2019年12月9日更新事業承継

融資と投資の違いとは? メリット/デメリットも併せてご紹介

融資と投資について理解し、自社の目的や状況に合った資金調達方法を選択することは、会社の経営において重要な判断となります。融資、投資のメリット/デメリット、局面別の違い、融資・投資を受けるためのポイントについて解説します。

目次
  1. 資金調達における融資と投資
  2. 融資のメリット/デメリット
  3. 投資のメリット/デメリット
  4. 局面別、融資と投資違い
  5. 融資・投資を受けるためのポイント
  6. まとめ
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資金調達における融資と投資

会社を創業し、事業を開始・継続するにあたって、資金調達が必要となるケースがあります。資金調達にはさまざまな方法がありますが、代表的なものは「融資」と「投資」で、一般的に広く利用されています。

両方とも第三者にお金を出してもらう点では同じですが、融資と投資はさまざまな点で異なる資金調達方法です。それぞれの違いを理解したうえで資金調達することによって、経営全体に大きなプラスが生じます。

この記事では、融資と投資の違いやメリット/デメリットについて、分かりやすく解説します。最初に、融資と投資について、それぞれ説明します。

⑴融資とは?

融資とは、お金を貸す行為であり、資金調達する側から見ると借り入れ、つまり借金になります。融資する側は、主に利息の獲得を目的に対象者にお金を貸します。融資の代表的な例としては、銀行による融資があげられます。

融資による資金調達では、毎月、または契約に定められた期限にのっとって会社側は、銀行に対して元本と利息を支払い(返済し)ます。

銀行からの借り入れだけでなく、債券の発行も融資による資金調達の一種です。会社が社債等の債券を発行する場合、それを購入した側は、満期に融資した全額を返済してもらえるうえ、満期までの間は毎期にわたり、クーポンと呼ばれる利息を受け取ることができます。

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⑵投資とは?

投資とは、事業の成長・成功を期待して資本金を提供する行為です。最も一般的な投資は株式投資であり、投資家は株式を購入するという行為により、会社に対して資本金を提供します。

投資家は資本金を提供する見返りとして、経営に口出しする権利や配当金を受け取る権利を得ます。株式会社は、投資の仕組みによって資金調達するケースが多いです。

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資金調達の方法

融資のメリット/デメリット

この項では、融資のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

⑴融資のメリット

融資のメリットを2つ紹介します。

①必要な資金を調達できる

融資により資金調達する際には、必要な金額を資金調達できます。必要な資金が多額でも少額でも、自社の要望に合わせて調達する方法が融資です。臨機応変に資金調達できる点は、融資の大きなメリットです。

②経営の自由性を維持しながら資金調達が可能

基本的に融資する投資家や金融機関は、元本と利息を受け取るだけで、経営に介入してくることはありません。従って会社側は、経営方針や目的などについての自由性を担保したまま経営することが可能です。

⑵融資のデメリット

融資のデメリットとして、この項では下記2つのデメリットを紹介します。

①利息の支払い・元本の返済

融資による資金調達最大のデメリットは、元本の返済や利息の支払いがある点です。毎月決まった金額を支払う契約の場合、通常よりも収益を得られなかった月は、資金繰りに苦しむこととなります。

融資による資金調達では、元本の返済に加えて利息の支払いも発生するので、融資額よりも多額の金額を支払うこととなります。

②保証人や担保が必要な場合がある

銀行等の金融機関は、対象企業の信用力を基に、融資実施の可否を判断します。判断次第では、融資に保証人や担保提供が必要となる可能性があり、これがデメリットとなり得ます。

特に保証人の存在が問題となるのは事業承継です。中小企業は融資を受ける際に経営者自身が保証を請け負っている場合が多く、事業承継の際にそれが障害となります。

このような観点から長期的な目線で見ると、安易に融資を用いた資金調達を選択することは控えたほうがいいでしょう。

なお事業継承には、そのほか複雑な知識や手続きが必要になります。事業継承をご検討の場合は、経験豊富なアドバイザーが在籍するM&A総合研究所にご相談ください。
 
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事業継承

銀行融資の金利

投資のメリット/デメリット

この項では、投資のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

⑴投資のメリット

①返済や利息の支払いが不要

投資による資金調達は、投資家に株式を購入してもらう形で実施します。お金を借りるわけではないため、調達した資金を返済する必要はありません。

返済義務に駆られないため気持ちに余裕が生まれ、元本の返済や利子の支払いによって資金繰りを悪化させる心配もありません。融資とは違って、返済不能や資金繰り悪化のリスクがないため、財務面の安定を維持しやすいと言えます。

投資による資金調達には、会社だけでなく投資家側にもメリットがあります。投資により数%の株式を保有すれば、定期的にインカムゲイン(配当金)の受け取りが可能なうえに、株価が上がれば株式売却によるキャピタルゲインを手に入れることが可能になります。

株価上昇により莫大な利益を獲得できる可能性がある点は、投資家にとって融資にはない魅力的なメリットとなります。
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キャピタルゲインとは?意味や計算方法、課税、M&Aとの関係をわかりやすく

インカムゲイン

②信用力に関わらず資金調達が可能

投資の場合は融資と違って、保証人や担保の提供などによる信用力は、それほど重要視されません。最も重要視されるのは、事業の将来性です。

投資家は、将来性を見込んで投資します。なぜなら投資した企業が成功すれば、投資家にとってさまざまなメリットを享受できるからです。

⑵投資のデメリット

①経営に制限が生じる


投資による資金調達を実行している企業にとっては、株主の利益が最優先の課題となります。株主の利益をないがしろにすると、取締役の責任が追求され、株式を売却されてしまいます。

