2021年4月24日更新会社・事業を売る

株式譲渡の手続き

株式譲渡の手続きでは、①譲渡承認の請求、②取締役会・株主総会での承認決定、③決定内容の通知、④株式譲渡契約の締結、⑤株主名簿の書き換えおよび証明書交付を行います。各省庁への申請などが必要がないため、中小企業のM&Aで活用されています。

目次
  1. 株式譲渡の手続き
  2. 株式譲渡を行う際の注意点
  3. まとめ
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株式譲渡の手続き

株式譲渡の手続き

株式譲渡は手続きが簡単で事業承継において活用しやすい点から、中小企業のM&Aで最も活用されています。

株式譲渡は原則として譲渡人と譲受人における双方の合意があれば可能となります。しかし、会社法に則った手続きを行わなければ、譲渡が無効とされるケースがあります。

そのため、以下のように正しい手順で手続きを行うことが重要です。

  1. 譲渡承認の請求
  2. 取締役会・株主総会での承認
  3. 決定内容の通知
  4. 株式譲渡契約の締結
  5. 株主名簿の書き換え、証明書の交付
今回の記事では、株式譲渡における上記5つの手続きの方法について詳しくご紹介していきます。

⑴譲渡承認の請求

譲渡承認の請求とは、第三者への譲渡制限株式の譲渡に関して、会社に承認してもらうための手続きをいいます。請求先の会社は、株式譲渡の承認に対する是非を決定する必要があります。

譲渡承認請求は、当該株式が譲渡制限株式である場合において必要な手続きとなります。

譲渡制限株式の確認

まずは当該企業の登記簿謄本で株式が「譲渡制限株式」かどうかを確認しましょう。譲渡制限株式とは株式の譲渡を制限している株式のことで、会社は定款で株式譲渡の制限を定めます。

この制限がある場合、株主は会社の承諾を得ないまま、株式売買を行えません。それにより会社にとって敵対的な第三者が株主となることを防ぐことが可能になります。こうした制限がないと、株式譲渡を自由にできます。

多くの中小企業では、自社の株式に対して譲渡制限をかけているため、非公開会社となっています。

譲渡承認の請求手続き

譲渡制限株式の株式譲渡を行う際には、譲渡する株主または譲受人は各企業の承認部門での承認請求の手続きを行います。手続きの際に、譲渡する株式数や株式を譲渡される人の氏名または名称を明らかにしなければなりません。

有限会社の株式には例外なく譲渡制限がついており、株式会社の場合とは異なり、譲渡制限の内容を変更・廃止することは認められていません。譲渡承認の請求手続きが無条件で必要となりますので、注意してください。

株式譲渡は、株式の種類によって手続きが変わることがあるため、専門家のサポートを得ながら行うのがおすすめです。

M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つM&AアドバイザーがM&Aをフルサポートいたします。

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⑵取締役会・株主総会での承認

譲渡承認請求を受けた会社の対応としては、取締役会設置会社では取締役会、取締役会を設置していない会社では株主総会において、この株式譲渡承認の手続きを行います。

ただし、定款で別段の定めがある場合を除きます。定款で別段の定めを行うことで、取締役会設置会社でも株主総会で承認を行うことが可能です。

手続きにより、株式譲渡の承認が行われると、承認請求を行った人は自ら株式譲渡をしたい相手側に株式売却を行うことが可能となります。

承認に至らなかった場合は、希望相手に株式譲渡ができません。企業側は会社自身が株を買い取る、または指定する買取人に買収させるのかを決定する必要があります。

会社が株式を買い取る場合取締役会の設置の有無に関係なく、株主総会で株式を買い取ること、および買い取る株式数についての特別決議の手続きを行います。指定買取人を決定して買い取らせる場合には、取締役会で買い取る人を指定する手続きを行う必要があります。

⑶決定内容の通知

企業側は、取締役会または株主総会での決定事項に関して、承認請求を行った人への通知手続きを行います。

通知手続きは、譲渡承認請求の日から2週間以内に行う必要があります。内容は問わず株式譲渡の承認を決定したとみなされます。この通知手続きの期限は、定款により短縮させることもできます。

企業側が株式譲渡を承認しないケースでは、2週間以内に通知する手続きをとる必要がありますので注意してください。承認しない旨を通知した後に、株式を会社が買い取るのか指定買取人が買い取るのかについても通知する必要があります。

