2021年7月26日更新会社・事業を売る

バイアウトの意味とは?4つの種類や目的、手法を知って経営に役立てよう

バイアウトとは、企業の経営が悪化した時に自社内の経営者や従業員が企業の買収を行うものです。今回はバイアウトの3つの種類や目的、M&Aとの違いを知ってバイアウトの基礎知識をわかりやすく解説します。バイアウトの理解を深め、さらに自社を発展させましょう。

目次
  1. バイアウトの意味とは
  2. バイアウトの4つの種類
  3. それぞれのバイアウトの目的
  4. バイアウトの手法
  5. バイアウトを成功させるための3つのポイント
  6. バイアウトをするときの3つの注意点
  7. バイアウトファンドとは
  8. バイアウト投資とは
  9. バイアウトの意味まとめ
  • 今すぐ買収ニーズを登録する
  • 公認会計士がM&Aをフルサポート まずは無料相談

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

Banner magazine

バイアウトの意味とは

バイアウトの意味とは

バイアウトとは、経営が悪化したケースで自社を経営者または従業員が買収するものです。

英語では『BUYOUT』となり、買収するといった意味を持っています。ですが、ビジネスでは先ほどお話した自社を経営者または従業員が買収するのをさすので覚えておきましょう。

では、なぜバイアウトを必要とするのか。それは、業績悪化を再建して今後も経営を続けていくために必要となるからです。

買収によって投資に使った資金を回収し、その資金を使って再建します。古くからアメリカなどでも好まれていた方法ですが、近年では国内でも多く見られるようになりました。

①バイアウトとM&Aの違い

バイアウトとM&A違いは、実施する目的と買い手です。

まず目的ですが、バイアウトでは買収した人物の収益拡大を狙っていくのが基本です。一方、M&Aでは他社が事業拡大や収益性の向上を狙う目的で買収します。

こうした目的の違いによって結果も変わるので、とても似ているようですが全くの別物となるわけです。

そして、両社とも経営権を取得するといった点では同じですが、バイアウトの買い手は社内の人物となります。M&Aでは他社が買い手となることがほとんどですが、こうした違いが出てくるわけです。

バイアウトもM&Aも、経営権を得られる点は同じですが、目的と買い手の違いがあることを覚えておくと良いでしょう。

②日本でバイアウトが増えている理由

では、日本であまり使われなかったバイアウトが増え続けているのか。

なぜなら、企業のさらなる成長に良い効果が多いことに気付いたからです。

今まで主流となっていた親族内承継では、新たな視野の獲得などがあまり見込めないことが多くありました。しかし、従業員が自社を買収する方法により、新たな発想とサービスを展開する機会を増やせるのです。

こうした戦略的なバイアウトに気付いたことにより、日本でも徐々に採用する企業が増えているといえます。

③イグジットの手法がIPOからバイアウトに移行している

近年、イグジットの手法がIPOからバイアウトへ移行しつつあります。イグジット(EXIT)とは、会社を始めるときに使った資金を回収するものです。

また、IPOとは株式を公開して上場するのをいいます。IPOには、短くても2年以上の時間がかかってしまう上、証券会社・証券取引所の厳しい審査にクリアしなければなりません。

また、上場をしても公開された市場でいくらの株価となるのか、実際に上場するまではわからないのです。このようにIPOにはデメリットが多く、それよりも手軽にできるバイアウトが人気となっています。

バイアウトであれば、売却先を半年程度〜1年以内に見つけられ、すぐに現金化できるのです。このような理由から、近年はイグジットの手法がバイアウトへと移行しつつあります。

【関連】会社売却・バイアウトの成功/失敗事例10選!手法や手続き、注意点も解説
【関連】ベンチャーのM&A【M&A成功マニュアル】

バイアウトの4つの種類

バイアウトの4つの種類

バイアウトと一言でいっても、大きく4つの種類があります。

  1. マネジメント・バイアウト(MBO:Management Buy Out)
  2. エンプロイー・バイアウト(EBO:Employee Buy Out)
  3. レバレッジド・バイアウト(LBO:Leveraged Buy Out)
  4. マネジメント・エンプロイー・バイアウト(MEBO:Management & Employee Buy Out)

