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事業承継ファンドの活用とメリット・デメリット

事業承継ファンドの活用とメリット・デメリット

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

目次

    事業承継ファンドの活用とメリット・デメリット

    事業承継は昨今中小企業を中心に重要な課題となっているものです。

    事業承継を取り巻く問題は中小企業の存続に関わっているといっても過言ではなく、とりわけ後継者不在に代表される問題は経営者の方を悩ませている問題の中でも最も難しいものといえます。

    そんな中、最近は事業承継ファンドがそのような問題の解決の糸口になるとして注目が集まっています。

    今回はそんな事業承継ファンドの概要や活用方法などをお伝えしていきます。

    事業承継ファンドとは

    ①事業承継ファンドの概要

    そもそも事業承継ファンドとはどういったものなのでしょうか?

    事業承継ファンドとは中小機構(中小企業基盤整備機構)が民間のファンド(投資会社)にファンド総額の2分の1の投資を行うことにより、事業承継に関して問題を抱えている中小企業に対し、様々な経営支援を行うというものです。

    こういったもの以外にも民間で事業承継支援を行っているファンドや金融機関が紹介する事業承継ファンドもあります。

    昨今、中小企業は事業承継に関しては様々な問題を抱えています。

    ②事業承継ファンドと後継者不在

    中でも代表的な問題として挙げられるのが「後継者不在」です。

    後継者不在はその名の通り後継者がいないことに端を発する問題です。

    最近は中小企業の経営者の高齢化が進んでおり、引退を目前に控えているにも関わらず後継者が見つからないという状態が増えています。

    現在は価値観の変化により「子供が親の会社を継ぐ」という形式が必ずしも一般化していないという事情もありますが、そもそも中小企業は創立者でもある経営者のワンマン経営になっていることも多く、その結果後継者の選定や育成がちゃんと進んでいないために事業承継ができない状態に陥ったケースも少なくありません。

    事業承継ができないと経営者が引退して以降の会社の存続は難しくなります。

    経営者の跡を継ぐ後継者がいないため存続できず、適切な育成がなされていない後継者が経営者になったところで安定した会社の経営を望むことは厳しいでしょう。

    そのため、経営が黒字であるにも関わらず、後継者不在の状態に陥ったがために会社を廃業してしまうというケースも珍しくありません。

    しかしそれではその会社が抱える重要なノウハウや技術だけでなく、その会社がある地域の雇用やサービスも失われてしまいます。

    国もそういった事情を鑑み、事業承継が困難化している中小企業に向けて様々な支援を行っています。

    事業承継ファンドもその一環であり、事業承継が難しい状態の会社を救う手段として近年注目を集めています。

    他方で、後述するように最近は事業承継をM&Aを行うケースも増えています。

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    事業承継ファンドの活用方法

    事業承継ファンドの活用方法は様々なものがありますが、大別すると事業承継ファンドは2種類の活用方法に分けることができます。

    ここでは事業承継ファンドを活用したことによって得られる2種類の活用方法をお伝えします。

    ①事業承継ファンドの活用による会社存続

    事業承継ファンドの活用方法としてはやはり会社の存続の実現が挙げられます。

    事業承継ファンドはファンドがその会社の株式を取得することで新たなオーナーとなり、その会社内の人材を育てるだけでなく、その会社の後継者に足り得る人材を発見し、会社の経営を任せていくことで会社を確実に存続していきます。

    最近は会社の後継者を経営者の親族や内部の従業員のみだけでなく、外部に広く求める傾向があります。

    事業承継ファンドの幅広いネットワークを活用すれば、会社にとって最適な人材に会社の経営を任せることができるでしょう。

    もちろん会社内に後継者候補がいる場合でも事業承継ファンドは有効的です。

    事業承継ファンドから育成に必要な人材を派遣することにより、後継者の育成を助け、経営者にふさわしい人材にブラッシュアップしていきます。

    ②事業承継ファンドの活用による経営支援

    事業承継ファンドは会社の経営支援のために活用することも可能です。

    事業承継ファンドは積極的に経営に関与し、手厚い支援を行うことが可能です。

    会社に必要な事業資金の供給や各種経営支援を行い、販路拡大などを実現していきます。

    さらに経営全般だけでなく、業務管理や財務経理、組織人事などといったバックオフィス業務に対しても中長期的な視点から解決すべき課題を抽出し、その課題の解決の糸口となる有益なアドバイスを提供します。

