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2020年1月7日更新
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運送会社の事業譲渡・事業売却の際、運送業許可はどうなる?流れや注意点を解説!

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

運送会社が事業譲渡・事業売却を行う際、運送業許可が重要になります。しかし、運送業許可の取り扱いにはさまざまな取り決めや注意点があることは把握しておくべきでしょう。今回は、運送会社の事業譲渡・事業売却における運送業許可の取り扱いや手続きについてお伝えします。

目次
  1. 運送会社の事業譲渡・事業売却
  2. 運送会社の事業譲渡・事業売却時の一般貨物自動車運送業許可について
  3. 運送会社の一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐための条件
  4. 運送会社の事業譲渡・事業売却の主な流れ
  5. 運送会社の事業譲渡・事業売却を行う理由
  6. 運送会社を事業譲渡・事業売却する際の注意点
  7. 運送会社を事業譲渡・事業売却する際におすすめのM&A仲介会社
  8. まとめ
運送 物流のM&A・事業承継
運送 物流のM&A・事業承継

運送会社の事業譲渡・事業売却

運送会社は、実はM&Aが盛んな業界であり、M&A案件は数多く存在しています。しかし、M&Aは知識なしに成功は難しいとされています。運送会社業界のM&Aについて理解し、自社のM&Aも成功させましょう。

まずは、運送会社とはどのようなものなのか、基本的なことから確認していきます。最初に、運送会社の概要や事業譲渡・事業売却の意味についてお伝えしていくのでご確認ください。

運送会社とは

そもそも運送会社とは、どのような業務に携わる会社なのかを確認しておきます。運送会社を端的にいってしまうと、「法人・個人から送料をもらったうえで人やものを目的地まで運ぶ事業(運送業)」を営んでいる会社です。

一般的にイメージされる運送会社というと宅配便などですが、実際の運送会社は陸運・海運・空運の3種類があります。したがって、トラックだけでなく船舶や鉄道、飛行機などを用いることもあるのです。また、運ぶものもさまざまなものがあります。

中には、宝石のような貴重品や危険物(薬品や銃器など)を扱っている専門の業者もあります。さらに、広義で見るならバスや電車、タクシーなども運送業といえるでしょう。

運送業を行うには国の許可が必要

運送会社の仕事は一見すると、運送用の乗り物の運転さえできれば可能なように見えます。しかし、実際はそのような簡単なものではありません。運送会社、ひいては運送業を行うには、国からの許認可が必要になります。

その代表格が、トラックやバンを用いた運送業に必要な「一般貨物自動車運送事業許可」です。この一般貨物自動車運送事業許可は、地方運輸局や国土交通省の審査を受ける必要があり、複雑なプロセスを経たうえで得られるものとなっています。

おまけに、一般貨物自動車運送事業許可は順調に手続きが進んだとしても、許認可を得て営業ができるまで半年ほどの期間を要するのです。一般貨物自動車運送事業許可は、それだけ時間と手間がかかる許認可といえるでしょう。

事業譲渡とは

タイトルにもある事業譲渡ですが、これはM&Aのスキームの一つです。事業譲渡はその名のとおり会社の事業を売買するものであり、一般的にイメージされるM&Aと違って、会社のそれ自体を売買することではありません。そのため、事業譲渡を実行しても会社の独立性は保たれます。

ただ、そのような事業譲渡は、他のM&Aのスキームと異なる点が多くあります。例えば事業譲渡は、事業を資産として売買するものであるため、消費税が課税されます。また、買い手が承継するものを契約内で自由に設定できるのも事業譲渡の特徴です。

そのため、負債や従業員などといった事業の諸要素の承継を、買い手と売り手の協議で決定することができます。

事業譲渡後は許認可や各種契約などが白紙となる

事業譲渡は、交渉によって何を承継するのかが決められるため、柔軟性の高いM&Aスキームといえます。しかし、事業譲渡にもデメリットがあるので注意しておきましょう。事業譲渡の最大のデメリットは、事業の許認可や各種契約が白紙になります。

また、不動産の移転などに際して登記を行うなど、手続きに手間がかかるという点です。詳しくは後述しますが、許認可の再取得は数ヶ月かかることもあり得るため、時間がかなりかかります。さらに、登記などのように費用が発生する手続きとなると、コストの発生も避けられません。

従業員との雇用契約も白紙となる

何よりも一番注意しておきたいのは、白紙となる各種契約の中に、従業員との雇用契約も含まれている点です。そもそも、M&Aは反発する従業員が離職しやすくなるというリスクがつきものですが、雇用契約が白紙になる事業譲渡では、離職するリスクがより高くなります。

