2020年5月16日更新会社を売る

M&Aによる売却とは?売却先企業の選定・売却案件の探し方

M&Aにより会社・事業を売却することは、経営者にとっても重大な意思決定になります。メリット・デメリットを考慮し、慎重に売却先を検討する必要があります。M&Aによる会社・事業売却の目的や事例、売却価格(売却額)、売却益の税金と課税、売却情報・売却案件について解説します。

目次
  1. M&Aによる企業・事業売却の目的と事例
  2. M&Aによる企業・事業売却価格(売却額)
  3. M&Aによる売却益の税金と課税
  4. M&Aの売却情報・売却案件の探し方
  5. M&Aにおける売却先企業の選定
  6. まとめ
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M&Aが経営戦略として一般化してきており、中小企業やスタートアップと呼ばれる企業がM&Aを用いて会社・事業売却するケースが増えています。

M&Aによる企業売却には売却益の獲得や、シナジー効果といったメリットがある一方、手続きが専門的で複雑です。M&Aによる企業売却を検討するものの、知識が無い為に一歩を踏み出せない経営者の方は少なくありません。

この記事では、M&Aを用いて事業や会社を売却する上で重要なポイントを解説します。

M&Aによる売却を検討中の方はポイントを押さえ、理想通りの企業売却を成功させましょう。

M&Aの定義について再度確認したい場合は「M&Aとは?M&Aの意味をわかりやすく解説!」の記事をご参照ください。

M&Aによる企業・事業売却の目的と事例

M&Aによる企業・事業売却の目的と事例

M&Aで事業や企業を売却する目的は、主に下記3つに集約されます。

  1. M&A売却による主力事業への集中
  2. 事業承継を目的とした売却
  3. 大手企業への売却による事業基盤の安定

このような目的で、M&Aで事業売却や企業売却をしようと考える経営者は多いです。

それぞれのM&Aの目的について、順番に確認していきましょう。

(1)M&A売却による主力事業への集中

M&A売却によって、主力事業への集中を狙うケースはよくあります。

多角化している企業の場合、主力事業への集中を目的にM&Aを活用し事業を売却するケースが多いです。経営資源に乏しい中小企業やスタートアップの企業では、複数事業を運営し続けるより、主力事業に資源を集中させた方が良いと言えます。

M&Aにより利益率の悪い事業や重要性の低い事業を売却することで、そこに投入していた経営資源を主力事業に投入可能となるのです。

M&Aによる売却益も投入できる為、「選択と集中」を目的にM&Aを行う企業は少なくありません。事業を手広くしすぎてしまったとお悩みなら、M&Aで選択と集中を行うことを検討してみましょう。

(2)事業承継を目的とした売却

事業承継を目的とした売却を行う経営者も多いです。

多くの中小企業では事業承継の時期を迎えているものの、後継者不足に悩む企業はたくさんあります。事業承継を目的に、止むを得ずM&Aにより会社を売却するケースが近年増えているのが現状です。従業員の雇用維持や創業者利潤の獲得など、事業承継を目的としたM&Aにはメリットが多いと言えます。

今後高齢化が進行するにつれ、事業承継を目的に会社を売却する事例は増加するでしょう。

廃業してしまうとコストがかかってしまうので、後継者がいないとしてもM&Aで企業売却をする方が良いです。このような事業承継M&Aは会社の存続がかかっているため、成功が必須だと言えます。

そのため成功する確率を引き上げたいのであれば、M&Aを行う際に専門家の協力を得るようにしましょう。

そこでおすすめなのがM&A総合研究所です。M&A総合研究所では、M&Aに豊富な知識と経験を持つプロがM&Aをフルサポートいたします。

相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。また、費用に関しても国内最安値水準ですのでご安心ください。

(3)大手企業への売却による事業基盤の安定

大手企業への売却による事業基盤の安定を狙うことも目的の1つです。

昨今の景気低迷や人口減少の影響で、中小企業の生き残りはますます困難となっています。経営の先行きを不安視し、事業基盤の安定を目的に会社売却する中小企業が増えているのが現状です。

M&Aを行い大企業の子会社となれば、安定した財務状況の下で事業をすることが可能となります。

今後の経済状況次第では、大手企業とのシナジー効果のためにM&Aを活用し、売却するケースは更に増えるでしょう。「現段階で事業を続けるのは厳しそうだけど、安定した経営資源があれば大丈夫そう」とお考えなら、M&Aを検討するのが良いです。

以上が、M&Aによる企業売却や事業売却の主な目的でした。

もっと詳しくM&Aの目的について知りたいなら、以下の関連記事も参考にしてみてください。
※関連記事
M&Aの目的とは?売り手(売却)、買い手側(買収)におけるM&Aの目的を解説

それではここからは、M&Aによる企業や事業の売却価格について見ていきましょう。

M&Aによる企業・事業売却価格(売却額)

M&Aによる企業・事業売却価格(売却額)