    こういった事業承継ファンドの経営支援を受けることができれば、ただオーナーに依存するのではなく、従業員一人一人が自立して会社の成長に取り組めるような組織作りが実現できる可能性が高まるでしょう。

    事業承継ファンドの種類

    事業承継ファンドの種類は様々なものがありますが、ここでは公的機関や全国に及ぶネットワークを持つ規模が大きい事業承継ファンドの内、代表的なものを2つご紹介します。

    ①中小機構の事業承継ファンド

    冒頭でお伝えした中小機構の事業承継ファンドです。

    独立行政法人であり、公的な機関である中小機構がバックについており、ある意味民間のファンドより仕事を託しやすいといえます。

    基本的に中小機構が有限責任組合員としてファンド組成額の2分の1を出費し、残りを金融機関に出費させるというスキームをとります。

    ②日本投資ファンド

    日本投資ファンドは日本M&Aセンターと日本政策投資銀行が折半で出資して設立したファンドであり、中小機構の事業承継ファンドと同様、公的なニュアンスが強いファンドです。

    日本投資ファンドを出費した機関はいずれも様々な事業承継や投資を手掛けた実績を持っており、ノウハウやネットワークに信頼が置けます。

    その豊富な実績、ノウハウや緊密かつ広大なネットワークを生かして柔軟に経営支援・事業承継支援を行ってくれるため、頼りになるパートナーになってくれるでしょう。

    事業承継ファンドのメリット

    ここでは事業承継ファンドを活用した際のメリットをお伝えしていきます。

    事業承継ファンドを活用した際のメリットは単純に事業承継が上手くいくだけでなく、会社の成長にも関わるものもあるため、事業承継ファンドは会社にとって多角的に貢献してくれるものだといえるでしょう。

    事業承継ファンドを活用した際のメリットは複数あり、それぞれ以下の通りです。

    ①事業承継の実現

    やはり事業承継ファンドの最大のメリットは理想的な事業承継が実現しやすいという点です。

    事業承継ファンドは事業承継に関するノウハウに長けており、後継者の選定や育成で大きく貢献できるものです。

    そのため会社を承継させるに足りる理想的な人材を後継者に据えることができる可能性が高まります。

    当然育成の過程でその会社のコンセプトや特徴を把握したうえでしっかり後継者に根付かせてくれるので、経営者の方にとって理想的な事業承継が実現しやすくなるでしょう。

    また事業承継ファンドは会社内部の人材はもちろん、必要があれば外部からも後継者にふさわしい人材を見つけ出してくれます。

    それも事業承継ファンドのように幅広いネットワークを持っていなければできないことであり、だからこそ理想的な事業承継を実現する可能性を引き上げることができます。

    ②経営者の負担軽減

    事業承継ファンドは経営者に代わってオーナーとなる形式を取りますが、それは結果的に経営者の負担の軽減にもつながります。

    事業承継というやっかいな問題を抱えていたとしても、経営者はその立場上銀行から借り入れている債務など、様々な事柄に対して精神的な負担を抱えざるを得ないものです。

    会社の存続を占う事業承継という問題だけでも大きいものなのに、万が一事業承継に失敗した際に会社の債務をどうやって処理するのかなども考えると、不安ばかりで経営者の精神的負担はかなり大きくなってしまいます。

    しかし事業譲渡ファンドは事業承継のみならず、その会社にとっての経営のパートナーとして力を貸してくれるので、経営者の負担を大きく軽減できる可能性が高まります。

    中小企業のような規模の限られた会社だと多くの事柄が経営者の双肩にかかってしまいますが、事業承継ファンドなら一緒に経営の課題に向き合ってくれる心強いパートナーとして力を貸してくれるでしょう。

