2020年4月28日公開会社・事業を売る

会社譲渡とは?手法やメリット・デメリット、注意点を解説【事例あり】

株式譲渡で会社の経営権をほかの会社に譲り渡すのが会社譲渡です。当記事では会社譲渡の解説や、メリットとデメリット、利用の際の注意点、成功のポイントのほか、スキームの利用で参考になる会社譲渡の事例などを取り上げています。

目次
  1. 会社譲渡とは
  2. 会社譲渡が増えている理由
  3. 会社譲渡の手法・それ以外の手法
  4. 会社譲渡のメリット・デメリット
  5. 会社譲渡の注意点
  6. 会社譲渡が行われた事例
  7. 会社譲渡をスムーズに成功させるために
  8. 会社譲渡の相談におすすめの仲介会社
  9. まとめ
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会社譲渡とは

会社譲渡とは

会社譲渡とは

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3073610?title=%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E7%B6%99%E6%89%BF5

自社を除く他の会社へ株式を譲り渡し、経営権を移すのが会社譲渡です。会社の経営から退いたり、後継者を見つけられなかったりする際に会社売却が利用されます。

経営権が他社へ移る株式譲渡、事業に関わる資産などを譲る事業譲渡とは、どういった関係性にあるのでしょうか。2つの用語との関係・違いは下記の通りです。

株式譲渡との関係性

会社譲渡はイコール株式譲渡だと認識して問題ありません。ただし、議決権の保有割合が過半数に達する譲渡でなければ、経営権は移らないので、経営権の譲渡が伴う株式譲渡なら会社譲渡だと捉えましょう。

特に中小企業が行う会社譲渡は、自社の全株式を譲り渡すことが大半のため、中小企業においては、株式のすべてを取得する株式譲渡であれば、会社譲渡に当てはまると認識されています。

【関連】株式譲渡の方法

事業譲渡との違い

会社譲渡はすべての株式を譲り渡し、会社自体を売却する行為を指すので、事業に関わる資産などを譲る事業譲渡は異なる方法と見なされます。

会社譲渡は譲渡益を株主が得るのに対し、事業譲渡では対価を会社が受け取ります。また、会社譲渡による変化は経営権の所在ですが、事業譲渡による変化は事業の経営主体にある点も違う点です。

仮に、すべての事業に関わる資産などを譲渡の対象としても、各種契約などはそのまま引き継がれませんので、会社譲渡とは見なされないと捉えましょう。

会社譲渡が増えている理由

会社譲渡が増えている理由

会社譲渡が増えている理由

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3288140?title=%E3%81%AF%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%80%80%E7%96%91%...

会社譲渡には増加傾向が見られますが、どういった理由によるのでしょうか。増加する理由は下記の通りです。

  1. 後継者問題に悩む経営者が増えた
  2. 経営者の高齢化
  3. 人手不足による仕事が回らない
  4. 大手企業による業界参入
  5. 会社譲渡をイグジットに選ぶ経営者が増えた

1.後継者問題に悩む経営者が増えた

これまでは子どもなどの親族が次の経営者に据えられて、経営の引き継ぎが行われてきましたが、近年では少子化による後継者の不足や、子どもの意向を尊重する風潮から、後継者を見つけられない会社が目につきます。

つまり、次の経営者が見つけられず、親族・関係者を除いた他の会社への事業承継を行うため、会社譲渡が増加しています。

2.経営者の高齢化

2019年の中小企業白書では、経営者年齢がもっと多いのが、65~69歳の間としています。さらに、経営者の割合は全体の半分以上を60歳以上で占められているため、経営者の年齢が高まっています。

年齢が高まると若い世代よりも、身体的な問題の発生や、病気の発症、持病の悪化といったリスクが高まるため、経営を続けられなくなり、会社譲渡に踏み切っています。

3.人手不足による仕事が回らない

わが国では人口の減少が進んでいることから、思うように人材を集められない状況にあります。さらに、都市部では人口が増える傾向にあるものの、地方では人口が減っているので、地方の中小企業は事業に従事する社員の確保がままなりません。

一定数の人材を集められないと、事業運営が継続できないため、地方では会社譲渡の増加傾向が顕著に現れています。

4.大手企業による業界参入

法改正や新制度の確立、トレンド・人口割合の変化などが起きると、業界に再編の動きが見られます。既存の形態では今後の売り上げに影響が及ぶため、大手は買収により事業基盤を確保しようとします。