バイアウトの違いは、誰によるバイアウトなのかといった点です。それぞれのメリット・デメリットも一緒に確認していきましょう。

①マネジメント・バイアウト(MBO:Management Buy Out)

マネジメント・バイアウトとは、会社の経営本部が後継者となって、すでに株主(主にオーナーや親会社)になっている人から株式を買い取って、経営権を持つ方法です。Management BuyOutを略してMBOと呼びます。

株式の買い取りのために費用を調達しなければならないので、特別目的会社を設立して金融機関から資金を受けるのが一般的です。最終的には特別目的会社と譲渡会社が合併して、後継者となる経営本部が対象企業の株主となり、経営権を得ることになります。

上場企業の場合は、経営者自身が株主から株式を買い戻して、上場を廃止するために使われることが多いです。

株主の意見や方針などに大きな影響を受けることもなく、時間をかけてゆっくりと立て直しを狙う動きで使われます。過去には、ガストなどのファミリーレストランを運営するすかいらーくグループが業績悪化から経営再建するために創業かがMBOをしました。すかいらーくグループはこの時に上場を廃止しています。

マネジメント・バイアウトのメリット

マネジメント・バイアウトのメリットは、外部株主からの圧力がなくなることです。

短期的な利益を追うのではなく、中長期視点で経営戦略を立てて、実施できます。中長期的に、大きな経営改革を行いたい場合に最適なバイアウトの方法です。

マネジメント・バイアウトのデメリット

マネジメント・バイアウトのデメリットは2つあります。

1つ目は、マネジメント・バイアウトをすると株式が非公開となることです。つまり、上場を廃止しなければなりません。株式を非公開にすると、資金調達が困難になることも考えられます。

安易にマネジメント・バイアウトを選ぶのではなく、資金調達をどのようにしていくのかを決定してから実行すべきです。さらに、株式を非公開にすると、経営の監視機能が低下するのも考えられます。

2つ目のデメリットは、経営陣が自社株式を買うこととなり、利益相反が生まれることです。利益相反とは、経営者個人と会社との利害が相反するのをさします。

つまり、経営者個人がもうけようとすると、結果的に会社が損害を受けてしまうのです。そのため、会社を第一に考えてくれる経営陣がマネジメント・バイアウトを実施しなければ、経営者個人の利益追及に走ってしまう可能性が生まれます。

②エンプロイー・バイアウト(EBO:Employee Buy Out)

エンプロイー・バイアウトとは、従業員が会社の株式を獲得して経営権を得る方法です。Employ BuyOutを略してEBOと呼びます。

こちらは、従業員を後継者として事業承継するものです。

エンプロイー・バイアウトのメリット

エンプロイー・バイアウトのメリットは、従業員に事業承継させられることです。経営者のリタイアが迫っているにもかかわらず親族内に後継者がいない場合、従業員が自社株を買収して経営権を譲渡します。

エンプロイー・バイアウトのデメリット

エンプロイー・バイアウトのデメリットは、後継者となる従業員の資金力です。経営権を成就できるほどの自社株を個人の資金力で買収できる従業員はなかなかいないでしょう。

そのため、金融機関などから融資を受けるなど、資金調達をしなければなりません。

③レバレッジド・バイアウト(LBO:Leveraged Buy Out)

レバレッジド・バイアウトとは、譲受会社が譲渡対象起業の資産や今後に期待されるキャッシュフローを担保にして、金融機関などから資金の調達を行って買収する方法です。Levaraged BuyOutを略してLBOと呼びます。自己資金が少ない場合でも買収が実施できるのが特徴です。

買収後は、借入金を買収した会社の負債にするのが可能です。したがって事業を立て直しができるため、今後の収益によっては、負債を返済するだけで問題なくなります。

MBOやEBOは、社内の人材が実施する買収手段です。しかし、LBOは社外の人や企業が株式の買収を行う点に違いがあります。

過去には、大手キャリアのソフトバンクがイギリス本社のボーダフォンから日本法人ボーダフォンを買収するときにLBOを活用しました。

レバレッジド・バイアウトのメリット

レバレッジド・バイアウトのメリットは2つあります。

1つ目は、買収する企業が少ない投資でバイアウトを実現できることです。レバレッジド・バイアウトは、買収される企業が金融機関などから資金調達をします。

そのため、買収する企業は少ない投資で済ませられるのです。このように買い手企業が少ない投資で大きなリターンを得られることからテコの原理(レバレッジド)と呼ばれています。

