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人手不足はなぜ起こる?原因や対策をご紹介

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

人手不足は切実な問題であり、解決するのは決して簡単なことではありません。人手不足の対策には人手不足に陥っている条件を適切に把握することが重要です。労働条件の改善や採用枠の見直しをするだけでも効果があり、従来の視点を変えて改善に取り組むことが重要だといえるでしょう。

目次

    人手不足

    人手不足は経営者にとって大きな課題であり、解決したい問題の一つです。

    人手不足が発生すれば業務・事業が回らなくなり、会社の解散につながってしまうこともあり得ます。

    原因を明瞭にしなければ対策を立てることができず、確実に解決するには有効的な対策を打つ必要があります。

    今回は人手不足の原因や対策、人手不足が発生しやすい業界などについてお伝えしていきます。

    人手不足とは?人手不足の意味

    人手不足は読んで字のごとく、会社の経営を続ける上で必要な人員が不足してしまう状況を指します。

    人手不足は会社にとって深刻な状況をもたらします。

    人手不足の最大の問題は人員が減ることによって事業を続けることができなくなる点です。

    さらに人手不足になる業務の負担が残りの従業員に集中するようになるため、従業員が疲弊しやすくなります。

    最悪その状況が更なる離職を呼ぶことになり、人手不足が更に加速するという負のジレンマを生むことになります。

    近年、人手不足は業界を問わず中小企業に発生しやすい傾向にあり、中小企業の実に70%が人手不足に陥っているといえます。

    加えて中小企業は慢性的に人手不足が継続しやすく、何の手立ても打てないまま人手不足が深刻化してしまう可能性が高くなっています。

    また人手不足は特定の業界に偏って発生することもあります(詳しくは後述します)。

    人手不足は早急に地作を打たなければ解決できないものであり、放置しておくことは会社にとって何のメリットもありません。

    そのため人手不足の徴候が見え始めた段階で対策を打たなければ回復できない状態にまで悪化してしまいます。

    人手不足の原因

    人手不足の原因は以下のようなものが挙げられます。

    ①人口減少

    人口減少は業界、業種、会社の規模に関わらず人手不足の共通の原因だといえます。

    日本は少子高齢化が進行しており、労働人口は年々目減りしています。

    会社が最も欲しい15歳~64歳の人口は如実に減ってきており、それが人手不足にさらに拍車をかけています。

    そのため新卒採用を行っても人材を集めることができず、代わりに高齢化で古参の従業員が退職してしまうため、結果的に人手不足に陥ってしまいます。

    また、人口減少は地方の会社にとってかなり重大な問題でもあります。

    近年、東京都を中心とした首都圏や福岡県、愛知県、沖縄県といった都市は人口が増加していますが、地方の人口は減っており、それに伴って地方の会社が人手不足に陥りやすくなっています。

