2020年3月15日更新会社・事業を売る

M&Aの税務

M&Aでは金銭の授受があるため、そこに必ず税務が生じます。またM&Aでは譲受対象が株式、事業、資産、権利など様々であり、それぞれにおいて税務は違います。さらに個人、法人でも税務は変わるため厄介です。M&Aの税務を細分して説明します。

目次
  1. M&Aの税務
  2. 株式譲渡によるM&Aの税務
  3. 事業譲渡によるM&Aの税務
  4. 組織再編によるM&Aの税務(組織再編税制)
  5. まとめ
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M&Aの税務

ここ数年、日本におけるM&Aの件数が日増しに増加しています。2019(令和元)年では、M&A成立件数が初めて4,000件を超え、4,088件となりました。このM&A成立件数は、公表されている上場企業のものを集計した結果です。

ここに、公表されていない非上場企業の行うM&Aを加味すると、もっと膨大なM&A件数となるでしょう。この背景には、近年における市場変化の速さと激しさが要因として考えられます。従来であれば、独力で地道にスケールアップを図る経営手法が一般的でした。

しかし、それでは市場の変化に対応できなくなりつつあるのが現状です。例えば、国内市場の縮小やプロダクトライフサイクルの短縮化などに対して、スピードと効率性を重視した経営が欠かせなくなってきています。

したがって、自社の力のみでは、それら市場の移り変わりについていくのが困難な状況となり、それを解決する手段としてM&Aが活用されているのです。ただし、M&Aは専門知識を必要とし、法律や会計、ITなど多角的な知見が求められます。

その中でも特に、税務はM&Aにとって不可欠です。M&Aを実行すれば、必ず税金が発生します。M&Aで生じる税金を減らすためには、節税対策を施す必要があります。M&Aと税務は切り離せない関係です。そして、用いるM&Aの手法によって、必要となる税務知識は異なります。

つまり、M&Aで必要となる税務知識は、非常に多岐に渡るのです。本記事では、それらM&Aの手法ごとに分け、それぞれの税務について解説します。

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株式譲渡によるM&Aの税務

まず初めに、株式譲渡によるM&Aにおける税務について説明します。中小企業のM&Aでは、株式譲渡によって会社を売却するケースが大半です。中小企業経営者としては、最もおさえておくべき税務知識と言えるかもしれません。

①株式譲渡によるM&Aとは

株式譲渡とは、経営者が保有する自社株を第三者に売却する形で行うM&Aのことです。株式譲渡の特徴としては、手続きの簡便さがあります。他のM&A手法と比べた時、例えば特別決議などの面倒な手続きが要りません。

株式譲渡では、買い手側の企業、または個人は、株式の対価として現金を支払います。株式会社は、持ち株数に応じて行使可能な権利が異なります。経営権を行使するためには、最低でも3分の2以上の自社株保有が必須です。

3分の2以上を保有していれば、全ての特別決議を単独で遂行できます。したがって、M&Aでは、3分の2以上の株式譲渡が基本となります。ただし、中小企業のM&Aで株式譲渡をする時は会社を売却する前提ですから、ほとんどの場合で全株式を譲渡するのが一般的です。

②株式譲渡に関する税務

株式譲渡によるM&Aでは、買い手側に株式が交付されます。その対価として、売り手側は現金を獲得します。したがって、売り手に対し、株式市場での株取引と同様に、株式の売却益(キャピタル・ゲイン)に対して課税がなされます。

ただし、株式を売却するのが個人か法人かによって、税務上の考え方は異なります。個人と法人、それぞれの税務の違いを見てみましょう。

個人によるM&Aの税務

株式譲渡で個人が株式を譲渡した場合、キャピタルゲインは譲渡所得と見なされます。そして、このケースでは株式市場での株取引と同様に、申告分離課税が認められています。総合課税とならない分、課税額は低くなりますが、税務としては、総合課税とは別の手続きを行う必要があります。

