2023年8月20日更新会社・事業を売る

サラリーマンが会社を買うには?メリット・デメリットや失敗の原因を解説【個人M&Aで買いたい人必見】

サラリーマンがM&Aで小規模な会社を買収し、脱サラ・独立を果たす事例が増加中です。本記事では、サラリーマンが会社を買う方法や、そのメリット・デメリット、サラリーマンが会社を買う際の失敗する原因や成功のコツなどを解説します。

目次
  1. サラリーマンが会社を買うには?
  2. 300万円〜500万円の会社を買いたいサラリーマンが増加中
  3. 会社を買いたいサラリーマンが取る流れ・手順
  4. 会社を買いたいサラリーマンが知るべきメリット・デメリット
  5. 会社を買いたいサラリーマンが陥りやすい失敗の原因
  6. 会社を買いたいサラリーマンが成功するためのコツ
  7. 会社を買いたいサラリーマンにおすすめの相談先
  8. 会社を買いたいサラリーマン向けの情報まとめ

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サラリーマンが会社を買うには?

サラリーマンが会社を買うことを勧める書籍がベストセラーになったり、「個人M&A」という言葉が出てきたりと、サラリーマンが会社を買うことが最近、人気になり始めています。

しかし、一体、サラリーマンがどうやって会社を買うのか、方法がよくわからない方も多いでしょう。まずこの章では、サラリーマンが会社を買うことについての概観と、サラリーマンが会社を買う方法について解説します。

サラリーマンが会社を買うケースは増えている

会社を買うというのは、多額の資本を持つ大企業や資本家が行うものというイメージが強いと思われます。しかし最近は、サラリーマンが脱サラの手段として会社を買うケースが増えてきており、サラリーマンの働き方、生き方の新しい選択肢として注目され始めているのが現状です。

会社の買収に関する動向

会社の買収に関する現状には、大きく2つのトピックがあります。一つ目は、事業承継を目的とした中小企業のM&Aの増加です。二つ目は、個人M&Aが増えていることです。

事業承継を目的とした中小企業のM&Aが増えている背景として、日本の少子高齢化が進んでいることが挙げられます。以前は、会社の経営者が親から子へ事業を引き継ぐことが一般的でした。しかし、現代では経営者が自分の子供に自分と同じ仕事をさせたくないと考えることが増えてきました。

また、子供自体も親の会社を引き継ぐのではなく、自分自身のやりたい仕事に就きたいと考える人が増えています。そのため、会社を継ぐ者がいない場合、M&Aが有効な手段として認識されるようになりました。結果、M&Aによって後継者問題が解決できることがわかり、中小企業も事業承継を目的に売却を検討するケースが増えてきています。

M&Aが身近になった要因として、マッチングサイトの普及が挙げられます。マッチングサイトを利用すれば、自分の希望する条件を入力するだけで、適切な買収先を検索することができます。この手軽さから、個人が経営する小規模な会社でも、マッチングサイトに登録し、自社を売却するケースが増えています。

マッチングサイトの利便性によって、個人でも会社の買収が身近になり、M&Aへの取り組みが増えています。

サラリーマンが会社を買う方法

サラリーマンが会社を買う方法は、基本的には企業が会社を買う方法と同じです。M&A仲介会社や金融機関、マッチングサイトなどを通じて、会社を買えます。ただし、小規模案件に対応していない機関もあるので注意が必要です。

また、専門機関を起用すれば手数料が発生します。会社を買う価額に手数料分の予算も用意する必要があることも覚えておきましょう。サラリーマンがM&A仲介会社を通して会社を買う場合は、最低手数料を安く設定して小規模案件に対応している会社を選ぶのがポイントです。

M&Aマッチングサイトは比較的小規模案件が多いので、サラリーマンが会社を買うのに向いています。ここでは、サラリーマンが会社を買う方法として、以下のの4つのケースを紹介します。

