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病院・クリニック業界のM&A、売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

病院・クリニック業界のM&A、売却/買収事例とは?買う・売る方法、費用の相場を解説

目次

    病院・クリニック業界のM&A

    病院・クリニック業界のM&Aとは?意味と概要

    「病院」は、医療法では「医師または歯科医師が,公衆または特定多数人のために医業や歯科医業を行なう場所」とされており、複数の診療科と20以上の病床を持つ医療機関を指します。具体的には、大学病院、市民病院といった総合病院のことです。

    「クリニック」とは病院とは異なる、医院や診療所と呼ばれる病床が少ない、もしくは持たないような小規模な施設を指します。

    これは街中でよく見かける医院や歯科医院はクリニックであり、風邪などの体調不良やケガで、実際に診察のために通ったことがある人が多い馴染みのある施設と言えます。両者は身近な疾患はクリニック、重度な疾患等は病院というのが、望ましい住み分けとされており、日本の医療制度を支える重要な存在です。

    高齢化が進む日本において、病院・クリニック業界の役割は非常に大きなものとなっていますが、合わせて、医療費の負担増加は大きな問題となっており、医療費の削減は大きなトレンドとなっています。

    従来のように診療をすれば収益が上がるという状況ではなくなってきています。このような環境において、病院・クリニック間の競争は年々激化しています。

    病院・クリニックは景気に左右されないという印象とは反対に、赤字経営の病院・クリニックも多いという現状があり、どの業界にも共通する後継者不足や人材確保の困難さも相まって、他の業界と同様に生き残りをかけた競争が繰り広げられており、病院・クリニック業界においても多角化や市場規模の拡大、収益性の向上のための取り組みが活発となっており、経営手法の一つとしてM&Aが数多くの場面で活用されてきています。

    病院・クリニック業界のM&Aの現状と動向

    現在、日本では60歳以上人口が約30%という急激な少子高齢者の増加による社会保障費負担の増加、税収の伸び悩み、財政状況のひっ迫等を背景とした医療制度改革により、診療報酬の切り下げが続いています。

    そしてこの流れは今後も続くと予想されています。診療報酬は、病院・クリニックにとっての収益の柱であり、診療報酬の引き下げはそのまま収益減に繋がっており、病院・クリニック経営にとっての大きな向かい風となっています。

    また、合わせて病院・クリニック経営において不可欠のリソースであり、サービスの質を大きく左右する医師や看護師といった医療に従事するための有資格者が慢性的に不足しており、事業の継続するための人材確保が非常に困難となっている状況にあります。

    特に看護師については、「7対1看護配置」の制度の影響から、各病院・クリニック間の看護師採用の競争が激化しており、大幅な不足の状況が継続しています。「7対1看護配置」とは、1名の看護師に対して患者が7名常勤で配置されていることをいい、この条件をクリアできると高く設定された診療報酬を受けることができるという制度です。

    10対1や13対1など、看護師一人に対する患者数が多くなっていくほどに、診療報酬が低くなります。そのため、より多く看護師を採用することが収益単価を上げる意味でも非常に重要になり、各病院・クリニック間で採用競争が激化しています。

    また労務管理の厳格化も、この採用競争に拍車をかけています。

    診療報酬の下落、人員の不足といった経営にとって厳しい環境の中、病院・クリニックであっても廃業に追い込まれるケースも増えてきているのがこの業界における現状です。

    また、国が進める地域保活ケアシステムという施策や耐震対策等の影響を受けて、今後に向けた多額の設備投資も必要となり、これに合わせて借入増なども病院・クリニック経営において大きな負担となっています。

    日本の人口構成や政府施策を考慮すると、今後、市場環境が大きく好転する要素は少ないため、各病院・クリニックは生き残りをかけて、様々な経営判断をしており、事業存続や事業譲渡のために、また他の業界と同様に高齢な経営者が増加しており、事業承継のためのM&Aも増加傾向にあります。

    そして、医師は個人でクリニックを開業できる専門職であるため、若い医師を引き受けてとした比較的小規模なクリニックのM&Aも増加が見込まれています。

    病院 クリニック業界のM&Aの相場と費用

    M&Aは相手がいる相対取引であり、それぞれのビジネスの状況、財政状態や経営成績の状況によって、M&A時の譲渡価格は変動します。実務上、病院・クリニックのM&A時の譲渡価格は、大きく以下の3つの方法で算定されます。

    市場基準方式

    市場における他社の事例を参考に価格を決定する方法です。過去における病院やクリニックなどを含む企業やビジネスの売買情報を入手して、それを参考に売買価格を決定します。具体的には、似た要素を持つ参考事例を集めて、検討する事例との比較(売上高・利益・資産負債の状況など)をして、価格を決定します。