一方で、異業種への転換・参入に目をつける大手も存在します。大手が進出すると、顧客の流出・売り上げの減少などに見舞われて、事業運営の継続が行えなくなることから、会社譲渡の増加が生じます。

5.会社譲渡をイグジットに選ぶ経営者が増えた

これまで、経営者の多くは会社経営を続けて後継者へ引き継がせることを選んできましたが、現在の経営者のなかには、早い段階でのリタイアや、新しい事業の開始、会社譲渡を目的とした経営を掲げる方が散見されます。

子どもなどの関係者に会社を任せず、他の会社へ売り渡して、売却の対価を得ることを選ぶ経営者も見られるので、会社譲渡が増加しています。

会社譲渡の手法・それ以外の手法

会社譲渡の手法とそれ以外の手法

会社譲渡の手法・それ以外の手法

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/804775?title=How?

会社譲渡を行うための方法には株式譲渡を挙げていましたが、会社譲渡を除いたM&Aには、どういった方法があるのでしょうか。下記では、株式譲渡を含めたM&Aの方法を取り上げます。

会社譲渡を除いた方法も把握しておきたい方は、下記の項目に目を通すようにしましょう。

株式譲渡

会社譲渡の手法とされる株式譲渡は、株式を所有するオーナー経営者が、自社の株式を他の会社へ売り渡し、経営権を移します。

株式の取引を終えて名簿の書き換えを済ませると手続きが完了することから、多数のM&Aでは株式譲渡が用いられています。

また、株主に変更が生じるだけで、会社の形態には変化がありませんので、例外を除けば各種契約・許認可も引き継がれることから、買い手が会社をそのまま継続させる際に選ばれています。

事業譲渡

会社譲渡から除かれる事業譲渡は、事業に関わる資産などを譲り渡す方法です。事業に対する経営の主体が買い手に変わることから、営んでいる事業の一部かすべてを他の会社へ売却する際に用いられます。

譲渡する対象を選択できる利点を備えているものの、各種契約・許認可は引き継がれません。そのため、買い手は承継する事業を既に営んでいるか、承継後に再契約・許認可の取得を行える相手としています。

事業譲渡を選ぶ理由には、グループの再編・非採算事業の切り離しなどが挙げられ、経営効率の向上を目的にしています。

【関連】事業譲渡とは?意味や方法、M&Aにおける活用​を解説

株式交換

会社譲渡に含まれない株式交換は、買収される会社と買収する会社の株式を交換させる方法です。買収される会社の発行株式すべてを買い手の会社が取得し、買い手の発行株式を、定めた比率に応じて割り当てます。

株式交換は現金を用いらずに行えるものの、株主総会の特別決議や、株式交換に反対する株主に対して株式の買取請求に応じる必要があります。

株式交換は、経営権を譲り渡すというよりも、会社間で完全な親子関係を築くための方法で、既に一定割合の株式を取得している買い手が、残りの株式を取得するために用いるM&Aだと捉えましょう。

【関連】株式交換によるM&A

合併

会社譲渡に含まれない合併は、2社を超える数の会社をまとめて1社にする方法です。競争の回避や、コストの削減、合理的な経営などを目的に合併が利用されます。

合併はさらに2つの方法に分けられます。吸収合併は一方の会社が消滅し、残った会社に権利義務を引き継がせ、新設合併では関わるすべての会社が消滅し、新たに興した会社へ権利義務を引き継がせます。

【関連】合併の種類

分割

会社譲渡から除かれる分割は、事業の一部かすべてを他の会社に譲り渡す方法です。事業譲渡と似ているものの、事業部門自体を譲り渡す点に違いが現れています。

分割も合併のように2つの方法に分けられます。吸収分割は既に存在する会社へ事業を譲り、新設分割は新しく興した会社に事業を譲り渡します。

分割の目的には、独立採算への移行や、責任の所在を明らかにした経営効率の向上、事業の再編などが挙げられます。

【関連】新設分割と吸収分割の違い

会社譲渡のメリット・デメリット

会社譲渡のメリットとデメリット

会社譲渡のメリット・デメリット

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2822970?title=%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%80%...

