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不採算部門の切り離し・撤退方法

不採算部門の切り離し・撤退方法

目次

    不採算部門の切り離し・撤退方法

    不採算部門は経営者の方にとって悩ましいものです。

    不採算部門があるだけで経営に影響を及ぼし、赤字に転落する可能性もあります。

    そんな不採算部門の対処方法は様々です。

    今回は不採算部門の対処の方法やどのような基準で対処の判断をすればいいのか、不採算部門に関する様々な情報をお伝えします。

    不採算部門とは?不採算部門の意味と対処法

    ①不採算部門の種類と現状把握

    不採算部門が発生した場合、その対処法をどう決めるかが重要になります。

    不採算部門の扱い方は大雑把に言うと「再建」、「撤退」、「継続」の3つが挙げられます。

    そしてこの対処法のうち、どの方法を不採算部門に適用するかが重要になります。

    そのためにも、不採算部門の現状を正確に把握することが重要です。

    不採算部門の取引先や顧客への影響を考えないと、事業・財務に潜在的なリスクがある恐れもあります。

    これらのリスクに備えるためにも不採算部門の事業・財務デューデリジェンスを行っておくことをおすすめします。

    また不採算部門にたいして、何らかの対処を行う場合、その範囲も考えておく必要があります。

    不採算部門の中には複数の事業や部門に関係している場合もあり、うかつに対処すると他の事業や部門を運用に支障をきたす恐れがあります。

    これらの点を正確に把握し、調査を完了させたら、いよいよ不採算部門の対処法を決めていきます。

    ②不採算部門の対処方法

    • 再建

    不採算部門の対処法を考える際、まず検討するのは再建です。

    再建を検討する際にはなぜ赤字経営になっているのか、どのタイミングで赤字に転落したのかなど、不採算部門が発生した原因や内実を徹底的に分析していきます。

    その際、必要があれば具体的な損益分析など、会計の知識が必要となる場面もあるので注意しておきましょう。

    また最近は会社単体で再建に取り組むだけでなく、経営コンサルティング会社の協力を得たり、M&Aを行うことで不採算部門の再建を図るケースもあります。

    • 撤退

    しかし再建が難しいと判断された場合、不採算部門の撤退を判断されます。

    不採算部門の撤退における影響をしっかり把握して行う必要があります。

    加えて不採算部門の撤退を検討する際には少数のチームで極秘裏に行うことがベストです。

    不採算部門の撤退は事業を停止し、必要があれば事業譲渡や整理解雇のようなことも行うため、労働組合や取引先、何よりも従業員に情報が漏れるようなことがあればトラブルが発生してしまうリスクが懸念されます。

    そのため不採算部門の撤退を検討する際には法務や財務、税務、会計など様々な専門的な知識が長けた必要最小限のメンバーを集め、チームを構成して行うようにしましょう。

    • 継続

    一方、不採算部門をあえて継続させておくという対処法もあります。

    これは不採算部門でも大きな利益をもたらしてくれる取引先を有している場合などに使われる対処法です。

    無暗に不採算部門に手を加える必要がないと判断された際には現状のままにし、継続することも時には合理的な判断になり得るものです。

    不採算部門の切り離し・撤退の判断基準

    不採算部門の撤退を判断する基準にはどういったものがあるでしょうか。

    先ずは、多角的にその部門の現状を分析していくことが重要です。

    不採算部門の撤退を判断する場合、まずは事業部門別損益計算書を作成することから始まります。

    事業部門別損益計算書は言うなればその部門の利益の構造を明らかにするものであり、会社全体の利益を個別の部門に落とし込み、さらに部門別の利益から個別コストと共通コストを差し引くことで作成します。