2つ目のメリットが、買収に関する利息の返済を損金算入し節税できることです。

レバレッジド・バイアウトのデメリット

レバレッジド・バイアウトのデメリットは2つあります。

1つ目は、バイアウトのあとも企業再建がうまくいかなかった場合、買い手企業は投資額以上のリターンを得られないことです。収益が低下してしまえば、当然リターンは期待できません。この場合、レバレッジド・バイアウトは失敗したとみなされます。

2つ目のメリットは、レバレッジド・バイアウトの借り入れの金利が高いことです。そのため、資金調達を金融機関から行った場合、多額の利息を支払わなければなりません。

十分な資金力がある場合に実施したいバイアウトの方法ですが、バイアウト自体企業再建のために行う企業戦略です。このように、レバレッジド・バイアウトはリスクが大きいため、あまり実施されません。

以上のように、バイアウトと一言でいっても買い手によってメリット・デメリットがあることを理解しましょう。そのうえで、誰にバイアウトをさせるかを考慮して決めていくようにしましょう。

④マネジメント・エンプロイー・バイアウト(MEBO:Management & Employee Buy Out)

マネジメント・エンプロイー・バイアウトとは、英語でManagement & Employee Buy Outであり、略してMEBOといいます。経営陣と従業員が一丸となって会社や事業の一部を買収するものです。

マネジメント・エンプロイー・バイアウトのメリット

マネジメント・エンプロイー・バイアウトのメリットとしてまず挙げられるのは、経営者や従業員のモチベーションアップです。

マネジメント・エンプロイー・バイアウトでは、経営者と従業員が自社株を持つことになるため、会社の業績が向上すれば、経営者と従業員の双方に金銭的なメリットが得られるのです。

また、マネジメント・バイアウトと同様に、株主に左右されることなく独立して経営を行えるといった点もメリットでしょう。

マネジメント・エンプロイー・バイアウトのデメリット

マネジメント・エンプロイー・バイアウトのデメリットとしては、実現するのが非常に難しいといった点が挙げられるでしょう。

マネジメント・エンプロイー・バイアウトでは、従業員にも株式を買い取ってもらうため、自社株を購入したい社員が少ないと成立せず、実現難易度が高い方法です。また、買収に必要な資金を準備するのも難しいといった点もデメリットです。

以上のように、バイアウトと一言でいっても買い手によってメリット・デメリットがあることを理解しましょう。そのうえで、誰にバイアウトをさせるかを考慮して決めていくべきです。

【関連】企業価値10億でバイアウト・会社売却するには?【成功/失敗事例】

それぞれのバイアウトの目的

それぞれのバイアウトの目的

4つのバイアウトを説明しましたが、それぞれのバイアウトによって目的は異なります。

会社の再建・企業再生のために行うこともあれば、社員に事業承継をさせるために行われるなど、バイアウトの目的はさまざまです。種類ごとに、バイアウトの目的を確認していきましょう。

①マネジメント・バイアウトの目的

マネジメント・バイアウトは、自社にある特定の事業を買い取ることで独立した経営をできるようにするのを目的としたものです。資金は銀行などから用意されます。

なぜ独立する必要があるのかですが、動きやすくなることで株主に対する短期的な収益性の向上、会社を成長させるための戦略などが取りやすくなるからです。

また、経営の効率化や経営権の争奪と大きく関連する敵対的買収などから身を守る手段としても使われます。

②エンプロイー・バイアウトの目的

エンプロイー・バイアウトは、従業員へ事業承継するのを目的として行われます

マネジメントとの違いは経営陣ではなく従業員が行う点です。通常、従業員は勤務先の所有関係には一切関与していません。しかし、こちらでは勤務先の株式を得ることにより、経営に参加するのが可能となります。

また、複数の従業員が行うと、株式を公開しない非公開会社にでき、外部からの買収に対応できる策として使われるケースもあるでしょう。

上場企業よりも、後継者問題に困っている中小企業でよく行われるバイアウトとなります。

③レバレッジド・バイアウトの目的

レバレッジド・バイアウトは、少ない自己資金で買収に必要な資金を確保するために行われます

買収される企業が金融機関などから借り入れを行うため、バイアウト後に収益を上げられれば、買い手企業のリターンを大きくするのが可能です。特に事業に将来性があったり、独自の技術力や開発力を持っていたりする企業であれば、バイアウト後のリターンが期待できるでしょう。