  1. M&Aマッチングサイトを利用
  2. 地元の金融機関に相談
  3. 地元の弁護士や会計士などに相談
  4. 知人に相談

①M&Aマッチングサイトを利用

M&Aマッチングサイトとは、インターネット上で会社を買いたい・売りたい情報を掲載し、気に入った相手と交渉してM&Aを行えるサービスのことです。

M&Aマッチングサイトは、売却価額数百万円程度の小規模案件が多い・手数料が安い・個人で利用できるなど、サラリーマンが会社を買うのに向いています

M&Aの初心者がマッチングサイトを用いて独力で成約までこぎつけるのは簡単ではありませんが、ほとんどのM&Aマッチングサイトでは別料金で専門家のサポートを受けられるサービスがあり、初めての場合でも実施可能です。

②地元の金融機関に相談

信用金庫や地方銀行といった、地元の金融機関に会社を買う相談をすることも可能です。ほとんどの金融機関では、M&A・事業承継の相談窓口を設けており、M&Aに関する相談ができるようになっています。

普段から利用していて職員とも顔見知りの金融機関があれば、そこに相談するのもおすすめです。一方で、金融機関のM&Aサービスは手数料が高い傾向があり、サラリーマンが小規模な会社を買うのには向いていないかもしれません。

また、専門業者であるM&A仲介会社に比べれば、金融機関ではまだM&Aに不慣れな点もあり、サポート内容に不安もあります。

③地元の弁護士や会計士などに相談

弁護士や会計士、税理士など地元の士業事務所に会社を買う相談をすることも可能です。弁護士や会計士、税理士は必ずしもM&Aの専門家ではありませんが、専門性の高い業務を行えるのは強みだといえます。

ただし、弁護士や会計士、税理士は、会社を買うプロセスをトータルにはサポートできないことが多く、結局は別途、M&A仲介会社などを利用しなければならないことがあるのは注意点です。

また、会社を買うには売り手候補のネットワークが必要ですが、弁護士や会計士、税理士は十分なネットワークを持っていないことも多いでしょう。

企業経営者であれば、顧問弁護士や顧問税理士といった、普段からつき合いのある士業事務所がありますが、サラリーマンはこういったつき合いがあることは少なく、相談先としてややハードルが高いという面もあります。

④知人に相談

会社を買う相談は、必ずしもM&A仲介会社などの専門家にしなければならないわけではなく、まずは身近な知人に相談するのも良い方法です。もし、会社経営者やM&A経験のある知人が身近にいるなら、まず彼らに相談してみるのもよいでしょう。

ただし、M&Aの専門家ではない知人や友人の場合、情報が正しいかどうかを確認しておく必要があります。

会社を買いたいサラリーマンのためのM&Aスキーム

M&Aスキーム(手法)にはさまざまなものがありますが、個人であるサラリーマンが会社を買う場合は、以下の2つのM&Aスキームを把握しておけば十分でしょう。

株式譲渡

株式譲渡とは、売り手企業の株式の譲渡を受けることで、買い手がその経営権を取得するM&Aスキームをさします。経営権を取得するには、最低でも過半数の株式が必要ですが、より安定した経営のためには3分の2以上の株式取得が望ましいです。

株式譲渡では、経営権の取得により買い手は売り手企業を包括承継します。包括承継とは、売り手企業の事業、資産、権利義務、許認可、組織、人材、取引先・顧客などを丸ごと引き継ぐということです。

株式譲渡は、株式の売買交渉だけで完結するため手続き面も簡易ですみます。包括承継の注意点としては、不要な資産や簿外債務などの隠れた経営リスクも引き継がねばならない点です。

事業譲渡

事業譲渡とは、売り手企業の事業とそれに関連する資産や権利義務などを選別して売買するM&Aスキームです。売り手と買い手の合意は必要ですが、それぞれ売りたいもの・買いたいものを選べることが特徴になります。事業譲渡は、このように譲渡対象を選別できる個別承継です。

したがって、株式譲渡のような不要資産・簿外債務などの引き継ぎを防げます。その反面。個別承継では、取引先との契約や従業員との労働契約などは全て個別に相手の同意を得て契約を締結し直さなくてはなりません。許認可も引き継げず、新たな申請・取得が必要です。

