M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル(旧M&A STORY)

Logo

この記事は、約 2分で読めます。
事業買収とは?成功事例15選、成功戦略をご紹介

事業買収とは?成功事例15選、成功戦略をご紹介

事業買収とは

事業買収というのは、企業や企業の一部門を買収することを表します。会社の買収はもちろん、会社の特定の事業を買い取るケースもあります。また、同業の事業を買収して事業強化につなげる場合や、他の事業を買収して新規参入を図る場合など、それぞれの目的は多岐に渡ります。

企業は、経営を進める中で様々な経営戦略を立てることになります。その一つにM&Aがありますが、特に近年ではM&A事例が活発化しています。そして、M&Aには会社の買収や事業の買収も含まれます。今後のM&Aの活性化に伴い、様々な形で事業買収も進むものと予想されます。

さて、こうした事業買収につき、具体的な戦略や事例などをご紹介していきます。

事業買収M&Aが選ばれる理由

まず、事業買収M&Aがしばしば見られる理由について整理しておきましょう。

新規事業を開始しやすい

自社だけで新規事業の開始を考える場合、一般的には手間と時間がかかります。これまで行ってこなかった事業を始める以上、一から事業基盤を築き上げなくてはなりません。
一方で、M&Aによって事業を買収すれば、比較的短期間で新規事業を開始できます。買収した企業・部門がすでに事業基盤を持っているため、それを活用することでスムーズに新規参入できるからです。同時に、一から事業基盤を築く必要がないので、低コストでの事業開始も可能です。

事業強化につなげやすい

事業買収のメリットは、新規事業への参入だけではありません。同業の会社・事業を買収する場合も、その事業におけるサービス体制の強化、競争力の強化などを図ることができます。例えば、事業エリアの拡大や販路拡大、新しい顧客や取引先の獲得などが実現すれば、自社の事業は強化されます。これは、同業者同士で相互の顧客基盤やサービス体制を活用できることを意味します。

また、事業買収は事業の補強としての側面もあります。同じ業界内でも、それぞれの会社によって得意・不得意な分野は異なります。そこで、同業他社・事業の買収により、自社に足りない部分を補強するといった方法もあるのです。こちらも事業強化の一つです。

そのほか、事業買収によって優秀な人材や専門的な技術などを確保できれば、こちらも自社の事業強化につながります。

事業買収の成功戦略

次に、事業買収を成功させるためのポイント・戦略を整理しておきましょう。

会社を取り込むことになる買収は、一般的にはリスクも高くなります。その会社の債務なども承継するからです。そのため、買収対象となる会社・部門の財務状況や、法的な問題の有無など、様々な部分の調査・検証が必要です。この調査・検証はデューデリジェンスと呼ばれ、事業買収における重要なプロセスとなります。

また、高いシナジー効果を創出するには、自社の強み・弱みは明確に知っておく必要があります。例えば、事業買収によって事業を補強するには、そもそもどの部門が弱いのかがわかっていないといけません。ただ漠然と事業を補強・強化したいと考えても、シナジー効果の創出は難しいでしょう。

さらに、スムーズな事業買収を進めるためには、やはり専門家のサポートは受けるべきです。事業買収・M&Aは、各段階で専門的な知識が要求されます。自社だけで判断できる部分は少ないため、M&A仲介会社・M&Aアドバイザリーなどの専門家のサポートは受けるようにしましょう。

事業買収後の成長戦略

事業買収は、買収をして終わりではありません。事業買収後に新体制のもとでスタートする以上、事業買収後の戦略も立てておく必要があるのです。

まず重要なことは、統合プロセスを計画的に行うという点が挙げられます。会計や法務、情報システムなど、迅速な統合を行うことで、買収後の事業展開がスムーズに進みます。そのためにも、統合の具体的な計画を立てておく必要があります。

また、事業買収は、買収した会社・部門の従業員が支えてくれることが大前提です。従業員が離脱すれば、その会社・部門を買収しても意味がありません。事業買収が原因で優秀な人材が転職してしまったなどの事態になれば、大きな損失となります。そのため、買収後には従業員としっかりコミュニケーションを取り、事業買収の目的やビジョンを共有しなくてはなりません。また、従業員のモチベーション低下を防ぐためには、上でご紹介したような統合を迅速に進めることも必要です。

事業買収・M&Aは、経営者だけが当事者になるわけではないのです。従業員がいてこその事業買収・M&Aになることを、常に意識する必要があります。事業買収後に活躍する従業員の立場はしっかり考えなくてはなりません。

