M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル

中小企業向けの助成金と補助金

Medium
この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

中小企業の助成金や補助金は資金調達の手段として有効的だといえるでしょう。中小企業の助成金・補助金に関する基礎的な知識、中小企業の助成金と補助金の違い、事業承継補助金やトライアル雇用奨励金といった中小企業向けの助成金・補助金の種類、中小企業向けの助成金と補助金を受けるための手続きの流れについて解説します。

目次

    中小企業向けの助成金と補助金

    中小企業にとって資金に関する問題は常に経営課題として挙げられます。

    最近は中小企業向けの助成金や補助金が充実しており、これを活用することで資金源を確保できる可能性が高まりました。

    中小企業の助成金や補助金は資金調達の手段として有効的だといえるでしょう。

    今回は中小企業の助成金・補助金に関する基礎的な知識や実際に助成金・補助金を受ける際に必要な手続きについてお伝えしていきます。

    中小企業の定義

    助成金・補助金に限らず、中小企業に関する何らかの制度を利用する際に重要なのは中小企業の定義です。

    中小企業の定義は資本金や従業員数によって定まっており、いずれかの定義を満たすことで中小企業であるかどうかが決定されます。

    また、業種によって定義となる数字が微妙に異なっているので留意しておきましょう。

    各業種における中小企業の定義は以下の通りです。


    • 製造業その他

    資本金の額、あるいは出資の総額が3億円以下の会社。

    または常時使用している従業員の数が300人以下の会社、あるいは個人。

    • 卸売業

    資本金の額、あるいは出資の総額が1億円以下の会社。

    または常時使用している従業員の数が100人以下の会社、あるいは個人。

    • 小売業

    資本金の額、あるいは出資の総額が5千万円以下の会社。

    または常時使用する従業員の数が50人以下の会社、あるいは個人。

    • サービス業

    資本金の額、あるいは出資の総額が5千万円以下の会社。

    または常時使用する従業員の数が100人以下の会社、あるいは個人。


    ここまでご紹介した定義のいずれかを満たしていれば中小企業に該当することになります。

    しかし上記の定義を満たしていても中小企業に該当しない場合があります。

    例えば大企業のグループ傘下にある完全子会社など、大企業と密接な関係を持っている中小企業は「みなし大企業」と見なされるため、助成金・補助金の審査の際に中小企業として扱われない可能性があります。

    あくまで中小企業の定義は原則的なものであり、例外が発生することを念頭に置いておく必要があります。

    中小企業の助成金と補助金の違い

    連続して言葉の定義を説明するような形になりますが、ここでは助成金と補助金の違いについてお伝えしていきます。

    助成金と補助金はどちらも支援として提供されるお金という共通点があり、名前のニュアンスも近いため、混同しやすいものかと思います。

    しかし助成金と補助金とは支給されるタイミングや意味合いが全く異なるものであり、混同すると資金調達のプランが狂ってしまう恐れがあります。

    助成金・補助金の違いは明確に把握しておきましょう。

    ①助成金の概要

    助成金は簡単に言ってしまうと「一定の条件を満たすことで支給されるお金」を指します。

    つまり助成金は初めから支援のために支給されるものではなく、支給対象が一定の条件を満たすことで初めて支給されることになるものです。

    そのため企業向けの助成金の場合、一定の条件を達成するために企業が努力をする必要があります。

    言ってしまえば助成金は一定の条件を達成した「ご褒美」のようなものだといえるでしょう。

    助成金は返済の義務がないものであり、条件を満たすことができればどんな企業でも受け取ることができますし、複数の助成金を受け取ることも可能です。

    また、助成金は主に厚生労働省が実施している施策で受け取ることができるものです。

    ちなみに助成金は大きく分けて雇用関係の助成金と研究開発用の助成金があります。

    とりわけ前者の雇用関係の助成金に関しては昨今中小企業だけでなく様々な企業に求められている労働環境の改善(残業や有給休暇など)と関連しているものが多いことが特徴です。