手続き面が煩雑になる点が事業譲渡のデメリットといえるでしょう。なお、法人格を持たない個人事業主の場合、事業の売買手段は事業譲渡のみとなります。

300万円〜500万円の会社を買いたいサラリーマンが増加中

サラリーマンは給与を収入として生活していますから、用意できる資金には限りがあります。多くは、500万円程度が上限となるでしょう。実際、中小企業や小規模事業者、個人事業主の中には、数百万円程度で売りに出しているM&A案件も多くあります。

ここでは、500万円以下の会社の買う場合の問題点や、500万円以下で買える会社の特徴、500万円以下で買える会社の探し方を見てみましょう。

500万円以下の会社を買う際の問題点

金額に限定せずサラリーマンが会社を買う場合に、当事者側の問題として指摘されるのは以下の2点です。

  • 経営の経験がないために事業がうまくいくかどうかは未知数
  • 会社経営・事業運営では追加投資が必要となる場面が訪れるが、そこまでの自己資金がない

買う対象である500万円以下の会社自体にも、以下のような問題が内包されている可能性があります。
  • 簿外債務が潜んでいる場合、後日、発覚した際に経営上のダメージを受ける
  • 500万円以下で売買される会社では売上・利益が小さい
  • 経営者が代わることで従業員が退職し事業が立ち行かなくなる
  • 現在の経営成績が変わらずに維持されるとは限らない

500万円以下で買える会社の特徴

M&Aの売買価額は売りと買い手の交渉で決まるものなので、500万円以下で買える会社を断定はできません。ただし、具体的な傾向として500万円以下で買える会社・個人事業の業種を挙げることは可能です。以下は、その一例です。

  • 宿泊業(民宿、簡易宿泊施設、旅館など)
  • 飲食店
  • 小売店
  • 美容サロン(エステ、美容院、理容院など)
  • マッサージ店
  • webサイト・ECサイト事業
  • 学習塾
  • 整備業(空調工事、水道など)
  • 調剤薬局
  • 医院、歯科医院
  • 製造業(工場、整備工場、修理工場など)
  • 印刷業
  • デイサービスや訪問介護事業
  • 何らかの業種のフランチャイズ店

500万円以下で買える会社・案件を探す方法

前章でも説明したとおり、サラリーマンが会社を買う・探す方法は複数あります。その中で、500万円以下の会社を探すとなれば、M&Aマッチングサイトが最も有力でしょう。

特にスモールM&Aの案件情報を扱っているM&Aマッチングサイトであれば、500万円以下で買える会社の情報が多く集まっている可能性があります。ほとんどのM&Aマッチングサイトでは、情報収集段階は無料で閲覧できるはずなので、複数のサイトを通じて探せるでしょう。

会社を買いたいサラリーマンが取る流れ・手順

ここでは、サラリーマンが会社を買いたい場合に、実施するM&Aのプロセスを確認しましょう。ここでは、M&A仲介会社に業務を依頼する前提で説明をします。

  • 事前準備
  • 会社探し
  • 秘密保持契約書の締結
  • 条件交渉
  • 基本合意書の締結
  • デューデリジェンスの実施
  • 最終契約書の締結
  • クロージング

事前準備

まず、事前準備として以下のことを検討します。

  • 予算:買収に用意できる資金額の確認(M&A仲介会社への手数料なども含めた金額)
  • 業種:自分が経営できそうな業種、取り組みたい業種、業績向上が見込める業種など複数の観点から検討

この2つが定まったら、早速、M&A仲介会社に相談に赴きましょう。ほとんどのM&A仲介会社では無慮相談を行っています。それを活用し複数の会社と話をして、自分に合っていると思うM&A仲介会社と業務依頼契約を締結しましょう。

会社探し

業務依頼契約締結後、M&A仲介会社が買収先候補会社探しに入ります。複数の候補リストを渡されるはずです。自分の希望や目的に合致した会社はどれか、入念に検討しましょう。無理して候補の企業を決める必要はありません。

「これだ」と思える会社がなければ、そのままM&A仲介会社に伝え、再度、探してもらえばいいことです。なお、この時点では、先方の社名などは匿名となっている、ノンネームシートという状態での資料しか見れません。

