M&A・事業承継の理解を深める M&A総合研究所ポータル(旧M&A STORY)

Logo

この記事は、約 0分で読めます。
事業売却と社員

事業売却と社員

目次

    事業売却と社員

    会社を経営していく上では、様々な意思決定が必要となります。

    時には、会社の存続に関わる大きな意思決定をするシチュエーションがあるかもしれません。

    事業売却は、会社存続に関わる大きな意思決定の一つです。

    近年は企業規模に関係なく、数多くの企業が事業売却を実行しています。

    事業売却を実施すると、周囲の環境が少なからず変化します。

    特に社員にとって、事業売却による影響はあり大きいです。

    事業売却の遂行は、従業員の処遇や心境に影響を与えます。

    そこで今回は、事業売却と社員の関係性に関してお伝えします。

    事業売却を検討中の経営者の方必見です。

    事業売却とは

    まず初めに、事業売却の基本事項をご紹介します。

    ⑴事業売却の意味

    そもそも、事業売却とはどのような手法なのでしょうか?

    事業売却とは、自社で運営している事業を切り離し、他社に売却する手法です。

    M&Aの手法では、事業譲渡や会社分割が該当します。

    また広義的な意味では、会社の全てを売却する事を、事業売却と呼ぶ場合もあります。

    ⑵事業売却の目的

    これまで、多くの場面で事業売却が実施されてきました。

    例えば、不採算事業を売却するケースが一般的です。

    不採算事業を売却する事で、財務状況の改善を図れます。

    その上、主力事業への集中が可能となります。

    主に大企業が、上記目的で事業売却を実行します。

    また、中小企業が事業売却するケースも少なくありません。

    その背景には、中小企業全体における、事業承継問題の深刻化があります。

    現在多くの中小企業では、後継者不足に陥っています。

    後継者不足の結果、黒字廃業してしまう中小企業も少なくありません。

    しかし廃業してしまうと、社員(従業員)は職を失ってしまいます。

    中小企業には、社員を大事にする企業が数多く存在します。

    その為、廃業する代わりに事業売却し、事業存続を図る会社が増えています。

    事業売却した場合、社員の雇用を維持できる可能性があります。

    ※関連記事

    事業売却とは

    事業売却における社員(従業員)の重要性

    事業売却の際には、社員の存在がしばしば重要視されます。

    売り手・買い手双方にとって、従業員の存在は非常に重要です。

    ここでは、それぞれの視点から、社員の重要性をお伝えします。

    ⑴売り手側における社員の重要性

    売り手側の経営者にとって、これまで頑張ってくれた従業員は非常に重要です。

    よって多くの経営者は、従業員の雇用が事業売却後も維持されるのを期待します。

    この点は、特に中小企業に顕著な傾向です。

    中小企業の事業売却では、「譲渡金額」と同等かそれ以上の割合で、「社員の雇用維持」を重視します。

    中小企業の中には、社員の勤め先を確保する目的で、事業売却を実施する所も存在します。

    売り手側にとって、事業売却後も社員の雇用が維持されるのは非常に重要です。

    ⑵買い手側における社員の重要性

    一方で買い手側は、最終的には利益獲得を目的として、事業を買収します。

    買収した事業で収益をあげる為には、優秀な社員が欠かせません。

    どれ程優秀なビジネスモデルでも、それを実行可能な人材がいなければ無意味です。

    よって事業買収の際には、従業員も積極的に引き継ぎたいと希望するのが一般的です。

    買い手側にとって、M&Aを成功に導く上で、社員の存在は欠かせません。

    ※関連記事

    M&Aの目的とは?売り手(売却)、買い手側(買収)におけるM&Aの目的を解説

    事業売却による社員(従業員)の処遇

    事業売却を実施する際、社員はどのような処遇を受けるのでしょうか?

    結論から述べると、事業売却で用いる手法によって、従業員の処遇は異なります。

    ここでは、手法別に事業売却における社員の処遇を解説します。

    ⑴株式譲渡と社員(従業員)

    株式譲渡とは、自社の株式を他社に売却するM&A手法です。

    中小企業のM&Aでは、全株式を売却し、経営権を完全に手放すケースが殆どです。

    よって正確には、事業売却というよりも、会社売却と呼ぶのが正しい手法です。

    中小企業のM&Aは、株式譲渡による会社売却が殆どです。

    正確な意味での事業売却ではないものの、一応ご紹介します。

    株式譲渡では株主が変わるのみで、会社の中身は何も変化しません。

    よって基本的には、社員の雇用は自動的に引き継がれます。

    ただし引き継がれた後、買い手側によって従業員が解雇される可能性はあります。

    よって契約時点で、社員の雇用に関して何かしらの契約を定めるのがベストです。

    ⑵事業譲渡と社員(従業員)

    事業譲渡とは、会社の中から一部の事業や資産等を切り離して、第三者に売却する手法です。

    事業売却の際には、この手法を用いるケースが殆どです。

    事業売却と言ったら、事業譲渡を意味するのが一般的です。

    事業譲渡では、資産・負債に関する全ての契約を、買い手側が事業売却後に個別に締結し直す必要があります。

    勿論、社員との雇用契約も例外ではありません。

    事業売却の際に、買い手側は従業員一人一人と、雇用契約を新規で締結します。

    社員にとっては、自分自身で雇用先を選ぶ権利が保証されています。

    しかし裏を返せば、買い手側にも雇う従業員を選ぶ権利が生じます。

    つまり社員は、事業売却によって職を失う恐れがあります。

    従業員の雇用を維持する為には、契約段階で確実に維持する旨を確約するのが大切です。

    とはいえ大半の事業売却では、全ての社員が買い手側に引き継がれるのが一般的です。

    前述の通り、買い手側にとって従業員の存在は貴重です。

    またM&Aを成立させる為には、買い手は売り手企業の意思を尊重する必要があります。

    以上二つの理由から、基本的には社員の雇用は維持されます。

    ⑶会社分割と社員(従業員)

