2021年5月18日更新資金調達

不動産投資とは?リターンとリスク、メリットとデメリットを解説

不動産投資は、賃料収入や売却益を目的として行われます。安定した収入や節税効果があり人気の投資方法です。不動産投資を検討する際には、不動産投資セミナーなどを利用し、リスクも含めて不動産投資の理解を深めつつ、さまざまな視点から総合的に判断が大切です。

目次
  1. 不動産投資とは
  2. 不動産投資の目的
  3. 不動産投資のリターンとリスク
  4. 不動産投資の対象
  5. 不動産投資のメリットとデメリット
  6. 不動産投資のリスクと注意点
  7. 不動産投資の主な注意点
  8. 不動産投資セミナー
  9. まとめ

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不動産投資とは

不動産投資とは、マンションやアパート、戸建てなどの不動産を購入し、その不動産から収益を得るという投資方法です。例えば、建物を購入して貸し出し、家賃を得るなどの方法があります。

または、購入した建物を購入時の価格より高い価格で売却し、その差益(売却益)を得る方法もあります。いずれも、購入した不動産から何らかの収益を得る形となっています。

不動産投資にはこのようにいくつかの投資方法があり、物件を保有して大家となる投資方法、投資信託として不動産に投資をする方法などがあります。以下、このような不動産投資の特徴や種類について整理しておきましょう。

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不動産投資の目的

まず、不動産投資の目的は不動産から得られる利益です。利益が出る仕組みは2つあり、月々の賃料収入を狙ったものと不動産の値上がりを狙って売却するものです。それぞれについて詳しくご紹介します。

賃料収入

不動産を賃貸して得る収入のことを賃料収入といいます。不動産投資の中でも、賃料収入は比較的イメージしやすいでしょう。購入した建物を賃貸して家賃を得るなどのケースがあります。

また、このような賃料収入のことをインカムゲインといいます。インカムゲインとは、資産を保有することで安定的に受け取れる収入です。不動産投資の賃料収入も、不動産を保有することで安定的に得る収入となるので、インカムゲインに含まれます。

売却益

ある不動産を購入したのち、購入時の価格より高い価格で売却すると、その差益が収益となります。不動産を安く購入して高く売り、その差額分を得ます。不動産投資の目的の一つであり、こうした差益を売却益といいます。

このような差益は「キャピタルゲイン」と呼ばれます。キャピタルゲインは、保有する資産を売却することで得る差益のことです。不動産投資の売却益も、保有する不動産を売却して得る差益を意味するので、キャピタルゲインに含まれます。

不動産投資では賃料収入を狙うケースが多い?

不動産投資は、一般的には賃料収入を狙うケースが多いといえます。これは、賃料収入と売却益の違い、つまり、キャピタルゲインとインカムゲインの違いを考えるとわかりやすいです。

キャピタルゲインの場合

キャピタルゲインは、一回の売買で多くの利益を出しやすい点に特徴があります。資産の保有によって得るインカムゲインと異なり、資産そのものを売却するため、一度に多くの利益を得やすいというわけです。

ただし、不動産の場合は価値が下落しやすいため、一般的にはキャピタルゲインで利益を出しにくい傾向があります。例えば、建物であれば築年数の経過によって老朽化が進むほか、新築建物と比べて設備面でも劣るため、年月を経ると価値が下落しやすくなります。

そのため、不動産の売却によって差益を得ることは難しくなります。本当に売却で利益を出したいのであれば、それ相応の専門知識、市場動向も踏まえた売却タイミングの見極めなど、かなり高度な手腕が求められるのです。

インカムゲインの場合

一方で、賃料収入であれば、資産の保有によって得られるインカムゲインとして、安定的な収入が期待できます。例えば家賃収入の場合なら、ある程度の入居者の維持さえできれば、コツコツと収入を積み重ねることが可能です。

売却益を狙う場合のような専門知識やスキルまでは求められず、比較的低いリスクで収入を得られます。このような側面から、不動産投資では賃料収入を目的とするケースが多いといえるでしょう。

高度な投資方法になりますが、家賃収入と売却差益の両方を得ることも可能です。不動産の価格が下落している時期を狙って購入した場合、一定期間インカムゲインを受け取りつつ時期を見計ってキャピタルゲインを得る方法もあります。

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不動産投資のリターンとリスク

不動産投資は、ミドルリスク・ミドルリターンといわれる場合も多いです。ハイリターンとはいえなくても、ある程度の収益は期待できるため、ローリターンとはいえません。その意味でミドルリターンとなるわけです。

また、空室が多くなれば家賃収入が減るといったリスクはありますが、ハイリスクとまではいえないケースも多いです。ローリスクとまではいえなくてもハイリスクではないという意味でミドルリスクとなります。こうした側面も、不動産投資の特徴の一つです。

一方、リスクがあることは事実のため、もちろん注意は必要です。

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不動産投資の対象

不動産投資といっても、投資対象はマンションから戸建て住宅までさまざまです。ここからは不動産投資の対象についても整理しておきます。

ワンルームマンション

家賃収入を目的としたワンルームマンションの購入は、初心者でも始めやすい投資手法といえます。物件価格が低額から高額までと幅広い、物件の選択肢が多い、入居者も集まりやすいため、コツコツと家賃収入を積み重ねることが可能です。