秘密保持契約書の締結

買収先候補が定まったら、M&A仲介会社を通して先方の意思を打診します。先方が交渉を希望する場合は、秘密保持契約書の締結です。秘密保持契約を締結することで、相手の社名を含め、経営状況などの情報が開示されます。

条件交渉

条件交渉はM&A仲介会社が代行します。M&A仲介会社と契約していれば、シビアな金額交渉などを当事者が行わずにすむので安心です。条件交渉とは別に、買収先候補の経営トップと面談を行います。

面談では、これまでの経営ビジョンや売却を決めた経緯、会社の社風などを尋ね、買収の可否の判断材料としましょう。

基本合意書の締結

大筋で条件が合意できたら、基本合意書を締結します。基本合意書は現時点での合意内容確認書という位置付けで、一部の項目を除き法的拘束力がありません。M&Aが成約したわけではないことに注意してください。

基本合意書で法的拘束力を持たせる重要事項として「独占交渉権」があります。これは、一定期間、売り手側に対し、他の買い手候補との交渉を禁じることです。買い手としては、このまま正式に成約まで持ち込むために、必ず条項として盛り込みましょう。

デューデリジェンスの実施

デューデリジェンスとは、売り手企業に対して行う調査のことです。大企業のM&Aでは、財務・税務・法務・労務・IT・事業などの分野ごとに、士業などの専門家を起用して綿密に調査を行います。デューデリジェンス費用は、M&Aの仲介手数料とは別物で、買い手が負担する費用です。

潤沢な資金がないサラリーマンの場合、できれば出費を抑えたいところでしょうが、特に株式譲渡を実施しようとしている場合、簿外債務などの経営リスクを排除するためにも、M&A仲介会社に相談し最低限のデューデリジェンスは実施しましょう。

最終契約書の締結

デューデリジェンス後、最終交渉を行います。そこで条件合意となれば、最終契約書の締結です。最終契約書とは便宜上の呼称で、実際には株式譲渡契約書、事業譲渡契約書など用いられるM&Aスキーム名が付いた契約書名となります。

デューデリジェンスで問題が発覚した場合、すんなり最終交渉とはなりません。その際は、以下のいずれかの判断を下すことになります。

  • 重大な簿外債務など看過できない大問題が発覚したので買収をあきらめ破談にする(会社探しからやり直し)
  • 発覚した問題に該当する分、買収額を減額するなど条件を下げて最終交渉を行う
  • 軽微な問題と判断できる場合、買収条件面は変えないものの最終契約書の損害賠償請求条項を厳密にする

クロージング

クロージングとは、最終契約書に記されている内容の履行を意味します。売り手であれば株式や資産の引き渡し、株主名簿の書き換えなどで、買い手であれば対価の支払い、譲受資産の名義書き換えなどです。

一般に、クロージングには何らかの準備が必要になることが多いので、最終契約書の締結日から一定期間、日にちを置いて実施されます。

会社を買いたいサラリーマンが知るべきメリット・デメリット

300万円から500万円というとM&Aとしては非常に小規模ですが、サラリーマンにとって決して少額ではありません。サラリーマンが会社を買う際は、そのメリットとデメリットを把握して、投資が無駄にならないようにすることが必要です。

この章では、サラリーマンが会社を買うメリット・デメリットを解説します。

サラリーマンが会社を買うメリット

サラリーマンが会社を買う主なメリットは、以下の3点です。

  1. 起業する手間がかからない
  2. 資産が増える
  3. 独立できる

①起業する手間がかからない

会社を一から起業するためには、さまざまな手続きを行わなければならないうえ、事業に必要な設備をそろえたり従業員を雇ったりと、多大な手間とコストがかかります。一方、M&Aで会社を買うと、設備や従業員はそろっているうえ、会社を設立する手続きも必要ありません

もちろんM&Aのための売り手探しや交渉など、一から起業するときには必要ない手間とコストはありますが、起業の手間がかからないのは会社を買う大きなメリットだといえます。

②資産が増える

多額の資金を投資して会社を買う以上は、サラリーマン時代を上回る収入を得て資産を築きたいと誰もが思うはずです。サラリーマンが会社を買って経営者になると、まず役員報酬として収入が得られることになります。

