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メガソーラーのM&Aの動向は?M&A事例や買い手・売り手の注意点を解説

メガソーラーのM&Aの動向は?M&A事例や買い手・売り手の注意点を解説

目次

    メガソーラーのM&A

    メガソーラーは環境問題が叫ばれる現在において、存在感を示している発電技術です。

    日本ではFIT政策によって、電力会社に太陽光発電売買が義務化されてからはメガソーラーのM&Aが活発化しています。

    そのため、M&Aをきっかけにメガソーラーを取得し、太陽光発電業界に参入するケースも増えています。

    しかし太陽光発電業界の現状はなかなかシビアであり、その実情を知っていなければ利益を得ることすら難しいでしょう。

    今回はメガソーラーのM&Aや、太陽光発電業界についてお伝えします。

    メガソーラーの意味と太陽光発電業界の現状

    まずはメガソーラーの意味と太陽光発電の現状についてお伝えしていきます。

    メガソーラーの意味

    この記事で取り扱うメガソーラーとは、「大規模太陽光発電」を意味します。

    正確にいうとメガソーラーはIメガワット(1000キロワット)以上の規模の発電施設を指しており、その建設には広大な用地を必要とします。

    しかし、メガソーラーは再生可能エネルギーの供給源として期待値が高く、2011年の東日本大震災以降は代替のエネルギーとして、より注目が集まるようになりました。

    加えてFIT法、つまり「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が設定されたことにより、メガソーラーのニーズは拡大し、今では日本各地に80基以上のメガソーラーがあります。

    メガソーラーによって産み出された電力の売電価格は2012年には1キロワットにつき42円となったこともあり、地熱や風力などといった他の再生可能エネルギーよりはるかに高く設定されています。

    加えて買取期間が20年に設定されているため、長期的な運用がしやすいのも特徴です。

    太陽光発電業界の現状

    太陽光発電業界は拡大を続けています。

    メガソーラーによる発電で得られる利益によって、採算が取れると判断した異業種がどんどん太陽光発電業界に参入しているからです。

    メガソーラーへの投資による利回りは年間で15%以上になっていることが一般的であり、不動産投資によりも利回りがよくなっています。

    加えてメガソーラーへの投資は災害などが起きない利回りは安定的であり、中には20%以上の利回りを誇るメガソーラーもあります。

    それもあって現在、太陽光発電業界は電力会社を中心にIT会社、商社、電機メーカーなどといった様々な企業が参入している状況です。

    また、これにはメガソーラー参入に関わるコストの変動も関連しています。

    かつては2012年のメガソーラーの1キロワットごとの建設コストは32万円でしたが、2015年には10万円も低下するなど、以前よりメガソーラー建設に要するコストは低下しています。

    しかし、メガソーラーの売電価格は年々低下している傾向にあり、2012年の1キロワット42円から、いずれは1キロワット11円にまで低下させると経済産業省が発表しています。

    また、FIT法改正により、事業者はメガソーラーのメンテナンスを含めた事業計画の提出が義務化され、さらに事業許可を継続するにはメガソーラーの設備工事を行わなければならないなど、事業者の負担が増えるようになっています。

    メガソーラーのM&Aの動向

    高い利回りを持つメガソーラーが注目され、様々な異業種が太陽光発電業界に参入するようになってから、メガソーラーのM&Aは積極的に行われるようになっています。

    建設コストが下がっている以上、ゼロからメガソーラーを建設する会社も少なくありませんが、やはり中古のメガソーラーをM&Aで事業者ごと買い取ってしまえば、よりスピーディーにメガソーラーの稼働を実現することができます。

    また、売り手となるメガソーラーの事業者にとっても、M&Aは現状を打破するうえで有効的な手段となり得るものです。

    さきほどお伝えしたように、FIT法改正によって事業者の負担は増えており、規模や資金の限界に行き当たってしまうケースは少なくありません。

    また、特別一括償却制度の廃止による税負担の増加も重なり、その負担はますます増加しています。

    そもそもメガソーラーは売電事業、施工事業、O&M事業などといった複数の事業者が共同で管理するものであり、いずれかが倒産すると、連鎖的に倒産してしまうリスクを孕んでいます。

