M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル(旧M&A STORY)

Logo

この記事は、約 2分で読めます。
ライザップによる買収・M&Aとは?買収事例やM&A戦略について解説

ライザップによる買収・M&Aとは?買収事例やM&A戦略について解説

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

買収・M&Aとは

買収とは、発行済み株式の過半数以上を買い取ることを表しており、企業間での買収と言うとだいたいが発行済み株式の過半数以上を買い取って、子会社化することになります。 ある会社が発行済み株式を他社に譲り渡した場合、議決権や経営権を持つことになるので、事実上の買収となるわけです。 議決権や経営権を持つことで、会社の運営をコントロールできる立場になり、通常は経営者となることができます。 買収する目的には、会社の株式を保有することだけではなく、独自の事業や部門、重要な資産(不動産、ライセンス)を取得することが目的となる場合もあり、もともとの事業にプラスしてシナジー効果が期待できる場合に、企業買収が実施されます。 日本で実施されている企業間の買収は、ほとんどが友好的買収ですが、大手企業間で実施される買収については、敵対的買収になる場合もあります。 M&Aとは、企業の合併や買収を表すもので、広く言えば会社分割や事業提携、資本提携などもM&Aに含まれます。 M&Aは、大手企業の場合は事業拡大や事業再編などが目的となりますが、中小企業の場合は後継者問題や経営者自身の高齢化などの事業承継が目的となる場合が多くあります。 近年の日本は、中小企業の存続が危ぶまれている面があり、後継者不在や経営者の高齢化などを理由に、廃業を選択する中小企業の経営者が多くいます。 そのような中で、自社の売却をして収益を得る方法としてM&Aを選択する中小企業も増えつつあります。 しかし、M&Aのやり方が分からない、どこに相談すればいいのか分からない、などの理由でM&Aを諦めてしまうケースも多くみられます。 今後の中小企業の衰退は、日本経済にも大きな影響を与えるため、国も対策に乗り出しています。 買収やM&Aは、経営者自身の力だけでは成立できない一面もあるので、専門家の力を借りて実施するのが望ましいでしょう。

ライザップの買収・M&A戦略

ライザップは、ダイエットを目的としたトレーニングジムの運営が印象的で須賀、もともとは「健康コーポレーション」として、健康食品や化粧品などを取り扱っていた会社でもあります。 ライザップグループは、トレーニングジムをはじめ、健康食品、化粧品、アパレル、音楽、フリーペーパーなどの分野の会社を買収・M&Aを進めています。 その戦略には「買収後統合戦略(PMI=Post Merger Integration)」が考えられます。 ライザップグループは、多くの企業を買収・M&Aをするうえで、失敗した経験もあり、買収やM&Aによって減損処理をした経験もあります。 そのため、買収候補の会社のデューでいるジェンスをする時に、買収後の統合戦略を誰がどのように、責任をもって実施するのかあらかじめ明確にしているようです。 M&Aの場合は、会社を買収して完了となってしまう場合が多くみられます。 その後、社内のだれがどのように買収した会社を管理するか、という点において対策が取られていない場合が多いのです。 本来であれば、買収した会社を管理して本社やグループ各社との連携も考えて、コスト管理やマーケティングの最適化をしなくてはなりません。 この準備を買収やM&Aをする前から戦略を立てて実施しています。 この方法は、先進的で徹底的な方法と言えます。 もう一つの戦略は、広告戦略を実施することで、赤字企業を買収してもマーケティング力と顧客基盤を活用して、黒字へと展開していくことができるのです。 ライザップは、もともと「健康コーポレーション」という会社を運営しており、ダイエットや美容関連の商品を通信販売で販売しています。 ライザップと会社名を変更した後も、通信販売は継続して実施しています。 20歳代から50歳代の女性をターゲットにしたダイエットや美容関連商品の通信販売をしていますが、一つの商品の金額が少なくても継続率や関連商品の追加購入などで、売上を伸ばすノウハウがあります。 このようにすることで、顧客一人当たりの生涯価値を高められるのです。 この経営戦略は、集客やマーケティング力がポイントになります。 通信販売は、テレビCMや折り込みチラシ、フリーペーパー、カタログ、交通広告などを活用して顧客にアピールします。 顧客を獲得するノウハウや通信販売の強みを磨いて、マーケティング力を身に付けたのです。 ライザップグループが買収・M&Aを実施したアパレル業界は、マーケティングと顧客基盤が活用できる分野なのです。