    地方だけで見るならこれらの都市はまだ人手不足に陥りにくいですが、日本全体の人口が増加しない限り油断はできないでしょう。

    ②有効求人倍率の上昇

    近年、就活市場が「売り手市場」と呼ばれるように、求職者より求人の方が多くなっています。

    そのため求職者が求人を選べるようになっており、不人気の業種・業界の求人は自然と淘汰されてしまいます。

    また若年層を中心に大企業志向が強い求職者も増えており、そのため中小企業は求人において不利になりがちです。

    結果的に人材が集まらず、人手不足に陥ってしまうというわけです。

    ③労働条件

    こちらは人材が定着しない原因でもありますが、労働条件も人手不足に拍車をかける原因になりがちです。

    労働時間、労働環境、賃金などといった労働条件は非常に重要です。

    採用の段階で提示した労働条件に満足しなければ応募する人も減りますし、現在働いている従業員も労働条件に不満を持てば離職する可能性が高まります。

    昨今は「ブラック企業」という言葉が定着し、労働条件が悪い会社を避ける傾向が強まっています。

    また転職業界も労働条件の差異を利用して転職を勧めることも多く、労働条件が悪ければ自然と従業員が入らず、離れていく原因になります。

    労働条件も人手不足を解消するうえで経営者が注意しておかなければならないものです。

    人手不足の対策と解消

    ここでは人手不足を解消するための対策についてお伝えします。

    人手不足の対策は人手不足に陥っている条件を適切に把握したうえで行う必要があります。

    人手不足の対策としては以下のようなものが挙げられます。

    ①採用方法の見直し

    会社に入ってくる人材が減っているのであれば、考えられる対策として代表的なものが採用方法の見直しです。

    従来の新卒に拘った採用ではなく、中途採用者の枠を増やすという手もありますが、それ以外にも専業主婦や高齢による退職した高齢者のパート・アルバイトの採用枠を増やすなど、採用する人材の幅を広げていけば人材を確保しやすくなります。

    昨今は女性や高齢者を採用することで人手不足の状況を打開する中小企業が増えており、一定の成果を上げています。

    また海外からの留学生や外国人技能実習生を取り入れるなど、日本人のみならず海外にまで採用の枠を広げていけば、人手不足は解消しやすくなるでしょう。

    海外の人材は海外進出の際の足掛かりになってくれることもあるため、会社の成長につなげることもできます。

    ②労働条件の見直し

    従業員の離職防止や採用応募人数の増加を目指すなら労働条件の見直しも重要な対策となります。

    賃金の見直しはすぐにできなくても、業務のプロセスや職場環境、労働時間などの見直しはすぐにでも取り組める場合があります。

    例えば無料ソフトを導入してテレワークができるような環境を整えたり、フレックスタイム制を導入して労働時間に融通をきかせられるようにしていけば従業員の長時間労働や残業を防ぎ、労働環境を改善していくことができます。

    そもそも長時間労働や残業は徒に従業員を酷使してかえって業務効率を落としてしまう行為であり、従業員の士気ややる気も下げてしまいます。

    加えて賃金が労働時間に見合わないものだと判断されれば従業員に離職されてしまう可能性も高くなるでしょう。

    だから業務効率を引き上げるように労働環境を変え、段階的に労働条件を良化していくだけでも従業員が離職しづらくなりますし、労働条件が改善された結果、応募人数が増える可能性もあります。

    この対策は人手不足のみならず、会社全体の業績向上につながる対策であるため、ぜひとも実践しておきたいところです。

    ③教育・研修制度の見直し

    新しく従業員を採用できてもなかなか定着しない…という会社であれば労働条件の見直しと共に教育・研修制度の見直しも行っておくこともおすすめです。

    新しく入った従業員が定着しないのは労働条件が原因の場合もありますが、会社内で仕事にやりがいを見出せず、また仕事の苦労や悩みを抱え込むあまり孤立してしまうことが原因になるケースも少なくありません。

    そのため教育・研修制度を見直し、入社した従業員を手厚く育成できる制度を整え、先輩の従業員とも交流しやすくなるような環境を作れば従業員の定着率が自然と引き上がるでしょう。

    ④企業イメージの見直し

    採用の際の応募人数を引き上げたいなら企業イメージの見直しが人手不足を解消する対策になり得ます。

    特定の業界であればその業界のネガティブなイメージがどうしても伴ってしまい、その業界の会社というだけで応募する人が減ります。

    だからその業界のネガティブなイメージを払拭できるように企業イメージを改善することは効果的です。

    ホームページや求人広告を変えるだけでも一定の効果が出てくることがありますし、その業界の問題となっている点をどのように解決するかPRするだけでも会社のイメージはかなり変わります。

    ただ、ブラック企業や赤字企業というレッテルを張られると簡単にイメージを変えるのは難しいため、経営改善や労働条件の抜本的見直しも含め、長期的に取り組む必要があります。

    ⑤M&Aの実施

    M&Aを行い、大手の会社に買収されることができれば、買い手の会社の人員を取り入れられるため、一気に人手不足を解消できます。

    ただ、M&Aは決して簡単なものではありません。

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    人手不足が深刻な5つの業界

    さきほどもお伝えしましたが、人手不足は特定の業界に偏って発生することがあります。

    ここでは人手不足が深刻化している5つの業界をご紹介します。

    ①建設業界

    建設業界は人手不足が深刻化している業界の代表例であり、東京オリンピックのような重大なイベントを控えて建設ラッシュが発生しているような状況でも人手不足のために稼働率が下がっているという状況が発生しています。