最悪の場合であると、従業員が大量に離職して事業が機能しなくなる事態が発生することもあるでしょう。さらに、従業員が離職することで機密が漏洩してしまう恐れもゼロではありません。このような事態を避けるには、従業員への説得材料を持っていることが不可欠です。

従業員の離職はM&Aを破談に追いやる可能性もあるため、慎重に対処するようにしなければなりません。

事業売却とは

事業売却とは、事業そのものを売却することを意味します。さきほどの事業譲渡とよく似た言葉ですが、事業譲渡はM&Aのスキームの名前であるため、意味合いが異なることに気をつけておきましょう。ただ、事業売却と事業譲渡が混同されていることは少なくありません。

ここまで、運送会社についてや事業譲渡・事業売却についてを解説しました。さきほど述べましたが、運送会社は許可が必要になることがあります。許可について理解しておかなければ、事業譲渡が失敗することもあるのです。

そこでここからは、運送会社の事業譲渡・事業売却の際の一般貨物自動車運送業許可について見ていきましょう。なお、運送会社のM&Aをお考えの際は、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には知識と経験が豊富なアドバイザーが在籍しています。

これまでに培ったノウハウを活かしてM&Aをフルサポートいたします。ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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運送会社の事業譲渡・事業売却時の一般貨物自動車運送業許可について

ここでは、運送会社の許認可である「一般貨物自動車運送業許可」についてお伝えしていきます。M&Aを行った場合、一般貨物自動車運送業許可の扱いはどうなるのかを理解し、安心して事業譲渡・事業売却を行いましょう。

まずは、一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐことができる場合について見ていきます。

一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐことができる場合

M&Aを行った際、一般貨物自動車運送業許可が引き継げるのは、どのようなケースなのかを確認しておきましょう。基本的に、包括的承継が発生するM&Aスキームであれば、一般貨物自動車運送業許可のような許認可は買い手の会社がそのまま引き継ぐことができます。

包括的承継が発生するM&Aスキームとは、例えば株式譲渡です。株式譲渡では売り手の会社は独立性を失うものの、会社の名義は変わらないため、許認可を維持することができます。しかし、包括的承継が発生するスキームでも、許認可を引き継げないケースもあるので注意が必要です。

一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐことができない場合

次に、どのような場合に一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐことができないのかについて確認していきましょう。以下のようなケースでは、一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐことができない場合があります。

  1. 事業譲渡を行った場合
  2. 株式譲渡の一部
  3. 合併
そのため、単に「運送会社としての許可を売ります」と言ったところで、そう簡単には引き継がせることはできないのです。では、それぞれの場合について、順番に確認していきましょう。

事業譲渡を行った場合

まず挙げられるのが、事業譲渡を行った場合です。事業譲渡を行った場合、事業の経営母体である会社の名義が変わるため、一般貨物自動車運送業許可のような事業の許認可が承継されません。これは事業譲渡と似ているスキームである会社分割や合併も同様です。

これらは包括的承継が発生するスキームですが、許認可が承継されないため注意しましょう。もしも事業譲渡を行おうと考えているのであれば、許認可を取り直すことも予定に入れておく必要があるのです。

株式譲渡の一部

次に挙げられるのが、株式譲渡の一部です。包括的承継が発生するため、通常は許認可が買い手の会社に承継される株式譲渡ですが、株式譲渡後に商号などが変更になったり、許認可を持つうえで必要な要件を満たせなくなった場合は許認可が承継できなくなります

そのため、株式譲渡を行うことで「買い手が必ず許認可を承継できる」とはいえません。株式譲渡を行おうと検討しているのであれば、専門家に相談して許認可についての不安を取り除いてからのほうが良いでしょう。

合併

最後に挙げられるのが、合併の場合です。M&Aが合併によるものの場合、ある手続きを行わなければ一般貨物自動車運送事業許可を引き継ぐことができないので注意しましょう。合併の際に必要な手続きとは「合併認可申請」です。

この合併認可申請は、買い手の会社の一般貨物自動車運送事業許可の有無にかかわらず行わなければなりません。合併認可申請は審査を伴うものであり、最短でも1ヶ月はかかります。もし、大臣認可が必要なケースになると2~3ヶ月はかかるため、スケジュールの管理には気をつけておくべきです。

