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2019年12月12日更新
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M&AとIPOのメリット・デメリットとは?EXIT戦略における違いを比較します

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&AもIPOも起業家にとっては、EXIT戦略の一つであり経営戦略となります。日本でもM&Aによるエグジットが増えてくる中、それぞれのメリット・デメリットをしっかり把握した上で、どちらを経営戦略として目指すのかを決めることが重要です。M&AとIPOの違いやメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

目次
  1. M&AとIPO
  2. M&AとIPOの違い
  3. 経営戦略におけるM&AとIPO
  4. M&AとIPOのメリット・デメリット
  5. アメリカではIPOよりM&Aが主流
  6. M&AとIPOの比較!ベンチャー企業のEXIT戦略
  7. M&AとIPOにおける注意点
  8. まとめ

M&AとIPO

一昔前までは、起業する人の大半はIPOによるエグジットを目指していました。
近年はその流れが変わり、M&Aをエグジットの手段として捉える経営者も増え始めています。
IPOとM&Aは似ている様で、本来は全く異なる手法です。
会社を経営する以上、両者の違いを知っておいて損はありません。
この記事では、M&AとIPOの違いやメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

M&Aの定義について再度確認したい場合は「M&Aとは?M&Aの意味をわかりやすく解説!」の記事をご参照ください。

M&AとIPOの違い

まず最初にM&AとIPOの違いを、「経営者」「株主」「従業員」「取引先」の各視点から解説します。

⑴経営者にとってのM&AとIPOの違い

経営者にとって、M&AとIPOには大きな違いがあります。
経営者にとってM&Aとは、会社や事業を売買する手法であり、売り手として行なった場合は経営権を買い手側に承継します。
M&Aを実行すると、経営者としての地位を失うか、経営権はあっても子会社として親会社の意向に沿う事となります。
一方でIPOとは、株式公開により広く一般投資家から資金を調達する手法です。
経営権は引き続き維持しますが、自身や経営者のみならず、一般投資家や社会全体に対して責任を負うこととなります。
昨今はM&Aを経営戦略に取り入れる会社が増えており、会社の成長や経営状態の改善、事業承継を目的としてM&Aを行うケースが多くなってます。
ただ、M&Aは成功率が決して高いものではないため、実際に行う際にはM&Aの専門家の力を借りる必要があります。
そんな時はM&A総合研究所が力をお貸しします。
M&A総合研究所は全国のM&A案件の取り扱いをしており、中小企業のM&Aも実現させる仲介会社です。 規模の小さい企業がM&Aを実施することが考えられますが、そのような案件にも対応しています。

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⑵株主にとってのM&AとIPOの違い

IPOでは株式を確実に売却できる保証が無い一方で、M&Aではほぼ確実に保有株式を売却できます。
確実にキャピタルゲインを得られる点で、株主にとってはM&Aの方が好まれる傾向があります。

⑶従業員にとってのM&AとIPOの違い

M&Aでは経営権が移転する為、従業員にとっては働く環境が変わることとなります。
一般的には待遇は維持されるものの、場合によっては待遇が悪化する恐れがあります。
経済的なメリットはほぼなく、M&A後にモチベーション低下や離職を余儀なくされる可能性もあります。
一方でIPOは、従業員にポジティブな効果をもたらす傾向があります。
資金調達力や信用力の強化により、活躍の場が広がる可能性があります。
ストックオプションを事前に保有していた場合には、多額のキャピタルゲインも得られます。

⑷取引先にとってのM&AとIPOの違い

取引先にとっては、M&AよりIPOの方が受け入れられる可能性が高いです。
M&Aでは経営権が移転する為、取引先にとっては取引内容が変更するリスクがあります。
経営権移転により当分は不安定な状態が続くため、M&Aの当事者は取引先に契約を打ち切られる可能性があります。
一方で取引相手のIPOは、自社にとってもメリットが大きいです。
相対的に取引相手のブランド力も高まる為、IPOにより契約を打ち切られることはまずあり得ません。
※関連記事
イグジットとは?イグジットの種類とメリット・デメリット

