2019年11月19日更新会社・事業を売る

配当所得とは?確定申告や控除、税率についてわかりやすく解説

配当所得とは、株式の配当金や投資信託の収益分配金で得られる所得です。配当所得に対しては、所得税や住民税が課税され、配当所得を得た場合は確定申告が必要です。この記事では、配当所得に課される税金や確定申告の方法について解説します。

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    配当所得

    株式への投資はメジャーな資産運用の方法のひとつです。株式の運用では売却によるキャピタルゲインのみならず、保有している事でインカムゲインも得られます。

    今回着目するのは、インカムゲインによって獲得した配当所得です。また配当所得に関してかかる税金についても分かりやすく解説します。株式を運用している方や、配当所得の仕組みについて知りたい方は必見です。

    配当所得とは?配当所得の意味

    まず初めに、配当所得の意味をお伝えします。

    配当所得とは株式の配当金や投資信託の収益分配金で得られる所得です。

    企業や投資信託によって、投資してもらう見返りとして、定期的に稼いだ利益の一部を投資家に配っています。この時配っている利益を配当金と呼び、配当金として受け取った利益は配当所得となります。

    一方で保有している株式を売却した際に得られる利益は、配当所得に対して「譲渡所得」と呼ばれます。

    配当所得は「インカムゲイン」譲渡所得は「キャピタルゲイン」と比較して呼ばれることもあり、配当所得と譲渡所得は、課税の仕方がそれぞれ異なっているため注意しましょう。

    配当所得も譲渡所得も税務上の所得に該当しますので、当然、所得税や住民税の課税対象になります。

    M&Aを行う際にも配当所得及び譲渡所得に課税されることが一般的ですので、課税の知識は不可欠です。スキームによって課税方法や税額が異なりますので、配当所得や譲渡所得への影響を踏まえてM&Aを行う際は、M&A総合研究所にご相談ください。

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    配当所得における総合課税・申告分離課税と申告不要制度

    配当所得を確定申告する際、「⑴総合課税」「⑵申告分離課税」「⑶申告不要制度」の三つの方法から自由に選択できます。

    ※上場株式以外の配当では「⑴総合課税」か「⑵申告不要制度」のいずれかを選択します。

    採用する確定申告の方法によって、課税の仕組みが異なりますので、一つずつ見ていきましょう。

    ⑴総合課税

    総合課税とは、配当所得を他の所得と合算した上で税額を計算する方法です。

    所得には配当所得以外にも、給与所得や譲渡所得、事業所得等様々な種類がありますが、総合課税を選択した場合は、法人(あるいは個人)が年間で獲得した所得を全て合算した上で、所得税や住民税を計算します。

    例えば配当所得を50万円、事業所得を800万円、譲渡所得を100万円稼いだ場合を考えます。50+800+100=950万円が年間の総所得となり、この950万円に課税されます。

    ⑵申告分離課税

    申告分離課税とは、配当所得を他の所得と分離した上で、個別に税額を計算する方法です。つまり配当所得は配当所得、譲渡所得は譲渡所得でそれぞれ個別に所得税や住民税を計算します。

    ⑴の例で考えると、配当所得の50万円を他の所得の合計900万円(事業所得800万円+譲渡所得100万円)と切り離した上で、所得税や住民税を計算します。

    一般口座や源泉徴収されない特定口座を利用して株式投資を行う場合は、原則申告分離課税を選択します。

    非上場株式の配当については、申告分離課税制度はありませんので混同しないようにしてください。一方、株式譲渡した場合の譲渡所得に対しては、申告分離課税が適用されますので覚えておくと良いでしょう。

    ⑶申告不要制度

    申告不要制度とは、自身で確定申告しなくても、自動的に課税(源泉徴収)される制度です。

    例えば配当所得を10万円獲得したとしても、源泉徴収されたうえで手元に入金されていますので、所得に関する課税関係は完結しています。

    ちなみに特定口座(源泉徴収あり)を利用して上場株式売買を行う場合には、確定申告が不要となります。

    この制度は個別に税金の計算をせずに済む点で、非常にメリットが大きい制度です。

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    分離課税とは?源泉分離課税と申告分離課税をわかりやすく解説

    配当所得における所得税と住民税

    この項では、配当所得に課税される所得税と住民税について解説します。

    ⑴所得税・住民税とは

    所得税とは、ある一年間で稼いだ所得に対して課税される税金であり、国に納税する税金です。給与所得や事業所得、譲渡所得のみならず、今回のテーマである配当所得にも課税されます。

    一方で住民税とは、ある年の1月1日時点で自身が住んでいる地域に納付する税金です。「市町村民税」と「道府県民税」で構成されており、いわゆる地方税に該当する税金であり、地域発展等に直接的に活用されます。

    ⑵申告制度の選択と所得税・住民税

    配当所得に関しては、確定申告の方法を自由に選択できる上に、所得税と住民税で別の確定申告方法を選択できます。例えば「所得税は申告分離課税、住民税は申告不要制度」といった感じで、自身の税負担を考慮した上で申告方法を選択できるのです。

    「総合課税」と「申告分離課税・申告不要制度」を比べると、後者の方が住民税率は低く設定されています。住民税については「申告分離課税」もしくは「申告不要制度」のいずれかを選択しましょう。