    DCF法

    ディスカウント・キャッシュ・フロー法(DCF法)は、将来獲得されるキャッシュに基づいて価値を評価する方法です。M&A相手の将来の事業計画をベースに評価する方法なので、今後の見通しをどのように数字に織り込むのかによって価値が変わる点に特徴があります。事業計画の精度が高いとすれば、事業の価値をより正確に算出できる方法とも言えます。

    資産基準

    対象会社の純資産額と営業権を考慮する方式です。簡単に言うと、対象会社の純資産の時価を将来の見込みも想定して計算する方法です。実務上は、対象会社の固定資産の時価から負債を引いた金額に、営業権の価値を計算してプラスすることで算定されます。

    資産と損益の両方の要素を考慮して算定する方式であり、M&Aにおいては比較的よく採用される方法です。

    M&Aを実行する際、仲介会社やアドバイザーを利用するのが一般的ですが、相談料、着手金、中間金、成功報酬など、一定の売却価格に応じた手数料がかかることになります。

    売買価格が高くなるほど、高い手数料が必要となりますが、平均すると売買価格の3~5%前後が手数料でかかると言われています。なお、中小規模のM&A案件では、定額料金の手数料を採用している仲介会社もあります。

    また、M&A総合研究所のようなM&A仲介会社は完全成功報酬制をとっており、着手金のような手数料がかからないシステムを採用しています。
    さらに成功報酬も業界最安値の水準で設定しているため、非常にリーズナブルです。

    もちろん報酬が安いからといってサービスの質が低いわけではなく、これまで多くの会社のM&Aを成約に導いてきた実績があります。
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    病院・クリニック業界の買収とは?買う・買いたい場合 

    病院・クリニックが買い手としてM&Aを実行する場合、エリアや規模の拡大など、いくつからのプラスの効果が見込めます。

    具体的には以下のような効果が、買い手にとっての想定できるM&Aのメリットであると言えます。

    医師や看護師等の有資格者の人材確保

    昨今、医師や看護師の採用競争は激化しており、思ったような採用を進めることは困難な状況です。しかしM&Aによって、売り手の病院・クリニックと統合することで、売り手に所属している医師や看護師をそのまま引き継ぐことができ、より充実した病院・クリニック経営を進めることができます。

    特に看護師数の増加は、診療報酬上のメリットが生まれる可能性に繋がります。

    機能の多角化、専門性の推進が可能となる

    M&Aによって、今まで対応していなかった診察領域など、新たな機能の獲得が可能となります。また既存の病院・クリニックと同種の売り手との統合を行う場合、さらなる専門性の推進を進めることができ、市場における存在感を大きくすることができます。

    これは規模の拡大にもつながるため、経営上大きなメリットを享受することができます。

    ただ、買い手の場合、なかなか条件の合う売り手を見つけられないケースは少なくありません。
    その際はM&A総合研究所のM&Aプラットフォームを利用してみましょう。
    M&A総合研究所は様々な業界・業種の売り手の案件が集まっており、買収ニーズを登録すれば独自のAIによって理想的な売り手をマッチングしてくれます。
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    病床規制への対応

    病床規制等がある環境下において、M&Aを行うことで認可病床数を増加させることが可能となります。病床数は患者を受け入れることができる数であり、病院の医療サービスの実力を左右するものです。既存の施設での増床よりも、比較的容易に病床を増やすことができる点は、大きなメリットであると言えます。

    病床規制の他、医療業界は許可制の規制業界であるため、様々な規制があります。病院・クリニック業界のM&Aにおいては、こういった規制をクリアできる仕組みを検討し、進めていくことが重要になります。

    コスト削減効果

    分院など拠点を増やすことで、購買面、外部への委託費用などの面で、相手先との交渉力が強くなるため、値引き幅が広がり経費の削減に繋がります。

    また、複数拠点で共通しているコストを一元化することで、より効率的な経営が可能となり、利益率を上昇させることも可能となります。

    病院・クリニック業界の売却とは?売る・売りたい場合 

    病院・クリニックが売り手としてM&Aを実行するのは、既存の事業を継続することが困難であるため何かしらの理由で売却するケースです。

    具体的には以下のような効果が、売り手にとっての想定できるM&Aのメリットであると言えます。

    後継者問題の解消

    経営者が高齢化している一方で、後継者がおらず病院・クリニックの存続が難しくなっているケースが多くあります。こういった後継者問題を抱える病院・クリニックにとっては、M&Aによって事業の存続を図ることができます。また地域医療にとっても、医療機関が存続することは大きなメリットとなります。