株式を譲り渡して経営権を他の会社に移す会社譲渡を行うと、どういった影響があるのでしょうか。会社譲渡の良し悪しは下記の通りです。

  • 会社譲渡のメリット
  • 会社譲渡のデメリット

会社譲渡のメリット

会社譲渡を行うと、下記の利点を享受できます。

  1. 後継者問題への悩みが解決する
  2. 従業員の雇用が確保できる
  3. 譲渡益を獲得できる
  4. 個人担保や債務からの解放

1.後継者問題への悩みが解決する

会社譲渡を用いると、他の会社が事業を引き継いでくれるので、自社の関係者から次の経営者を探さずに済みます。買い手となる会社は、自社事業との関連性を高める・新規の参入などを目的に会社譲渡に応じるため、事業承継による後継者問題の解決は可能です。

経営者の体調が急激に悪化し、すぐにでも後継者を探して、経営を譲る状況も考えられますし、後継者がいても経営を任せられるまでに長い期間を要する状況も想定されるので、急な状況変化が起きた際にも、会社譲渡の利用には利点があるといえます。

2.従業員の雇用が確保できる

廃業では働く先が失われますし、事業譲渡でも買い手が社員と雇用契約を再度結んでくれるとは言い切れないものの、会社譲渡なら、会社自体を譲り渡すので、社員の雇用契約も買い手に引き継がれます。

株主が買い手に変わるだけで、会社の形態には変化がないので、新たな雇用先を探すことなく、経営権を譲り渡せます。

3.譲渡益を獲得できる

会社譲渡は株式の取引を伴う方法のため、売り手の株主が譲渡に対する現金を得ます。譲渡益が手元に入れば、引退した後の生活費・興味を持った分野で会社を興す際の費用などに充てられるため、経営から手を引きやすいといえます。

4.個人担保や債務からの解放

個人担保・債務は、会社譲渡に伴い自然に解除されるわけではありません。ただし、買い手が金融機関と交渉し、借入金を肩代わりする・融資の保証を肩代わりすることで、個人担保・債務から解放されます。

そのため、会社譲渡の交渉を進める際に、買い手へ個人担保・債務の肩代わりを受け入れる点について承諾を得るようにするとメリットを享受できます。

会社譲渡のデメリット

会社譲渡を行う際にこうむるデメリットは、下記の通りです。

  1. 新規事業開始への拘束が発生する可能性
  2. 希望通りの譲渡ができない可能性
  3. 譲渡後に簿外債務などが発覚する可能性

1.新規事業開始への拘束が発生する可能性

会社譲渡を行うと、売り手の経営者などは買い手への引き継ぎのために、一定期間の拘束を受ける可能性があります。

同じ事業の運営経験があっても、会社ごとに運営の仕方は異なるので、これまでと同じレベルで事業を運営できるように、拘束が生じる点を押さえておきましょう。

また、会社譲渡/株式譲渡では、事業譲渡に見られる競業避止義務は定められていませんが、ほとんどの契約では会社譲渡/株式譲渡にも、同じ・近隣の市町村で一定期間の間、経営権を譲った事業を営んではならない協業避止義務が加えられるので留意しましょう。

【関連】競業避止義務とは?意味や判例、M&Aでの活用方法を解説

2.希望通りの譲渡ができない可能性

売り手は希望する期間を定めて、期間内での会社譲渡を行おうとします。期間内に条件に合致する相手が現れなければ、条件を下げざるを得なくなり、希望通りの譲渡ができない可能性があります。

希望が通る会社譲渡を目指すなら、交渉に掛ける期間を長めに設定しましょう。

3.譲渡後に簿外債務などが発覚する可能性

会社譲渡/株式譲渡は、隠れた簿外債務なども買い手へ、そっくり引き継がれます。会社譲渡を済ませてから簿外債務などが明らかになると、契約に反していると指摘され、賠償請求を受ける可能性があります。

【関連】簿外債務

会社譲渡の注意点

会社譲渡の注意点

会社譲渡の注意点

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/375826?title=%E6%B3%A8%E6%84%8F%EF%BC%81

会社譲渡を行う際に注意を払う必要があるのは下記の点です。

  1. 譲渡後に従業員・役員の待遇に変化が生じることがある
  2. 譲渡後に会社名が変わる可能性がある
  3. 会社譲渡による税金

1.譲渡後に従業員・役員の待遇に変化が生じることがある

会社譲渡は雇用契約もそのまま引き継がれるので、譲渡を終えた時点では変化は見られません。しかし、会社譲渡が完了してからは、買い手が経営権を握るため、買い手の経営方針により、待遇を変えられてしまう可能性があります。