またワンルームマンション投資の経験を積むことで、次の物件の購入における融資の契約をより良い条件で借りることも可能なため、中級者にもおすすめです。ただ、管理費や修繕積立金などの費用が発生するため、リターンが少ない場合もあります。

マンションやアパートを一棟購入する場合

マンションやアパートを一棟購入するという方法もあります。入居者が増えればそれだけ家賃収入を得ることができ、多くの収益を期待できます。ただし、新築はもちろん、中古の場合も、一棟購入にはある程度の資金が必要です。

一棟を管理するため、大家さんとして家賃収入に応じて、保守や修繕の積立・実施を調整可能です。また土地も含めて所有しているため資産価値が高いメリットがあります。

一般的には金融機関から融資を受ける形で購入するケースが多くなりますが、家賃収入が減少すれば融資の返済に支障をきたすおそれもあります。入居者の状況に大きく左右されるので、リスクはどうしても高くなります。

戸建て住宅

戸建て住宅に投資する方法もあります。中古物件であれば比較的安く購入できますが、新築物件の場合はどうしても価格が上がります。土地と建物を所有するため、資産価値を維持できるでしょう。

しかし戸建て住宅は木造が多く、経年劣化は進みやすいという点にも注意する必要があります。また、区分所有に比べて維持管理費用が比較的高くなる恐れや、需要が少ないため空室のリスクがあります。

不動産投資信託

不動産投資信託(J-REIT)は投資信託の一つで、不動産を運用する金融商品です。いつでも売買可能な商品で、投資家から集めた資金で不動産を購入し、購入した不動産の運用から得られた収益・売却益を投資家に分配します。

不動産投資信託は、1万円の少額投資が可能、現金化がしやすい、修繕費の発生や入居者からのクレーム対応がないというメリットがあります。投資資金の少ない投資家、不動産物件の選定が不安な投資家、確実な利回りを希望している方に向いています。

民泊

民泊の投資方法は、マンションや戸建てなどに海外旅行者を宿泊させて宿泊料を得る投資方法です。民泊は、相続などで空き物件を所有している方などに向いています。

空き家を利用した場合、簡単なリノベーションで始められ、物件の不動産価値を維持できるなどがメリットです。しかし、年間最大180日と営業日数が制限されているので注意が必要です。

駐車場

土地を駐車場にして利用料を得る投資手法もあります。月極駐車場とコインパーキングの貸出方法があります。

月極駐車場は駐車スペースを月単位で貸す方法です。利用者と一定期間の契約を交わすため、毎月安定した収入を見込めます。コインパーキングは駐車スペースを時間単位で貸す方法です。駐車場の投資は、相続などで土地を所有している方におすすめです。

駐車場や投資用物件など、不動産経営者の方には相続に不安をもたれている経営者の方も多いでしょう。相続対策の事業継承には高度な専門知識が必要になるため、専門家にサポートを依頼することをおすすめします。

M&A総合研究所では、M&Aに関する豊富な知識と経験を持つアドバイザーによる専任フルサポートを行っています。

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不動産投資のメリットとデメリット

次は、不動産投資のメリット・デメリットについてご説明します。

不動産投資のメリット

不動産投資のメリットは主に3つあります。

比較的安定した収入

不動産投資は比較的安定した収入が期待できます。建物の家賃収入であれば、一定の入居者さえ維持できれば、その分だけ安定した収入が確保できるのです。数ある投資手法の中でも、こうした安定性は不動産投資の大きなメリットです。

通常部屋を借りるときは年単位で借りることが多いため、長期的に安定した収入が得られます。また、賃料は大きく下がらないというメリットがあります。本業の収入減の補てんとしての活用法としてもおすすめです。

私的年金や死亡保険の代替として

定年後に定期的な収入がなくなった場合、家賃収入が私的年金の代わりになります。また投資不動産をローンで購入する場合、団体信用生命保険の加入が義務付けられています。

もしもローン返済中に死亡したり、高度障害になったりした場合、ローンの残高は保険から支払われるため、死亡保険の代替としても活用可能です。

所得税などの節税効果

不動産投資から得られた収入から、減価償却費・ローン金利・固定資産税・都市計画税などの不動産投資の維持に必要な経費が差し引かれます。そのため、所得税などの節税効果が得られるでしょう。

また、不動産投資の赤字は損益通算ができるため、所得税・住民税等の節税が可能です。

不動産投資のデメリット

投資にあたって不動産を購入する必要があるので、初期費用は高いです。特に融資を受けて購入する場合、当たり前ですが返済も視野に入れて投資を検討しなくてはなりません。当初見込んでいた家賃収入や売却益が得られなければ返済にも影響を及ぼします。