さらに、事業が軌道に乗って企業価値が上がった場合、その会社を売却して売却益を得ることも可能です。事業が軌道に乗れば、給与以外のさまざまな形で資産を増やすことが可能になります。

③独立できる

サラリーマンとして長年働いてきたものの、独立してみたいと思っている人は多いのではないでしょうか。サラリーマンが独立する手段として、会社を買うという選択肢を考えるのも非常にメリットです。

今までは独立するとすれば、一から起業するかフリーランスになるかが主な選択肢でしたが、会社を買うという手段を加えることで、選択肢が広がります

サラリーマンが会社を買うデメリット

サラリーマンが会社を買うことはメリットだけでなく、デメリットも存在します。メリットばかり見てデメリットを考えず、無謀なM&Aに走って失敗してしまうケースもあるので、冷静にデメリットを客観視しておくことは大切です。

サラリーマンが会社を買う主なデメリットとしては、以下の2つがあります。

  1. 借金を抱える可能性がある
  2. 個人では手続きが困難

①借金を抱える可能性がある

サラリーマンの貯金には限りがあるので、たとえ小規模な会社でも、会社を買うことは大きな金銭的負担です。もし買収資金が足りなければ借りて工面することになり、事業が失敗すれば借金を抱えます。

また、会社を買うことはうまくいったとしても、その後の経営がうまくいかなかったり、想定外の簿外債務が発覚したりして、結果的に借金を抱えてしまう危険性もあるでしょう。サラリーマンが会社を買うことは、借金を抱えるリスクがあることを理解しておく必要があります。

②個人では手続きが困難

サラリーマンが会社を買う際は、M&Aマッチングサイトを利用して個人で行うことも可能です。しかし、マッチングや交渉は個人で行えたとしても、具体的なM&Aの手続きは個人では難しい面があります。

ほとんどのサラリーマンは株式譲渡や事業譲渡の経験がないはずですし、法律や会計の知識もないことが多いです。サラリーマンが会社を買う際は、できるだけM&A仲介会社など専門家の助けを借りたほうがよいでしょう。

会社を買いたいサラリーマンが陥りやすい失敗の原因

サラリーマンが会社を買うということは、会社員から経営者になるということです。組織の中で働くサラリーマンと経営者は全く世界が違うので、その違いを甘く見ていると失敗に終わる可能性が高くなります。

サラリーマンが会社を買う際に失敗する原因としてよくあるのは、以下の2点です。

  1. 経営者としての覚悟が足りない
  2. 従業員や取引先からの反発を受ける

①経営者としての覚悟が足りない

経営者としての覚悟が足りないために、買った後に経営で失敗するケースに注意が必要です。特に、サラリーマン時代より楽して高い収入を得たいといったような、覚悟のない考えで会社を買うと、失敗する可能性が非常に高くなってしまいます。

ゼロから経営者としての知識や経験を積み、人生をかけて経営に取り組む覚悟がないと、サラリーマンが会社を買うことは成功しないと考えるべきです。

②従業員や取引先からの反発を受ける

経営者になる以上は、自分が思い描いた経営をして、事業を軌道に乗せたいという願望が誰しもあるでしょう。ただし、M&Aで会社を買うということは、今まで別な経営者が経営してきた歴史のある会社を引き継ぐということです。

その歴史を無視して自分勝手な経営をしても、従業員や取引先から反発を受けることになってしまいます。現場を担っているのは従業員や取引先であり、彼らから反発を受けると事業はうまくいきません。従業員や取引先との関係を円滑にすることが、会社を買ううえで重要になります。

【関連】サラリーマンのM&Aの失敗率は99%?成功するためのポイントは?【事例あり】

会社を買いたいサラリーマンが成功するためのコツ

サラリーマンが会社を買って成功するには、会社員から経営者への考え方のシフトを行うことが重要になります。また、会社を買う過程でつまづかないようにすることも、成功のためには大切です。

サラリーマンが会社を買うときに成功するコツとしては、以下の4つのポイントが重要になります。

  1. 会社を買う前に会社でしばらく働く
  2. 企業理念や従業員のことを学ぶ
  3. 経営者としての考えをきちんと持つ
  4. 専門家に相談して計画的に会社を買う