事業買収の成功事例15選

それでは、事業買収の成功事例を具体的に見ていきましょう。
以下、2018年から2014年までの15の事例について、新しい年の事例から順にご紹介しています。

オイシックスによるらでぃっしゅぼーやの買収

高級宅配サービスを手がけるオイシックスは、同じく高級宅配サービスの「らでぃっしゅぼーや」を買収し、事業規模の拡大を実現しました。買収は2018年に行われ、買収額は10億円とされています。
積極的な顧客獲得戦略を掲げていたオイシックスは、らでぃっしゅぼーやの買収によって物流の効率化や会員拡大につなげています。また、NTTドコモ傘下で業績に苦戦していたらでぃっしゅぼーやも、同業のオイシックスとの経営統合によって顧客拡大などを実現しました。

豊田自動織機によるファンダランデ社の買収

豊田自動織機は、物流ソリューション事業を展開するオランダのファンダランデ社を買収し、物流需要の取り込みを実現しました。2017年に買収が行われ、買収額は1400億円とされています。
ファンダランデ社は世界50ヵ所の拠点を中心に、グローバルな物流ソリューション事業を展開しています。豊田自動織機はファンダランデ社を買収することにより、グローバルな分野も含めた物流ソリューション事業の拡大・強化につなげています。また、eコマースの成長に伴って物流システム市場の発展が見込まれる中、将来的な需要増も見込んだ買収事例でもあります。

コマツによるジョイ・グローバル社の買収

建設機器メーカー最大手のコマツは、アメリカの鉱山機械メーカーであるジョイ・グローバル社を買収し、サービス体制の強化を実現しています。2016年に買収が行われ、買収額は3000億円程度となっています。
コマツはジョイ・グローバル社を買収することにより、大型の積込機や今後需要が伸びる坑内掘り機械といったラインナップの拡張や、北米での販売・サービス体制の強化につなげています。

ソフトバンクによるアーム社の買収

この事例は、国内企業による大型買収の成功事例としても有名です。2016年、ソフトバンクはイギリスの半導体設計大手のアーム社を買収し、買収金額は日本の買収案件として過去最大となる約3.3兆円となりました。
アーム社は、半導体の知的所有権(IP)におけるリーディングカンパニーとしても知られています。アーム社の買収により、ソフトバンクはIoT化で急増している半導体需要の取り込みを実現しました。ソフトバンクは将来的なトレンドを踏まえたM&Aに積極的でしたが、アーム社の買収もそうした事例の一つです。

日本電産によるエマソンのモータ・ドライブ事業と発電機事業の買収

2016年、総合モーターメーカーの日本電産は、アメリカのエマソン・エレクトリック(以下、エマソン)のモータ・ドライブ事業と発電機事業を買収することを発表しました。買収額は約1225億円とされ、翌年に事業の買収が完了しています。
日本電産は2010年にもエマソンからモータ&コントロール事業(現:日本電産モータ)を買収しており、日本電産モータを軸に産業用・商業用事業の強化を進めていました。エマソンのモータ・ドライブ事業と発電機事業の買収もこの戦略の一つで、産業用・商業用事業の強化・発展につなげています。

帝人によるCSP社の買収

繊維事業会社の帝人は、アメリカの自動車向け複合材料成形メーカーのCSP社の買収を発表しました。翌年1月にはCSP社の完全子会社が完了し、買収金額は850億円とされています。
CSP社は北米最大の自動車向け複合材料成形メーカーとして知られています。また、帝人は自動車の量産部品への適用を見据えた事業拡大を進めており、自動車向け複合材料製品事業の展開を図っていました。CSP社の買収により、帝人は北米での自動車向け複合材料製品事業における販売チャネルの獲得、グローバル展開を実現しています。

鴻海によるシャープの買収

こちらは、外国企業による日本企業の買収事例です。台湾の鴻海によるシャープの買収は2016年に実行され、66%の株式に対する出資額は4890億円とされています。
シャープは長年赤字が続き、経営再建の必要に迫られていました。そうした状況の中、電子機器などの受託製造で世界トップの鴻海による買収が行われ、シャープの経営再建につなげています。国内電機メーカー大手のシャープがV字回復したという、非常に有名なM&A事例でもあります。

東京海上日動によるHCC社の買収

日本有数の保険会社の東京海上日動は、アメリカのスペシャリティ保険大手のHCC社を買収し、保険のリスク分散や新商品の組成などを実現しました。買収は2015年に実行され、買収額は9400億円とされています。
東京海上日動は海外のポートフォリオ拡大を目指し、HCC社を含む複数の企業を買収しています。その中でHCC社の買収が実現し、リスク分散や資本効率の向上につなげています。