経営戦略におけるM&AとIPO

この項では、経営戦略におけるM&AとIPOの位置付けを解説します。

⑴経営戦略におけるM&Aの活用

M&Aを経営戦略に活用する場合、売り手か買い手かで活用方法が異なります。
売り手の場合は、主力事業への集中を目的としてM&Aを実行するケースが多いです。
業績不振の企業が、「選択と集中」を重視した経営戦略遂行の為にM&Aを活用します。
上記に加えて、後継者不足の中小企業が、事業承継を目的にM&Aを実行する事例も増えてきました。
一方で買い手は、事業拡大等の経営戦略を遂行する目的で、M&Aを活用します。
海外進出等を図る上で、M&Aは効率的なツールとなります。
ただ、日本のM&A市場は業界によっては売り手市場になっていることもあり、理想的な売り手が見つからないこともあります。
その際にはM&A総合研究所のM&Aプラットフォームがおすすめです。
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⑵経営戦略におけるIPOの活用

経営戦略としてのIPOは、主に下記の目的で活用されます。

  • 資金調達力の強化
  • 企業ブランド力の向上
  • 知名度の向上

つまりIPOは、「事業規模のさらなる拡大」という経営戦略を達成する為に実行されます。
自力で会社を経営する場合、成長には限度があります。
IPOにより知名度や資金調達力などを強化する事で、自力では成し遂げられない成長を実現可能です。
M&Aも成長目的で実行されるケースはあるものの、IPOほどの効果は見込めません。
※関連記事
M&A戦略の目的とは?M&A戦略の事例や策定方法、注意点をご紹介

M&AとIPOのメリット・デメリット

この項では、M&AとIPOのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

⑴M&Aのメリット・デメリット

M&Aにより売り手側は、主に下記のメリットを得られます。

  • 事業承継問題の解決
  • 主力事業への集中(経営再建)
  • 個人保証からの解放
  • 創業者利潤の獲得
  • 廃業コストの削減

一方で買い手側には、「スピーディーに経営戦略を遂行できる」メリットがあります。
事業規模拡大にしろ多角化にしろ、自社のみで実行するよりも迅速に決行可能です。
一方でM&Aには、従業員への負荷増加(売り手側)や簿外債務・不要資産の引き継ぎ(買い手側)等のデメリットがあります。
売り手経営者は従業員のケア、買い手側経営者はデューデリジェンスの実行を十分心がける必要があります。

⑵IPOのメリット・デメリット

IPOのメリットには、様々なものがあります。
広く株主を募集できる為、資金力や知名度向上のメリットが得られます。・
資金力や知名度向上により、新規顧客が増加し、販路が拡大します。
資金力や知名度を活かし、優秀な人材の雇用や大規模な事業投資も実行できる様になります。
上記の副次的なメリットにより、これまで以上に事業を拡大できます。
事業を継続する上でIPOには魅力的なメリットが多い一方で、避けて通れないデメリットもあります。
まず第一に、IPOの準備に多大な手間や費用がかかるデメリットがあります。
取引関係の見直しや資料作成等膨大な手続きに加え、数年間にわたり多額の費用負担が発生します。
めでたくIPO出来たとしても、上場維持の為には毎年多額のコストがかかります。
費用や手間の負担に加えて、経営上のデメリットも考慮しなくてはいけません。
IPOにより幅広く投資家を募る結果、経営者の支配権が希薄化します。
未上場企業とは違い、経営者よりも株主を重視した経営が求められます。
IPO後は誰でも株式を購入できる様になる為、敵対的買収のリスクが発生します。
投資ファンドや競合相手から、ある日突然敵対的買収を仕掛けられ、会社を乗っ取られる恐れがあります。
以上の通り、IPOにも多種多様なデメリットが存在します。
※関連記事
M&Aのメリットとは?買い手・売り手のメリットやM&A戦略策定のメリットをご紹介