以上、運送会社の事業譲渡・事業売却の際の一般貨物自動車運送業許可について解説しました。M&Aスキームなどによって、一般貨物自動車運送事業許可を引き継げる場合と、引き継げない場合がありますので注意しなければなりません。

また、運送会社の一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐためには、条件を満たさなければなりません。次の章でどのような条件があるのかを見ておきましょう。

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運送会社の一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐための条件

運送会社の一般貨物自動車運送事業許可を引き継ぐ(厳密にいうと申請する)には、条件が必要になります。買い手の会社がその条件を満たしていなければ、一般貨物自動車運送事業許可を持つこと自体できなくなるので注意しましょう。

一般貨物自動車運送事業許可を引き継ぐための条件は、以下のとおりです。

  1. 運送事業を始めるにあたって十分な資金を持っている
  2. 事業譲渡を行ったと同時に運送業を経営するうえで必要な施設を有している
  3. 特定の役職の従業員がいる
  4. 法令試験に合格している
では、それぞれの条件について、順番に確認していきましょう。

1.運送事業を始めるにあたって十分な資金を持っている

一般貨物自動車運送事業許可を引き継ぐには、運送業を営むうえで必要となる資金を十分に持っていることが不可欠です。運送業を営むうえで必要な資金の目的は、以下のようなものがあります。

  • 譲渡されたものの購入費用
  • 役員報酬・従業員への給与2ヶ月分
  • 車両のリース費用やローン6ヶ月分

具体的な条件の内容は地方によって微妙に異なる設定がされているため、必ず条件の確認を行いましょう。

2.事業譲渡を行ったと同時に運送業を経営するうえで必要な施設を有している

運送業を経営するうえで欠かせない施設を持っていることも必要な条件の一つであり、必要な施設とは以下のものが挙げられます。

  • トラックなどの車両5台以上
  • 車両を十分に収容できる各種法令に抵触しない駐車場
  • 各種法令に抵触しない営業所

注意点としては、用途地域ではない場所に建てられた営業所や、登記上農地扱いになっている駐車場などの場合、正式な施設として認められない点です。用意した営業所や駐車場に問題ないか確認しておきましょう。

3.特定の役職の従業員がいる

運送業を行ううえで、必要な特定の役職の従業員がいることも条件に含まれています。ここでいう特定の役職の従業員とは、以下の人のことをいいます。

  • 運転手
  • 運行管理者
  • 整備管理者

いずれの従業員は何かしらの資格が必要であるため、要件を満たしていなければ正式に役職についたと見なされません。

4.法令試験に合格している

譲渡譲受許認可を申請した後に法令試験が実施されますが、譲受企業の役員がその法令試験に合格していることも条件です。法人であれば常勤の役員一人が法令試験を受講し、合格していれば条件をクリアできます。

以上、運送会社の一般貨物自動車運送業許可を引き継ぐための条件でした。条件に当てはまっているかどうか、事前にしっかり確認しておきましょう。

運送会社の事業譲渡・事業売却の主な流れ

ここでは、運送会社の事業譲渡・事業売却の主な流れをお伝えしていきます。流れを理解しておけば、専門家への相談もスムーズになりますし、手続きも円滑に行うことができます。運送会社の事業譲渡・事業売却の流れは、以下のようになります。

  1. M&A仲介会社などに相談する
  2. 事業譲渡・事業売却先の選定を行う
  3. トップ同士の面談を行う
  4. 基本合意書の締結をする
  5. デューデリジェンスを実施する
  6. 各種引き継ぎおよび更新を行う
  7. クロージングする
それぞれの手続について、順番に確認していきましょう。

1.M&A仲介会社などに相談する

事業譲渡や事業売却を行うのであれば、まずはM&A仲介会社などに相談することがおすすめです。事業売却、ひいては事業譲渡を行うことは簡単ではありません。M&A自体が専門的な知識を必要とする経営手法ですし、特に事業譲渡は手続きに手間がかかるスキームです。

とりわけ、一般貨物自動車運送業許可のような許認可は一定以上の時間を要するため、スケジュールの組み方にも注意が必要になります。これらの問題に対処しながら事業譲渡を進めるなら、M&A仲介会社などといった専門家のサポートは必ず得たほうがいいでしょう。

もしもM&A仲介会社に心当たりがない場合は、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には会計士も在籍しており、M&Aや財務の知識が豊富なアドバイザーがサポートをお約束します。