2.譲渡後に会社名が変わる可能性がある

会社譲渡を行っても、取引先・利用者へ与える影響を考慮して、売り手の会社名が引き継がれます。とはいえ、売り手事業のブランド名に対し価値が低いと見なされれば、買い手グループの社名を加えた新しい会社名へと変更する可能性があります。

3.会社譲渡による税金

会社譲渡を行うと、株式を売り渡す対象によって、税金の支払いが伴います。個人株主が株式を売り渡すと、住民・復興・所得税の税金が課せられますし、最も高い税率におよそ56%が設定されます

法人株主が株式を売り渡すと、住民・法人事業・法人税の支払い義務が生じ、所得に対しおよそ34%が課せられます。

【関連】会社譲渡(株式譲渡)時にかかる税金とは?仕組みや計算方法について解説!

会社譲渡が行われた事例

会社譲渡が行われた事例

会社譲渡が行われた事例

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/154194?title=%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E3%83%93%E3%82%B8%E...

どういった会社が会社譲渡を選択しているのでしょうか。下記では、会社譲渡に踏み切った10社の企業を紹介します。

①運送会社の会社譲渡

精密機器などの輸送も手掛けている運送会社は、赤字による資金不足を理由に、通信・電子機器メーカーへの会社譲渡を済ませました。

売り手の運送会社は赤字を計上していましたが、買い手は製造品の運送を自社で行うことを目指していましたし、運送業に関する経営ノウハウと真面目に働く社員を評価して、会社譲渡を受け入れています。
 

  売却側 買収側
業種 運送 通信・電子機器メーカー
売上高 3億円 15億円
会社売却の目的 赤字の計上 運送の内製化

②飲食店の会社譲渡

長期に渡る営業で多くの固定客を抱えていた飲食店は、後継者がいないことから、異業種への参入を図る予備校の運営会社へ会社譲渡を済ませました。

買い手は飲食業の経営ノウハウと店舗不動産を取得し、人口減少による少子化の影響が現れにくい飲食業の会社譲渡を受け入れています。

売り手は、異業種からの参入で経営を引き継ぐ買い手からの要望に応え、営業権・経営のノウハウ・従業員の引き継ぎに応じました。
 

  売却側 買収側
業種 飲食 教育
売上高 1億円 13億円
会社譲渡の理由 事業承継 異業種への参入
不動産の獲得

③学習塾の会社譲渡

県内で有名な学習塾を運営していましたが、経営者が雑務に追われる日々を送り、後継者も見つけられないことから、大手の学習塾へ会社譲渡を行いました。買い手も地元の地盤・進学コースの補強を望んでいたため、意見が合致し、成約に至っています。

会社譲渡に際し、社員の離職を避けるために面談を繰り返して、無事売り手の社員の雇用が買い手へと引き継がれています。
 

  売却側 買収側
業種 学習塾 学習塾
売上高 12億円 43億円
会社譲渡の理由 事業承継 事業基盤の強化
ウィークポイントの補完

④株式会社エージーワイの会社譲渡

愛媛県に拠点を構えて飲食事業を営んでいる株式会社エージーワイは、2020年の2月に、リユース・飲食業などを展開する株式会社ありがとうサービスへ、自社の株式を保有する株式会社今治デパートがすべての株式を譲り渡したことで、会社譲渡を完了させています。

売り手は福岡・大分県にも飲食店を構えていたため、当該エリアへの出店を果たしていない買い手が興味を持ったことで、取引が成立しています。
 

  売却側 買収側
業種 飲食 飲食・リユース
売上高 約5.9億円 約84億円
会社譲渡の理由 非公開 事業の拡大

⑤崇徳有限公司の会社譲渡

アキレス株式会社は、2020年の4月に、連結子会社・崇徳有限公司の株式をすべて第三者へ譲り渡す会社譲渡を済ませています。

崇徳有限公司は出資先の広州崇徳鞋業有限公司が製造するシューズを輸入する事業を営んでいましたが、出資先の事業環境は悪化し、営業活動を中止していました。

事業転換を図ったもののうまくいかないことから、アキレス株式会社は親会社である崇徳有限公司の会社譲渡に踏み切っています。
 

  売却側 買収側
業種 輸出入 非公開
売上高 約5百万香港ドル 非公開
会社譲渡の理由 事業の継続不可 非公開

⑥紘永工業株式会社の会社譲渡

防災・空調・衛生設備のトータルサービスを提供する紘永工業株式会社は、2014年の3月に、アサヒホールディングス株式会社の子会社・株式会社インターセントラルへ、すべての株式を譲り渡す会社譲渡を完了させました。

