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2019年11月23日更新
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M&Aにおける投資ファンドの役割とは?投資ファンドの種類や投資ファンド活用の注意点を解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

M&Aは、もはや重要な経営戦略の選択肢であり、なかでも投資ファンドによる買収は、そのメリットの重要性から検討の価値があります。 M&A総合研究所では、幅広い規模の企業に対して、公認会計士と弁護士が親身にフルサポートいたします。

目次
  1. 投資ファンドとはーM&Aにおける投資ファンド活用の効果
  2. M&Aにおける投資ファンドの種類
  3. M&Aにおける投資ファンド活用の注意点
  4. ファンドに買われた会社はどうなる
  5. まとめ

投資ファンドとはーM&Aにおける投資ファンド活用の効果

投資ファンドとは、信託銀行や金融機関、生保などの機関投資家から資金を集めて、不動産や公開株式、債券、商品、為替などの金融資産、事業会社の株式の一定期間投資をして利益を得る組織をいいます。

M&Aにおける投資ファンドは、個人の資産家などから資金を集めて企業を安値で買収し、買収した企業を再生させた後に売却をして利益を得ようとするものです。

なお、ほとんどのM&Aの取引では、投資ファンドを、プライベート・エクイティ・ファンド(以下、PEファンド)と呼びます。

具体的には、PEファンドは、まず後継者不在や経営者の高齢化などからM&Aを検討している中小企業の経営者より、安値で株式の譲渡を受け企業価値を最大化させます。

その後、非上場企業では株式公開(IPO)、上場企業では対象会社自身による株式買戻しやPEファンドによる株式売戻(MBO)を通じて、利益を得ようとするものです。

資金調達

設備投資などのニーズがあるにもかかわらず、資金調達が難しい企業の場合は、直接的な投資を受けることで企業の成長や存続を実現できる可能性もあります。

投資ファンドは、のちに企業の売却や株式公開などでエグジットすることが一般的であることから、深い相互理解が必要なM&Aの場面では敬遠されがちです。

しかしながら、上記のように資金調達ひいては企業存続のサポーターとして重要な役割を担っています。

事業承継問題の解消

後継者不在や経営者に高齢化などの事業承継問題においても、PEファンドから人的経営資源を投入することができるので、事態の解消に繋がります。

なお場合により、PEファンドへ株式譲渡をした後でもそれまでの経営者が経営を続けることもあります。

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事業承継

株主還元の実施

PEファンドは、企業を買収した後、その企業の価値向上や再生を実現するため、PEファンド以外にも株主が存在する場合に、結果として、当該株主へ還元することが可能となります。

M&Aの定義について再度確認したい場合は「M&Aとは?M&Aの意味をわかりやすく解説!」の記事をご参照ください。

 

M&Aにおける投資ファンドの種類

M&Aにおける投資ファンドは、PEファンドと呼ばれるものがほとんどです。PEファンドにもいくつかの種類があり、それらは投資する対象などの違いから、以下に分類されます。
 

  1. バイアウトファンド
  2. 再生ファンド
  3. ベンチャーキャピタル
  4. MBOファンド

ここから4つの違いについて解説していきます。

バイアウトファンド

バイアウトファンドは、キャッシュフローが安定的に創出できる成熟した企業を対象に、投資家などから資金を集めて50%以上の議決権株式を取得し、その後も経営にかかわって株式価値を上昇させ、最終的に取得している株式を売却します。

M&Aにおいて、バイアウトファンドを活用するには、例えば第三者から売却された企業を買収して、買収した企業を成熟させ、利益が得られる形となったらその企業を売却するという方法があります。

なお、買収した企業の価値が上昇すれば売却した収益が大きくなり、その収益を投資家に多く還元できればバイアウトファンドは成功したということになります。

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バイアウトファンド

再生ファンド

再生ファンドは、設備投資を必要としているなどにもかかわらず、経営不振により資金調達ができない企業などに対し、投資家から集めた資金を投入し、企業の立て直しを実施して企業の価値を十分に上昇させた後に株式を売却します。 

投資家から見れば、経営不振の企業に投資をするのでリスクが高く、投資資金の回収ができるか不確定な要素を多く含んでいます。

M&Aの場合では、投資家などから資金を集めて、再生の可能性が高い会社の株式を一般的に評価される価格も安い価格で購入します。そのため、対象となるのは本業の収益力が高い企業や独自の技術や優れた技術・ノウハウを持っている企業になります。

株式を取得した後は、採算性が取れていない事業の売却や専門家の派遣、コスト削減などを実施して、企業の価値を上昇させます。 

M&Aで再生ファンドを活用する場合は、攻撃型と防衛型の2つの方法があります。

攻撃型

株式公開やM&Aをエグジットとしており、企業の成長を促進します。 大企業の子会社として、経営を安定させる場合もあります。

防衛型

防衛型は、企業の成長を促進するのではなく、企業を存続させるように事業承継などを実施します。

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バイアウトファンド

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルは、個人投資家や金融機関などから出資を受けて創られるファンドです。