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秘密保持契約の締結

M&A仲介会社などと仲介契約を締結した際、同時に秘密保持契約を締結します。秘密保持契約を端的にいうなら「重要な情報の取り扱いをまとめた契約」です。これは、M&Aにおいて非常に重要な意味を持っています。

M&Aはその特性上、会社内の重要機密が他社に開示されることもありますし、M&Aの実行自体が重大な情報になり得ます。そのため、情報が漏洩することになればM&Aの進行が滞ってしまうだけでなく、破談になってしまうリスクが高まってしまうのです。

秘密保持契約を締結し、情報の扱い方をしっかり定めておくことは、M&Aを成功させるうえで不可欠なものといえます。M&Aの際には、忘れずに秘密保持契約を結ぶようにしましょう。

2.事業譲渡・事業売却先の選定を行う

M&A仲介会社などのサポートが得られたら、ニーズを元に事業譲渡・事業売却先の選定を行っていきます。この作業はスクリーニングと呼ばれており、大まかな条件で候補を選択したロングリストを作成、さらに詳細な条件をもって絞り込んだショートリストを作成して、売却先を決めていくのです。

M&A仲介会社などのサポートがある場合、業者が持つネットワークを活用しながらマッチングしていきます。ネットワークが広範に及ぶものであるほど、理想的な買い手が見つかりやすいため、ネットワークを強みにしているM&A仲介会社のサポートを得ることがおすすめです。

3.トップ同士の面談を行う

候補先がある程度絞れたら、次の段階としてトップ同士の面談に移っていきます。これが、M&Aのプロセスにおける最初の交渉になるでしょう。トップ同士の面談では、M&Aを行うメリットをいかに伝えていくかが重要になります。

また、経営者同士の印象も非常に重要です。この面談の段階で相性が悪ければ、M&Aが成功する確率は一気に下がってしまうでしょう。もしも面談に自信がなければ、専門家に同席してもらうことをおすすめします。

意向表明書の提示

買い手がM&Aに対して前向きになってきた場合、先方から意向表明書が提示されることがあります。これは、M&Aを具体的に検討するうえで、あらかじめ決めておきたい条件や大まかな譲渡価格、スケジュールなどをまとめた書類です。

意向表明書は法的拘束力を持つ書類ではなく、M&Aで必ず提示しなければならないものではありません。そのため、買い手によっては提示しないこともあります。ただ、意向表明書があるだけでもM&Aが円滑に進みやすくなります。

売り手にしてみても、M&Aが前向きに検討されていることを示すエビデンスになります。

4.基本合意書の締結をする

トップ面談でM&Aを行うことに合意が得られたのであれば、基本合意書の締結に移ります。基本合意書は、M&Aを進めていくうえでのベースになってくる重要な書類です。基本合意書では、M&Aを行うにあたっての諸条件や大まかな譲渡価格などが記されています。

基本的に、それ以降の交渉は基本合意書に沿って進められることになるのですが、基本合意書を締結したからといって、M&Aの結果が確定するわけではありません。基本合意書はあくまでも、M&Aを行うことの双方の合意と基本的な方針を示すものであり、M&Aの成約を意味していません。

そのため、今後の交渉次第では基本合意書に記された内容が変わることもありますし、たとえ基本合意書を締結していても、M&Aが破談する可能性もあります。したがって、基本合意書を締結したからといって、M&Aが成功したと思いこむのは避けたほうが良いでしょう。

5.デューデリジェンスを実施する

デューデリジェンスとは、売り手の会社に潜在するリスクを洗い出し、精査する作業のことです。デューデリジェンスはM&Aに欠かせないプロセスの一つであり、税理士や会計士などといった専門家の力を借りて行わなければなりません。

デューデリジェンスには複数の種類があり、法務・税務・財務などといったさまざまな専門的な見地からリスクを洗い出していきます。デューデリジェンスの結果は今後の交渉に大きく影響を与え、下手をすれば破談のきっかけにもなりかねません。

売り手の立場であれば、デューデリジェンスで失敗しないように、リスクをあらかじめ処理しておくようにし、買い手のデューデリジェンスにできるだけ協力をしてください。買い手であれば、予想外のトラブルが起こらないよう、念入りにデューデリジェンスを行いましょう。

6.各種引き継ぎおよび更新を行う

デューデリジェンスを行い、その結果でも双方がM&Aに合意すれば、最終契約を結ぶことになります。そして、最終契約を締結し、事業譲渡を実行が確定されたのであれば、引継ぎや許認可の更新作業に入ります。ここで注意しておきたいのは許認可の更新です。