一方、買収される企業の視点で見ると、高い売却価格でのバイアウトが期待できます。なぜなら、自社で借り入れを行うため、買い手企業のリスクが少ないからです。

このような理由から、買収される企業からのニーズも高くなる傾向にあります。

④マネジメント・エンプロイー・バイアウトの目的

マネジメント・エンプロイー・バイアウトは、マネジメント・バイアウトと同じように、株主の意見に左右されないで合理的な経営を行います。

しかし、マネジメント・エンプロイー・バイアウトはマネジメント・バイアウトと異なる部分として、従業員も会社に出資できる点です。したがって、会社の業績が上がると自身の資産も増やせるため、従業員のモチベーションアップにつながります。

この方法は、子会社が親会社から独立する際に用いられるケースが多くあります。

【関連】バイアウトによるイグジット戦略を成功させる方法【成功事例5選】

バイアウトの手法

バイアウトの手法

それぞれのバイアウトのメリット・デメリットや目的を確認しました。しかし、実際にどのようにバイアウトを行うのかわからない経営者も多いでしょう。

そこで、バイアウトの種類ごとに、バイアウトの手法を確認します。

①マネジメント・バイアウトの手法

マネジメント・バイアウトをするためには、以下の5つのステップがあります。

  • ステップ1:SPCを設立する
  • ステップ2:SPCがMBOに必要な資金調達を行う
  • ステップ3:SPCがMBO対象企業の株式を得る
  • ステップ4:MBO企業の子会社化をする
  • ステップ5:SPCとMBO企業を合併させる

まずは、経営陣がSPCを設立します。SPCとは特別目的会社のことで、買収会社の受け皿となる会社です。

いわゆるバイアウトのための会社のため実態はありません。買収される会社から100%出資された完全子会社として設立します。

続いて、SPCはバイアウトに必要な資金調達をするのです。基本的には金融機関や投資ファンドからの借り入れとなります。

資金調達ができたら、SPCが対象会社の株式を買収しましょう。そうすると、対象会社はSPCの子会社となるのです。さらに、SPCと合併を行い、マネジメント・バイアウトは完了します。

②エンプロイー・バイアウトの手法

エンプロイー・バイアウトの手法を見ていきましょう。基本的にマネジメント・バイアウトの流れと同じですが、資金調達方法が異なります。

  • ステップ1:SPCを設立する
  • ステップ2:SPCがEBOに必要な資金調達を行う
  • ステップ3:SPCがEBO対象企業の株式を得る
  • ステップ4:EBO企業の子会社化をする
  • ステップ5:SPCとEBO企業を合併させる

後継者となる従業員がSPCを設立します。SPCとは特別目的会社のことで、買収会社の受け皿となる会社です。

いわゆるバイアウトのための会社のため実態はありません。買収される会社から100%出資された完全子会社として設立します。

続いて、後継者となる従業員はバイアウトに必要な資金を調達です。従業員がバイアウトをするエンプロイー・バイアウトは、従業員個人の資金調達が困難となりえることから、従業員の用意できる資金を把握したうえで株価を決定します。

従業員は議決権を持つ3分の2以上の株式を買収しなければなりません。もし、株価の調整をしても資金が足りない場合は、金融機関や投資ファンドからの借り入れを行うこととなります。

資金調達ができたら、SPCが対象会社の株式を買収します。そうすると、対象会社はSPCの子会社となるのです。

さらに、SPCと合併を行い、エンプロイー・バイアウトは完了します。

③レバレッジド・バイアウトの手法

レバレッジド・バイアウトの手法を確認していきましょう。レバレッジド・バイアウトの流れは以下の5つのステップに分けられます。

  • ステップ1:SPCを設立する
  • ステップ2:資金調達をする
  • ステップ3:買収を実行する
  • ステップ4:SPCと買収対象企業の合併を行う
  • ステップ5:借入金の返済を行う