法人によるM&Aの税務

株式譲渡で法人が株式を譲渡した場合、そのキャピタルゲインは会社が得た利益だと見なされます。つまり、通常の事業で得た収益と同様に、法人税が課税されます。個人の場合とは違って、他の所得と合算した上で、税務を考える必要があります。

③株式譲渡で生じる税金

M&Aで株式譲渡を実行した時の、売り手に生じる税金について考えてみましょう。上述したように、売り手が個人か法人かで税務が変わりますので、ここでも、個人と法人に分けて、税金の内容を説明します。

個人によるM&Aの税金

個人の場合、株式の譲渡所得は総合課税ではなく分離課税ですから、その税率は一律で決まっています。2020(令和2)年3月現在の税率は20.315%です。その内訳は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%(2037(令和19)年までの時限措置)となっています。

譲渡所得は、M&Aで得た売却金額から、株式の取得費やM&Aに要した費用を差し引いて算出します。会社の資本金にした金額だけでなく、会社設立時の株式発行手数料や、M&Aアドバイザリーに支払った費用を差し引くことができるのです。

しかしながら、中小企業において創業者から引き継いだ経営者の場合などにおいて、明確な取得費を算出できないケースがあります。その場合は、株式売却代金の5%を概算取得費として代用可能です。以上をまとめると、下記の計算式になります。

  • 税額=(譲渡所得=株式売却金額−株式取得費−各種手数料)×20.315%

法人によるM&Aの税金

法人がM&Aで株式譲渡した場合、獲得した譲渡益は法人税の課税対象となります。法人税の場合、その会社の状況によって税率は以下のように違います。

資本金額区分 所得金額区分 法人税率
資本金額1億円以下の法人 所得金額800万円以下の部分 15%
      〃 所得金額800万円超の部分 23.2%
資本金1億円超の法人 (区分なし) 23.2%
自社の決算状況から鑑み、上記の表に沿って各社の税額が決まります。また、法人税が課税される場合は、合わせて法人住民税、事業税、地方法人税も別途、課税されます。逆に、他の事業で赤字があり損益通算した結果、所得額が0円以下の場合は、法人税は課税されません。

④株式譲渡の節税対策

株式譲渡を用いたM&Aで個人が株式売却を行う場合、節税対策が可能なケースがあります。それには、役員退職金制度を活用します。役員退職金とは、経営陣が退職する際に支払われる退職金です。株式を売却した経営者は、M&A成立後、代表を辞めることになります。

そこで、売り手側に依頼し、株式売却費の一部を役員退職金として支払ってもらいます。その理由は、ある一定金額の範囲内においては、退職金に対する税率の方が、譲渡所得への税率よりも低いからです。

一定金額の計算については、個人によってケースバイケースであるため、当人の状況に応じた細かい計算が必要になります。これには、税務に対する長けた知識がないと対応できないでしょう。その場合、頼りになるのはM&A仲介会社の存在です。

M&Aを実施するのであればM&A仲介会社の存在は不可欠ですが、株式譲渡の節税対策も含めた売り手側への交渉なども依頼するには、実績あるM&A仲介会社の起用が一番です。その点、M&A総合研究所であれば申し分ありません。

M&A総合研究所は全国の中小企業に向けて、M&Aに豊富な知識と経験を持つ会計士が、徹底的にサポートします。業界最安値水準の完全成功報酬制ですから、M&Aが成約するまで一切、費用は発生しません。どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

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事業譲渡によるM&Aの税務

次に、事業譲渡によるM&Aの税務を説明します。中小企業のM&Aでは、あまり用いられてはいませんが、事業譲渡は、株式譲渡とはまた手法も違うため、その税務も異なります。違いを比べながら、税務内容を確認してみましょう。

①事業譲渡によるM&Aとは

事業譲渡とは、自社内の事業の一部または全部を第三者に売却するM&Aです。事業そのものだけではなく、それに付随する資産や権利なども合わせて授受されますが、売り手、買い手それぞれが、どの資産や権利を譲渡・譲受するのか協議し、選択することができます。