さきほどもお伝えしましたが、許認可の再取得には一定の時間がかかります。そのため、スケジュールをうまく設定しなければ事業譲渡が円滑に進みません。もし更新のタイミングを誤れば、経営統合の事業の開始が遅れる可能性があります。

そうなればシナジー効果を発揮する機会を失うことになり、事業譲渡のメリットを大きく損なうことになりかねません。このような事態を回避するためにも、事業譲渡を始める段階から許認可の更新を見越したうえでスケジュールを設定しておくようにしましょう。

7.クロージングする

許認可の更新などを行っていくのと同時に行うプロセスがクロージングです。クロージングでは、最終契約の内容に基づいて経営統合を進めていきます。役員の選任や対価の支払いなどといった作業を経て、事業譲渡・事業売却は完了します。

会社をしっかり統合しなければ、M&Aを行っても思うような効果が得られないかもしれません。最終契約を冷静に行い、その後は時間をかけて経営統合しましょう。以上のことが完了すると、M&Aが完了したことになります。

人によっては、最終契約を締結すればM&Aが完了すると認識する人もいますが、M&Aではクロージングまで終わって完了となり、その後の事業で見込んでいた利益が得られれば、本当の意味でのM&Aが成功したといえるのです。

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M&Aのクロージング

運送会社の事業譲渡・事業売却を行う理由

運送会社が事業譲渡や事業売却を行うのには、主に以下のような理由があります。

  1. 後継者問題の解決
  2. 競合との競争激化の影響
  3. 年齢により引退を考える時期
  4. 設備投資・車両投資のコスト負担の影響
このような理由が当てはまれば、積極的に運送会社の事業譲渡や事業売却を考えるのも良いといえます。

運送会社が抱える問題点

運送会社が事業譲渡や事業売却を行う理由をお伝えする前に、運送会社が抱えている問題点をさきに見ていきましょう。

  • ドライバー不足
  • 燃料費や維持費の増加
  • 後継者がいない
  • 労働環境の改善
  • 競合の増加

昨今は、ネットショッピングが普及していることに伴って、運送業としての仕事自体は増えていますが、ドライバー不足が経営者を悩ませています。それに加えて、ドライバーの労働環境改善が急がれています。

そこに、燃料費の高騰など、コストの大幅な増加がさらなる悩みの種となっています。運送会社は中小規模の会社が多く、これらの問題に対応できるだけの資金や人手が足りないのが現状であり、その中で競合と渡り歩くのは至難の業といえます。

こうした運送会社が抱える問題点を踏まえたうえで、事業譲渡や事業売却を行う理由を見ていきましょう。

1.後継者問題の解決

まず挙げられるのが、後継者問題の解決のためです。後継者不在のような後継者問題を抱えている場合、その解決に事業譲渡・事業売却のようなM&Aを行うケースが最近は増えています。M&Aであれば第三者に事業の経営を任せられるため、運送会社の経営者が引退しても存続ができるようになるでしょう。

2.競合との競争激化の影響

次に挙げられるのが、運送会社の競合との競争激化の影響です。競合との競争激化の影響が事業譲渡・事業売却の増加に及んでいるケースもあります。運送業界は税金の変動や人手不足などといったさまざまな経営課題が山積です。

それらの解決を図りながら、業界内の競争を生き残ることは簡単ではありません。特に中小規模の運送会社であると、大手などの強豪との競争に勝ち抜くことは難しいでしょう。そのため、事業が存続できるよう大手に事業売却を行うことにより、生き残りを図る運送会社が増えています。

3.年齢により引退を考える時期

さきほどの後継者問題に近い理由ですが、経営者が年齢によって引退を考えて事業譲渡・事業売却を行うケースも多いです。年齢を重ねると経営者を続けることが難しくなるため、事業譲渡・事業売却を行うことで事業の存続を確定させつつ、引退するのも経営者にとっての選択肢の一つといえます。

また、事業譲渡・事業売却を行えば売却益を手に入れられるため、引退後の生活の資金にも余裕ができるようになるでしょう。

4.設備投資・車両投資のコスト負担の影響

最後に挙げられるのが、設備投資・車両投資のコスト負担の影響です。設備投資や車両投資のコスト負担の影響は、運送会社にとって無視できるものではありません。運送会社はトラックや駐車場などといった設備が欠かせないものですが、それらを維持するには一定以上のコストがかかります。

