2020年2月16日更新会社を売る

株式譲渡時の税金

株式譲渡時の税金は、個人が売却した際は所得税と住民税が課せられ、法人の場合には法人税が課せられます。節税対策では、退職金を活用して手元に残る額を増やせる場合もあるため、専門家に相談することをおすすめします。今回は、株式譲渡時の税金について説明します。

目次
  1. 株式譲渡における課税の基本的な考え方
  2. 税額の計算方法
  3. 各税金の支払いに関する注意点
  4. 売り手側の節税対策
  5. まとめ
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

株式譲渡における課税の基本的な考え方

株式譲渡によって事業や会社を売却した際、給与所得や他の所得と区分し、税金を計算する「申告分離課税」によって税金の額が決まります

収入を得た場合は、通常であれば年間に得た給与所得や事業所得の額を合計し、その所得額に応じた税率をかけて算出した額を税金として支払う「総合課税制度」が原則です。

しかし、株式譲渡で生じた所得に関しては、給与所得や事業所得を合計せず、分離した上でその所得額に一律の税率をかけた金額分を税金として支払います。

【例】
Aさんは、年間2,000万円の事業所得を得ました。また、それとは別に自身が経営する会社を株式譲渡で売却することによって、10億円の譲渡所得を得ました。

この場合、

  • (総合課税によって)2,000万円(事業所得)×40%(所得税率)=800万円
  • (申告分離課税によって)10億円(譲渡所得)×20%(一定)=2億円
  • Aさんの今年度分の所得税=総合課税800万円+申告分離課税2億円=2億800万円

つまり、この例では、Aさんは今年度分の所得税として、総合課税と申告分離課税を合わせた2億800万円を支払う必要があります。(このケースでは、所得控除については考えていません。)

このように、株式譲渡による所得については通常の所得とは別に課税されるため注意が必要です。

※関連記事

株式譲渡とは?メリット・デメリット、M&Aの手続きや税務を解説

税額の計算方法

ここでは具体的に税金の額をどのように算出していくかを見ていきましょう。

株式譲渡を実施した場合、譲渡益に対して税金が課されますが、個人が株式を売却するのか、法人が株式を売却するのかによって譲渡益の算出方法と課される税金の種類が異なります

具体的に、売り手が個人の場合と法人の場合にわけて考えてみましょう。

売り手が個人の場合

売り手が個人の場合は以下の計算式で税金額が決まります。

  • 売却価格−(取得費+譲渡費用)=譲渡益
  • 譲渡益×20%(所得税15%、住民税5%)=税額
つまり、売り手が個人の場合は「所得税」と「住民税」が課されます

取得費とは?

取得費とは、株式を最初に取得した際の費用で資本金をさします。土地の場合には、買い入れ時の購入代金や購入手数料などの合計額です。建物の場合では、購入代金などの合計額から減価償却費相当額を差し引いた額になります。

万が一取得費が不明な場合は、売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」を適用することも可能です。

譲渡費用とは?

譲渡費用とは、株式譲渡を行うためにかかった費用全般のことで、消費税や、弁護士・コンサルタントなどのM&Aアドバイザリーと呼ばれる専門家に支払う手数料も含まれます。

この手数料を抑えたい場合は、一度M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所は、M&Aプラットフォームや日本最大級のM&Aメディアからの情報によって短期間でマッチングを行い、人件費の削減を可能にしているため、他社よりも低価格でM&Aの成立を目指せます。

また、事前相談は無料で、着手金もかかりません。完全成功報酬制をとっており、成功報酬も業界最安値の水準で設定しているため、リーズナブルにご利用いただけます。お気軽にお問い合わせください。

>>【※相談無料】M&A仲介サービスはこちら

売り手が法人の場合

売り手が個人の場合は以下の計算式で税金額が決まります。

  • 売却価格−取得価額 =譲渡益
  • 譲渡益×法人税等(約30%、法人の課税所得金額によって税率が異なる)=税額

つまり、売り手が法人の場合は、「法人税」が課されます。譲渡益の算出方法は、基本的に個人が株式譲渡で株式を売却した場合と同様です。しかし、売り手が法人の場合は、売却価格の5%を取得費とする概算取得費の適用が認められていない点が大きく異なります。

個人が株式を売却する場合、所得税と住民税が課されていましたが、法人の場合には他の法人所得と同じように法人税などの税金が課税されます。

※関連記事

株式譲渡所得とは?税金や確定申告・節税対策・M&Aの手法を解説

株式譲渡にかかる所得税について税率や計算方法を紹介

各税金の支払いに関する注意点

所得税は翌年の3月15日までに確定申告を実施し納税します。一方、住民税については、申告年の6月に自治体から納付書が届き次第支払います。所得税の支払いで安心し残金をすべて使ってしまうと、住民税が支払えないため注意が必要です。

また、平成25年から平成49年度までは復興特別所得税(所得税額の2.1%)が別途課されます。具体的な計算例を見ていきましょう。

【例】

Aさんは自身が経営する会社の全株式を10億で売却しました。資本金は1億で、今回の株式譲渡に要した費用は総額で500万円です。

この場合、

  • 譲渡益=10億−(1億+500万円)=8億9,500万円
  • 所得税額=8億9,500万円×15% =1億3,425万円
  • 住民税額=8億9,500万円×5% =4,475万円
  • 支払う税金の総額=1億3,425万円+4,475万円 =1億7,900万円
このように、売却の際は支払う税金が複数あるため注意する必要があります。たとえば、M&A総合研究所であれば、M&Aアドバイザーをはじめ、M&A専門の会計士と弁護士が親身にサポートいたします。ご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