    事業部門別損益計算書の作成はその過程で数字を通してその部門より深く会社の、不採算部門の現状を知っていく作業です。

    そのためどうしようもない現状を目の当たりにしてショックを受けることも充分に考えられます。

    しかし不採算部門の現状を知ることは重要なことです。

    不採算部門を撤退させるだけで他の部門や取引先に影響を及ぼしてしまうリスクはありますし、再建の余地があるのならむしろ継続し、再建に取り組むことがかえってよい効果をもたらす可能性もあります。

    不採算部門における従業員のリストラと解雇

    事業部門別損益計算書を作成した後は人員コストの部分にも目を向けていきます。

    不採算部門の現状を従業員と共有することで問題意識の想起につながり、細かい数字のエビデンスを得ることで不採算部門を再建する糸口が見つかる可能性があります。

    もし不採算部門の撤退の際に整理解雇、つまりリストラを検討する場合、どれだけのリストラが必要か、緊急度を計る必要もあります。

    リストラは経営者の方にとっては避けたい選択肢ですが、不採算部門の影響への対処として念頭に置いておく必要があります。

    ただ、撤退は必ずしもよい判断とは限りません。

    従業員に再建の意志があるのなら、経営者は最大限それに応えるべきでしょう。

    その意味では、撤退の判断をする際、撤退はあくまで最終的な判断としてとっておいた方がよいかもしれません。

    不採算部門の撤退とM&Aの活用

    不採算部門の再建が不可能だと判断された場合、不採算部門の撤退を決定することになりますが、それは必ずしもネガティブなものではありません。

    大企業が大幅な赤字を計上し、不採算部門から撤退するというニュースはよくありますが、確かにそのニュースにはネガティブなイメージが伴います。

    中小企業の経営者の方も不採算部門の撤退に抵抗感を覚えるという人も多いでしょう。

    実際不採算部門の撤退は最終手段といえるものであり、必要があればリストラや会社分割をするなど、その会社の組織を大きく変化させることです。

    しかし不採算部門の撤退をどのように行うかによって、かえってその会社が成長するチャンスを掴むことができるものです。

    不採算部門の撤退はその会社のコア事業を明確にし、より効率的な組織体制を実現する可能性があります。

    また、もし不採算部門の撤退のために、M&Aで行った場合、売却益で資金を増やすことができるため、他の事業の拡大や事業の立て直しができるようになります。

    そしてコア事業を集中的に成長させることによって会社全体の更なる成長につながったというケースは多くあります。

    このケースを踏まえるとむしろ不採算部門をどのタイミングで撤退するかが会社の成長につなげる鍵だといえます。

    とりわけ不採算部門の撤退を事業譲渡や会社分割のようなM&Aで行う場合、売却するタイミングを見計らわなければなりません。

    売却を行う際にどのようなタイミングが適しているかはその会社の事情や業界の動向によりますが、不採算部門が発生している際にM&Aという選択肢を考慮しておくことは昨今のスタンダートだといえるでしょう。

