2020年3月20日更新会社を売る

DCF法による企業価値の算定

DCF法はキャッシュフローを割り引くことで企業価値を算定する手法でありインカムアプローチの一種です。DCF法では、のれんなどの無形資産の価値も加味して算定し、一般的には他の手法と併用して算定を行います。DCF法の特徴やメリット・デメリットなどを紹介します。

目次
  1. DCF法による企業価値の算定
  2. DCF法による企業価値算定の手法とメリット・デメリット
  3. DCF法における割引率
  4. DCF法における無形資産
  5. DCF法における事業計画の重要性
  6. M&Aの交渉におけるDCF法
  7. DCF法以外の企業価値の算定の手法
  8. まとめ
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DCF法による企業価値の算定

企業価値は、株価算定やM&A取引における買収価格設定などの場合に用いられる数値であり、その算出に際して、DCF法は必ず使われるといっても過言ではありません

今回は、DCF法による企業価値の算定についてメリット・デメリットも含めてわかりやすくお伝えしていくとともにDCF法を活用した事業計画の重要性についても紹介していきます。

なお、DCF法による企業価値算定には専門的な知識が必要であり、特にM&Aの際には企業価値が取引額を決めるベースとなるため非常に重要となります。そのため、企業価値算定を行う際は専門家に依頼することが一般的です。

その際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所には会計士や知識と経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、企業価値の算定だけでなくM&Aをフルサポートいたします。ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

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DCF法による企業価値算定の手法とメリット・デメリット

企業価値は対象となる企業の事業と資産の価値を総合的に算定したものであり、DCF法はその際に使われる手法です。DCF法は「Discounted cash flow=ディスカウンテッドキャッシュフロー」の略称であり、その名のとおりキャッシュフローを割り引くことで企業価値を算定する手法です。

正確にいうと、会社が生み出すフリーキャッシュフローの期待値を、加重平均資本コストで割り引いた現在価値を企業価値として算定します。DCF法はインカムアプローチと呼ばれる算定方法の一種であり、企業価値の算定で最も使われている手法です。

なお、フリーキャッシュフローについて詳しく知りたい方は、関連記事も合わせてご覧ください。

DCF法のメリット

DCF法のメリットは対象の会社のキャッシュフローや収益性など、その会社の将来性を踏まえたうえで企業価値を算定できる手法です。そのため、DCF法は対象となる会社の企業価値を正確に算定しやすい手法といわれています。

DCF法のデメリット

DCF法はその会社の将来性に重点を置き企業価値を算定する手法ですが、それは裏を返すと将来の予測をしながら算定していくことになります。つまり、主観的な評価が入り込みやすくなり、恣意的(しいてき)な予測によって実際の企業価値と解離してしまうリスクがあります。

また、予測に予測を重ねるような手法であるため、企業価値の算定を行った人によって答えが変わることがあるなど不確実な点も否めません。そのため、DCF法を行うには綿密な事業計画を作成し、将来的な予測を正確に行っておく必要があります。

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DCF法における割引率

DCF法では割引率も重要です。割引率とは、加重平均資本コストの別名であり、これを設定する理由は現在受け取ることになる資本と将来受け取ることになる資本の価値に違いがあるからです。DCF法は5年に渡って事業計画を作成するものであり、そこで算定されるフリーキャッシュフローは予測値です。

そして、その予測値を現在の価値に変換するために用いられる割合が割引率であり、会社によってどれだけの割合になるのかは変わります。しかし、加重平均資本コストはあくまで割引率の一種であり、会社の内情によっては別の割引率が使われるケースもあります。

そのため、実際にDCF法を行う際は専門家と相談して理想的な割引率を用いるようにしましょう。

DCF法による企業価値算定の計算式

DCF法では、フリーキャッシュフローと割引率(加重平均資本コスト)を用いて企業の価値を算定します。フリーキャッシュフローと割引率の求め方は難しいのですが、それぞれを求めてしまえばあとは簡単な計算式を用いるだけで企業価値を算定できます。