授受される内容の合意後、買い手側は対価として現金を支払います。株式を用いないM&A手法ですから、個人事業主の場合でも活用可能なM&A手法です。事業譲渡のポイントは、会社全体を丸ごと売却しない点につきます。

売り手側視点で考えると、多角的経営をやめて主力事業に注力したい時などに、他の事業の売却を目指します。あるいは、とにかく会社組織だけは手放さずに手元に残したい時などは、全部の事業を売却しても会社は残す目的で行うのが事業譲渡です。

一方、買い手側としては、簿外債務や偶発債務などを除外し、売り手の会社から本当に欲しい事業や資産だけを取得できるメリットがあります。ただし、事業譲渡を実施する場合、他の手法と比べて、売り手側の手続きが非常に複雑です。

例えば、まず、事業譲渡実施を進めるために、株主総会での特別決議が必須となります。また、債権者保護手続きも必要です。これらは一例であり、他にもプロセスが非常に面倒であるため、特に理由がなければ、中小企業のM&Aでは株式譲渡が用いられます。

なお、事業譲渡を行う売り手側には、法律によって20年の競業避止義務が発生します。競業避止義務とは、事業譲渡で売却したものと同一の事業を、本店がある地域および隣接する市町村区域では、20年間これを行ってはならないという規定です。

買い手側がM&Aによって取得した事業が、確実に利益を得られるように配慮する目的で定められています。

②事業譲渡に関する税務の基本

M&Aで事業譲渡を実施する場合、それは法人同士の売買取引となります。税務上は、事業譲渡によって売り手側は利益を手に入れたと見なされ法人税が課税されます。また、買い手側には購入する資産などに対して消費税の納付義務が生じます。

その他にも、売り手側には法人税と共に事業税、地方法人税、法人住民税が課税されます。また、譲渡対象に不動産や公租公課が含まれている場合は、買い手側に不動産取得税や登録免許税、償却資産税や固定資産税、都市計画税などの納付が必要です。

それらの中から、法人税と消費税について、それぞれの内容を見てみましょう。

法人税

事業譲渡で法人税の課税対象となるのは、売却価額についてではありません。売却価額が譲渡資産の簿価を上回った金額分についてです。したがって、仮に売却価額が譲渡資産の簿価を下回った場合は、課税されません。また、下回った金額分は、確定申告時に課税所得全体から差し引けます。

消費税

事業譲渡の買い手側の税務において注意が必要なのは、消費税には課税資産と非課税資産があることです。M&Aによって得た、売却代金の全てに課税されるわけではありません。課税資産と非課税資産については、以下のように定められています。

  • 課税資産:土地以外の有形固定資産、棚卸資産、のれん代(営業権)、無形固定資産
  • 非課税資産:土地、有価証券、売掛債権

③事業譲渡で生じる課税

事業譲渡における法人税と消費税の基本内容がわかったところで、税務となる具体的な税額の割り出し方について、確認しておきましょう。

法人税

事業譲渡では、譲渡価額ではなく譲渡益に対して法人税が課税されます。法人税は一律ではありませんので、詳細は株式譲渡の項で掲示した表をご参照ください。法人税額を割り出す計算式は、以下のとおりです。

  • 法人税額=(譲渡益=売却金額−譲渡資産簿価)×法人税率

また、法人税の課税を受ける時は、必ず事業税、地方法人税、法人住民税も課税を受けます。これらの課税率と法人税率を合わせたものが実効税率です。企業としては、その実効税率をおさえておいた方が税務上、賢明でしょう。

2020(令和2)年3月現在の実効税率は、約30~35%とされています。

消費税

事業譲渡で買い手が支払う消費税は、前述のとおり課税資産のみが対象です。下記の計算式で、支払うべき消費税額を算出できます。

  • 消費税額=(課税資産=売却金額−非課税資産額)×消費税率

なお、事業譲渡における消費税の支払いと税務署への納付は、日常における商品の購入と同様です。買い手側は事業譲渡代金と消費税分を合わせて、売り手に支払います。そして、売り手が後日、預かった消費税を税務署に納付します。