    不採算部門における会社分割と事業譲渡

    不採算部門の撤退をM&Aを活用して行うことは、昨今ではスタンダートになりつつあります。

    M&Aを利用して不採算部門の撤退を行えば、売却益で資金が入りますし、事業それ自体も継続させることができます。

    また従業員のコンセンサスが得られていれば雇用を守ることにもつながるでしょう。

    ここでは不採算部門の撤退を行う際の手法で代表的なものを2つご紹介します。

    ①会社分割

    会社分割はその会社内の事業の権利義務の全て、あるいは一部を他の会社に承継させるという方法です。

    ここまで聞くと事業譲渡とほとんど変わらないように見えますが、会社分割は同じ事業の切り離しができるといっても、そのプロセスは全く異なっています。

    まず会社分割には吸収分割と新設分割という二通りの手法があります。

    吸収分割は既存の会社に事業を承継させるという手法であり、こちらは事業譲渡に酷似しているものです。

    対して新設分割は新しく会社を設立し、その会社に事業を承継させるという手法です。

    この手法に関しては会社を新しく設立する点で事業譲渡とは全く異なっているといえます。

    また、会社分割は承継される事業の内容が事業譲渡と大きく異なっています。

    事業譲渡は契約の範囲内で承継できるものを採択できるものですが、会社分割は事業の全てを包括的に承継するという手法です。

    そのため、分割される事業に属するものは全て分割承継会社(分割された事業を承継する会社)に受け継がれることになります。

    ただ、ここに会社分割のネックがあります。

    もし事業に簿外債務や訴訟のようなリスクがある場合、会社分割を行うとそれもそのまま分割承継会社に引き継がれることになります。

    そのためトラブルに発展するケースも少なくありません。

    また会社分割は登記を必要とする場面もあるため、事業譲渡と根本的にプロセスが異なる部分がいくつかあります。

    この点についても事業譲渡と混同しないように気を付けておきましょう。

    ②事業譲渡

    事業譲渡はその名の通り会社の事業を譲渡、つまり売却するという手法です。

    事業譲渡では売買契約や賃貸借契約を交わす形で事業の全て、あるいは一部を譲渡します。

    売り手側の会社であれば売却益を得ることができるため、不採算部門の撤退と売却益による資金の獲得が期待できる手法です。

    また、事業譲渡の特徴としては買い手となる会社が承継するものを契約の範囲内で自由に採択できるという点です。

    売り手側の会社が譲渡する事業の中で残しておきたい資産、設備などを買い手となる会社に承継させないということも可能になります。

    裏を返せば買い手となる会社も承継するものを自由に選択できるということでもあります。

    買い手となる会社が負債を嫌って除いてくる可能性もある訳です。

    そのため売り手となる会社が本当に除去したいものを除去できないこともあるので注意しておきましょう。

    加えて事業譲渡ではその事業の許認可や従業員との雇用契約などといった契約が白紙になるため、それぞれ取り直す必要があります。

    それだけでもかなり手間がかかることになりますが、何より重視しておきたいのは従業員との雇用契約です。

    雇用契約は従業員の同意がなければ締結できないため、事業譲渡に反発する従業員が離職しやすい状況が出来上がってしまいます。

    そのため従業員の流出が発生するリスクがあることも、事業譲渡を行ううえで懸念しておくべき点だといえます。

    事業譲渡は法人税ではなく消費税の課税対象となる取引です。

    価格を設定する際には消費税が課税されること念頭において計算する必要があります。

    まとめ

    今回の記事をまとめると以下のようになります。

    • 不採算部門の対処法は再建、撤退、継続が挙げられる。
    • いずれの対処法を選択する前に不採算部門の現状をしっかり把握しておく必要がある。
    • 不採算部門の撤退は事業部門別損益計算書を作成したり、人員コストを分析することによって判断する。
    • 不採算部門の撤退は最終手段であり、判断の過程で再建の余地が見つかることもある。
    • 不採算部門の撤退は必ずしもネガティブなものではなく、会社の成長のきっかけになることもある。
    • 不採算部門の撤退をM&Aで行う場合、事業譲渡と会社分割という手法が挙げられる。
    • 事業譲渡と会社分割は似た手法であるが、いずれも全く異なる手法であるため、混同しないように注意する。

    不採算部門がどのような原因で発生しているかしっかり把握し、対処法を考えることが重要です。

    不採算部門の対処として、ただ撤退を考えるだけでなく、再建の可能性がある場合、再建を優先し、必要があれば放置・継続させるといった柔軟な対応が必要となります。

    また不採算部門の撤退を決断した際も、どのように撤退するかを考えることも重要です。

    M&Aを行う場合、売却するタイミングを見計らうことが非常に重要になります。

    この点もまた経営者の手腕が問われるものだといえるでしょう。

    いずれの対処法にせよ、不採算部門の扱い方は会社が成長する分水嶺になるものです。

    そして会社の成長につなげられるように、不採算部門と向き合っていくことが重要です。

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