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2019年4月21日更新
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株式譲渡の議事録

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

株式譲渡では、議事録の作成手続きが必要です。譲渡制限株式、株式譲渡の承認手続き、株式譲渡議事録と株主総会議事録、株式譲渡議事録と取締役会について解説していきます。日時、場所、出席者、議事録作成者や議長、株主総会の経過、議案の審議結果などを記載した株式譲渡議事録のひな型、フォーマットも記載します。

目次

    株式譲渡の議事録

    M&A手法の中で、最も活用されている手法は株式譲渡です。

    M&Aの大半が株式譲渡によって実行されると言っても過言ではありません。

    特に中小企業の場合、株式譲渡によるM&Aが基本となります。

    株式譲渡のプロセスには、譲渡承認手続きがあります。

    譲渡承認手続きとは、会社側が譲渡に関して承認するか否かを決議する手続きです。

    譲渡承認は、取締役会もしくは株主総会で決議します。

    その際、議事録の作成が必要となります。

    株式譲渡の議事録は、一体どのように作成するのでしょうか?

    そこで今回は、株式譲渡の議事録についてご説明します。

    特に、中小企業の株式譲渡では重要な内容です。

    中小企業の株式譲渡

    まず初めに、中小企業の株式譲渡に見られる特徴をご紹介します。

    ⑴中小企業の株式譲渡

    中小企業にとって株式譲渡は、最も馴染みあるM&A手法です。

    合併や株式交換は、専門的な知識を要する難儀な手法です。

    一方で株式譲渡は、株式の売却のみで経営権が移転します。

    面倒な債権者保護手続きもない為、短時間でM&Aを実施することが可能です。

    ただ、M&Aである以上交渉や価格設定など専門的な知識や経験が必要な場面があります。
    そのため、実際に行う際にはM&A総合研究所にご相談ください。
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    また株式譲渡は、事業承継の際にも実行されます。

    事業承継では、会社の様々な資産を後継者に引き継ぎます。

    その資産の中には、自社の株式も含まれます。

    自社株式を引き継ぐ場合、M&Aとほぼ同様の手続きを行います。

    ⑵株式譲渡のメリット

    ①税負担が軽い

    株式譲渡では、売却利益から諸費用を差し引いた部分(譲渡所得)に対して課税されます。

    税率は、譲渡所得に対して一律20.315%です。

    つまり、どれだけ利益を獲得しても、税率は上昇しません。

    一方で事業譲渡の場合、累進課税となります。

    売却利益が多いほど、課される税負担は重くなります。

    ②多額の売却利益

    株式譲渡では、会社丸ごと売却するのが一般的です。

    その為経営者は、会社の価値分の利益を獲得します。

    会社の価値は、営業利益の数年分程度と言われています。

    つまり、一度に多額の利益を得られる訳です。

    ⑶譲渡制限株式とは

    他のM&A手法と比べて、株式譲渡の手続きは非常に簡便です。

    ですが中小企業のM&Aでは、譲渡承認手続きが必要となるケースが殆どです。

    譲渡承認手続きとは、譲渡制限株式を売却する際に、会社側から承認を得る手続きです。

    殆どの中小企業は、譲渡に制限をかけています。

    よって基本的には、承認手続きが必要です。

    株式に譲渡制限を設けるのは、第三者に株式が分散するのを防ぐ為です。

    株式が分散すると、経営者の意思決定に支障をきたします。

    また、事業承継を円滑に出来ない事態も考えられます。

    非上場企業にとって、譲渡制限株式は欠かせないものです。

    ただ、どのような譲渡制限株式を使っているかなど、売り手側の条件が買い手とマッチしていなければM&Aは成功しないものです。
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    ※関連記事