常にそのコストが資金を圧迫してくるとなれば、経営への影響は避けられないでしょう。ただ、経営基盤が不安定な運送会社であると、コストへの対処で一杯になってしまい、収益を上げる余裕もなくなってしまいます。

そのような事態を改善するうえでも、事業譲渡や事業売却で大手の資本の傘下に入ることは、非常に有効的な手段といえるでしょう。以上が、運送会社を事業譲渡・事業売却する理由でした。心当たりがあることがあれば、積極的に事業譲渡・事業売却を考えてみてください。

運送会社を事業譲渡・事業売却する際の注意点

運送会社を事業譲渡・事業売却するのであれば、以下の注意点に気をつけておきましょう。

  1. 事業の強みやアピールポイントを理解する
  2. 事業譲渡・事業売却先を丁寧に選定する
  3. 許認可の譲受に関して準備期間を持つ
  4. 譲渡譲受認可日に注意する
  5. 事業譲渡・事業売却の専門家に相談する
それぞれの注意点について、順番に確認していきます。

1.事業の強みやアピールポイントを理解する

事業譲渡や事業売却は、対象事業を売買する行為であるため、経営者は自身が売却する事業の強みやアピールポイントを適切に理解しておくことが大切です。交渉の場では、相手に事業を買ってもらえるように誘導する必要もあります。

事業譲渡や事業売却のメリットを買い手に感じさせるうえで、経営者が事業の強みやアピールポイントを上手く伝えなければなりません。まずは自分の経営する運送会社について、しっかり情報を整理するところから始めましょう。

2.事業譲渡・事業売却先を丁寧に選定する

事業譲渡や事業売却先は、丁寧に選定するようにしましょう。事業譲渡や事業売却先は、ただの買い手ではなく、経営統合をしたうえで事業を運営していくパートナーとなる相手でもあります。そのため、お互いの相性や経営方針の合意など、将来的な関係を見据えたうえで相手を選ぶことが必要となるのです。

3.許認可の譲受に関して準備期間を持つ

何度もお伝えしていることですが、運送会社の事業譲渡・事業売却において許認可は最も重要なファクターです。そのため、許認可の譲受を見越したうえでスケジュールを設定し、余裕をもって事業譲渡や事業売却を進めていくようにしましょう。

準備期間が少ない場合、事業譲渡や事業売却が失敗しやすくなります。

4.譲渡譲受認可日に注意する

さきほどの準備期間の話にも通じますが、譲渡譲受認可日にも注意しておきましょう。譲渡譲受認可日は、法令試験など許認可の再取得に必要なプロセスのスケジュールを決める重要なタイミングです。そのため、譲渡譲受認可日までを網羅したスケジュールを組むようにしましょう。

5.事業譲渡・事業売却の専門家に相談する

さきほどもお伝えしましたが、事業譲渡・事業売却の専門家への相談は必ず行うようにしましょう。ただ、M&A仲介会社にサポートを得る際には、評価や実績をしっかり調べておくことが重要です。信頼できる専門家でなければ、理想的なサポートは受けられない場合があります。

そのため、時にはセカンドオピニオンを受けるなどをして、丁寧に相談先を選定するようにしましょう。しかし、どのようなM&A仲介会社が良いのかがわからないという方も多いはずです。そこで最後に、運送会社を事業譲渡・事業売却する際におすすめのM&A仲介会社を見ておきます。

運送会社を事業譲渡・事業売却する際におすすめのM&A仲介会社

運送会社を買いたい・売りたいなどで事業譲渡や事業売却を希望の場合は、M&A総合研究所がおすすめです。M&A総合研究所は業界・業種・規模を選ばずにM&Aをサポートしています。また、日本最大規模のM&Aプラットフォームによって豊富な情報をベースにしたマッチングが受けられます。

さらに、M&A総合研究所は完全成功報酬制であり、わかりやすい報酬体系であることも魅力です。運送会社の業界の事情にも精通している経験豊富なアドバイザーが在籍しております。相談からクロージングまでフルサポートをお約束いたしますので、お気軽にご相談ください。

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まとめ

今回は、運送会社の事業譲渡や事業売却について見てきました。運送会社の事業譲渡や事業売却は、許認可の扱いが最も重要になるといっても過言ではありません。許認可の取り扱いに失敗すると、経営統合後の事業の運営が滞ってしまうため、確実に許認可の再取得ができるようにしておきましょう。

理想の運送会社の事業譲渡・事業売却を行うためにも、M&A総合研究所のような実力ある専門家に相談し、クロージングまで細やかなサポートを受けながら実行することをおすすめします。

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