    大企業・大手グループに入ることによる経営の安定化

    M&Aによって、大企業や大手グループの傘下に入ることで、大きな経営資本を背景とした規模の経済のメリットを享受することができます。さらに大企業の看板を通じて、社会的な信用度の向上も見込めます。

    一般的にこれらの効果は小規模な病院・クリニックとして事業を存続する場合に比べて、収益性の安定・向上に繋がります。また、同地域内でのM&Aの結果、地域の医療機関の機能向上を通じて、地域の医療体制の発展に貢献することができるケースもあります。

    ただ、その効果を得るためのM&Aは1年前後の時間がかかり、コストもそれなりに発生するものです。
    そのため、M&A仲介会社のような専門家の協力を得て、慎重に進めるようにしましょう。
    その際におすすめできる専門家がM&A総合研究所です。
    M&A総合研究所はM&Aの経験や知識が豊富なアドバイザーが在籍しており、最短で半年でのM&A成約を実現するなど、M&Aをスムーズに進めてくれる手腕を持っています。
    業種・業界を問わず様々な会社のM&Aを成約に導いた実績もあり、非常に信頼できるM&A仲介会社だといえるでしょう。
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    従業員の雇用の確保

    事業の存続が困難になっているケースにおいては、所属している医師・看護師・事務スタッフなどの従業員の雇用を継続することが難しくなりますが、M&Aを通じて雇用の継続を確保することができ、従業員の生活を守ることができます。

    設備投資

    病院・クリニックの一部を売却するケースなどでは、売却により獲得した資金を設備投資に回すなどして、経営の効率化を図ることができます。他の業界のビジネスと同様に、事業存続のためには選択と集中が避けられませんが、そのための方策の一つとしてM&Aを利用することができます。

    創業者利益を獲得できる

    M&Aでは将来の獲得利益なども参考に売却価格が決定されます。そのため、創業者はM&Aによる事業売却を通じて、大きな利益を獲得することができます。

    これは、ハッピーリタイアを考えている創業者にとってのM&Aの売り手における一般的なメリットですが、病院・クリニック経営においても、同じように売り手が享受することができるメリットです。

    病院・クリニック業界のM&Aの成功・失敗事例

    上述のM&Aによるメリットを上手く享受できているM&Aの事例は、成功事例と言えます。具体的には、医療法人として病院の他、介護老人施設なども展開していたものの、経営者が高齢化していく中で全ての事業を存続することが難しいと判断し、医師不足もあり介護老人施設事業をM&Aにより譲渡するという方策をとりました。

    これにより、病院事業に医師などの資格者などの経営資源を集中させることができ、より効率的な経営により収益性を向上させ、事業を存続することに成功したという事例があります。

    M&Aによる経営資源の選択と集中が上手く機能した事例と言えます。

    また買い手にとっては、介護老人施設事業への進出を模索する中で、想定していた事業・規模感の事業を獲得することができ、事業領域の拡大という目的を達成しており、売り手・買い手の両者にとってメリットがある成功事例と言えます。

    次に失敗事例ですが、M&Aにおいて一般的に考えられるデメリットでもあるM&Aに起因する従業員の離職があります。

    これは、医師や看護師といった専門職の人材が多く、事業運営に与える影響が非常に大きい病院・クリニック業界においては、もっとも避けたい状況です。

    しかし、通常の企業と同じように、M&Aによって、勤務形態、組織風土、待遇などが変化することによって、医師や看護師等が離職するケースは頻繁に生じます。医師や看護師は、専門職であり、業界全体で人材不足の環境にあるため、転職先も比較的容易に見つけることができるという背景が影響しています。

    また、評判の良い医師や看護師が離職することは、患者に対しても大きくマイナスのイメージを与えるため、地域社会での評判にも影響することがあり、M&Aによって期待していた効果が得られないだけでなく、マイナスの影響が生じることも考えられます。

    病院・クリニックは労働集約的な業務であり、人材の能力がそのまま病院・クリニックの実力・評判となるという特徴があることから、M&Aの際には特に買い手にとっては、医師や看護師が続けて在籍することが選ぶための方策を十分に検討し、慎重に進める必要があります。

    まとめ

    病院・クリニックは景気に左右されないという印象がありますが、赤字経営の病院・クリニックも多く厳しい経営を余儀なくされる病院・クリニックもあります。

    また、後継者不足や人材確保の困難さも相まっています。

    病院・クリニック業界においても多角化や市場規模の拡大、収益性の向上のための取り組みが活発となっており、経営手法の一つとしてM&Aが数多くの場面で活用されています。

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