ライザップの買収・M&Aの事例5選

ジーンズメイトの買収・M&Aによる連結子会社化

2017年2月にライザップグループの傘下となっています。 ジーンズメイトは、1960年に衣料製造卸「西脇被服本店」として岡山県児島市で設立しています。 その後、1978年に東京都下北沢に「ジーンズメイト1号店」を出店し、都心エリアを中心に多店舗を展開しています。 1998年には24時間営業を開始して、業界のけん引役となりました。 2001年には東証一部上場も果たして、出店地域の拡大も進め店舗数は100店舗を突破するなど、経営が順調であるように感じられましたが、ユニクロやGAP、ZARAなどの外資系ブランドが進出すると、ジーンズメイトの業績は下がっていきました。 そのような中で、2010年には、総合アウトレット店舗「ワケあり本舗」の出店や2016年には有銘か初のアウトレットブランド「OUTDOOR PRODUCTS」の「取得、インターネット通販事業の強化による「ZERO STAIN」の販売も実施してきましたが、2008年以降赤字が続いた状況でした。 そして、2017年2月にライザップグループによる連結子会社化を実施することとなりました。 ライザップグループの買収によって、株価も100円台であったものが1年足らずで一時1300円代後半に回復しています。 その理由には「ワケあり本舗」からの撤退したことと「ジーンズメイト」、「OUTDOOR PRODUCTS」に経営資源を集中させることが理由のようです。 また、ジーンズメイトの24時間営業の廃止も株価回復の要因となっているようです。 さらに、路面店中心から「商業ビルイン店舗中心」、「展開エリアの変更」を実施して、客層の拡大も図ったことが理由となります。 ジーンズメイトはライザップグループの傘下になってことで、事業のせんたくと集中を進め、スリム化を図ったことでライザップグループによるシナジー創出の結果、2018年の第1四半期には営業黒字化を達成しています。

ばどの買収・M&Aによる連結子会社化

ライザップグループは2017年にフリーペーパーを発行する「ぱど」を子会社化しています。 ぱどの第三者割当増資を引き受ける形で、およそ10億円を投じて、出資比率71.11%となりました。 ぱどの読者層が20歳代から40歳代が多く、ライザップの顧客層と重なる点が多いので、グループ各社の広告を積極的に投入して、顧客獲得増につなげる狙いがあります。 「ぱど」の2016年3月期営業損益は1億7500万円の赤字となっていましたが、ライザップの第三者割当増資によって、営業体制を強化し、2020年までにフルーペーパーの発行部数を2000万部に倍増させる計画があります。 「ぱど」は、個人広告をベースに地域密着型の家庭配布メディアで、富裕層向けに「AFFLUENT」の発行もしています。 全国の1万3000人のはいふいんによって、1000万世帯に直接配布を実施しており、情報を通じて、地域の活性化する役割を担っています。 ライザップグループの子会社となってことでプロモーション力の支援を受けており、法人向けのWebプロモーションも積極的にするなど、営業改革を進めています。 また、ライザップグループの協業によって、健康、美容関連のコンテンツや求人専門媒体の創刊など新しい市場の開拓にも取り組んでいます。 2018年3月期には、売上高74億円、営業利益2億3000万円を予定しているとしています。

堀田丸正の買収・M&Aによる連結子会社化

ライザップグループは2017年6月に堀田丸正が発行する第三者割当増資を19億円で引き受け、子会社化しています。 増資後の街株比率は62.27%となり、これまで親会社だったヤマノホールディングスは、持株比率が22%弱になるため、子会社から外して持株分を市場で売却する方針としています。 堀田丸正は、和装品などの卸売りをしており、ライザップグループのアパレル事業部門とのシナジー効果を期待するものとなっています。 堀田丸正は、これまで和装やファッション事業を運営してきましたが、過去10年中4期の営業赤字を計上しており、運営が難しい状態となっていました。 ライザップグループの増資によって、中国やアジアなどの海外展開に7億9000万円、国内事業の強化に5億7000万円、EC事業の強化に3億8000万円を投じるとしています。 ライザップグループは、これまでもアパレル事業として複数の会社を買収していますが、堀田丸正については「素材開発」の部分と「海外販売」という点において、買収を実施したと考えられます。

ビーアンドディー(B&D)の買収・M&Aによる連結子会社化

ビーアンドディーの買収については、もともとの親会社であるスポーツ専門大手のヒマラヤから全株式を1円で買収しています。 ビーアンドディーは、サッカーやランニングを主用途するスポーツ用品を販売する会社で、ライザップグループにとっては、健康関連事業とのシナジー効果が期待できるとするものです。 ライザップも自社のスポーツアパレルのプライベートブランドを開発しており、ヤマノホールディングスからウインタースポーツ事業の買収を実施しています。 サッカーやランニングはスポーツ人口も多く、その分野に強いビーアンドディーを子会社化することは、各種スポーツ用品の開発につながるものとしています。 また、ライザップグループが持つWebマーケティングのノウハウをビーアンドディーと共有することで、既存の店舗やECサイトの新規顧客の獲得にもつながるものとしています。 ビーアンドディーは、2017年8月期には、売上高が前年比の3.6%減で72億円としており、営業損益は2億9200万円の赤字となり、赤字経営が続いていました。