まずは、SPCを設立します。SPCとは特別目的会社のことで、買収会社の受け皿となる会社です。いわゆるバイアウトのための会社のため実態はありません。

続いて、SPCはバイアウトに必要な資金調達をします。基本的には金融機関借り入れです。

M&A対象企業の資産価値やキャッシュフローなどによって調査・評価をします。この調査・評価を怠ってしまうと、レバレッジド・バイアウトは失敗するかもしれません。

なぜなら、企業価値を誤って判断してしまっているからです。調査・評価が認められれば、金融機関から融資が行われます。

金融機関の融資資金を元に、M&Aを実施します。レバレッジド・バイアウトでのM&Aを行うときは、買収される企業の100%の株式をSPCが取得し、完全子会社化をします。

さらに、SPCと合併を行い、レバレッジド・バイアウトは完了します。完了後は、借入金の返済を行いましょう。

④マネジメント・エンプロイー・バイアウトの手法

最後に、マネジメント・エンプロイー・バイアウトの手法を確認していきましょう。マネジメント・エンプロイー・バイアウトの流れは以下の5つのステップに分けられます。

  • ステップ1:SPCを設立する
  • ステップ2:SPCがMEBOに必要な資金調達を行う
  • ステップ3:SPCがMEBO対象企業の株式を得る
  • ステップ4:MEBO企業を子会社にする
  • ステップ5:SPCとMEBO企業を合併させる

マネジメント・エンプロイー・バイアウトの方法は、まず、経営陣がSPCを設立させます。その後、経営陣と従業員からバイアウトに必要な資金を調達します。資金調達が達成できたら、対象会社をSPCの完全子会社にします。

その後、対象会社とSPCを合併させ、マネジメント・エンプロイー・バイアウトは完了します。

【関連】資金調達の方法
【関連】融資はどこに相談すれば良い?相談先、必要な準備、注意点を紹介

バイアウトを成功させるための3つのポイント

バイアウトを成功させるための3つのポイント

それぞれのバイアウトの流れを確認しましたが、成功させるためのポイントを押さえておきましょう。バイアウトを成功させるためのポイントは3つあります。

  1. 自社の企業価値評価を知る
  2. 起業時からバイアウトのことを考えておく
  3. バイアウトの専門家に相談する

それぞれ詳しく確認していきましょう。

①自社の企業価値評価を知る

バイアウトを成功させるためには、自社の企業価値がどのように評価されるのかを正確に把握しておくべきです。なぜなら、企業価値評価によって株式の買い取り価格は大きく変動するからです。

自社のことはなかなか客観的に評価ができないでしょう。そのため、専門家にさまざまな角度から妥当な評価をしてもらうべきでしょう。

企業の価値評価方法は数多くあるため、バイアウト時にふさわしい評価方法を選定するのも大切です。

②起業時からバイアウトのことを考えておく

起業時からバイアウトのことを考えて逆算して考えておきます。なぜなら、やめ時を明確にしておくことで冷静な判断ができるからです。

ゴールがわかった状態で事業運営でき、経営に迷いが出ないでしょう。また、十分な準備をした状態でバイアウトを実行できます。

起業時にはなかなか自分が引退する時や事業の運営をやめるときのことなどは考えづらいですが、いつかは事業を手放すときがくるはずです。コツコツと企業価値を高め、できるだけ高い株価でバイアウトができるように計画を立てておきましょう。

③バイアウトの専門家に相談する

バイアウトを行うときには、バイアウトの専門家に相談しましょう。具体的には、バイアウトファンドやM&A仲介会社の活用などが挙げられます。

バイアウトファンドとは、投資家からお金を集めて業績不振の会社に投資を行った後利益を投資家に還元するファンドのことです。業績不振であっても経営の立て直しをすると、利益獲得が可能となります。

また、M&A仲介会社とは会社売却や事業売却をするときにコンサルタントをしてくれる存在です。企業価値評価を専門的な視点で行ってくれるので、頼りになるでしょう。

バイアウトをお考えの際は、ぜひ一度M&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所では、経験や知識の豊富なアドバイザーが専任につき、フルサポートいたします。

料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。電話・メールによる無料相談は随時お受けしていますので、M&Aに関するご相談はどうぞお気軽にご連絡ください。