アメリカではIPOよりM&Aが主流

この項では、アメリカのエグジット戦略について見ていきます。
日本では起業家の多くがIPOによるエグジットを目指す一方で、アメリカではM&Aの方が圧倒的に主流となっています。
その背景には、ベンチャー企業を取り巻く環境のアメリカと日本における違いがあります。
ご存知の通り日本では、IPOによるエグジットが依然多いです。
M&Aをそもそも選択肢に入れていない、もしくは「身売り」等のマイナスイメージを持つ経営者が多いです。
経営者のみならずVC等の投資ファンドでも、基本的にIPOによるエグジットを前提としています。
一方でアメリカでは、大企業がベンチャー企業を買収し、創業者利潤を得た経営者が再び起業、またはVCを設立する事が当たり前になっています。
アメリカではベンチャー企業経営者が、確実かつ迅速にエグジットする手段としてM&Aを認識しています。
大企業や投資ファンド側でも、M&Aによるエグジットを支援する環境を整えています。
以上の理由から、アメリカではIPOよりM&Aによるエグジットが主流となっています。
※関連記事
M&A件数の推移とは?国内、海外のM&A件数の推移を解説

M&AとIPOの比較!ベンチャー企業のEXIT戦略

ベンチャー企業にとって、M&AとIPOどちらの方が良いのでしょうか?
結論から言うと、M&AとIPOはそれぞれ一長一短であり、一概にどちらが良いとは言えません。
今回は双方が優れている点を紹介するので、エグジット戦略を考える際の参考にしてください。

⑴M&AがIPOと比較して優れている点

M&AがIPOと比較して優れている点は、「短時間かつ高確率でEXITまで到達できる点」です。
IPOする為には、資本金や利益額に関する厳格な条件をクリアしなくてはいけません。
一方でM&Aには条件が一切ない為、買い手さえ見つかればEXIT可能です。
IPOと比べて短時間でEXIT出来る点に加えて、EXIT出来る可能性も高いです。
経営する期間が長いほど、市場やニーズの変化によりEXIT出来なくなるリスクが高まります。
基本的にIPOまでには十数年かかる為、そもそもEXITまで到達することは極めて難しいです。
M&Aの方が短時間で実施できる為、EXIT出来る可能性も比較的高いです。

⑵IPOがM&Aと比較して優れている点

IPOをM&Aと比較した場合、経営権を維持した状態で更なる成長を目指せる点が優れています。
M&Aでは経営権を失いますが、IPOでは引き続き経営権を維持可能です。
加えて資金調達力や知名度が向上する為、これまで以上の成長を自身の力で目指せます。
IPOの時点で株価が急激に上昇する為、自身の資産が倍増するメリットもあります。
経営者として事業に思い入れがある場合は、IPOの方がオススメです。
※関連記事
ベンチャーのM&A【M&A成功マニュアル】

M&AとIPOにおける注意点

最後に、M&AとIPOの注意点をそれぞれご説明します。

⑴M&Aの注意点

M&Aを実行する際は、情報の秘密保持が注意点となります。
M&Aの実行時、買い手企業やM&Aアドバイザリーに対して自社の機密情報も開示しなくてはいけません。
仮に情報が漏洩した場合、M&Aの実行どころか経営の存続自体が危うくなります。
情報漏洩を防ぐ為にも、買い手やM&Aアドバイザリーに情報開示する前に、必ず「秘密保持契約」を締結しましょう。
情報漏洩に加えて、従業員の処遇も注意点になります。
M&Aでは経営主体や職場環境等あらゆる要素が変わる為、従業員にとってストレスとなる可能性があります。
引き続き従業員がストレスなく働ける様に、あらかじめ従業員の不安要素を取り除く事が重要です。

⑵IPOの注意点

IPOの注意点は、前後で経営の仕方が変わる点です。
本来会社経営では、短期的な数字ではなく中長期的な利益を目指す必要があります。
IPOにより外部から株主が参画する事で、短期的な利益を要求される様になります。
外部から資金調達している以上、株主の移行は無視できません。
IPOにより株式市場に上場した後は、有価証券報告書等により企業情報を外部に開示する必要があります。
経営状態が悪化した事を外部に知られたくない場合も、情報の開示が義務化されます。
他にもインサイダー取引の適用等、未上場の頃とは様々な点で異なります。
IPOにより経営の自由度が低下することは、事前に注意点として把握しましょう。
※関連記事
M&Aの注意点 (売り手編)

まとめ

M&AもIPOも起業家にとっては、エグジットの手段として捉える経営戦略となります。
最近では、アメリカのように日本でもM&Aによるエグジットが増えてきました。
それぞれのメリット・デメリットをしっかり把握した上で、どちらを経営戦略として目指すのかを決めることが重要です。

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