    会社分割も、一部の事業を他社に移転する手法の一つです。

    よって厳密には、組織再編を目的として使われるM&A手法です。

    ただし、事業売却の手法として用いられる場合もあります。

    事業譲渡と会社分割には、いくつかの相違点があります。

    特に大きく異なるのが、社員の取り扱いです。

    事業譲渡では、買い手企業が社員と個別に雇用契約を結び直す必要がありました。

    しかし会社分割では、個別に契約を結ぶ必要はありません。

    基本的には、事業売却に伴い社員も自動で引き継がれます。

    買い手側は、優秀な従業員を失うリスクを減らせます。

    また売り手側は、社員の雇用を確実に維持できます。

    社員の処遇に限定すると、非常にメリットの大きい事業売却手法です。

    ※関連記事

    会社売却の方法とは?手続きや売却後の社員、注意点を解説

    事業売却で社員(従業員)に対する注意点

    最後に事業売却の際、社員に関して注意すべきポイントを3つご紹介します。

    ⑴社員に事業売却を伝えるタイミング

    どのタイミングで社員に事業売却を伝えるかは、非常に重要な考慮事項です。

    タイミングを間違えると、社員に不信感が生じたり、外部に情報が漏洩する恐れもあります。

    つまりタイミング次第では、今後の会社経営に支障をきたす恐れがあります。

    では、どのタイミングで伝えるのが正解なのでしょうか?

    買い手企業は、事業売却の契約が正式に締結された後に、従業員と接触します。

    よって最終契約前に、何らかの形で伝えるのが理想です。

    突然知らされたら、社員の間に不信感が募るからです。

    しかし、早いほど良い訳ではありません。

    最終契約が締結されるまでは、買い手との合意内容はあくまで口約束に過ぎません。

    合意してくれた事を、必ず相手が守るとは限りません。

    仮に社員の処遇に関して合意しても、最終契約の時点で変わる可能性は十分あります。

    よって従業員に対しては、最終契約の直前に、抽象的に「事業売却」の実施を伝えることがオススメです。

    そして、最終契約が締結された時点で、具体的な処遇等を伝えます。

    事業売却の成就には、適切なタイミングでの社員に対する情報提供が不可欠です。

    ⑵事業売却後に社員が受ける影響

    事業売却は、従業員にとっても非常に大きな出来事です。

    最終契約の前後で知らされるのが一般的ですが、多くの社員は少なからず動揺します。

    そして、不安を抱きます。

    事業売却の実施を伝えたら、可能な限り従業員の不安を取り除く努力をしましょう。

    また、事業売却によって社員にもたらされるメリットを最大限伝えましょう。

    大半の事業売却では、自社よりも規模の大きい企業とM&Aを実施します。

    よって事業売却後、社員の待遇(給与や福利厚生等)は、良くなる傾向があります。

    メリットを従業員に伝える事で、不安を取り除くと同時に意欲を上げるのが重要です。

    ⑶従業員の処遇に関する契約

    前述の通り、社員の処遇が必ず維持されるとは限りません。

    一旦引き継がれたとしても、すぐにリストラされたり、給与を下がられる可能性はあります。

    よって事業売却の際には、従業員の処遇を契約で定めておくのが大切です。

    「基本合意書の締結」と「最終契約」のタイミングで、社員の処遇に関して取り決めるのが一般的です。

    このタイミングで確約を取り付ければ、従業員の雇用環境を確保できます。

    ※関連記事

    M&Aの注意点

    まとめ

    今回は、事業売却と社員の関係性について解説しました。

    事業売却では、社員の存在は非常に重要な意味を持ちます。

    売り手・買い手双方にとって、円滑な従業員の承継は、事業売却を成功させる上で不可欠です。

    社員の処遇は、事業売却の手法ごとに異なります。

    社員を大切にするならば、それに合わせて事業売却の手法を選択するのも一つの手です。

    要点をまとめると下記になります。

    • 事業売却とは

    →自社で運営している事業を切り離して、他社に売却する手法

    • 事業売却における社員(従業員)の重要性

    →売り手側は雇用維持を重視、買い手側は優秀な人材の引き継ぎを重視

    • 事業売却による社員(従業員)の処遇
    1. 株式譲渡→自動的に雇用を移転
    2. 事業譲渡→個別に雇用契約を結び直す
    3. 会社分割→自動的に雇用を移転
    • 事業売却で社員(従業員)に対する注意点

    →「社員に事業売却を伝えるタイミング」、「事業売却後に社員が受ける影響」、「従業員の処遇に関する契約」に注意

    M&A・事業承継のご相談ならM&A総合研究所

    M&A・事業承継のご相談なら専門の会計士のいるM&A総合研究所にご相談ください。
    M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。

    M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴

    1. 業界最安値水準!完全成果報酬!
    2. M&Aに強い会計士がフルサポート
    3. 圧倒的なスピード対応
    4. 独自のAIシステムによる高いマッチング精度
    >>M&A総合研究所の強みの詳細はこちら

    M&A総合研究所は会計士が運営するM&A仲介会社です。
    企業会計に強く、かつM&Aの実績も豊富です。全国にパートナーがいるので案件数も豊富。
    また、業界最安値水準の完全成果報酬制のため、M&Aが成約するまで完全無料になります。
    まずはお気軽に無料相談してください。

    >>【※国内最安値水準】M&A仲介サービスはこちら

    電話で無料相談WEBから無料相談
    • 02
    • 03
    • 04
    • 05
    ご相談はこちら