高い成長性が見込まれる企業にエクイティ投資の形式で資金を提供し、企業価値が上昇したら、引き受けていた株式を売却します。

ベンチャーキャピタルによって事業承継をしているM&Aの事例もあり、その場合は、未上場のベンチャー企業をターゲットにして、投資を実施します。

これまで、ベンチャーキャピタルはキャピタルゲインを求める傾向が強くありましたが、最近では本業とのシナジー効果を狙って運営されることも増えています。

そのため、ベンチャーキャピタルのエグジットも株式公開ばかりではなく、M&Aに設定している場合も多いのです。

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MBOファンド

MBOファンドは、MBO(マネジメント・バイアウト)をする際に経営陣に十分な資本がないときに創られます

MBOファンドは、投資家などから資金を募って、新会社を設立し、その会社を十分に成長させたり第三者からの買収危機を脱したりした時に、株式を売却します。

最近では、事業承継の問題を抱えている企業がMBOファンドを活用したM&Aを実施することで企業が存続する事例もあるのです。

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MBOを活用した事業承継

M&Aにおける投資ファンド活用の注意点

相互理解

PEファンドは、企業を買収して利益を得ることを目的としていますが、買収や売却などの手続は複雑で多岐に亘るため、各論に埋没してしまう場合があります。

また様々な点において、M&AにおけるPEファンドは、利益を優先する可能性があります。利益を優先するあまり、企業全体の統制が取れなくなってしまうことも考えられます。

どのようなストラクチャーなのか、PEファンドがどのように企業価値を向上させる計画であるかなどをしっかりと確認したうえで、活用を決定するべきです。

経営戦略への関与度

たとえPEファンドが買収したのちも、企業の業績が向上し、より成長するには、ある一定の期間がかかります。 

どのくらいのスパンで収益を得られるか、判断するのはおよそ5年程度と考えるのが一般的ですが、必ずしも業績が向上するケースばかりではありません。場合により、企業経営への関与度を高めてもらう局面もあることを念頭におくべきでしょう。

綿密なデューデリジェンス

デューデリジェンスがしっかりと実施されていないと、後になって簿外債務や補償債務などが発覚する場合もあり、予定していたよりも収益が上がらず、企業価値向上や企業存続が実現できない可能性があるため、綿密に実施しておく必要があるでしょう。

そのほかにも、投資ファンドからの働きかけによって、企業の業務内容などの指示を受ける場合もあり、企業の運営方法などが支配されることもあります。

赤字企業である場合などは、特に事業の成長を見極める経営の深い知識とノウハウが必要となります。場合により、経営へのアドバイスを専門家にお願いすることができるので、PEファンドのみならず専門家の力を借りても良いでしょう。

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ファンドに買われた会社はどうなる

メリット

事業拡大・企業価値向上

ファンドに買われた企業は、PEファンドによって多くの資金を獲得できます。 それによって、事業の立て直しや設備投資などに資金を使えるため、事業が成長して企業価値が向上する可能性が考えられるでしょう。

当該企業は多くの資金を投入されたことで税務基盤が安定するので、事業の運営が安定し事業拡大を図ることができます

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経営管理ノウハウの獲得

PEファンドを通じて、社外取締役やフィナンシャルプランナーが企業の運営に参画することになるので、事業再編が可能となります。

この過程で経営陣は業界の知識、知見やノウハウをPEファンドから学習することができるので、今までの経営で非効率なところは是正するなど、以降、自社によるテコ入れが可能になります。

経営管理にもいろいろな手法が導入されるので、業務が効率的に運営され、無駄を排除できるので生産性が上がり、従業員のモチベーションも向上する可能性があります。

効率的な企業成長の実現

PEファンドは、企業を成長させて収益を得ることが目的でもあるので、市場環境の調査や人材、技術の獲得手段などに長けており、かつ経営戦略を立てるのが上手なため、効率的に進めることができて、時間を短縮させることができます。

信用力の獲得

PEファンドによって、資金が投入されたことによって信用力を獲得することができます。 

投資ファンドは、どのような企業にも資金を投入するわけではありません。 成長が見込める企業を対象にすることが多いので、投資ファンドによって資金を投入されたという実績ができるので、信用性が高まります。

デメリット

このようにメリットになることが多いように感じられますが、デメリットもあります。

リストラの実行

投資ファンドによるM&Aの場合は、利益を優先するためにリストラをする場合もあります。 

企業会社によっては、ノンコア事業とコア事業に分類されている場合があります。

M&Aにおける投資ファンドの場合は、コストを削減する方法に進む場合があり、ノンコア事業については縮小する可能性があります。

また、企業において、かかる経費のうち人件費は比較的高い割合を占めているため、従業員の重複を解消して従業員の絞り込みをする場合があります。

しかし、これまでの能力やノウハウ・経験を維持するために、PEファンドが買収した企業に対して雇用を守るよう条件付けする場合が多く、リストラを進めるケースは少ない傾向にあります。

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企業文化の排除

買収された企業にはそれまでの企業文化が存在している場合があります。
PEファンドによって、M&Aが実施されると企業文化が排除され、新しい文化を取り入れる傾向が強くなる場合があります。

しかし、強固にそれを進めると従業員のモチベーションが低下したり、統制が取れなくなったりするので、お互いの企業文化をすり合わせるために、人事交流が必要になるでしょう。

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まとめ

M&Aとは、本来経営戦略の方法の一つです。

特に中小企業の場合は、後継者問題を抱えておりM&Aを検討してみたい、という経営者は多いものの、実際どのようにM&Aを実施すればいいのか分からない、という声も多いのが事実です。

M&Aの手法は多岐にわたりますが、なかでも投資ファンドによる買収は、そのメリットの重要性から検討の価値があります

検討および実施の際には専門家の知識を借りて実施しましょう。

M&A総合研究所では、投資ファンドを活用したM&Aの実績も多数あり、専門的な知識や経験が豊富なアドバイザーによるサポートをお約束いたします。

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