M&A・事業承継ならM&A総合研究所

バイアウトをするときの3つの注意点

バイアウトをするときの3つの注意点

バイアウトには3つの種類があり、それぞれのメリット・デメリットがあります。特にデメリット部分には注意して検討をしなければなりません。

さらに、全てのバイアウトに共通して知っておきたい注意点もあります。バイアウトの注意点は以下の3つです。

  1. 従業員・役員の待遇
  2. 株式の保有者
  3. 買い手企業からの要望

①従業員・役員の待遇

バイアウトの後の従業員や役員の待遇に注意しましょう。

なぜなら、バイアウトをすると、買収した会社から取締役員が派遣されたり、従業員が買収した会社へ出向になったりするケースがあるからです。もちろん、バイアウトによって従業員の雇用契約に影響はありません。

しかし、経営者が変わることによって人事が変わったり、処遇が変わったりするケースも考えられるのです。バイアウト後も今までと同じ働き方ができるよう、買い手と交渉をしましょう。

また、役員は雇用契約がありません。そのため、買い手の意向によって解雇されたり別会社の役員となったりするケースも考えられます。

このようにバイアウトによって従業員や役員の待遇が変わってしまう可能性はゼロではないため、注意しましょう。

②株式の保有者

バイアウトを行うとき、株式の保有者に留意しましょう。

バイアウトは株式の買収です。そのため、現経営者が持っている株式は、買収した会社へ譲渡するようになります。

バイアウトでは、全ての株式を譲り渡して完全子会社になるケースが一般的です。ただし、一部を経営者に残すケースもあるので、希望するのであれば相手企業と交渉をしましょう。

もちろん比率に関しては交渉次第です。買収先の会社がどの程度の支配力を持ちたいのかなど、先方の意向が優先される傾向があります。

③買い手企業からの要望

バイアウトをするとき、買い手企業からの要望・要求が予想されるので注意しましょう。

レバレッジド・バイアウトは会社を買収する方法です。バイアウトの目的は会社経営の再建ですが、通常であれば売り上げや利益を伸ばすことが目的で買収をします。

そのため、バイアウトの場合でも売り上げがあるサービスの磨き込みや拡張が要求されることになるでしょう。経営者が変わるため、買い手からの要求があることは当然ともいえます。

事前にどのような要求がなされるのかを想定し、話し合いをして取引先や従業員に不満が出ないよう注意しましょう。

【関連】M&Aのリスクとは?売り手・買い手のリスクやリスクマネジメント方法を解説

バイアウトファンドとは

バイアウトファンドとは

バイアウトを調べていくと、「バイアウトファンド」の言葉に疑問を抱く人もいるでしょう。

バイアウトファンドとは、投資家から資金を集め、その資金で企業の株式を買い占めて経営権を取得スファンドのことです。投資家からお金を集めて、企業価値を上げ、最終的には投資家に売り上げを還元します。

バイアウトファンドを運営するファンドマネジャーは、投資家からの資金や株式の売却によって利益を獲得するのです。投資家には、投資額に応じて還元されます。

そのため、投資家はより多くの還元のされるバイアウトファンドを選ぼうとするのです。

しかし、バイアウトファンドが常に利益を出しているわけではありません。そのため、投資額以上の還元がないケースもありえるのです。投資家にとって、信頼できるファンドマネジャーを見つけるのが重要となります。

プライベートエクイティファンドとバイアウトファンド

バイアウトファンドは、プライベートエクイティファンドの1つです。略してPEファンドとも呼ばれます。プライベートエクイティファンドとは、目的に合わせて投資をし、その利益を投資家に還元する団体・機関です。

その中でも、バイアウトファンドは成熟した企業が投資対象となっています。誰もが知っているような有名企業が対象です。

バイアウトファンドの実施が向いている人

バイアウトファンドはさまざまなファンドマネジャーによって運営されています。バイアウトファンドを運営するファンドマネジャーは、常に投資家に利益を還元しなければなりません。

つまり、対象企業の企業価値を上げなければならないのです。

そのため、対象企業選びはとても重要となります。今後価値が上がりそうな企業を見つけなければ、投資家に投資してもらえず、さらには投資家への還元ができなくなってしまうからです。