この項では、M&Aの売却価格(売却額)について解説します。

M&Aの売却価格の決め方から、M&A売却価格の参考になる企業価値の算出方法までしっかり見ていきましょう。

また、無形資産についても確認するので、押さえておいてください。

(1)M&Aの売却価格(売却額)の決め方

M&Aの売却価格は、一体どのように決まるのかお悩みの方は多いはずです。

M&Aの売却額は売り手と買い手の交渉により決定します。交渉方法には1社ずつ交渉を進める「個別交渉方式」と幅広くM&A売却相手を探す「オークション方式」の二種類あり、どの方法を用いるかによっても売却価格は異なるので注意が必要です。

オークション方式の方が売却額は高くなる傾向があるものの、オークション方式は多数買い手が集まる人気のM&Aでのみ適用可能な方法となっています。

M&Aの売却価格に正解は無いものの、判断材料として「企業価値」を用いる事が一般的です。

(2)M&A売却価格の参考となる企業価値の算出方法

売却価格の参考となる企業価値ですが、さまざまな算出方法があり、各方法ごとに適した場面や特徴が異なります。

今回は、M&Aで特に用いられている算出方法を3つ見ていきましょう。

  1. DCF法
  2. マルチプル法
  3. 時価純資産法

これらの算出方法がM&Aでは頻繁に用いられています。

なので、3つの算出方法をまずは押さえるべきです。

それぞれの算出方法について、順番に確認していきましょう。

方法1.DCF法

DCF法とは、将来得ると予想されるフリーキャッシュフロー(FCF)の現在価値を基に、企業価値を算出する方法です。

M&Aにとって最も合理的な算出方法であり、様々な売却案件で活用されています。

方法2.マルチプル法

マルチプル法とは、類似する上場企業のPERやEV/EBITDA倍率を基準に、対象企業の価値を算出する方法です。

十分な利益を得られていない未上場企業でも活用できる手法であり、主にベンチャー企業のM&Aで活用されています。

方法3.時価純資産法

時価純資産法とは、時価純資産(時価資産−時価負債)を差し引いた金額を用いて、企業価値を算出する方法です。

社歴の長い企業や清算予定の会社に適した算定方法であり、将来性の高い企業のM&Aには適さないでしょう。

以上が、売却価格の参考となる企業価値の算出方法でした。

ここからは、M&Aの売却価格を構成する無形資産についても見ていきます。

(3)M&Aの売却価格(売却額)を構成する無形資産とは

M&Aの売却価格には目に見える資産だけでなく、目に見えない「無形資産」も含まれます。

特許権やソフトウェア等の貸借対照表に記載される無形資産のみならず、優秀な従業員や技術力等の記載されない資産も、M&Aでは評価されるのです。したがって、ノウハウや従業員等の無形資産の価値が高ければ、財務諸表上の数字が悪くても高値で売却できるケースがあります。

利益が出ていないからM&Aは無理ではないか」と考えている企業であっても、会社(事業)を売却出来る可能性は十分にあるので諦めないでください。

ただし、無形資産の算出は専門家でなければ難しいです。自社の無形資産を高く評価してくれる買い手とマッチングするためにも、M&A仲介会社に相談しましょう。

ちなみに、会社売却の価格についてもっと詳しく知りたいなら、以下の関連記事も参考にしてみてください。

※関連記事
会社売却の価格の決め方は?M&A前に押さえるべきこと

M&Aによる売却益の税金と課税

M&Aによる売却益の税金と課税

次に、M&A売却益に課される税金について解説します。M&Aを行うなら、必ず税金についても考えておかなければなりません。

使用するM&A手法によって、売却益に課される税金は下記の通り異なります

  1. 株式譲渡を用いたM&Aにおける売却益の税金と課税
  2. 事業譲渡を用いたM&Aにおける売却益の税金と課税

それぞれのケースについて、順番に確認していきましょう。

ケース1.株式譲渡を用いたM&Aにおける売却益の税金と課税

株式譲渡とは、自社株式を相手に売却する形で経営権を譲渡するM&A手法です。

会社丸ごと売買するケースで用いる手法であり、中小企業のM&Aでは最も活用されている手法となります。株式譲渡によるM&Aでは、売却益から譲渡費用や取得費を差し引いた「譲渡所得」に対して、20.315%の税金(所得税15.315%、住民税5%)が課税されることを押さえておいてください。

譲渡費用とはM&Aの実施に要した費用であり、取得費は株式の取得費用を指します。

上記は個人株主が売り手のケースであり、法人が株主として売却益を得る場合は、法人に対して法人税が課されるのもポイントです。

ケース2.事業譲渡を用いたM&Aにおける売却益の税金と課税

事業譲渡とは、会社の中からある事業に関する権利や義務を切り離し、それを第三者に売却するM&A手法です。

一部の事業のみ売買するケースで用いる手法であり、株式譲渡に次いで多用されている手法となっています。事業譲渡によるM&Aでは、売却益(売却金額−純資産)に対して法人税、課税資産に対して消費税(8%)がそれぞれ課税されることを押さえておいてください。

法人税率は会社の規模や種類によって異なる為、自社の税率を別途確認しましょう。消費税が課税される資産には、のれんや土地を除く有形固定資産等が該当します。

以上が、M&Aをする際に知っておくべき税金についてでした。

M&Aを行うなら、税金のことは事前にしっかり考えておくべきです。

M&Aの税金についてもっと詳しく知りたいなら、以下の関連記事も参考にしてみてください。

※関連記事
M&Aで生じる税金は?税務について徹底解説!