第一生命によるプロテクティブの買収

こちらも、海外のポートフォリオ拡大や海外事業の拡大を実現した事例です。第一生命はアメリカの生命保険会社プロテクティブを買収し、成長市場への参入や事業ポートフォリオの拡大を実現しています。買収は2015年に実行され、買収額は5000億円とされています。
プロテクティブは600万人近くの顧客基盤を持ち、全米50州で生命保険を展開しています。第一生命はプロテクティブを買収することにより、成長が著しい北米市場での事業拡大につなげています。
 

キャノンによるAXISの買収

こちらは、需要拡大を見込んで新規事業を強化させた事例です。2015年、キャノンは監視カメラ大手のAXISを買収し、成長市場でもある監視カメラ領域の拡大を実現しました。買収価格は2900億円とされ、2018年には残りの株式を約400億円で買収し、AXISを完全子会社化しています。
デジタルカメラ市場の縮小に伴い、キャノンは監視カメラ事業にも参入していました。そうした中で、スウェーデンの監視カメラ企業のAXISを買収したことで、キャノンは監視カメラ市場のトップシェアを獲得しています。

ミツカンによるユニリーバのソース部門の買収

北米を重視した海外戦略をとるミツカンは、ユニリーバのパスタソース事業を買収して北米事業の強化につなげました。買収対象は、全米のパスタソース市場で25%のシェアを有する「Ragu(ラグー)」と、プレミアムパスタソース市場で8%のシェアを有する「Bertolli(ベルトーリ)」に関する事業です。2014年にM&Aが実行され、買収額は2150億円とされています。
ミツカンはユニリーバのパスタソース事業を買収することで北米事業を強化したほか、ブランド事業への注力、グローバル展開の基盤強化などにつなげています。

サントリーホールディングスによるビーム社の買収

国内トップシェアのサントリーホールディングスは、北米のウイスキー市場で大きなシェアを持つビーム社を買収し、海外事業の加速を実現しました。買収は2014年に行われ、買収額は1.6兆円で大型事例となります。
サントリーホールディングスはこの買収により、国産ウイスキーの海外展開に加え、海外ウイスキーの国内展開にもつなげています。

サントリー食品によるJTの自販機事業の買収

サントリーホールディングスの子会社で清涼飲料水と食品を扱うサントリー食品は、JTの子会社のジャパンビバレッジホールディングスを買収しました。2014年に買収が行われ、買収額は1500億円とされています。
ジャパンビバレッジホールディングスはJTの自販機オペレーションと「桃の天然水」などのブランドを扱っています。ジャパンビバレッジホールディングスの買収によって、サントリー食品は販売チャネルの獲得などを実現しました。

オリックスによる弥生の買収

2014年、オリックスは会計ソフト会社の弥生を買収しました。買収額は800億円とされています。
オリックスは金融を中心とした幅広い事業ポートフォリオに特徴があります。また、弥生は中小企業向けの会計ソフトに強みがあります。この買収は、オリックスの顧客基盤に弥生の会計ソフトを展開し、弥生の成長に大きく貢献しました。また、オリックスとしても高いシナジーを発揮できた事例となっています。

ローソンによる成城石井の買収

ローソンは成城石井を買収し、食品スーパー市場への参入を実現しました。2014年に買収が行われ、買収額は550億円とされています。
コンビニエンスストアとしても有名なローソンですが、高級スーパー市場へのプレゼンスには強くないという状況が続いていました。そこで、高品質な食品に特化した成城石井の買収により、ローソンは高成長が見込まれる食品スーパー市場への参入につなげています。

まとめ

事業買収は、新規事業の参入、事業の強化・補強といったメリットがあり、M&A事例として近年様々な業界で行われています。それぞれの事業基盤を活かし、補強すべきところは補強し、拡大できるところは拡大し、大きなシナジー効果を創出することが可能です。

一方で、事業買収を成功させるには、自社の強み・弱みの分析、対象企業の詳細な調査・検証などが必要になります。これらの点を踏まえ、きちんとした戦略を立てなくてはなりません。また、事業買収後の事業がスムーズに進むためには、買収後の統合や従業員とのコミュニケーションなども必要になります。買収後どうなるかが大切なので、買収して終わりというわけにはいきません。

事業買収の代表的な成功事例は、「買収後に何を実現できたか」という点がはっきりしています。これは、買収後のシナジー効果などを見据え、事前に綿密な戦略を立てていたことが大きく関係します。事業買収を成功に導くためには、成功事例の分析なども含め、それぞれのポイントを踏まえた戦略・計画の策定が必要になります。

M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士がフルサポート
  3. 圧倒的なスピード対応
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

電話で無料相談WEBから無料相談
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
ご相談はこちら