の5つのステップがあります。

  • ステップ1.SPCを設立する
  • ステップ2.SPCがMBOに必要な資金を調達する
  • ステップ3.SPCがMBO対象企業の株式を得る
  • ステップ4.MBO企業を子会社化する
  • ステップ5.SPCとMBO企業を合併させる

まずは、経営陣がSPCを設立します。SPCとは特別目的会社のことで、買収会社の受け皿となる会社です。

いわゆるバイアウトのための会社のため実態はありません。買収される会社から100%出資された完全子会社として設立します。

続いて、SPCはバイアウトに必要な資金調達をします。基本的には金融機関や投資ファンドからの借り入れです。

資金調達ができたら、SPCが対象会社の株式を買収します。そうすることで、対象会社はSPCの子会社となるのです。さらに、SPCと合併を行い、マネジメント・バイアウトは完了します。

②エンプロイー・バイアウトの手法

続いてエンプロイー・バイアウトの手法を見ていきましょう。基本的にマネジメント・バイアウトの流れと同じですが、資金調達方法が異なります。

  • ステップ1.SPCを設立する
  • ステップ2.SPCがEBOに必要な資金を調達する
  • ステップ3.SPCがEBO対象企業の株式を得る
  • ステップ4.EBO企業を子会社化する
  • ステップ5.SPCとEBO企業を合併させる

後継者となる従業員がSPCを設立します。SPCとは特別目的会社のことで、買収会社の受け皿とな流会社です。

いわゆるバイアウトのための会社のため実態はありません。買収される会社から100%出資された完全子会社として設立します。

続いて、後継者となる従業員はバイアウトに必要な資金を調達です。従業員がバイアウトするエンプロイー・バイアウトは、従業員個人の資金調達が困難となりえることから、従業員の用意できる資金を把握した上で株価を決定します。

従業員は議決権を持つ3分の2以上の株式を買収しなければなりません。もし、株価の調整をしても資金が足りない場合は、金融機関や投資ファンドからの借り入れを行うこととなります。

資金調達ができたら、SPCが対象会社の株式を買収します。そうすることで、対象会社はSPCの子会社となるのです。

さらに、SPCと合併を行い、エンプロイー・バイアウトは完了します。

③レバレッジド・バイアウトの手法

最後に、レバレッジド・バイアウトの手法を確認していきましょう。レバレッジド・バイアウトの流れは以下の5つのステップに分けることができます。

  • ステップ1.SPCを設立する
  • ステップ2.資金調達をする
  • ステップ3.買収を実行する
  • ステップ4.SPCと買収対象企業の合併を行う
  • ステップ5.借入金の返済を行う

まずは、SPCを設立します。SPCとは特別目的会社のことで、買収会社の受け皿となる会社です。いわゆるバイアウトのための会社のため実態はありません。

続いて、SPCはバイアウトに必要な資金調達をします。基本的には金融機関借り入れです。

M&A対象企業の資産価値やキャッシュフローなどによって調査・評価をします。この調査・評価を怠ってしまうと、レバレッジド・バイアウトは失敗するかもしれません。

なぜなら、企業価値を誤って判断してしまっているからです。調査・評価が認められれば、金融機関から融資が行われます。

金融機関の融資資金を元に、M&Aを実施します。レバレッジド・バイアウトでのM&Aを行うときは、買収される企業の100%の株式をSPCが取得し、完全子会社化します。

さらに、SPCと合併を行い、レバレッジド・バイアウトは完了します。完了後は、借入金の返済を行いましょう。

バイアウトを成功させるための3つのポイント

バイアウトを成功させるための3つのポイント

それぞれのバイアウトの流れを確認しましたが、成功させるためのポイントを押さえておきましょう。バイアウトを成功させるためのポイントは3つあります。

  • ポイント1.自社の企業価値評価を知る
  • ポイント2.起業時からバイアウトのことを考えておく
  • ポイント3.バイアウトの専門家に相談する

それぞれ詳しく確認していきましょう。

ポイント1.自社の企業価値評価を知る

バイアウトを成功させるためには、自社の企業価値がどのように評価されるのかを正確に把握しておくべきです。というのも、企業価値評価によって株式の買取価格は大きく変動するからです。

自社のことはなかなか客観的に評価ができないでしょう。そのため、専門家に様々な角度から妥当な評価をしてもらうべきです。

企業の価値評価方法はたくさんあるため、バイアウト時にふさわしい評価方法を選定することも大切です。

ポイント2.起業時からバイアウトのことを考えておく

起業時からバイアウトのことを考えて逆算して考えておくことも大切です。なぜなら、やめ時を明確にしておくことで冷静な判断ができるからです。

ゴールが分かった状態で事業運営をすることができ、経営に迷いが出ないでしょう。また、十分な準備をした状態でバイアウトを実行できます。

起業時にはなかなか自分が引退する時や事業の運営をやめる時のことなどを考えづらいですが、いつかは事業を手放す時がきます。コツコツと企業価値を高め、できるだけ高い株価でバイアウトできるように計画を立てておきましょう。