そのため、購入資金と収益のバランスを考えなくてはなりません。また、不動産投資で売却益を狙うことは一般的にはハードルが高いといえます。

年数の経過によって不動産の資産価値が下がること、さらには市場動向なども踏まえ、売却のタイミングを見極める必要があるからです。こうした点もデメリットとしておさえ、十分に検討する必要があります。

不動産投資のリスクと注意点

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンともいわれますが、もちろんリスクは発生します。ハイリスクとまではいえない場合でも、リスクがあることを理解しておきましょう。

そのため、不動産投資のリスクをあらかじめ知っておき、投資にあたって十分な検討を重ねる必要があります。不動産投資の主なリスクとしては、融資におけるリスク、物件の運用におけるリスク、災害のリスクが挙げられます。

以下、不動産投資のリスクと注意点について、ポイントを整理しておきます。

融資におけるリスク

融資を受けて不動産を購入する場合、一般的に返済期間が長くなるので、返済期間中の金利動向がリスクにつながります。特に変動金利の場合、金融情勢に大きく左右されるため、金利の上昇によってリスクも高まります。

固定金利であれば、返済期間中の金利が変わらないため、金融情勢や景気の影響を受けず、リスクも低くなりますが、固定金利の場合、市場金利が低くなった場合でも金利は変わりません。

そのため、固定金利は市場金利の動向によっては割高になります。このように、融資にあたっては金利が大きく影響するので、リスクとして把握しておかなければなりません。

物件の運用におけるリスク

物件を運用する際のリスクについて、ご紹介します。

空室・家賃のリスク

空室が多ければ家賃収入は減ってしまいます。入居者が退室した場合、すぐに次の入居者が見つかるとは限りません。空室になりやすい物件として、経年変化により老朽化した物件が挙げられます。

修繕やメンテナンスをせずそのままにしておくと、次の入居者を見つけにくくなり、空室リスクが高くなります。また入居者がいても、家賃滞納が発生するおそれがあります。

家賃滞納の度合いによっては、期待していた家賃収入が見込めず、融資の返済などに悪影響を与える可能性もあります。

事故物件のリスク

事故物件というのは、建物内・敷地内で自殺や殺人、不審死などが原因で、入居者が死亡してしまった物件のことをさします。

購入した物件が事故物件になると入居者は集まりにくく現在の入居者が離れる可能性もあります。また不動産の価値は経年劣化などでどうしても下落するため、売却益が下がるほか、なかなか買い手が見つからないというリスクもあります。

不動産価格下落・流動性リスク

不動産の価値は経年劣化などでどうしても下落するため、売却益が下がるほか、なかなか買い手が見つからないというリスクもあります。

不動産は換金しにくいというリスクがあります。というのも、不動産は買い手が現れるまでに時間がかかるケースが多く、必要なときに換金しづらいからです。

不動産投資の主な注意点

上記でご紹介したように、不動産投資にはいくつかリスクも存在します。不動産投資を行う場合、さまざまなリスクを十分に把握し、慎重に検討しなくてはなりません。

また、不動産投資によって何を実現したいか、狙うのは賃料収入か売却益かといった点も踏まえ、目的を整理したうえで、事前に綿密な計画を立てることが大切であり、投資対象を絞っていく必要があります。

例えば物件選びであれば、立地条件はどうか、入居者のニーズを満たすような設備が整っているかなど、収益につながるポイントを分析し、慎重に選ぶ必要があるのです。

また、融資を受ける場合、団体信用生命保険、地震保険、火災保険などに加入し、万が一の場合に備えておくことも重要です。もちろん、きちんと返済できる範囲で融資を受けることは大前提です。

不動産投資セミナー

不動産投資の特徴や仕組み、リスクには、複雑で専門的な部分も見られます。そのため、不動産投資を独学で勉強しても理解が深まらない可能性があります。そこで、不動産投資セミナーを受講し、不動産投資の理解を深める方法があります。

講義形式で勉強を進めることで、独学ではわからなかった疑問点が解決するケースも多いです。また、不動産投資の仕組みはもちろん、物件の選び方や具体的な事例などです。

不動産投資では物件選びが重要であり、不動産投資セミナーは大きなメリットがあります。また、不動産投資の成功事例・失敗事例を知っておくことも重要です。

不動産投資セミナーでは、失敗事例も含めて具体的な事例を紹介してくれるケースもあるので、より実際の不動産投資に即した内容を習得できます。

まとめ

不動産投資は、賃料収入や売却益を目的として行われます。主に賃料収入を目的として行われますが、売却益を狙うことも可能です。ただし、不動産投資の性質上、売却益を獲得するにはかなりの専門知識や経験が求められるでしょう。

また、不動産投資には、融資に関するリスクや空室のリスクなど、いくつかリスクが存在します。これらのリスクも把握したうえで、不動産投資をするかどうか慎重に考える必要があります。より理解を深めたい場合、セミナーを活用することも効果的です。

特に物件選びのポイントや事例を知りたい場合には、セミナーの受講は大きなメリットがあります。不動産投資を検討する際には、勉強できる機会を多く利用し、リスクも含めて不動産投資の理解を深めつつ、さまざまな視点から総合的に判断すが大切です。

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