紘永工業株式会社は買い手に空調設備事業を評価され、買収によって自社の空調設備事業の補完・強化が行えると捉えられたことで、会社譲渡先に選ばれています。

 

  売却側 買収側
業種 紘永工業株式会社 株式会社インターセントラル
売上高 約17億円 非公開
会社譲渡の理由 非公開 事業の補完と強化

⑦オランダ・ヘニングセンの会社譲渡

Henningsen Nederland Holding B.V.は、2013年の11月に、ベルギーにある買い手側の子会社を介して、オランダの食肉加工会社・ヘニングセンの株式をすべて、アリアケジャパン株式会社へ譲り渡す会社譲渡を済ませました。

オランダのヘニングセンが会社譲渡を完了できた理由は、事業を展開するヨーロッパ市場での実績です。買い手は自社の技術と売り手が確保している市場とで相乗効果が得られると考えて、会社譲渡を受け入れています。
 

  売却側 買収側
業種 食肉加工 調味料などの製造・販売・加工
売上高 約16億円 約335億円
会社譲渡の理由 非公開 シナジーの獲得

⑧株式会社オルトプラスによる会社譲渡

ソーシャルゲーム・ITサービスの開発・運営などを手掛ける株式会社オルトプラスは、2020年の4月に、自社が持っている関連会社・株式会社エクスラボの株式をすべて、株式会社エクストリームへ譲り渡す会社譲渡を済ませています。

株式会社オルトプラスは、市場で優位な立場に立つために、対象会社と共に、合弁会社を新しく興していましたが、今回の会社譲渡により合弁を解消しています。

株式会社オルトプラスが会社譲渡を行った目的は、経営資源の集中です。ゲーム事業へ注力するために、海外でのシステム開発事業を行う株式会社エクスラボを、対象会社の子会社に据えて、協力体制の維持を図ります。
 

  売却側 買収側
業種 ITサービス・ゲーム ITサービス
売上高 非公開 62.8億円
会社譲渡の理由 経営資源の集中 海外におけるシステム開発事業の強化

⑨株式会社かんこうの会社譲渡

京阪ホールディングス株式会社の子会社で、建設向けのコンサル事業を営む株式会社かんこうは、2018年の2月に、株式会社文化財サービスの株式をすべて、建設コンサルや地質調査事業など展開する復建調査設計株式会社に譲り渡す会社譲渡を完了させています。

親会社の京阪ホールディングス株式会社は今回の会社譲渡を通じて、経営資源を他の事業へと注ぎ、企業グループ内で生み出すシナジーを増やすとしています。
 

  売却側 買収側
業種 発掘調査 発掘調査・建設コンサル
売上高 非公開 非公開
会社譲渡の理由 経営資源の有効活用
グループ内のシナジーの増大
非公開

⑩株式会社ゼロ・コーポレーションの会社譲渡

建設施工・注文住宅・不動産事業を展開する株式会社ゼロ・コーポレーションは、2017年の7月に、京阪ホールディングス株式会社へすべての株式を譲り渡す会社譲渡を済ませました。

対象会社は、市街地の多面的な形成を目指しています。株式会社ゼロ・コーポレーションの開発ノウハウを取得すると、規模の大きな市街地の開発に加えて、既に形成されている市街地を対象とした開発事業が加えられるため、会社譲渡に応じています。
 

  売却側 買収側
業種 建設施工・注文住宅・不動産事業 運輸・不動産・流通業など
売上高 121億円 およそ3,200億円
会社譲渡の理由 非公開 事業領域の拡大

会社譲渡をスムーズに成功させるために

会社譲渡をスムーズに成功させるために

会社譲渡をスムーズに成功させるために

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/403286?title=%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%81%AE%E...