    実際、先述した負担の増加も重なったことにより、太陽光発電事業を営んでいる会社の負債の総額も上昇しており、倒産件数は増加しています。

    2017年には倒産件数が過去最高数を記録するなど、太陽光発電業界はシビアな状況になりつつあるといわざるを得ません。

    そのため、大手の資本に入ることで経営基盤を強化する目的でもM&Aは積極的に行われるようになっています。

    他方で、インフラファンド市場が創設されて以降、インフラファンド事業が活発化しており、インフラファンドが売電事業に参入する一環として、M&Aを実施するケースも増えています。

    これらのような事情もあって、現在メガソーラーのM&Aは非常に活発になっています。

    しかし、優良なメガソーラーはすでにM&Aが完了している場合が多く、利回りの良いメガソーラーをみつけることは容易ではありません。

    メガソーラーのM&Aの相場と費用

    メガソーラーのM&Aの相場や費用はどうなっているのでしょうか?

    メガソーラーは規模が小さければ数百万円程度で取得できるなど、個人でもM&Aが行えるケースは珍しくありません。

    当然メガソーラーによっては、数千万円、数億円と費用がかかることもあります。

    規模以外でメガソーラーの売却価格に影響を及ぼすファクターは利益率です。

    元々利回りを目的としてメガソーラーを買収する企業が多い以上、やはり注目すべき点は当該メガソーラーが生み出す利益でしょう。

    会社がM&Aに乗り出すメガソーラーの利益率は1キロワット32~36円程度が一般的ですが、時には1キロワット40円を超えるメガソーラーもあります。

    このようなうまみがあるメガソーラーに関しては、通常に売却価格にプレミアムが追加され、さらに価格が上がることになります。

    また、メガソーラーのM&Aの費用に影響を及ぼす別のファクターも考慮しておく必要があります。

    まずは土地の価格です。

    M&Aの際に、メガソーラーだけを買い取る場合と、メガソーラーを設置している土地も含めて買い取る場合であれば、当然かかる費用の総額は変わってきます。

    また、土地を含めてメガソーラーを買収する場合、土地の権利関係の確認などを行う必要も出てくるため、手間がかかることを認識しておいた方がいいでしょう。

    さらにグリーン投資減税が利用できなくなっている点にも要注意です。

    かつては中古のメガソーラーを買収する際、グリーン投資減税を利用することにより、100%即時償却済みのメガソーラーを買収し、税金の還元を受けることができました。

    しかしグリーン投資減税が廃止された現在、その手法は使えなくなっているため、税金の還元を受けられない分のコストが発生することは考慮しておかなければなりません。

    そして、何より注意しておきたいのは欠陥工事が発覚したケースです。

    中古のメガソーラーの中には欠陥工事で建設されたものがあり、当然そのようなメガソーラーに安定的な運転は望めません。

    通常、メガソーラーのM&Aでは欠陥工事が発覚した場合の責任を明示するために、損害賠償責任などを契約に明記しますが、それを怠ると欠陥工事を修繕するコストが全て買い手となる会社の負担になってしまいます。