    株式譲渡とは?メリット・デメリット、M&A後の社員や税務を解説

    株式譲渡の承認手続きと議事録

    ここでは、株式譲渡の承認手続きを解説します。

    議事録が関係する⑵の部分は、特に重要です。

    ⑴株式譲渡承認の請求

    一番初めに、譲渡承認請求書を会社側に提出します。

    承認請求書は、売り手と買い手が共同で作成・提出します。

    承認請求書には、「譲渡する株式数や種類」、「株式譲渡の引受人の住所・氏名」を記載します。

    なお譲渡承認請求書は、インターネット上のテンプレート(見本)を用いるのがオススメです。

    不安な方は、税理士に相談しても良いでしょう。

    ⑵取締役会もしくは株主総会による承認

    会社側は請求書を受け取ったら、取締役会または株主総会にて承認手続きを行います。

    基本的には、取締役会にて決議を実施します。

    ただし自社内に取締役会が存在しない場合には、株主総会にて決議します。

    この際、決議内容を記した議事録を作成します。

    取締役会か株主総会かに関係なく、議事録の作成は必須です。

    株式譲渡の際には、議事録作成を忘れずに行いましょう。

    なお株式譲渡を承認しない場合には、対象株式を会社が買い取ります。

    もしくは、指定の買い取り人に買い取ってもらうことが可能です。

    株式譲渡に必要な議事録については、後ほど詳しく説明します。

    ⑶決議内容の通知

    取締役会等で決定した内容を、請求した人に対し、通知します。

    なお決議内容の通知は、承認請求日から二週間以内に行いましょう。

    二週間以内に通知しないと、株式譲渡を承認したと見なされます。

    この仕組みを、「みなし譲渡」と言います。

    株式譲渡を認めない際は、通知期限に注意しなくてはいけません。

    ⑷譲渡契約の結了

    譲渡が承認されれば、晴れて株式譲渡契約を締結できます。

    上記の手続きとは別に、デューデリジェンスやトップミーティングは済ませます。

    株式譲渡契約が締結されたら、代金の支払いを済ませます。

    ⑸株主名簿の書換え

    契約締結や代金の支払いが完了しても、まだやるべき事項は残されています。

    中小企業の多くは株券を発行していません。

    株券を発行していない会社は、株主名簿の書換えが必要です。

    新しく株主(経営者)となった人物を、株主名簿に記載します。

    これにて、正式に株式譲渡の効力が発生します。

    ※関連記事

    株式譲渡の手続き

    株式譲渡議事録と株主総会議事録

    ここからは、株式譲渡の議事録に主眼を置いて解説します。

    まずは、株主総会の議事録から解説します。

    ⑴株式譲渡議事録の記載内容

    議事録には、主に下記内容を盛り込みます。

    ①日時

    株主総会を開催した日時(議事録を作成した日時)を記載します。

    ②場所

    株主総会を開催した場所(議事録を作成した場所)を記します。

    ③出席者

    出席している役員の氏名を記載します。

    また、株式総数や議決権を行使できる株式数なども盛り込みます。

    ④議事録作成者や議長

    議事録の作成者や株主総会の議長の氏名を書きます。

    ⑤株主総会の経過

    株主総会が開始された時間等を記します。

    ⑥議案の審議結果

    株式譲渡請求の審議結果を盛り込みます。

    ⑵株式譲渡議事録のひな形

    ここでは、議事録のひな形として一例を示します。

          株主総会議事録

    平成30年7月20日午前11時から、本社会議室にて臨時株主総会を開催した。

    当日の出席株主数及び株式数は下記の通り。

    株主総数 10名

    発行済株式総数 1,000株

    議決権を行使できる株主の数 10名

    議決権を行使できる株主の議決権数 1,000個

    出席株主数 10名

    出席株主の議決権の数 1,000個

    出席取締役は以下の通り。

    取締役 伊藤一郎

    取締役 伊藤二郎

    議長 伊藤一郎

    議事録作成取締役 伊藤二郎

    定刻、取締役伊藤一郎は議長席に着き、定款により議長であることを述べ、本総会の開会を告げた。

    本日の出席株主数およびその持株数、議決権数を前記の通り報告し、定足数を満たしている。

    本総会は適法に成立した旨を述べ、直ちに議事に入った。

    議案 株式譲渡承認請求の件