投資額以上の還元ができないと、投資家からの信頼は失ってしまうでしょう。

対象企業を選んだ際は、デューデリジェンスを行い、会社の状況を把握します。さらに、どのように企業価値を上げていくのかを見極めなければなりません

そこで、バイアウトファンドの実施が向いている人は、以下の点で能力が高い人です。

  • リスクの洗い出し
  • リスクの選別
  • リスクの縮小化

詳しい内容を確認しましょう。

リスクの洗い出し

まず1つ目は、リスクの洗い出し・課題発見能力です。リスクの洗い出しをするためには、徹底的なデューデリジェンスを行う必要があります。

デューデリジェンスの段階でしっかりとリスクを洗い出さなければ、利益配分ができないため、利益獲得はできません。そのため、徹底したデューデリジェンスを実施し、負債や会社内における問題点を探し出す必要があります。

デューデリジェンスはしっかりと専門家に頼み、データ分析をしっかり行いましょう。

リスクの選別

デューデリジェンスでリスクの洗い出し・課題発見をしたら、リスクの選別を行います。リスクの選別とは、洗い出したリスクが改善できるのか・できないのかを判断するものです。

投資を募るためには、リスクを少なくした状態で行うことがベストとなります。また、改善できないリスクばかりなのであれば、企業価値は高まらず、結果的に利益を上げることはできないでしょう。

リスクの縮小化

リスクの最小化を実現する力も必要です。

投資を募る前に解決できなかったリスクがあるなら、投資後に解決しなければなりません。解決しなければ会社の価値を上げられないため、バイアウトファンド運営者としての大切の能力です。

上記のとおり、バイアウトファンド運営者は、リスクを見極める目と、リスクを解消できる力を発揮しなければなりません。

また、実際にデューデリジェンスによりリスクを発見しても、結果的に利益が出なければ意味がありません。ファンドマネジャー自体が経営に参加して、企業価値を上げるのが重要なのです。

【関連】バイアウトファンド
【関連】ファンドとは?ファンドの種類と事業承継・M&Aについて

バイアウト投資とは

バイアウト投資とは

「バイアウト投資」といった言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。バイアウト投資とは、経営不振や後継者不在の企業を買収し、その事業や資産を売却する方法です。

つまり、安い価格で会社を買収し企業価値を高めて売却価格を高めて、売却します。そうすると、企業売却をして利益を得られるのです。

バイアウト投資の対象とされる会社は、赤字で業績不振の会社となります。今は赤字でも買い手の経営者によって企業を成長させ、黒字経営にするのです。

そうすると、株価も企業価値も上昇し、高い価格で売却できるようになります。このように、バイアウト投資ではもともと売却を前提として、企業を買収する形となるでしょう。

売り手企業にとっても、経営不振であっても出資してもらえるのでメリットは大きいです。

こうしてみると、とても投資効率が良いように感じるかもしれません。しかし、現時点で赤字の企業の将来性を見いだし、さらに事業再生を行うのは簡単ではありません。

大きなリスクがある代わりに、成功したら大きなリターンがあるのです。

【関連】M&Aにおける投資ファンドの役割とは?投資ファンドの種類や投資ファンド活用の注意点を解説

バイアウトの意味まとめ

バイアウトの意味まとめ

バイアウトとは、企業の経営が悪化した時に自社内の経営者や従業員が企業の買収を行うことです。企業の株式の買い取りを行い、経営権を獲得して買収するのをいいます。

バイアウトにはそれぞれにメリット・デメリットがありますが、初心者が安易に判断してしまうと経営が悪化してしまうことも考えられます。会社の状況やタイミングによって選ぶべきバイアウトは異なるのです。

スムーズに経営の改善につなげるためにも専門家に相談し、具体的なアドバイスをもらいましょう。

M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談は完全成功報酬制(成約まで完全無料)のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成功報酬!
  2. 経験豊富なM&Aアドバイザーがフルサポート
  3. 最短3ヶ月という圧倒的なスピード成約
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

Banner magazine

あなたにおすすめの記事

M&Aの特徴を手法ごとに徹底解説!目的・メリット、手続きの流れも【図解あり】

M&Aの特徴を手法ごとに徹底解説!目的・メリット、手続きの流れも【図解あり】

M&Aの特徴は手法ごとに異なります。昨今の日本では、M&Aが経営戦略として人気を集めており、実施件数が増加中です。経営課題の解決を図るべく、M&Aの前向きな検討をおすすめします。特徴を把握したう...