従って会社は、投資家の意向を最優先に考えなければならなくなり、自由な経営ができなくなる可能性が生じます。さらに投資による資金調達を推進し過ぎると、会社を乗っ取られる恐れすらあります。

株式会社の場合、持ち株数に応じて行使できる権限が異なり、多ければ多いほど権限が強くなります。過半数や3分の2以上の株式をあるグループや個人に保有されると、経営方針などは株主の意向に支配され、経営陣としての機能を失ってしまいます

②資金調達の自由度が低い

投資を用いた資金調達では、望みどおりの金額を調達できるとは限りません。集まる資金は、あくまで投資家の判断によるため、資金調達の額をコントロールすることはできません。好きな額だけ資金調達できる融資と比べると、この点は大きなデメリットです。

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M&A投資と投資ファンドの役割

局面別、融資と投資違い

これまで融資と投資の特徴を説明してきましたが、それぞれの局面でどのように異なるかが分からないという方もいるでしょう。この項では、融資と投資の違いを4つの局面からご説明します。

⑴資金の返済義務

融資の場合には、資金調達した金額を期限内に返済する必要があります。一方で投資ならば、資金調達した金額は返済不要です。返済義務の面に限れば、投資の方がメリットのある資金調達方法です。

⑵投資家側の資金回収手段

融資する投資家にとっては、元本の回収と利子の受け取りが資金の回収手段となります。投資を実行した際には、配当金や株式の売却による資金回収がメインです。

回収の確実性では融資の方が上回るものの、回収金額は投資が上回る可能性があります。資金を出す側にとってどちらがメリットがあるとは言えず、あくまで個々人の判断となります。

安定性を重視する方は融資、収益性を重視する方は投資を選ぶのが、常識的な選択となるでしょう。

⑶財務諸表上の取り扱い

融資を用いて調達した資金は負債の増加に含める一方で、投資してもらって獲得した資金は純資産の増加に含めます。こちらはメリットやデメリットの話ではなく、あくまで財務的な違いとなります。

⑷重視されるポイント

融資を行う側は、多額の利益よりも確実に資金を回収できる事を目標とするため、融資対象の安定性を重視します。一方で投資家は、元本が失われるリスクを冒してでも多額の利益獲得を目指す傾向が強いため、投資対象の将来性を重視します。資金調達を考える会社にとって、この点は大きな違いです。

融資・投資を受けるためのポイント

最後に、融資と投資を受けるためのポイントを、それぞれ解説します。融資と投資では、資金調達する際に意識すべきポイントが異なります。

⑴融資を受けるために配慮すべき点

融資を行う金融機関は会社の安定性を重視するので、融資を受けたいのであれば確実に資金を返済できることを示しましょう。

確実な根拠がある売り上げ目標や、優良な取引先の存在は、安定性をアピールするのに有効なバックボーンとなります。安定性を担保するために、優良な保証人を立てることも有効です。

売上高や収益性に問題や懸念がある場合には、融資を申し出る前に、まずは自社内での改善を図る必要があります。

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融資を会社が受けるためには?

⑵投資を受けるために配慮すべき点

融資とは違って投資家は、企業の将来性を重視するため、将来性を感じてもらうことが重要になってきます。独自性のある自社の強み(ノウハウやスキル)を提示する事で、投資による資金調達がしやすくなります。

融資では堅実な目標が必要ですが、投資では多少強引なくらいの目標のほうが好ましく映ります。あまりにも現実とかけ離れた目標は良くないですが、守りではなく攻めの姿勢を前面に押し出した目標にしましょう。

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資金調達コスト

まとめ

今回は、融資と投資の違いを説明しました。融資と投資それぞれのメリットとデメリットを理解し、自社の目的や状況に合った方法を選択することが大切です。

融資と投資では、資金を提供する側の意向がまったく違いますので、それぞれの意向に合わせたアプローチを行わなくてはいけません。

ここで紹介した融資と投資の違いやメリット/デメリットを参考に、最終的にはご自身で判断してください。要点をまとめると下記になります。

  • 融資とは

→誰かにお金を貸す行為(投資家)

  • 投資とは?

→事業の成長・成功を期待して資本金を提供する行為(投資家)

  • 融資のメリット

→必要な額だけ資金調達できる、経営の自由性を維持したうえでの資金調達が可能

  • 融資のデメリット

→利息の支払い・元本の返済を要する、保証人や担保が必要になる場合がある

  • 投資のメリット

→返済や利息の支払いが不要、キャピタルゲインやインカムゲインが得られる(投資家)

  • 投資のデメリット

→経営に制限が生じ得る、資金調達の自由度が低い

  • 融資と投資の違い
  1. 資金の返済義務→融資は必要、投資は不要
  2. 投資家の資金回収手段→融資は利息と元本、投資はキャピタルゲインやインカムゲイン
  3. 財務諸表上の取り扱い→融資は負債の増加、投資は資本金の増加
  4. 重視されるポイント→融資は安定性、投資は将来性
  • 融資を受けるポイント

→確実な根拠がある売り上げ目標や優良な取引先の存在を示す

  • 投資を受けるポイント

→独自性のある自社の強み(ノウハウやスキル等)を提示する

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