    配当所得に関する税率は、次の項で詳しく解説します。

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    株式譲渡と住民税

    配当所得の税率と控除

    この項では、配当所得の税率と控除に関して解説します。配当所得の税率と控除について理解する事で、確定申告の際に有利な申告手続きを検討することができるでしょう。

    ⑴配当所得の税率

    採用する確定申告方法ごとに配当所得の税率は異なります。「総合所得」「申告分離課税」「申告不要制度」について、それぞれの税率は以下のとおりです。

    ①総合課税

    配当所得において総合課税を選択した場合、所得税率と住民税率は下記になります。

    • 所得税率→累進課税(5.105~45.945%)
    • 住民税率→10%

    住民税率は所得金額に関係なく、一律で10%となります。

    一方で所得税率には、所得金額が多くなる程税率が高くなる「累進課税」が適用されます。配当所得や給与所得等あらゆる所得の合計金額が4,000万円を超えた場合、45.945%もの税金が課されます。

    配当金額が多額にある方、あるいは配当所得以外で多額の所得がある方は、所得税申告に総合課税は選択しない方が良いでしょう。

    ②申告分離課税

    配当所得において申告分離課税を選択した場合、所得税率と住民税率は下記になります。

    • 所得税率→15.315%
    • 住民税率→5%

    申告分離課税では配当所得金額に関係なく、一律で上記の税率が適用されます。

    住民税率は総合所得よりも低い為、迷わず申告分離課税を選択しましょう。所得税については他の所得も考慮した上で、納税額が少なく済む方を選択します。

    ③申告不要制度

    配当所得において申告不要制度を選択した場合、所得税率と住民税率は下記になります。

    • 所得税率→15.315%
    • 住民税率→5%

    申告不要制度では、申告分離制度と同一の税率が適用されます。

    ⑵配当所得の控除とは

    配当所得の控除とは、所得税や住民税から配当金の一部を税額控除できる制度です。国内株式(非上場含む)や国内投資信託(REIT除く)等によって得た配当所得であれば、一定金額を控除できます。

    配当所得の控除を受ける為には総合課税を選んで確定申告する必要があります。総合課税では累進課税となる為、不利になるケースもありますが、一般的には合算した所得が約695万円以下の場合には、総合課税を選択すれば有利となります。

    配当所得の控除を活用する際は、事前に所得金額を計算しておきましょう。

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    確定申告における配当所得の計算方法

    最後に確定申告における配当所得の計算方法を、順を追って解説します。

    ⑴配当所得に該当する利益を列挙する

    まず初めに配当所得に該当する利益を列挙しましょう。株式の配当金だけでなく、投資信託の利益分配金等も配当所得に含まれるのでご注意ください。

    ⑵列挙した配当所得を分類する

    配当所得を列挙したら、次は「上場株式の配当」と「上場株式以外の配当」に分類します。上場株式以外の配当には、非上場株式の配当や投資信託の利益分配金、保険会社からの利益分配が該当します。

    分類する理由は、配当の種類により選択可能な確定申告の方法が異なるからです。上場株式の配当では全ての申告方法を選択できる一方で、上場株式以外の配当では「総合課税」もしくは「申告不要制度」の二つから選択します。

    ⑶配当所得の確定申告方法を選択する

    配当所得を分類したら、各配当所得ごとに確定申告の方法を選択します。

    様々なシュミレーションを行い、最も税負担が軽い申告方法を選択することが重要です。シュミレーションの際には、所得税と住民税で別々の申告方法を選択できる点も意識しましょう。

    ⑷負債の利子を控除する

    株式購入の為に負債を借り入れた場合には、負債の利子を配当金の収益から控除することが認められています。配当の収益から負債利子を控除することで、配当所得の計算が完了します。

    配当所得の計算は以上となりますが、慣れていない方にとっては難しいでしょう。正確に計算する自信がない方は、税理士に税額計算を丸投げすることも一つの手です。

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    株式取得による税金

    まとめ

    今回は、配当所得に関するポイントを解説しました。

    証券取引により配当所得を得た場合、所得税や住民税が課税されます。株式や投資信託によって配当所得を得たら必ず納税しましょう。

    配当所得の申告は、選択肢の多さや手続き面で非常に面倒です。慣れていない方は、税理士・税務署に依頼することをオススメします。

    要点をまとめると下記になります。

    • 配当所得とは

    →株式の配当金や投資信託の収益分配金等で得られる所得

    • 配当所得の総合課税とは

    →配当所得を他の所得と合算した上で、税額を計算する方法

    • 配当所得の申告分離課税とは

    →配当所得を他の所得と分離した上で、個別に税額を計算する方法

    • 配当所得の申告不要制度とは

    →自身で確定申告しなくても、自動的に課税される制度

    • 配当所得における所得税と住民税

    →所得税と住民税において、それぞれ別の申告方法を選択可能

    • 配当所得の税率
    1. 総合課税→所得税率は累進課税(5.105~45.945%)、住民税率は10%
    2. 申告分離課税→所得税率は15.315%、住民税率は5%
    3. 申告不要制度→所得税率は15.315%、住民税率は5%
    • 配当所得の控除とは

    →所得税や住民税から配当金の一部を控除できる制度

    • 確定申告における配当所得の計算方法
    1. 配当所得に該当する利益を列挙する
    2. 列挙した配当所得を分類する
    3. 配当所得の確定申告方法を選択する
    4. 負債の利子を控除する

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