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します

買収とは?意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策を解説します

買収には、友好的買収と敵対的買収とがあります。また、買収には「株式を買収する場合」「事業を買収する場合」の2種類があります。この記事では、買収の意味やメリット・デメリット、M&A手法や買収防衛策...

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説

M&Aや投資の意思決定をするうえで、現在価値の理解は欠かせません。現在価値とは今後得られる利益の現時点での価値を表す指標であり、将来の利益を期待して行う取引・契約・投資で重要な概念です。今回は、...

株価算定方法を解説します

株価算定方法を解説します

株価算定方法は、多種多様でそれぞれ活用する場面や特徴が異なります。マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセスについて詳細に解説します...

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説

法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。しかし、会社は赤字だからといって、必ず倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリット...

関連する記事

優先交渉権とは?独占交渉権との違いや法的拘束力について解説!

優先交渉権とは?独占交渉権との違いや法的拘束力について解説!

M&Aは複数の買い手候補と交渉できますが、基本合意締結後は優先交渉権や独占交渉権を付して、買い手を絞っていくことになります。本記事ではM&Aの優先交渉権について、その特性や適切な期間、独占交渉権...

【2021】M&Aにおける補助金まとめ!設備投資の補助金や税制措置についても解説

【2021】M&Aにおける補助金まとめ!設備投資の補助金や税制措置についても解説

2021年度はM&Aにおける各種補助金に制度変更があったり、新しい補助金が創設されているので、制度を正しく理解して活用することが大切です。本記事では、2021年度のM&Aの補助金について、事業承...

M&Aで未払い残業代はどうなる?法改正が与える影響は?

M&Aで未払い残業代はどうなる?法改正が与える影響は?

従業員への残業代が未払いになっている中小企業は多いといわれていますが、これはM&Aの際に買い手のリスクとなります。本記事では、M&Aで未払い残業代がどうなるか解説するとともに、2020年4月に行...

【2021】中食業界のM&A動向!売却/買収の事例を紹介!

【2021】中食業界のM&A動向!売却/買収の事例を紹介!

近年、中食業界のM&Aが活性化しています。市場は拡大傾向にあり、消費税増税に伴う軽減税率の導入やコロナ禍の外出自粛などで需要をさらに高めています。本記事では、中食業界のM&A動向やM&Aのメリッ...

子会社とは?設立するメリットデメリットや関連会社との違いを解説!

子会社とは?設立するメリットデメリットや関連会社との違いを解説!

子会社とは、事業方針を決定する機関が他の会社の支配下に置かれている会社のことです。決定機関は主に株主総会を指しており、決算承認や配当金額などの決議が行われます。本記事では、子会社を設立するメリッ...

M&Aを成功させるノウハウまとめ!基礎知識をつけて攻略する

M&Aを成功させるノウハウまとめ!基礎知識をつけて攻略する

M&Aは専門家任せにするのではなく、経営者自身も基礎知識やノウハウを知っておくことが大切です。本記事では、M&Aを成功させるために知っておきたいノウハウや、戦略策定の手順などを解説します。また、...

会社を売りたい人が絶対に読むべき会社売却マニュアル!

会社を売りたい人が絶対に読むべき会社売却マニュアル!

近年、会社を売りたい経営者が増えつつあります。経営者の悩みは、後継者問題や個人保証・担保などのさまざまなものがあり、会社売却で解決できるのが多いためです。今回は、会社を売りたい人が絶対に読むべき...

M&A仲介のビジネスモデルを解説!報酬や戦略は?

M&A仲介のビジネスモデルを解説!報酬や戦略は?

近年、M&A仲介というビジネスモデルが注目を集めています。新型コロナウイルスの感染拡大による国内外の経済活動への影響も危惧されるなか、M&A仲介は堅調な動きを見せています。今回は、M&A仲介のビ...

M&Aで入札方式のメリットデメリットを仲介方式と比較して解説!

M&Aで入札方式のメリットデメリットを仲介方式と比較して解説!

M&Aの入札方式とは、複数の買い手候補の中から最も好条件を提示した買い手候補を取引相手に選定する方法です。単純な価格競争の他、従業員の引継ぎ等の個別条件を重視することもあります。本記事では、M&...

記事検索
M&Aコラム
人気の記事
最新の記事
セミナー・イベント

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

Banner magazine
ご相談はこちら
(秘密厳守)