まず、会社としての成長が横ばいでフリーキャッシュフローが一定となっている場合は、以下の計算式で企業価値を求めます。

フリーキャッシュフロー÷割引率

これに対して会社が将来成長していくと予想される場合は、以下の計算式で求めます。

フリーキャッシュフロー÷(割引率-フリーキャッシュフローの成長率)

 

DCF法における無形資産

無形資産とはその名のとおり形のない資産であり、一般的にはのれんやブランドなどが該当します。DCF法では、無形資産を基本的に収益に影響を及ぼす要素として考え、収益性に反映させます

例えば、ブランドはそれ自体が顧客の購買意欲を高める因子となり得るものです。高級ブランドであれば、そのブランドを冠しているだけで人気を集めます。その意味では、ブランドのような無形資産はその会社の収益性を示す重要な要素であり、その価値を踏まえて将来の収益性を設定するのは当然だといえるでしょう。

無形資産の評価は慎重に行う必要がある

のれんやブランドなどの無形資産は、M&Aを行った場合に価値が変動してしまう可能性があります。特にのれんは見方を誤ると大幅に価値が下がることがあります。そのため、DCF法を行う際は過度に無形資産を高く評価することは避け、さまざまなリスクを想定しながら慎重に評価していく必要があります。

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DCF法における事業計画の重要性

さきほどもお伝えしましたが、DCF法は綿密な事業計画を作成することがとても重要な手法です。DCF法を用いる際には会社の5年分の事業計画が必要となり、それぞれの事業年度ごとにフリーキャッシュフローを書き込んでいく必要があります。

さまざまな要素を含めて作成する必要がある

DCF法の結果をより正確なものにするためには、事業計画の精度と信頼性が非常に大切です。会社の事業の将来性や市場での動向、同業他社との競争の状況などの会社が置かれている経営環境、今後行う予定の設備投資などさまざまな要素を含めたうえで事業計画を作成する必要があります。

また、M&Aを行う場合であればシナジー効果などの要素も追加して作成しなくてはなりません。

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M&Aの交渉におけるDCF法

M&Aにはバリュエーションと呼ばれるプロセスがあります。バリュエーションとは企業価値の算定であり、M&Aの買収価格あるいは売却価格を決定する重要なプロセスです。バリュエーションではDCF法に限らずさまざまな手法を使っていくことになり、適切な手法は会社の規模や形態で変わります。

例えば、DCF法は企業価値の算定において最も使われるメジャーな手法ではありますが、どちらかというと資産が少ない反面、将来性が期待できるような会社で使われることが多い傾向にあります。対して資産が大きく、設備が充実している会社ではコストアプローチ(時価純資産法)が使われる傾向が強いです。

このように、会社の企業価値を正確に算定するためにはまず手法の採択から厳密に行っていかなければいけません。

企業価値の算定を適切に実施するには

企業価値算定の手法はDCF法を含め、いずれも会計や数学の理論が使われます。中には、知識を持っていなければわからない難しい理論や計算方法もあります。そのためバリュエーション、すなわち企業価値の算定を行う際は専門家に依頼する必要があります。

M&Aの支援を依頼する専門家はM&A仲介会社や経営コンサルティング会社があり、最近では税理士事務所や会計士事務所、弁護士事務所などでもバリュエーションを含めたM&Aの支援を行ってくれることがあります。

また、税理士事務所や会計士事務所などでは直接バリュエーションを行ってくれなくとも、M&A案件に携わる中で形成した独自のネットワークを持っているため、バリュエーションに適した専門家を紹介してくれることもあります。

しかし、これだけ多くの専門家がいるとどこに依頼すれば良いか迷ってしまいますが、企業価値算定を含むM&Aをお考えの場合はぜひM&A総合研究所へご相談ください。M&A総合研究所には知識と経験が豊富なアドバイザーが多数在籍しており、これまで培ったノウハウを活かしてM&Aをフルサポートいたします。