ポイント3.バイアウトの専門家に相談する

バイアウトを行うときには、バイアウトの専門家に相談しましょう。具体的には、バイアウトファンドやM&A仲介会社の活用などが挙げられます。

バイアウトファンドとは、投資家からお金を集めて業績不振の会社に投資を行った後利益を投資家に還元するファンドのことです。業績不振であっても経営の立て直しをすることで利益を得ることができます。

また、M&A仲介会社とは会社売却や事業売却をするときにコンサルタントをしてくれる存在です。企業価値評価を専門的な視点で行ってくれるので、頼りになるでしょう。

M&A総合研究所であれば、大まかな相場を見積もりいたします。さらに、M&Aに強い会計士が専任につきフルサポートを行います。また、経験・知識豊富な会計士による交渉やアドバイスにより、スピーディなM&Aが可能です。

電話・メールによる無料相談は24時間年中無休でお受けしていますので、M&Aやバイアウトに関するご相談はどうぞお気軽にご連絡ください。

【関連】M&A・事業承継ならM&A総合研究所

バイアウトをするときの3つの注意点

バイアウトをするときの3つの注意点

バイアウトには3つの種類があり、それぞれのメリット・デメリットがあります。特にデメリット部分には注意して検討をしなければなりません。

さらに、全てのバイアウトに共通して知っておきたい注意点もあります。バイアウトの注意点は以下の3つです。

  • 注意点1.従業員・役員の待遇
  • 注意点2.株式の保有者
  • 注意点3.買い手企業からの要望

詳しく見ていきましょう。

注意点1.従業員・役員の待遇

バイアウトの後の従業員や役員の待遇に注意しましょう。

なぜなら、バイアウトをすることで買収した会社から取締役員が派遣されたり、従業員が買収した会社へ出向になるケースがあるからです。もちろん、バイアウトによって従業員の雇用契約に影響はありません。

しかし、経営者が変わることによって人事が変わったり、処遇が変わったりすることも考えられるのです。バイアウト後も今までと同じ働き方ができるよう、買い手と交渉をしておきましょう。

また、役員においては雇用契約がありません。そのため、買い手の意向によって解雇されたり別会社の役員となるケースも考えられます。

このようにバイアウトによって従業員や役員の待遇が変わってしまう可能性はゼロではないため、注意しましょう。

注意点2.株式の保有者

バイアウトを行うとき、株式の保有者について留意しましょう。

バイアウトは株式の買収です。そのため、現在の経営者が持っている株式は買収した会社へと譲渡することになります。

バイアウトでは、全ての株式を譲り渡して完全子会社になるケースが一般的です。ただし、一部を経営者に残すケースもあるので、希望するのであれば相手企業と交渉をしましょう。

もちろん比率に関しては交渉次第です。買収先の会社がどの程度の支配力を持ちたいかという意向が優先される傾向があります。

注意点3.買い手企業からの要望

バイアウトをするとき、買い手企業からの要望・要求が予想されるので注意しましょう。

レバレッジド・バイアウトをすることは会社を買収することです。バイアウトの目的は会社経営の再建ですが、通常であれば売り上げや利益を伸ばすことが目的で買収をします。

そのため、バイアウトの場合でも売り上げがあるサービスの磨き込みや拡張が要求されることになるでしょう。経営者が変わるため、買い手からの要求があることは当然ともいえます。

事前にどのような要求がなされるのかを想定したり、話し合いをして取引先や従業員に不満が出ないよう注意しましょう。

バイアウトファンドとは

バイアウトファンドとは

バイアウトについて調べていると、「バイアウトファンド」という言葉に疑問を抱く人もいるでしょう。

バイアウトファンドとは、投資家から資金を集め、その資金で企業の株式を買い占めて経営権を取得スファンドのことです。投資家からお金を集め、企業価値を上げ、最終的には投資家に売り上げを還元します。

バイアウトファンドを運営するファンドマネージャーは、投資家からの資金や株式の売却によって利益を獲得します。投資家には、投資額に応じて還元されます。

そのため、投資家はより多くの還元のされるバイアウトファンドを選ぼうとするのです。

しかし、バイアウトファンドが常に利益を出しているわけではありません。そのため、投資額以上の還元がないケースもありえるのです。投資家にとって、信頼できるファンドマネージャーを見つけることが重要となります。

