M&Aとは?手法ごとの特徴、目的・メリット、手続きの流れも解説【図解】
2021年6月10日更新事業承継
2025年問題をM&A・事業承継で解決!中小企業が取るべき行動とは
2025年問題とは、日本が超高齢社会に至ることで生じるさまざまな問題でを指し、中小企業の事業承継にとって深刻な影響を及ぼす可能性もあります。本記事では、2025年問題をM&A・事業承継で解決するために、中小企業が取るべき行動について解説します。
2025年問題をM&A・事業承継で解決
2025年問題は、さまざまな分野に深刻な影響を及ぼすと感和えられており、中小企業の大量廃業問題もそのひとつです。本章では、2025年問題とはどのようなものを指すのか、またその現状について解説します。
2025年問題とは
2025年問題とは、日本が超高齢社会に至ることで生じるさまざまな問題のことです。2025年問題は、医療・介護・年金だけでなく、中小企業の事業承継にとっても深刻な影響を与えると考えられています。
2025年には多くの中小企業経営者が60代から70代を迎えます。中小企業経営者の平均引退年齢が60代後半から70代であるため、2025年問題は多くの中小企業にとって深刻なだけでなく、日本経済自体にとっても大きな影響を与えると考えられます。
22兆円にも及ぶGDPの損失が予測される
2025年問題によって生じる経済的損失は、GDPに換算すると22兆円にも及ぶとされており、その原因は中小企業の後継者問題です。
前述のように、多くの中小企業経営者が引退年齢を迎えるにもかかわらず、事業承継の準備を始めていなかったり、後継者が決まっておらず廃業を検討している中小企業が多く存在するのが現状です。
その結果、2025年に廃業する中小企業・小規模事業者が生み出すはずだったGDPは、22兆円にも及ぶと試算されています。
大規模な経済的損失を防ぐため、国や地方自治体はさまざまな事業承継対策を講じていますが、事業承継が必要な事業者数に対して、実際に事業承継成立に至った事業者数はまだごく一部にすぎません。
650万人にもおよぶ雇用損失が予測される
2025年問題は、労働者にも大きなダメージを与えることになります。日本の労働者の約7割は中小企業で働いていますが、このままの状態で2025年を迎えると650万人にもおよぶ雇用損失が生じると予測されています。
雇用機会の減少は地方の衰退につながり、地方の衰退は日本経済の衰退へとつながっていきます。実際に、事業承継ができず廃業に至る中小企業はすでに多くでてきており、危機に陥っている地域も少なくありません。
事業承継ができず廃業に至ると、オーナー経営者にとっての損失だけでなく、従業員・取引先・顧客、そして地域にとって大きな損失となることがわかります。
中小企業でM&A・事業承継が進まない理由
2025年問題は非常に深刻なものであり、国や地方自治体、さまざまな専門家が事業承継を推進しているにもかかわらず、なぜ中小企業のM&A・事業承継は十分に進んでいないのでしょうか。
以前までは、M&Aによって会社を売却するということに対して、ネガティブなイメージを持つ中小企業経営者が多くいました。
しかし、現在は中小企業の事業承継を後押しする環境も整ってきたことから、ネガティブなイメージもだいぶ改善されてきています。
イメージも改善され、M&Aによる事業承継の準備が必要とは感じていても、日々の仕事が忙しくてなかなか準備にまで手が回らないという経営者は少なくありません。
そのため、国や地方自治体はさらにプッシュ型の支援を行い、M&Aによる事業承継を促せるよう積極的に取り組んでいます。
M&A・事業承継で2025年問題を解決するには
M&Aによる事業承継で2025年問題を解決するためには、中小企業・小規模事業者のM&Aによる事業承継をもさらに増やしていく必要があります。
しかし、小規模の事業承継案件ほど、買い手がなかなか付かないのが現状であり、M&Aによる事業承継をさらに増やすためには、小規模事業者でもM&Aによる事業承継に取り組みやすい環境を十分に整えていかなければなりません。
具体的には、なるべく短期間でM&Aによる事業承継が成約まで至るようにすることや、小規模事業者でも気軽にM&Aによる事業承継が行いやすい手数料になること、オンラインを活用したM&Aがさらに行いやすくなることなどが挙げられます。
2025年問題を解決するために中小企業が取るべき行動
2025年問題を解決するために、中小企業経営者にはどのような行動が必要なのでしょうか。この章では、積極的に行うべき3つの行動を紹介します。
【2025年問題を解決するために中小企業が取るべき行動】
