2022年7月18日更新事業承継

事業承継問題の原因は?中小企業に残された解決法・M&Aも徹底紹介【事例あり】

近年は中小企業の事業承継問題解決が課題となっており、経営者は、事業承継をどのように行うかを考えておくことが必要です。本記事では、事業承継問題の原因には何があるのか、中小企業に残された解決法としてM&Aによる事業承継も徹底紹介します。

目次
  1. 事業承継とは
  2. 事業承継問題とは
  3. 事業承継問題を解決できなかった場合のリスク
  4. 事業承継問題の解決方法と問題点
  5. 事業承継問題の解決に向けた準備
  6. 事業承継問題の解決を図った成功・失敗事例
  7. 事業承継問題のまとめ

事業承継とは

事業承継とは、会社・事業の経営を後継者に引継ぐことです。中小企業などの法人であれば、会社の経営権の源である株式の引渡しにより、後継者はその会社を丸ごと承継します。個人事業であれば、事業に関連する資産や権利義務などを全て引継げば、後継者が新たな経営者です。

事業承継の必要性

年齢や健康問題その他の理由で、経営者は必ず引退時期を迎えます。現経営者の引退時に、誰かが後継者となって事業承継が実施されない限り、会社は廃業せざるを得ません。廃業となれば、従業員は解雇され職を失います。取引先も仕事を失うことになり、売上減は必至です。

仮に、そのように廃業となる中小企業が増えていった場合、地域経済に与える悪影響は計り知れません。日本の企業数のうち99%は中小企業が占めており、地域経済だけでなく日本経済にもダメージを与えるでしょう。

帝国データバンクの「全国『社長年齢』分析調査(2021年)」によると、全国の社長の平均年齢は60.3歳です。1990(平成2)年の調査以降、毎年、上昇しています。一般に中小企業の社長引退時期は70歳前後とされており、今後、社長が交代期を迎える会社がめじろ押しです。

後継者教育には5~10年かかるということを踏まえると、多くの中小企業にとって、事業承継はすぐにでも取りかからなければならない喫緊の課題となっています。

事業承継問題とは

ここでは、事業承継問題に関して理解を深めるために、事業承継に課題を抱える中小企業の動向・2025年問題などを説明します。

事業承継問題に悩む中小企業の動向・背景

企業規模別 企業数の推移(出典:中小企業庁)

企業規模別 企業数の推移(出典:中小企業庁)

出典:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/chusho/b1_3_1.html

日本の中小企業の多くは、事業承継に際して、経営者の高齢化や後継者の不在などの課題を抱えています。近年、これらの課題は深刻化しており、黒字企業であるにも関わらず事業承継できずに廃業に追い込まれてしまうケースが増加中です。

中小企業庁の「2020年版 中小企業白書」によると、調査が開始された1999(平成11)年以降、日本の中小企業の数は減少傾向にあります。このうち、特に小規模企業の減少率が最も高い状況です。

今後も事業承継に関する課題が解消されない場合、事業承継問題に悩まされる企業の廃業が進んで、中小企業の数はますます減少するものと見られます。

2025年問題とは

2025年問題とは、すでに超高齢社会を迎えている日本において、西暦2025(令和7)年以降に団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、さらに高齢者の比率が上がる中、引退時期を迎える中小企業の経営者が一段と増加することです。

経済産業省によれば、後継者不在など現状の問題を放置すると中小企業の廃業件数が急増し、2015(平成27)〜2025年頃までの10年間の累計で「約650万人の雇用・約22兆円のGDP」が失われる可能性があります。

上記の事態を回避するために、政府は「事業承継税制の制定」「事業承継ガイドラインの制定」「事業承継・引継ぎ支援センターの設置」などの施策を実施中です。

中小企業経営者が抱える事業承継問題

中小企業の経営者は、事業承継問題に直面しています。そもそも、中小企業は経営環境の変化の影響を受けやすいうえに、大企業と比べて会社が長期的に存続するための地盤が固まっていないケースも少なくありません。