7ー1.プライベートエクイティファンドとバイアウトファンド

バイアウトファンドは、プライベートエクイティファンドの1つです。略してPEファンドとも呼ばれます。プライベートエクイティファンドとは、目的に合わせて投資をし、その利益を投資家に還元する団体・機関です。

その中でも、バイアウトファンドは成熟した企業が投資対象となっています。誰もが知っているような有名企業が対象です。

7ー2.バイアウトファンドの実施が向いている人

バイアウトファンドは様々なファンドマネージャーによって運営されています。バイアウトファンドを運営するファンドマネージャーは、常に投資家に利益を還元しなければなりません。

つまり、対象企業の企業価値を上げなければならないのです。

そのため、対象企業選びはとても重要となります。今後価値が上がりそうな企業を見つけなければ、投資家に投資させることができず、さらに投資家への還元ができなくなってしまうからです。

一度、投資額以上の還元ができないと、投資家からの信頼は失ってしまうでしょう。

対象企業を選んだら、デューデリジェンスを行い、会社の状況を把握します。さらに、どのように企業価値を上げていくのかを見極めなければなりません

そこで、バイアウトファンドの実施が向いている人は以下の点において能力が高い人です。

  1. リスクの洗い出し
  2. リスクの選別
  3. リスクの縮小化

詳しい内容を確認しましょう。

①リスクの洗い出し

まず1つ目は、リスクの洗い出し・課題発見能力です。リスクの洗い出しをするためには、徹底的なデューデリジェンスを行う必要があります。

デューデリジェンスの段階でしっかりとリスクを洗い出さなければ、利益配分をすることができないため、利益獲得することはできません。そのため、徹底したデューデリジェンスを実施し、負債や会社内における問題点を探し出す必要があります。

デューデリジェンスはしっかりと専門家に頼み、データ分析をしっかり行うべきと言えます。

②リスクの選別

デューデリジェンスでリスクの洗い出し・課題発見をしたら、リスクの選別を行います。リスクの選別とは、洗い出したリスクが改善できるのか・できないのかを判断することです。

投資を募るためには、リスクを少なくした状態で行うことがベストです。また、改善できないリスクばかりなのであれば、企業価値は高まらず、結果的に利益を上げることはできないでしょう。

③リスクの縮小化

リスクの最小化を実現する力も必要です。

投資を募る前に解決出来なかったリスクがあるなら、投資後に解決しなければなりません。解決しなければ会社の価値を上げることができないため、バイアウトファンド運営者としての大切の能力です。

上記の通りバイアウトファンド運営者は、リスクを見極める目と、リスクを解消できる力を発揮しなければなりません。

また、実際にデューデリジェンスによりリスクを発見しても、結果的に利益が出なければ意味がありません。ファンドマネージャー自体が経営に参加して、企業価値を上げることが重要なのです。

バイアウト投資とは

バイアウト投資とは

「バイアウト投資」という言葉を聞いたことがあると思います。バイアウト投資とは、経営不振や後継者不在の企業を買収し、その事業や資産を売却することです。

つまり、安い価格で会社を買収し企業価値を高めて売却価格を高めて、売却します。そうすることで、企業売却をして利益を得ることができるのです。

バイアウト投資の対象とされる会社は、赤字で業績不振の会社です。今は赤字でも買い手の経営者によって企業を成長させ黒字経営にします。

そうすると、株価も企業価値も上昇し、高い価格で売却できるようになるのです。このように、バイアウト投資では元々売却を前提として、企業を買収します。

売り手企業にとっても、経営不振であっても出資してもらうことができるのでメリットは多いです。

こうしてみると、とても投資効率が良いように感じるかもしれません。しかし、現在赤字の企業の将来性を見出し、さらに事業再生を行うことは簡単なことではありません。

大きなリスクがある代わりに、成功したら大きなリターンがあるのです。

まとめ

バイアウトとは、企業の経営が悪化した時に自社内の経営者や従業員が企業の買収を行うことです。企業の株式の買取りを行い、経営権を獲得して買収することを言います。

バイアウトには以下の3つの種類があるので覚えておきましょう。

  • 種類1.マネジメント・バイアウト
  • 種類2.エンプロイー・バイアウト
  • 種類3.レバレッジド・バイアウト

それぞれにメリット・デメリットがありますが、初心者が安易に判断してしまうと経営が悪化してしまうことも考えられます。会社の状況やタイミングによって選ぶべきバイアウトは異なるのです。

スムーズに経営の改善に繋げるためにも、かならずM&A仲介会社の専門家に相談し、具体的なアドバイスをもらいましょう。
 

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