また、M&Aはときに1年以上かかることもありますが、M&A総合研究所ではスピーディーなサポートを実践しており、平均3ヶ月という期間で成約を実現させます。ご相談は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

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DCF法以外の企業価値の算定の手法

DCF法のようなインカムアプローチ以外にも企業価値を算定する手法はあり、代表的なものにはコストアプローチとマーケットアプローチがあります。それぞれDCF法と同様にメリットとデメリットがあり、通常は単独で使われず、複数の手法を組み合わせて算定するのが一般的です。

それでは、コストアプローチとマーケットアプローチの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

コストアプローチ

コストアプローチは、対象となる会社が所有している資産を再構築すると想定し、その際にかかるコストをベースに企業価値を算定する手法です。コストアプローチに類するものとしては、簿価純資産法や時価純資産法が挙げられます。

まず簿価純資産法は、貸借対照表に記載されている純資産帳簿価額をベースにして企業価値を算定するという手法です。次に時価純資産法は、会社の資産の時価から負債を控除して企業価値を算定するという手法です。

コストアプローチのメリット

コストアプローチは算定のプロセスが簡単であることがメリットです。簿価純資産法にせよ時価純資産法にせよ、すでに価格が出ているものをベースにしますので、スピーディーに企業価値を算定できます。

コストアプローチのデメリット

コストアプローチで算定された価値は「清算価値」と呼ばれているように、基本的に会社の存続を前提として算定できないことがデメリットです。つまり、会社が存続して成長するという将来性や会社が所有している資産の含み益などといった要素を企業価値に算定できないというわけです。

くわえて、簿価純資産法のような貸借対照表をベースにした手法だと、会計上の数字と実際の数字にギャップが発生することがあり、その会社の資産を実際的な価値で評価することは難しくなります。そのため、コストアプローチでは正確な企業価値は算定しにくく、単独で使用されることはほとんどありません。

このような特徴から、コストアプローチが使用されるのは会社の継続が想定されていない場面、すなわち会社の解散における清算などで使われることが多い傾向にあります。

マーケットアプローチ

マーケットアプローチは、対象となる会社と同じような会社や類似したM&Aなどの取引、業界の傾向などと比較して企業価値を算定するという手法です。マーケットアプローチに類される手法として代表的ものに、類似会社比較法(類似企業比較法)や市場株価法が挙げられます。

まず類似会社比較法は、対象となる会社と規模や事業内容などが似ている上場会社を選定し、その会社の株価や財務指標と比較して株価、そして企業価値を算定する手法です。次に市場株価法は、対象となる会社の株式の市場価値や過去に行った取引の価格を基準に企業価値を算定していく手法です。
 

マーケットアプローチのメリット

マーケットアプローチは、他の会社の実情や市場での価値などを参照にして行う手法であるため、客観性を担保できることが大きなメリットだといえます。この点は、主観が入り込みやすいDCF法のようなインカムアプローチとは対照的です。

マーケットアプローチのデメリット

マーケットアプローチで比較する会社の選定を主観で決めてしまうと、客観的に価値を算定することが難しくなります。また、類似している企業が存在していない場合もあり、比較対象が見つからなければマーケットアプローチは成立しません

※関連記事
コストアプローチ
マーケットアプローチ

まとめ

DCF法は企業価値の算定の中で最もメジャーな手法なのですが、実務では専門的な知識が必要なため専門家に依頼して行うことが望ましいです。また、DCF法はあくまで企業価値の算定の手法の一つに過ぎず、ほかにもさまざまな手法があります。

専門家に依頼することで会社にとって最も適した手法を採択してくれますし、M&Aであれば企業価値算定以外においてもサポートを受けることができます。特に会社を売却したい場合はできるだけ高く売れるよう尽力してくれますので、専門家の力を借りることは必須だといえます。

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