    ②補助金の概要

    補助金は一定の条件を満たせば得られる助成金に対し、企業の何かしらの事業や取り組みを奨励するために支給するお金です。

    つまり一定の条件を満たさなければならない助成金とは違い、何かしらの事業や取り組みを行う企業であれば支給する対象になります(もちろん返却の必要はありません)。

    しかし補助金も必ずもらえるものとは限りません。

    基本的に補助金の支給を申請したとしても、特定の期間内に応募し、審査を受けなければならないケースがほとんどです。

    当然審査である以上、落ちる可能性もあり、落ちてしまえば補助金を受け取ることはできません。

    そのため補助金を受け取るにはいかに審査を通過するかが重要になります。

    審査を通過するコツは補助金の内容の性質によって異なりますが、おおむね共通しているのは「事業計画の内容がしっかりしており、なおかつ達成する可能性があるということ」、そして何より「補助金の申請を出している企業が社会の役に立つ企業であるかどうか」です。

    そのため補助金を獲得する際にはいかに審査を通過するかを考え、行動する必要があります。

    昨今では補助金を獲得するための審査に通過できるように事業計画などの作成に協力するサービスを提供する経営コンサルティング会社などもあるため、必要があればそういった企業の協力を得ておくといいでしょう。

    ただ気を付けておきたいのは、補助金は用意された予算を越え、応募した企業が一定以上に達したら終了してしまうことがあるわけです。

    もしそうなってしまうとそもそも補助金を受け取ること自体ができなくなるため、狙いの補助金があるなら常に新しい情報を収集しておくことが重要です。

    ③助成金と補助金に共通していること

    ここでは助成金と補助金に共通していることをお伝えします。

    助成金と補助金は特定の企業に対して何らかの至急を行うものではあるものの、そのお金を受けとる際の条件は異なっています。

    それは助成金と補助金を受け取るタイミングは申請後すぐではなく、一定以上の期間を置いてから受け取ることになるという点です。

    その期間は数か月でもあれば一年近く経過してからの場合もあります。

    助成金や補助金を資金調達として利用する場合、それらが支給されるタイミングをあらかじめ計画に組み込んでおく必要があります。

    助成金・補助金が支給されるタイミングを正確に把握しておかなければ資金繰りが悪化する原因にもなりかねないからです。

    また、補助金の項でふれましたが、助成金にせよ、補助金にせよ、申請する際には審査をサポートしてくれる経営コンサルティング会社など外部の専門家の協力を得ておくことがおすすめです。

    助成金・補助金を獲得するための協力はもちろん重要ですが、何より自社に見合った助成金・補助金を見つけることも大切です。

    助成金・補助金は国だけでなく地方自治体も何らかの形で行っているものであり、その種類は多岐に渡ります。

    その中から自分の企業に合った助成金・補助金を見つけるのは決して簡単ではありません。

    最近では商工会議所やミラサポといった助成金・補助金を紹介されていることも多く、常に様々な情報を集めておくことがおすすめです。

    中小企業向けの助成金・補助金の種類

    中小企業向けの助成金・補助金にはどういったものがあるのでしょうか?

    さきほどもお伝えしたように助成金・補助金は非常に種類が多いため、全てを紹介するのは難しいため、ここでは代表的なものをご紹介していきます。

    中小企業向けの助成金

    中小企業向けの助成金の中でも一番使いやすいものはさきほどお伝えした雇用関係の助成金です。

    雇用関係の助成金は多種多様であり、さきほどもお伝えしたように一定の条件を満たせば獲得できるものであるため、審査や応募期間など制約が多い補助金と比べると幾分獲得できる可能性が高いものだといえます。

    雇用関係の助成金でおすすめのものは以下のものを挙げられます。


    【三年以内既卒者等採用定着奨励金】

    既卒者などが応募可能な新卒枠での応募や申し込みを行い、採用後一定期間定着させた場合に得られる助成金。


    【トライアル雇用奨励金】

    職業経験の不足などの理由で就職が困難な求職者を原則3カ月間の試行雇用することによって、その適性や能力を見極め、常用雇用への移行のきっかけとすることを目的とした助成金。