買い手側として念を入れるという意味では、売り手側からの消費税額の請求書を鵜呑みにせず、独自に支払うべき消費税額を算出し、把握しておくに越したことはありません。

④税務上の注意点

M&Aで事業譲渡を実施する際は、税務上、注意すべき点があります。中でも特に注意が必要な、のれん代と棚卸資産に関して、その詳細を掲示します。

のれん代

M&Aの税務を考える上で、のれん代は無視できません。のれん代とは、端的に言えば、M&Aの売却価格のうち、純資産額を上回る部分です。つまり、まさに法人税の課税該当額になります。また、のれん代は、消費税が課される資産です。

したがって、のれん代が大きいほど、法人税、消費税共に税額が増えることになります。事業譲渡によるM&Aでは、のれん代の金額に注意しておきましょう。買い手の場合、のれん代を意識するなら売り手の選び方がポイントになります。

理想的な条件で売り手を選びたい際には、M&A総合研究所のM&Aプラットフォームを活用しましょう。M&A総合研究所のM&Aプラットフォームは日本最大規模であり、全国から豊富なM&A案件が集まっています。

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棚卸資産の変動

棚卸資産とは、商品、製品、原材料、仕掛品などの在庫のことです。事業譲渡実施時の対象に棚卸資産が含まれている場合、消費税課税資産として消費税額を算出する必要があります。この時、M&Aの契約日とクロージングの日にちが異なる場合、棚卸資産の扱いで問題が生じます。

クロージングとは、M&Aによって譲渡される事業や資産などの権利を正式に移管する手続きのことです。棚卸資産の場合、その数値は日々、流動します。つまり、M&Aの契約日時点で棚卸資産の数値を確定することができません

そこで、事業譲渡において棚卸資産がその対象になっている場合、税務として以下のいずれかの対処が望まれます。

  • M&Aの契約日以前に特例として棚卸資産のみクロージングを行い価額を確定させておく
  • M&Aの契約日と同日に並行して棚卸資産のクロージングを行い、確定させた価額を記載して契約締結する
  • M&Aの契約内容に、棚卸資産の価格調整条項を設け、後日のクロージング日に価額が確定することを認める

事業譲渡における税務として、棚卸資産の消費税算定は欠かせません。棚卸資産の変動性を鑑み、対処することが必要です。

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事業譲渡とは?意味や方法、M&Aにおける活用​を解説
事業譲渡で発生するのれん

組織再編によるM&Aの税務(組織再編税制)

最後に、組織再編を行うM&Aでの税務をについて説明します。組織再編行為となるM&Aは、株式譲渡、事業譲渡とは、また違ったM&A手法であるため、その税務も特徴的なものがあります。

①組織再編によるM&Aとは

M&Aでの組織再編行為とは、現在の会社組織について、枠組みを変更し編成し直すことを目的とするM&Aを意味します。子会社を設立して会社を複数化したり、複数の会社を統合したりすることなどですが、具体的に該当するのは、以下の4つのM&Aです。

  • 会社分割
  • 合併
  • 株式交換
  • 株式移転
組織再編目的のM&Aでは、他のM&A手法とは税務の考え方が大きく異なります。

②組織再編税制に関する税務

M&Aでの組織再編行為は、通常のM&Aとは線引きされています。一般的なM&Aを別の言い方で例えると、事業資産などの売買取引です。一方、組織再編M&Aは、組織の統合や分裂、再編成を行うことを、純粋な目的としています。

そこで、会社法では組織再編行為と見なされるM&Aについては、課税を免除する税制を敷くこととなりました。これを組織再編税制と言います。ただし、節税効果を狙って、通常のM&Aを組織再編M&Aに偽装することがないように、組織再編行為と見なされるための要件が規定されました。

この要件は、総称として適格要件と呼ばれています。そして、この適格要件を満たした組織再編行為を適格組織再編と言い、適格要件を満たしていない場合には非適格組織再編と呼んで区別します。