    建設業界が人手不足になる最大の原因はやはり「仕事がハード」というイメージが先行してしまい、若年層に避けられているからでしょう。

    さらに人手不足によって総労働時間が他の業種と比べて300時間以上多いという状況を引き起こしてしまい、より忌避されてしまうような事態になっています。

    ②小売業界

    小売業、中でも電化製品や薬・日用雑貨を取り扱う小売業も人手不足に悩んでいる業界です。

    とりわけドラッグセンターのような小売店は近年店舗数が増加しており、それに採用が追い付いていないという状況が発生しています。

    また離職率も高いため従業員が定着せず、さらに人手不足が深刻化・慢性化しやすいのも難点だといえるでしょう。

    ③IT業界

    かつては人気の業界だったIT業界ですが、現在では人手不足にあえでいる業界になってしまっています。

    IT業界は需要が高いため業界としてはまだまだ伸びしろはありますが、「3K(キツい、帰れない、給料が安い)」と揶揄されるようにブラック企業のイメージが強まっており、それが人手不足の原因の一つとなっています。

    労働条件の見直しなどを行い、業界全体のイメージを改善しなければ需要と人材のギャップは埋まらないでしょう。

    ④介護業界

    介護業界も建設業界やIT業界と同じように業界のネガティブなイメージが先行しているがために人手不足に陥っている業界の一つです。

    高齢化が進んでいる日本において介護事業はなくてはならないものであり、むしろより発展していくべきものですが、一方で労働条件の悪さが指摘されています。

    とりわけ賃金や労働時間といった待遇面はなかなか改善されておらず、時には痴呆症の高齢者や障碍者の介護もしなければならない業務内容に釣り合っていないため、人材が集まらない状況が慢性化しています。

    ⑤放送業界

    意外かもしれませんが、放送業界も人手不足が問題になっている業界です。

    放送業界は比較的安定している職業が多い業界であるにも関わらず年々従業員の数が減っており、人手不足が顕在化しています。

    原因として挙げられるのはWEB配信などの新事業への関心が高まっている反面、放送業界がそういった事業分野に進出する関心を見せないことです。

    今後の放送業界の動向次第では人手不足の問題は解消される可能性がありますが、現状のままでは改善は難しいでしょう。

    人手不足と即戦力を最低賃金で求める経営者

    昨今人手不足が多くの会社・業界で叫ばれる中、問題視されているのが即戦力を最低賃金で求める会社や経営者が増えていることです。

    ここでいう「即戦力」はパートやアルバイトのことを指しており、多くの会社や業界ではこのような非正規労働者が不足しているため人手不足に陥っているという側面があります。

    実際飲食業界では非正規労働者の不足によって人手不足が発生しており、日本人でも外国人でも関係なく非正規労働者をなるべく安い賃金で雇おうと懸命になっている傾向があります。

    ただ、これは人手不足を根本的に解決する対策とはいえません。

    そもそも非正規労働者が集まらないのは賃金が安いなど労働条件が悪いからであり、労働条件を改善しない限り定着率も上がらなければ応募してくる人も増えません。

    低賃金で非正規労働者を募集する会社は「利益が上がっていないから払えない」という理由を持っていることが多いですが、人手不足になれば上がるべき利益も上がらないですし、事業を維持することすら難しくなります。

    このような低賃金で即戦力を求めるような募集は従業員ではなく「奴隷」を求めているといっても過言ではなく、当然ながら応募人数がますます減っていくことになります。

    人手不足はただ人を入れたところで解決する問題ではなく、人が定着しない原因も改善しなければ慢性的に続くことになります。

    「奴隷」をいくら募集しても意味はないといっても過言ではないでしょう。

    まとめ

    中小企業や特定の業界にとっては人手不足は切実な問題であり、解決するのは決して簡単なことではありません。

    人手不足の対策は人手不足に陥っている条件を適切に把握することが重要です。

    一方で労働条件の改善や採用枠の見直しをするだけでも効果が上がっている事例はあるため、従来の視点を変えて改善に取り組むことが重要だといえるでしょう。

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