手間取らずに会社譲渡を進めて、成功に導くためには、下記の点を押さえておきましょう。

  1. 譲渡検討・交渉までに企業価値を上げる
  2. 会計や税務に不備がないか確認する
  3. 譲渡先への正確な情報開示を行う
  4. 情報漏えいに注意する
  5. 会社譲渡の専門家に相談する

1.譲渡検討・交渉までに企業価値を上げる

買い手は売り手のリスクを気にするため、良い点を伸ばすよりかは、短所を補うことを心がけましょう。利益率の向上を図れば、買い手には魅力のある会社と映るため、譲渡先が現れやすいといえます。

また、長期にわたる計画は会社譲渡までに完了できない可能性があるので、短期へ変更するか、計画の中止に切り替えるようにします。すると、会社譲渡に取り掛かる前に決算を完了でき、取り組んでいた計画の成果が現れて、買い手への印象アップにつなげられます。

2.会計や税務に不備がないか確認する

会社譲渡では、提出した財務資料に不備が見られると、取引額などの条件が下げられたり、契約に反しているとして賠償請求を受けたりと、不利益をこうむるので、未払いの給料や退職金がないか・隠れた簿外債務がないかなどを確かめましょう。

3.譲渡先への正確な情報開示を行う

条件の変更を恐れて、会社の情報を隠しておくことは避けましょう。自社の評価が下がる情報でも、後から情報を隠していることが明らかになれば、会社譲渡を破談に導いてしまいかねません。

会社譲渡の前に不利益となる点を正せなくても、正直に打ち明けるようにしましょう。

4.情報漏えいに注意する

会社譲渡に取り組んでいる事実が、関係者に伝わってしまうと、取引の見直し・社員の離職などを招いてしまいます。そのため、会社譲渡に取り掛かる際は、担当する者を限定し、買い手の面談や監査、専門家との話し合いでの情報漏えいを回避しましょう。

5.会社譲渡の専門家に相談する

以上のように会社譲渡は、いくつかの点に注意を払って進めないと、成功を妨げてしまいます。そのため、会社譲渡を行う際は、専門家へ相談することがベストな選択といえます。

専門家にはM&A仲介会社をはじめ、公的機関や、金融機関、地元の士業などが挙げられるので、自社の会社譲渡に適した相手を選んでみましょう。

会社譲渡の相談におすすめの仲介会社

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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1643580?title=%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%9E%...

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まとめ

まとめ

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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1674501?title=%E6%8F%A1%E6%89%8B%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%93%...

株式を売り渡して、会社の経営権を他の会社へ譲る会社譲渡について、スキームの概要や、会社譲渡が増加している理由などを取り上げました。

株式譲渡の手法を活用して行う会社譲渡は、人口割合や、年齢、事業環境の変化などから、利用する割合が増えています。

【会社譲渡が増えている理由】

  1. 後継者問題に悩む経営者が増えた
  2. 経営者の高齢化
  3. 人手不足による仕事が回らない
  4. 大手企業による業界参入
  5. 会社譲渡をイグジットに選ぶ経営者が増えた

とはいえ、会社譲渡の利用では良い面のほか、悪い面も見られるので、注意点・成功のポイント・事例などを参考に、スキームの利用を決めましょう。

【会社譲渡のメリット】
  1. 後継者問題への悩みが解決する
  2. 従業員の雇用が確保できる
  3. 譲渡益を獲得できる
  4. 個人担保や債務からの解放

【会社譲渡のデメリット】
  1. 新規事業開始への拘束が発生する可能性
  2. 希望通りの譲渡ができない可能性
  3. 譲渡後に簿外債務などが発覚する可能性

【会社譲渡の注意点】
  1. 譲渡後に従業員・役員の待遇に変化が生じることがある
  2. 譲渡後に会社名が変わる可能性がある
  3. 会社譲渡による税金

【会社譲渡をスムーズに成功させるために】
  1. 譲渡検討・交渉までに企業価値を上げる
  2. 会計や税務に不備がないか確認する
  3. 譲渡先への正確な情報開示を行う
  4. 情報漏えいに注意する
  5. 会社譲渡の専門家に相談する

会社譲渡は簡易な手続きで終えられますが、自社だけでは交渉が進まない・破談してしまったなどの事態も考えられるので、M&A仲介会社などの専門家に協力を依頼するようにしましょう。

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