    【職場定着支援助成金】

    従業員の評価・処遇制度や研修制度、健康づくり精度、メンター制度などといった雇用管理制度の導入などによって、従業員の離職率低下に取り組む事業主に向けた助成金。


    【特定求職者雇用開発助成金】

    シングルマザーや高齢者、障碍者などをハローワーク、または有料・無料の職業事業所からの紹介を受けて一定以上労働する従業員として雇用した際に得られる助成金。


    中小企業向けの補助金

    中小企業向けの補助金も助成金同様種類が多いですが、応募期間や審査などで制限がついている点に留意しておく必要があります。

    ただ、補助金の種類によっては一年で数度申し込みできるものもあり、その場合は獲得できる可能性が高まります。

    そのため狙いの補助金があったら常に情報を収集しておくことがおすすめです。

    それでは中小企業向けの代表的な補助金をお伝えします。


    【ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金】

    ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金は生産性向上に資することができる革新的サービスや試作品の開発、生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援するための補助金です。


    【地域創造的起業補助金】

    地域創造的起業補助金は新たな需要や雇用の創出などを促し、国の経済を活性化させることを目的とした補助金であり、新たに創業する者に対して創業に要する経費の一部を助成するものです。


    【事業承継補助金】

    事業承継補助金はその名の通り事業承継のための補助金です。

    事業再編や事業統合をきっかけとして経営革新などに取り組む企業や経営転換に取り組む企業を応援するものです。


    中小企業向けの助成金と補助金を受けるための手続きの流れ

    中小企業向けの助成金と補助金を受けるための手続きの流れはおおむね以下の通りです。


    • 助成金・補助金の情報を収集する。
    • 必要な申請書を取り揃えて申請する。
    • 必要があれば審査委員会の審査を受け、採択された際には交付書を受ける。
    • あらかじめ事業計画を提出しているなら確実に事業を実施する。
    • 助成金・補助金の交付を受ける。


    あくまでこれは手続きの目安であり、助成金・補助金の種類によってプロセスが異なることがあります。

    また必要となる書類も助成金・補助金の種類によって異なっており、それに応じてそれぞれ準備をしておく必要があります。

    助成金・補助金は実際の交付まで時間がかかることがあり、特定の応募期間や審査がある補助金に関してはしっかりとスケジュールを組み立てたうえで準備を進めておく必要があります。

    最近では経営コンサルティング会社などといった外部の企業が助成金・補助金の手続きを代行してくれるサービスもあります。

    もちろん経営者が自分で申請書のフォーマットなどをダウンロードして行うこともできますが、書類の不備が発生するリスクを踏まえると、助成金・補助金に詳しい外部の企業の協力を得た方が確実でしょう。

    まとめ

    今回の記事をまとめると以下のようになります。


    • 中小企業の定義は定められているが、あくまで原則的なものであり、例外もある。
    • 助成金と補助金には助成金は一定の条件を満たして初めて支給されるお金であり、補助金は審査を通過したうえで支給されるお金という違いがある。
    • 助成金も補助金も実際に支給されるまでは一定以上の期間を要する。
    • 中小企業向けの助成金には雇用関係の助成金がおすすめ。
    • 中小企業向けの補助金は様々な種類があり、いずれも応募期間や審査に留意しておく必要がある。
    • 中小企業向けの助成金・補助金の手続きはおおむね共通しているが、応募期間や必要な書類が異なっているため、外部の企業の協力を得ておくことがおすすめ。


    助成金・補助金は多種多様であり、中小企業向けのものも多くあります。

    中には支給を受けやすいものもあるため、資金調達の手段として活用できるでしょう。

    しかし助成金・補助金の違いや実際に使用する助成金・補助金の情報は正確に把握しておく必要があります。

    そのため経営者の方は助成金・補助金に関して情報収集をしておくだけでなく、必要があれば専門的な知識を持つ外部の企業の協力を得ておくことがおすすめです。

    M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

    M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
    M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

    M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

    1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
    2. M&Aに強い会計士がフルサポート
    3. 圧倒的なスピード対応
    4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
    >>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

    M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
    企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
    また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
    まずはお気軽に無料相談してください。

    >>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

    電話で無料相談WEBから無料相談
    • 02
    • 03
    • 04
    • 05
    ご相談はこちら