- M&A・事業承継で後継者を探す
- M&A・事業承継の準備・計画を練る
- M&A・事業承継の専門家に相談する
1.M&A・事業承継で後継者を探す
事業承継を行うためには、まず事業承継先を探さなければなりません。事業承継先によって後継者の探し方が変わるので、それぞれの方法をみていきましょう。
1.親族内事業承継
2025年問題の原因のひとつは、親族内事業承継の減少です。子どもが親の事業を継ぐケースは減り続けていますが、その理由は少子化だけではなく職業に対する価値観の変化もあります。
また、事業が今後何年続くかわからないため、子どもに継がせるのではなく廃業を選択するケースなど、さまざまな理由が重なって親族内事業承継は減少しています。
2025年問題を解決するために、再び親族内事業承継を増やすことは簡単ではありません。もし親族内事業承継を増やすとしても、そのためには多くの労力と時間が必要になります。
そこで、国や地方自治体は後述するM&Aによる事業承継を増やすよう中小企業を後押ししています。
2.親族外事業承継
親族内事業承継ができない中小企業では、親族外事業承継やM&Aを活用した事業承継を行うことで事業を継続するケースも増えてきています。
しかし、主に従業員へ事業を引き継ぐ親族外事業承継の場合、従業員が事業を引き継ぐための資金が問題となることがあります。
有償で事業を引き継ぐ場合、従業員は個人で資金を調達しなければなりませんが、なかには資金の準備ができずに親族外事業承継を諦めざるを得なかったケースもあります。
スムーズに親族外事業承継を進めるためには、行う前に資金調達の目処を立てておくことが重要です。
3.M&Aによる事業承継
近年急増しているのがM&Aによる事業承継です。さまざまな機関・会社がM&Aによる事業承継についての情報を発信しており、プッシュ型の情報提供も増えています。
また、中小企業・小規模事業者でも活用しやすいM&Aの専門家が増えています。低価格で短い期間にM&Aを活用した事業承継の成立が可能となり、資金や時間に余裕の少ない中小企業・小規模事業者でも安心して取り組めるようになってきています。
また、近年はオンラインを活用したM&Aも増えているので、地方の中小企業・小規模事業者でもM&Aに取り組みやすくなっています。
しかし、さまざまな特徴を持った専門家が数多く存在することになったので、M&Aを検討する際はどこに依頼するかをよく検討する必要があります。
2.M&A・事業承継の準備・計画を練る
M&A・事業承継を行おうとしても、相手がみつからなかったり、渉途中で破談してしまったりと、なかなか成約まで至らないケースも多く、その大きな原因のひとつは準備不足です。
中小企業経営者は日々の仕事に忙殺されて、なかなかM&A・事業承継の準備に取りかかれないケースが多くみられます。
しかし、納得のいくM&A・事業承継を行うためには、十分な準備期間と計画的な内容が必要です。
M&A・事業承継の準備に関してさまざまな機関がサポートしているので、まずは身近な支援機関に相談して綿密な準備を行うことが大切です。
3.M&A・事業承継の専門家に相談する
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まとめ
2025年問題とは、日本が超高齢社会に至ることで生じるさまざ まな問題であり、中小企業経営者の高齢化による大量廃業もそのひとつです 。
そのような深刻な事態を避けるべく、中小企業においては積極的に事業承継への取り組みが求められています。
もし後継者がいないという理由で廃業を検討しているのなら、M&Aによる第三者への事業承継を視野に入れ、専門家に相談してみることをおすすめします。
そのような深刻な事態を避けるべく、中小企業においては積極的に事業承継への取り組みが求められています。
もし後継者がいないという理由で廃業を検討しているのなら、M&Aによる第三者への事業承継を視野に入れ、専門家に相談してみることをおすすめします。
【2025年問題によって生じ得る経済的損失】
- 22兆円にも及ぶGDPの損失が予測される
- 650万人にもおよぶ雇用損失が予測される
【2025年問題を解決するため中小企業がとるべき行動】
- M&A・事業承継で後継者を探す
- M&A・事業承継の準備・計画を練る
- M&A・事業承継の専門家に相談する
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株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。