①会社を買う前に会社でしばらく働く

会社を買うというと経営者としてリーダーシップを発揮しなければならないと思うかもしれませんが、M&Aで会社を買う場合は、そこで働いている従業員に経営者として認めてもらえるかが重要になります。

経営者ですから立場としては従業員より上になりますが、従業員に仕事や会社のことを一から教えてもらうという、謙虚な気持ちが大切です。そのための手段として、実際に会社を買う前に、社員としてその会社でしばらく働くという手段もあります。

経営者という上の立場にいきなりなるのではなく、まずは従業員と同じ立場で仕事を学び、人間関係を築いてから会社を買うと、従業員にも受け入れてもらいやすいでしょう。社員として働くと仕事内容に詳しくなりますし、その経験が経営者となったときに生かされるメリットもあります。

②企業理念や従業員のことを学ぶ

会社を買う前に、その会社の経営理念や従業員のことをしっかり学んでおくと、買収後の経営がスムーズに進みます。

前項で述べたように、その会社で従業員として働く期間が作れれば、企業理念や従業員のことをよく学べますが、買おうとしている会社で従業員として働くというのは、事情によって必ずしも実現できないでしょう。

会社で働かないまでも、できる範囲で企業理念を吸収し、従業員とコミュニケーションをとっていけば、会社の買収を成功できる可能性が高まります。

③経営者としての考えをきちんと持つ

サラリーマンが会社を買って経営者となる場合、従業員に受け入れてもらうことがまずは重要です。しかし、だからといって従業員のいいなりになるだけでは、経営者としての信頼は得られません。

サラリーマンが会社を買う際は、今までの会社の風土や伝統を大事にすると同時に、経営者としての考えもきちんと持つことが大切になります。

④専門家に相談して計画的に会社を買う

サラリーマンが会社を買う場合、専門家に相談して計画的に買うことが重要です。案件探しやM&Aの手続きなどを、M&A初心者のサラリーマンが1人で決めるよりは、M&A仲介会社などの専門家のサポートを得たほうが成功しやすくなります。

M&Aマッチングサイトはサラリーマンが自分だけで交渉することも可能ですが、できれば専門家にサポートしてもらい、案件探しの段階から計画を練る手伝いをしてもらうほうが安全です。

M&A仲介会社は基本的には自社のネットワークから案件を探しますが、M&Aマッチングサイトの利用者をサポートすることもあります。M&Aマッチングサイトを利用しつつ、同時にM&A仲介会社からアドバイスをもらうというのもおすすめの方法です。

会社を買いたいサラリーマンにおすすめの相談先

サラリーマンの方が会社を買う際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&Aの豊富な実績を持つアドバイザーが、親身になってフルサポートいたします。

当社は主に中堅・中小規模のM&A案件を扱っており、スモールM&Aなどの小規模案件にも対応しております。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。随時、無料相談をお受けしていますので、会社を買うことをご検討中のサラリーマンの方は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。

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会社を買いたいサラリーマン向けの情報まとめ

サラリーマンが会社を買うのは、起業に代わる新しい独立方法として注目され始めています。ただし、資金が少なく経営の経験がないサラリーマンが会社を買うのはリスクを伴うので、メリットとデメリットを理解したうえで、失敗の可能性を最小化していくことが大切です。

本記事の概要は以下のようになります。
・サラリーマンが会社を買う方法
→M&Aマッチングサイトを利用、地元の金融機関に相談、地元の弁護士や会計士などに相談、知人に相談

・サラリーマンが会社を買うメリット
→起業する手間がかからない、資産が増える、独立できる

・サラリーマンが会社を買うデメリット
→借金を抱える可能性がある、個人では手続きが困難

・サラリーマンが会社を買った際に失敗する原因
→経営者としての覚悟が足りない、従業員や取引先からの反発を受ける

・サラリーマンが会社を買った際に成功するコツ
→会社を買う前に会社でしばらく働く、企業理念や従業員のことを学ぶ、経営者としての考えをきちんと持つ、専門家に相談して計画的に会社を買う

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