    ③会社の理念や文化、風土を守る

    事業承継ファンドは会社の理念や文化、風土を守ったうえで経営支援や事業承継支援を行ってくれます。

    最近は事業承継を解決する手段としてM&Aが挙げられますが、M&Aはもし成功しても譲受した会社の理念や文化、風土が合わずに従業員が流出してしまったり、従業員同士でトラブルが起こったり、譲渡した会社の持ち味を生かせないというリスクが懸念されるものです。

    しかし事業承継ファンドはその会社の理念や文化、風土をよく理解したうえで事業承継支援や経営支援に取り組んでくれるだけでなく、経営者の意向をしっかり踏まえたうえで仕事に取り組んでくれるものです。

    そのため会社の理念や文化、風土が守られるだけでなく、従業員に影響を与えるオーナーが変わったことによるギャップも最小限に抑えることができるでしょう。

    事業承継ファンドのデメリット

    事業承継ファンドの選定

    事業承継ファンドはメリットがある以上、当然デメリットがあるものです。

    事業承継ファンドの最大のデメリットが「相性によって左右される」という点が挙げられます。

    基本的に事業承継ファンドは支援する会社の特性をよく把握したうえで仕事に取り組みますが、どうしてもファンドによってノウハウが異なる場合があります。

    そのため支援される会社との相性が悪ければノウハウは発揮できませんし、歩調を揃えられなくなってしまう可能性は充分に考えられるでしょう。

    またファンドのノウハウもどれだけ経験値や実績を積んでいるかによってそのクオリティは変わってくるものです。

    言い方は悪いですが、経験値も実績も不足しているようなファンドであれば、そのノウハウはなかなか効果を発揮しない可能性は充分に考えられます。

    事業承継ファンドで適切な効果を得るためにも、経営者の方はファンドの実績やどういったノウハウがあるのか、出資者や投資方針や理念などといった観点でファンドを選ぶようにしておきましょう。

    事業承継ファンドの活用とM&Aどちらがいいの?

    さきほども少し触れましたが、事業承継ファンドの活用もしくはM&A、どちらが会社にとって良いのかを経営者の方は考えておく必要があります。

    事業承継を解決するうえにあたって、事業承継ファンドとM&Aはそれぞれ効果的な手段です。

    手法の違いとしては事業承継ファンドが「ファンドと二人三脚で会社を存続させ、さらなる会社の成長を目指す」であるとしたら、M&Aは「会社を他社に託して存続を図り、他の会社のノウハウを借りて会社を成長させる」というニュアンスが強いものです。

    正直な所、事業承継ファンドの活用もM&Aの活用もいずれかが勝っているというわけではなく、会社の内情に合っているかどうかでいずれかの手法を選択すべきものだといえます。

    例えば「ある程度自助努力で存続・成長が可能だと判断できる余地がある」なら事業承継ファンド、「単純な経営支援では会社の存続・成長が難しいと判断される」ならM&Aといった具合に、いずれの手法が会社の存続・成長を達成できるかを入念に検討して判断をくだした方がいいでしょう。

    ただ自分の会社の理念などを守りたいという考えであれば、他社の支配下に入るM&Aより事業承継ファンドの方が良いと考えられます。

    まとめ

    今回の記事をまとめると以下のようになります。

    • 事業承継ファンドは後継者不在の会社の事業承継を助けるファンド。
    • 事業承継ファンドは事業承継だけでなく、経営支援も期待できる。
    • 事業承継ファンドのメリットは多数あるが、ファンドとの相性が悪ければ本来の効果を期待できないというデメリットもある。
    • 事業承継ファンドとM&Aのいずれを利用するかは会社の内情によるが、会社の理念などを守りたいのであれば事業承継ファンドの方が良い。
    • 事業承継ファンドには中小機構の事業承継ファンドや日本投資ファンドなどがある。

    かつて投資ファンドは「ハゲタカ」と揶揄されるようにネガティブなイメージを持っているものでしたが、最近は純粋に中小企業を支援してくれるファンドが増えています。

    事業承継ファンドはまさにその最たるものだといえるでしょう。

    また現在はまだ少ないものの、民間のファンドでも事業承継ファンドとして活用できる会社が増えており、今後も様々な会社の事業承継でこういったファンドの活躍は増えていくと予想できます。

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