M&Aの売却情報・売却案件の探し方

M&Aの売却情報・売却案件の探し方

M&Aで会社を買いたいと考えた場合、売却情報はどこで見つけるのか疑問に思っている方も多いでしょう。

この項では、M&Aの売却情報を確認できる場所をご紹介します。

  1. M&A仲介会社が抱える売却情報・売却案件
  2. インターネット上のマッチングサイトの売却情報・売却案件

売り手側は、この項で紹介する場所に売却情報を掲載してみてください。

それぞれについて、順番に確認していきましょう。

探し方1.M&A仲介会社が抱える売却情報・売却案件

M&A仲介会社とは買い手と売り手のM&A仲介を行う会社であり、数多くのM&A売却情報を抱えています。

M&A仲介会社の多くはマッチングからクロージングまでを一貫して実施する為、単に売却情報を提供してもらうだけでなく、手厚いサポートを受けることが可能です。M&A仲介会社では数千万円〜数億円規模の売却情報を主に取り扱っており、本格的にM&Aを実施したい方にはオススメと言えます。

採算性の都合上数百万円規模のスモールM&Aは取り扱っていない傾向があるため、小規模案件の売却情報を求めている方にはやや不向きです。

ただし、M&A総合研究所なら安心して依頼していただけます。

M&A総合研究所はM&Aプラットフォームや日本最大級のM&Aメディアからの情報によって、短期間でのマッチングが可能です。それによって、人件費の削減を可能にしているため、他社よりも低い価格でM&Aの成立を目指すことができます。

気になる方は、電話やメールで無料相談してみてください。

探し方2.インターネット上のマッチングサイトの売却情報・売却案件

インターネット上にはM&Aのマッチングサイトが数多く存在しており、売却情報を気軽に確認できます。

自身で好きな売却情報を閲覧できる点や、比較的小規模案件の売却情報を発見できる点がメリットです。ただし、交渉は自分でやらなければならないこともあるので、事前に注意しておかなければなりません。

M&A仲介会社についてもっと詳しく知りたいなら、以下の関連記事も参考にしてみてください。

※関連記事
M&A仲介会社を比較!M&A仲介会社のランキング、仲介手数料を解説します

以上が、M&Aの案件を探す場所についてでした。

ここからは、M&Aにおける売却先企業の選定についても見ていきましょう。

M&Aにおける売却先企業の選定

M&Aにおける売却先企業の選定

M&Aを成功させる為には、最適な売却先を選定することが不可欠です。

この項では、主なM&Aの売却先を3種類お伝えします。

  1.  シナジー効果を発揮できる会社
  2. 多角化に積極的な会社
  3. 投資ファンド

これらのM&A売却先の特徴について、事前に理解した上で選定していってください。

それぞれのM&A売却先を順番に確認していきましょう。

種類1.シナジー効果を発揮できる会社

最もオススメの売却先は、自社事業とのシナジー効果を発揮できる会社です。

シナジー効果とは、各事業を別々に運営している場合より、M&Aによってより大きな効果を生み出すことを指します。関連性の高い事業同士であるほど、M&Aによるシナジー効果が高まる可能性が高いです。

シナジー効果を期待できる相手を売却先候補とすれば、売却が成立する可能性、高値で売却できる可能性が高まります

自社の経営状況や経営課題を分析した上で、どのような会社とならシナジー効果を生み出せるのかを考えてみましょう。

種類2.多角化に積極的な会社

多角化に積極的な会社も、M&Aの売却先としてはうってつけです。

多角化に積極的な会社は、スピーディーに事業を軌道に乗せる為にM&Aにも積極的であるケースがよくあります。自社の事業分野に進出予定であり、かつ多角化に積極的な会社であれば、M&Aの売却が成功する確率は高いでしょう。

多角化に積極的な会社を見つけたら、自社を買うことでその会社にどのようなメリットがあるのかを伝えられるように情報を整理してください。

種類3.投資ファンド

意外と検討するべきなのが、投資ファンドです。

投資ファンドに対してマイナスイメージを抱く中小企業は多く、M&Aの売却先として考えたくない方も多いでしょう。投資ファンドへのM&Aはマイナス側面は確かに存在するものの、実はメリットも大きいです。

投資ファンドは事業再生に関するノウハウを持っている為、M&A後に事業を再生できる可能性が高まります。

M&Aの情報が漏れる心配もないため、安心して会社を任せることも可能です。投資ファンドもM&A売却先の選択肢に入れて、じっくり検討するのが良いでしょう。

ちなみに、M&Aと投資について知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてみてください。

※関連記事
M&A投資と投資ファンドの役割

まとめ

今回は、M&Aにおける売却について重要なポイントをいくつか解説しました。

M&Aにより企業や事業を売却することは、経営者にとっても重大な意思決定になります。

M&Aによる企業売却や事業売却のメリット・デメリットを考慮し、慎重に売却先を検討していきましょう。

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