    議長は、当会社株主から次の通り、株式譲渡承認請求書が提出されている旨を報告し、譲渡を承認すべきか否かに関して審議したい旨を述べた。

    慎重に審議した結果、満場一致を以ってこれを承認可決した。

             記

    株式譲渡承認請求株主

    (住所)東京都八王子市○○町○○○

    (氏名)伊藤三郎

    譲渡の相手方

    (住所)東京都青梅市○○町○○○

    (氏名)田中四郎

    譲渡対象株式の種類および株式数

    普通株式 100株

    以上を以って本日の議事が終了したため、議長は閉会を宣言した。

    上記決議を明確にする為、本議事録を作成し、議事録作成者及び出席取締役が記名押印する。

    平成30年7月20日
                       株式会社伊藤商事
                       議長 代表取締役 伊藤一郎
                       取締役 伊藤二郎

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    株式譲渡における株主総会

    株式譲渡議事録と取締役会

    ここでは、取締役会の議事録を解説します。

    ⑴株式譲渡議事録の記載内容

    議事録には、主に下記内容を盛り込みます。

    ①日時

    取締役会を開催した日時(議事録を作成した日時)を記載します。

    ②場所

    取締役会を開催した場所(議事録を作成した場所)を記します。

    ③出席者

    出席している役員の総数を記します。

    株主総会ではないので、株式総数や議決権を行使できる株式数は盛り込みません。

    ④取締役会の経過

    取締役会が開始された時間等を記載します。

    ⑤議案の審議結果

    株式譲渡請求の審議結果を記します。

    ⑵株式譲渡議事録のひな形

    ここでは、議事録のひな形を示します。

    あくまで一例なのでご留意ください。

          取締役会議事録

    平成30年7月20日午前11時から、本社会議室にて取締役会を開催した。

    当日の出席取締役は以下の通り。

    取締役総数 3名

    出席取締役 3名

    定刻、代表取締役伊藤一郎は議長席に着き、本取締役会の開会を告げた。

    議案 株式譲渡承認請求の件

    議長は、当会社株主から次の通り、株式譲渡承認請求書が提出されている旨を報告。

    株式譲渡を承認すべきか否かについて審議する旨を述べた。

    審議の結果、満場一致によりこれを承認した。

             記

    株式譲渡承認請求株主

    (住所)東京都八王子市○○町○○○

    (氏名)伊藤三郎

    譲渡の相手方

    (住所)埼玉県大宮市○○町○○○

    (氏名)田中五郎

    譲渡対象株式の種類および株式数

    普通株式 200株

    以上により本日の議案審議が終了した為、議長は閉会を宣言した。

    上記決議を明確にする為、議事録を作成し、議長並びに出席取締役がこれに記名押印する。

    平成30年7月20日
                       株式会社伊藤商事
                       議長 代表取締役 伊藤一郎
                       取締役 伊藤二郎

    まとめ

    今回は、株式譲渡の議事録について解説しました。

    株式譲渡の際には、議事録を作成する必要があります。

    ここで紹介した知識を、議事録作成に役立ててください。

    要点をまとめると下記になります。

    • 中小企業における株式譲渡とは

    →事業承継やM&Aを実施する手段

    • 株式譲渡のメリット

    →税負担が軽い、多額の売却利益を得られる

    • 譲渡制限株式とは

    →譲渡の際に会社の承認が必要な株式。第三者に株式が分散するのを防ぐ効果がある。

    • 株式譲渡の承認手続き
    1. 株式譲渡承認の請求
    2. 取締役会もしくは株主総会による承認
    3. 決議内容の通知
    4. 譲渡契約の結了
    5. 株主名簿の書換え
    • 株式譲渡議事録(株主総会)

    →日時、場所、出席者、議事録作成者や議長、株主総会の経過、議案の審議結果など

    • 株式譲渡議事録(取締役会)

    →日時、場所、出席者、株主総会の経過、議案の審議結果など

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