>>【※実績豊富なスタッフ多数在籍】M&A仲介サービスはこちら

※関連記事

株式譲渡と住民税

売り手側の節税対策

先述したように、株式譲渡によって売却益を得たとしても多額の税金が課されます。しかし、節税対策を実施することである程度のお金を手元に残しておけます。

売り手側の節税対策として最も有効な方法は、退職金制度を効果的に利用することです。退職金を利用することで、場合によっては支払う税金の額を減らせます。

経営者である株主個人が株式譲渡で会社経営からリタイアする場合に、受け取る退職金の額を調整することで、手元に残る額が増える場合があるのです。

まとめ

中小企業のM&Aにおいて最も活用されている手法である株式譲渡ですが、税金についての知識をしっかりと身につけた上で実施しないと、後で思わぬ事態を招いてしまうリスクがあります。

今回の記事では、株式譲渡の税金に関する最低限の知識を重点的に紹介しました。税金についての知識を持たずに独断で節税を実施すると、脱税や租税回避として見なされてしまう危険性があるため、専門家からのサポートを受けることをおすすめします。

要点をまとめると下記の通りです。

・株式譲渡の際の税金額の考え方

→給与所得や他の所得と区分し「申告分離課税」を用いて計算する

・売り手が個人の場合の税額の計算方法

→税額=譲渡益×20%(所得税15%、住民税5%)

・売り手が法人の場合の税額の計算方法

→税額=譲渡益×法人税等(約30%、法人の課税所得金額によって税率が異なる)

・各税金の支払いに関する注意点

→所得税だけでなく住民税の支払いもある

・売り手側の節税対策

→退職金制度を効果的に利用する

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士、弁護士がいるM&A総合研究所にご相談ください。

M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

  1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
  2. M&Aに強い会計士、弁護士がフルサポート
  3. 平均3ヶ月という圧倒的なスピード成約
  4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
>>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
まずはお気軽に無料相談してください。

>>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。

関連記事

M&A総合研究所のメールアドレスと電話番号、会社へのアクセス!

M&A総合研究所のメールアドレスと電話番号、会社へのアクセス!

M&A総合研究所は、M&Aに関するご相談を受け付けているM&A仲介会社です。お問い合わせは、メールアドレス・電話番号・会社へ直接アクセスするなど、様々な方法があります。本記事では、M&A総合研究...

M&A
M&A総合研究所がForbes(フォーブス)で語ったM&Aのスピード化について

M&A総合研究所がForbes(フォーブス)で語ったM&Aのスピード化について

M&A総合研究所のM&Aサポートの特徴の1つに「超高速M&A」があります。この特徴はフォーブスでも大きく取り上げられ、M&A業界でも注目を集めています。本記事では、フォーブスで語ったM&A総合研...

M&A
会社売却の際に債務(負債)・赤字はどうなる?注意点や成功ポイントを解説

会社売却の際に債務(負債)・赤字はどうなる?注意点や成功ポイントを解説

債務(負債)・赤字を抱える会社でも、会社を他社へ譲り渡すことは可能です。当記事では、債務(負債)・赤字を抱える会社の会社売却に関して、売却の際の債務(負債)・赤字の引き継ぎや、引き継ぎ不可のケー...

M&A
M&A総合研究所が日経の記事に!代表の経歴、M&A実績を紹介

M&A総合研究所が日経の記事に!代表の経歴、M&A実績を紹介

M&A総合研究所は、M&A仲介会社として様々なメディアに取り上げられています。日経記事にも取り上げられ、事業内容について語っています。本記事では、日経に掲載されたM&A総合研究所の記事内容を始め...

M&A
M&Aで300万〜500万あれば買える事業とは?【案件情報あり】

M&Aで300万〜500万あれば買える事業とは?【案件情報あり】

近年、500万円以下の少額のM&A案件が目立つようになりました。個人・サラリーマンによる独立を目指したスモールM&Aも多く見受けられ、注目を集めつつあります。本記事では、300万~500万円で買...

M&A
M&Aの完全成功報酬とは?メリット・デメリットを徹底解説

M&Aの完全成功報酬とは?メリット・デメリットを徹底解説

M&Aの完全成功報酬は成約まで手数料がかからない料金体系です。その魅力的なメリットから採用する仲介会社が増えていますが、デメリットについても把握しておく必要があります。支払う手数料を試算するため...

M&A
事業譲渡・事業売却の費用や手数料、税金まとめ【仕訳/勘定科目】

事業譲渡・事業売却の費用や手数料、税金まとめ【仕訳/勘定科目】

事業譲渡・事業売却はM&A手法として広く利用されている手法の1つです。事業譲渡・事業売却の際は費用や手数料、税金が発生するので、正しく把握することが大切です。計画的にM&Aするためにも、費用や手...

事業譲渡
事業譲渡・事業売却の相場は?高いバリュエーションを算定する方法を解説

事業譲渡・事業売却の相場は?高いバリュエーションを算定する方法を解説

自社の事業を他の会社へ譲り渡すのが事業譲渡・事業売却です。当記事では、事業譲渡・事業売却の相場をはじめ、相場よりも高い企業価値を算出する方法や、取引価格を上げる方法、事業譲渡・事業売却の長所と短...

事業譲渡
地方の中小企業でもM&Aできる?動向、後継者問題を解説【成功事例あり】

地方の中小企業でもM&Aできる?動向、後継者問題を解説【成功事例あり】

M&Aは大都市圏で最も盛んに行われていますが、地方のM&Aも徐々に普及しつつあります。特に地方の中小企業がM&Aを活用することは、地域創生の観点からも重要です。本記事では、地方の中小企業M&Aに...

中小企業M&A
記事検索
M&Aコラム
人気の記事
最新の記事
イベント情報
【※メルマガ限定】プレミアムM&A案件情報、お役立ち情報をお届けします。
ご相談はこちら
(秘密厳守)