適格組織再編と見なされるM&Aでは、課税は繰り延べされ実質的には免除となるため、税務は発生しません。非適格組織再編となるM&Aでは、一般的なM&Aと変わらない扱いですから、税務としては事実上、事業譲渡とほぼ同じ内容となります。

③組織再編の適格要件

組織再編目的のM&Aが適格組織再編と認められるには、適格要件を満たすことが必須です。その適格要件については、組織再編を主体的に行う会社と他の会社との関係性の違いによって、3タイプに種別されています。その分類は、以下のとおりです。

  1. 完全支配関係にあるグループ企業間のM&A
  2. 50%超の支配関係にあるグループ企業間のM&A
  3. 共同事業目的でグループ外企業と行うM&A
基本的に支配関係が薄れるほど、適格要件の項目が増える、つまり条件が厳しくなっていきます。3タイプそれぞれの適格要件について、概要を説明します。

完全支配関係にあるグループ企業間のM&A

完全支配関係とは、親会社側が子会社の全株式を持っている関係が該当します。完全支配関係にあるグループ企業間M&Aでの組織再編適格要件は下記の2つです。

  • 金銭等不交付要件
  • 継続保有要件

金銭不交付要件とは、株式交付以外の方法でM&Aの対価が支払われていないことです。継続保有要件とは、組織再編M&Aの実行後も、企業間の支配関係が同様に維持されていることを意味します。

50%超の支配関係にあるグループ企業間のM&A

50%超の支配関係とは、親会社が子会社株式を50%超~100%未満保有しているグループ関係です。この場合の組織再編M&Aでの適格要件は、完全支配関係のケースよりも、さらに2つ加わります。

  • 金銭等不交付要件
  • 継続保有要件
  • 事業移転要件
  • 事業継続要件
事業移転要件とは、組織再編が実施された会社において、従前からの従業員の約8割以上が、引き続き事業に従事することです。事業継続要件とは、組織再編が実施された会社において、従前からの事業が変わらずに継続して行われていることを指します。

共同事業目的でグループ外企業と行うM&A

支配関係のないグループ外企業との間のM&Aでも、共同事業が目的であるならば組織再編と認められます。その場合の適格要件は、前項までに述べた4要件に対し、さらに2要件が加わります。

  • 金銭等不交付要件
  • 継続保有要件
  • 事業移転要件
  • 事業継続要件
  • 事業関連性要件
  • 選択要件

事業関連性要件とは、組織再編を実施した会社双方において、行っている事業に関連性があることです。選択要件とは、「同等規模要件」または「双方経営参画要件」のどちらかを満たしていなければならないとされています。

同等規模要件とは、事業関連性要件の基準となる事業において、組織再編を実施する会社を比較した時、その事業の売上高、あるいは従業者数の双方の差が約5倍以内であることです。双方経営参画要件は、特定役員に関する要件になります。

合併法人の特定役員1名以上と、被合併法人の特定役員1名以上が、合併後の合併法人の特定役員になることです。特定役員とは、社長、副社長、代表取締役、代表執行役、専務取締役、常務取締役などの役員のことを意味します。

※関連記事
組織再編税制
適格組織再編とは?適格要件と適格組織再編の種類

まとめ

M&A手法によって、必要となる税務知識が異なります。それは税務上の考え方も異なるからです。実施するM&Aを決定する際には、M&Aの交渉途中や実施後に困ることがないよう、発生する税務のことも意識しておくとよいでしょう。本記事の要点は以下のとおりです。

・株式譲渡によるM&Aとは
 →経営者が保有する自社株式を第三者に売却するM&A

・株式譲渡で生じる課税
 →個人では所得税、法人では法人税が課される

・事業譲渡によるM&Aとは
 →自社内の事業や資産の一部または全部を第三者に売却するM&A

・事業譲渡で生じる課税
 →売り手側に法人税、買い手側に消費税が生じる

・組織再編によるM&Aとは
 →会社分割や合併、株式交換、株式移転を用いたM&A

・組織再編で生じる課税
 →適格組織再編の場合は非課税

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