ワンダーコーポレーションの買収・M&Aによる連結子会社化

2018年3月に新星堂を含むワンダーコーポレーションの買収をしています。 ワンダーコーポレーションは、「WonderGOO」や「WonderREX」の運営をしており、その中に「新星堂」も含まれています。 成長を続けていた会社ですが、レーマンショック直前の2008年2月期に20億円の営業利益を計上していますが、2016年2月期、2017年2月期の2期連続で赤字に転じています。 経営状態が回復せず、呈す順の営業損益となり店舗の減損計上も余儀なくされていました。 そのような中で2018年3月にライザップグループの子会社となり、Wonderコーポレーションは年間の売上高が700億円を超えるため、ライザップグループに主力企業と考えても良いでしょう。 しかし、新星堂の存在によって売上が低迷しており、2012年4月以降、M&Aによる外部成長路線を模索するも、経営不振が続いています。 ライザップグループは、Wonderコーポレーションの店舗に、原料事務や買収子会社の雑貨店舗などの出店する狙いがあったが、期待した通りのシナジー効果が得られていないのが実情のようです。

ライザップの買収・M&Aによる失敗とは?

ライザップグループは、短期間に多くの会社を買収・M&Aを実施しています。 しかし、それは成功ばかりではなく、失敗に転じているものも多くあります。 独自の戦略を講じて買収・M&Aを実施してきましたが、様々な専門家が失敗する危険性について指摘しています。 赤字企業を多く買収・M&Aをすれば、それだけ資金が必要になる場合もあり、赤字企業が修正できるとは限らないので、失敗する可能性も十分にあると考えられるのです。 ライザップグループの失敗として挙げられるのは、赤字企業の買収・M&Aを実施して、資金を投入しても、経営が改善しなかった場合に失敗となります。 買収した企業が多ければ、それだけ資金投入も多くなり、ライザップグループ自体を圧迫することになります。 また、海外への展開を期待して買収・M&Aを実施したのにもかかわらず、海外へ展開ができずにリターンが少ないことも失敗した要因と言えます。 ライザップグループが買収・M&Aを実施した企業は、国内展開している会社が多く、利幅が小さいところがほとんどです。 ライザップグループが持っている本来のノウハウがはまらずに、国内の競合にも遅れを取る事態となっていることも要因です。 ライザップグループの買収・M&Aには「負ののれん」を活用したノウハウがありましたが、安く買収した会社でも負ののれん分の利益計上をできる制度を活用していましたが、短期間で買収企業を立て直し、つじつま合わせができなかったことも失敗の要因と考えられます。 ライザップグループは、本業とは離れた事業の会社を買収・M&Aも実施しており、結局シナジー効果を得ることができなかったことも失敗の要因です。

買収・M&Aは専門家に相談

買収・M&Aは専門性が高い部分があるので、専門家に相談した方がスムーズに取引が進んでいきます。 大手企業の場合は、取引金額も多いことから証券会社や大手都市銀行が専任の担当となって、買収・M&Aが実施されるパターンが多くなります。 中小企業の経営者の中には、自分で買収・M&Aができるのではないか、と思う場合もありますが、やはり弁護士や会計士、税理士などの専門的な知識を持っている人のアドバイスやサポートを受けならが、買収・M&Aを進めるべきです。 会社の持ち主が変わる手続きでさえも、法律が関わってくるので弁護士の助言が必要になります。 また、財務や税務についても会計士や税理士の知識が必要になります。 買収・M&Aは専門家に相談してから交渉や取引を始めることが重要となります。

まとめ

買収・M&Aは、会社の経営戦略として用いられることも多く、大手企業だけでなく、砂金では中小企業でも用いられています。 どのような場合でも、専門的な知識が必要になるので、弁護士や会計士、税理士のアドバイスやサポートを受けるようにした方がいいでしょう。 ライザップグループの買収・M&Aは、買収後に好転している会社もありますが、好転できていない会社もあります。 ライザップグループは、多くの赤字企業の買収・M&Aを実施していますが、今後の動向を注視しておく必要があるでしょう。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談WEBから無料相談
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
ご相談はこちら