会社の場合は40日以内、 指定買取人の場合は10日以内に通知手続きを実施しないと譲渡を承認したことになるので注意が必要です。また、承認の請求者は承認手続きが終わり、通知を受けた後は承認請求を自由に撤回できなくなります。

⑷株式譲渡契約の締結

会社からの承認を得た後は売り手側と買い手側がデューデリジェンスや交渉といった手続きを経て、売却価格などの条件に双方が合意することで株式譲渡契約書の締結手続きを行います。

この契約書は、株式の売買による株式と現金の交換を保証する目的で作成されるもので、その内容は以下の項目で構成されます。

  • 譲渡の合意・譲渡日
  • 譲渡価格
  • 株式譲渡目的
  • 対価支払い方法
  • 取引内容
  • 譲渡実行日前後の誓約事項
  • 損害賠償・補償 

一般的な契約書では収入印紙の貼り付けが必要ですが、株式譲渡の契約書は課税される文書には当てはまらないので基本的には印紙を貼り付けする必要はありません。

ただし売り手である株主が法人または個人事業主であり、株式譲渡契約書にすでに代金を受け取ったことを記載している場合は課税文書に当てはまります。その場合印紙を貼り付けしなければなちません。

付随契約で不動産売買などを定めているケースにおいては課税文書となることがありますので注意が必要です。

⑸株主名簿の書き換え、証明書交付

株券発行会社では株式を発行しているので、株式譲渡契約に加え、株券の交付によって譲渡が完了します。しかし、多くの中小企業に当てはまる株券不発行会社の場合には、株券を交付することはできません。

株式を譲渡される側が単独で名義書換の請求手続きを行うことができる特殊なケースがあります。いくつか例外もありますが、基本的には株式譲渡を行った譲渡人と譲受人の双方は株式譲渡が完了したタイミングで、会社側に対し株式名簿の名義書換請求手続きを行う必要があります。

株主帳簿に株主として記載されていなければ、当該株式を保有している証明がない状態となり、発言権や決定権といった株主としての権利もない状態となります。そのため、株主名簿の書き換えは重要な手続きといえます。

会社側は名簿書換請求を受けたら株主名簿を書き換える手続きを行い、譲受人に対し株主名簿記載事項証明書を交付します。これによって株主譲渡における一連の手続きが完了し、正式に株式譲渡の効力が発生します。

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株式譲渡を行う際の注意点

株式譲渡を行う際の注意点

株式譲渡の手続きの流れを見ていくとわかるとおり、第三者により取引の公正さをチェックするための公的機関は存在しません。契約後に違法性や何かしらのトラブルが発生した場合には、当事者同士で解決しなければなりません。

こういった事態を事前に防ぐためには、譲渡契約の時点でしっかりと会社法に則っていることを確認し締結する必要があります。これには専門的な知識が必要となりますが、すべての企業に正しい知識を持ちあわせている人がいるかというと、ほとんどいないといえるでしょう。

そのため、株式譲渡を行う際は、M&A仲介会社など専門家に依頼するのがおすすめです。株式譲渡を検討している場合は、ぜひM&A総合研究所にお任せください。

M&A総合研究所では、専門知識と経験豊富なM&Aアドバイザーによる専任フルサポートを行っています。

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株式譲渡とは?メリット・デメリット、M&A後の社員や税務を解説

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まとめ

まとめ

株式譲渡で必要な手続きについて、おわかりいただけたでしょうか?他のM&Aの方法と比べて、手続きが簡単といわれる株式譲渡も、実は意外に複雑な手続きが必要なのです。

一般的なイメージより、株式譲渡の手続きは面倒臭いかも知れませんが、株式譲渡を行っても株主が変わるだけです。ですので、事業譲渡や会社分割のように各省庁への申請の必要がなく、M&A手法の中では最も中小企業に適しています。

要点をまとめると下記になります。

株式譲渡の手続き

  • 正しい手順で行わないと無効のおそれある

譲渡承認の請求

  • 譲渡制限株式の企業において、各企業の承認機関に申請が必要

取締役会・株主総会での承認

  • 企業側による承認の可否を行う

決定内容の通知

  • 原則2週間以内に通知しないとすべて承認扱いに

株式譲渡契約の締結

  • 株式の売買による株式と現金交換を保証するもので、基本的に収入印紙は不要

株主名簿の書き換え・証明書交付

  • 株式譲渡完了の段階で、企業に対し株主名簿の名義書換請求手続きを実施

株式譲渡を行う際の注意点

  • 公正性を図る公的機関が存在しないため、専門家に任せるのがベスト

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