    この点には留意しておきましょう。

    メガソーラーのM&Aの買い手の注意点

    ここではメガソーラーのM&Aの買い手となる会社が意識しておきたい注意点について、お伝えしていきます。

    メガソーラーを買収する際、デューデリジェンスが非常に重要になってきます。

    デューデリジェンスとは、M&Aを行う際に買い手が売り手となる会社が持つリスクを洗い出す作業であり、非常に重要なプロセスの一つとして位置づけられています。

    一般的な会社のM&Aでは、主に法務、税務、財務、人事などといった観点からデューデリジェンスを行っていきます。

    ただ、メガソーラーの場合、非常に重要視される観点は「技術」と「環境」です。

    技術デューデリジェンスに関しては、さきほどお伝えした欠陥工事への対策などをイメージしてもらえれば、わかりやすいでしょう。

    メガソーラーを安定的に運転していくには、そのメガソーラーに適切な技術が用いられているかどうかをチェックすることは必要不可欠です。

    そして「環境」も、メガソーラーのM&Aで行うデューデリジェンスにおいて、不可欠な観点だといえるでしょう。

    元々メガソーラーは太陽電池が発する反射光が原因で、地元住民の苦情が寄せられるなど、環境トラブルの温床になりがちです。

    当然、買い手となる会社がメガソーラーを買収し、運転を行っていくのであれば、地元住民の苦情は全て買い手に降りかかります。

    もしこの際に対応を間違えるようなことになれば、訴訟などのトラブルに発展してしまうでしょう。

    このような事態を回避するためにも、環境デューデリジェンスは徹底してやっておくことがおすすめです。

    メガソーラーのM&Aの売り手の注意点

    メガソーラーのM&Aで売り手となる会社が意識しておくべき注意点は、「メガソーラーを売却するタイミング」だといえます。

    さきほどお伝えしたように、メガソーラーの売電価格は年々減少傾向にあり、いずれは1キロワットにつき11円にまで低下していきます。

    また、FIT法改正やグリーン投資減税の廃止など、太陽光発電業界をめぐる経営環境は続々と変化しています。

    そのため、メガソーラーのM&Aが盛り上がっているうちにM&Aを実践しなければ、タイミングを逃してしまい、買い手が見つからなくなってしまう恐れがあります。

    また、太陽光以外の再生可能エネルギーも徐々に発展しており、そちらの方に注目が集まれば、メガソーラーを取り巻く盛り上がりが収まってしまうこともあり得るでしょう。

    この点を踏まえ、売り手となる会社はメガソーラーを売却するタイミングに注意しておく必要があります。

    最近はインフラファンド市場の創設もあって、まだまだメガソーラーのM&Aが活発化する余地があるため、インフラファンド事業を行っている会社と組んでM&Aに望むなど、専門家のアドバイスを受けながらM&Aを実践することがおすすめです。

    メガソーラーのM&Aの事例

    ここでは実際にあったメガソーラーのM&Aの事例についてお伝えしていきます。

    SBエナジー+MULエナジーインベストメント×とまこまい勇払メガソーラー

    ソフトバンクグループのSBエナジーと、MULエナジーインベストメントは、2017年に北海道にあるとまこまい勇払メガソーラーを、共同で買収しました。

    これにより、SBエナジーとMULエナジーインベストメントは再生可能エネルギーの普及と事業の拡大に弾みをつけています。

    実際、SBエナジーは2018年末に苫小牧市に3.1メガワットのメガソーラーの運転を開始するなど、さらなる太陽光発電業界事業拡大を実現しています。

    このような施策を行っている会社は多く、丸紅やシャープ、大阪ガス、三菱商事など、様々な業界の大手がメガソーラーを買収しています。

    また、買収するメガソーラーも国内ものだけでなく、国外のメガソーラーを買収するケースも少なくありません。

    ソーラーフロンティアアメリカズ×リカレントエナジー

    昭和シェル石油の連結子会社であるソーラーフロンティアアメリカズは、カナディアン・ソーラーの子会社であるリカレントエナジーのメガソーラー建設計画を買収しました。

    これはメガソーラーそのものではなく、メガソーラーの建設計画を買収したケースです。

    メガソーラーそれ自体だけでなく、建設計画を買収すれば、稼働した段階で得られる利益を獲得することができます。

    建設予定のメガソーラーは2020年を目途に稼働する予定であり、210メガワットもの電力を生み出し、約3万7000世帯の電力を賄える大規模な施設になるといわれています。

    まとめ

    メガソーラーのM&Aは活発化しており、異業種が陽光発電業界に参入しています。

    やはり利回りのいいメガソーラーに注目している会社は多いようです。

    しかし、この背景には太陽光発電事業を取り巻く状況がシビアになり、倒産件数が増えているという実情も絡んでいます。

    これらの事情が手伝って、今後もメガソーラーのM&Aは盛んに行われるでしょう。

    ただ、優良なメガソーラーのM&Aが次々と成立しているため、どこかのタイミングでメガソーラーのM&Aが一気に沈静化する可能性もあるといえるでしょう。

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