このことから、中小企業における事業承継では問題が発生しやすいため、十分な備えを持ったうえで対応すべきです。そこでここでは、中小企業の経営者が抱えがちな事業承継の問題として、以下の項目を取り上げます。

  1. 後継者不在
  2. ワンマン経営の弊害
  3. 従業員・キーマン(後継者)の育成不足
  4. 経営状況の不安
  5. 事業承継・M&Aの相談先がいない
  6. 経営者自身が事業承継を考えていない

①後継者不在

後継者不在は、事業承継において中小企業の経営者の多くが抱える問題です。後継者不在とは、会社を引継ぐべき後継者が不在である状態をさします。中小企業は日本企業の大部分を占めるほど数が多く、全ての中小企業が後継者を確保しているわけではありません。

中小企業では、後継者がいないために事業承継の見とおしが立っていない企業が多いのです。また、後継者を確保できない問題とともに、経営者の高齢化も進行しています。さらには少子化も進んでおり、将来的に会社のリーダーとなる若者の数が減少中です。

こうした状況が、後継者不在問題を深刻化させています。また、価値観の変化も問題を深刻化させている要因の1つです。従来の中小企業では、自身の子供を後継者とするのが主流でしたが、最近では価値観の変化に伴って子どもが会社を引継ぐケースが減少しています。

親の後を必ずしも継がない子ども、子どもに後継ぎを無理強いしない親の増加が、従来の事業承継の主流であった親族内承継を減らしているのです。

②ワンマン経営の弊害

多くの中小企業ではワンマン経営が敷かれており、これに伴う弊害で事業承継が失敗するケースも存在します。ワンマン経営を行う経営者は優れたリーダーシップがあるものの、これは裏を返すと周囲の人間がイエスマンばかりで意見を示す人材がいない状況を生み出しかねません。

特にワンマン経営の弊害が大きくなるタイミングは、経営者が高齢になった後です。仮に経営者が高齢化したことで健康状態が不安定になり判断能力が衰えた場合、事業承継プランの設計自体が困難になります。

また、ワンマン経営が敷かれている会社は、正常な判断力が衰えている状態にも関わらず、経営者に対して意見を示す人間がいない環境でしょう。そのため、後継者の選定はおろか、事業承継自体を行えないまま経営者が亡くなり、結果的に会社が窮地に立たされる可能性が高いです。

③従業員・キーマン(後継者)の育成不足

従業員・キーマン(後継者)の育成不足も、事業承継における深刻な問題の1つです。事業承継を円滑に成功させるためには、従業員およびキーマン(後継者)に対して自社の事業に関するさまざまな知識・技術を身につけさせる必要があります。

しかし、多くの中小企業では人材の育成にかける時間が不足しており、育成が円滑に進んでいない状況です。特に後継者の育成には、5〜10年程度の期間が必要とされています。高齢の経営者には体調悪化のリスクもあるため、余裕を持ったスケジュールで育成を進めることが必要です。

④経営状況の不安

たとえ自社にふさわしい後継者が見つかったとしても、自社に魅力を感じてもらえないと事業承継に結びつかないケースも多いです。たとえば、経営状況や先行きに不安が見られる場合は、後継者に事業承継を拒否されてしまう可能性があります。

なお、後継者側としても、事業承継に伴い発生するリスクの存在を把握しておくことが必要です。具体例を挙げると、事業承継では金融機関の個人保証や負債なども後継者に引継がれる場合が多く、後継者としてはリスクを背負うことになります。

⑤事業承継・M&Aの相談先がいない

周囲に相談先がいないために、事業承継できずに廃業してしまう中小企業も存在します。事業承継の知識を持たない経営者としては、周囲に相談先を見つけられないとプロセスを進められません

これに対して、M&Aによる事業承継もサポートする相談先を見つけられれば、急速に自社の事業承継問題の解決を図れます。

⑥経営者自身が事業承継を考えていない

健康面に不安がある経営者よりも、その不安がない経営者ほど、事業承継の検討や準備を先送りにしている傾向があります。いくら自身の体調に自信があったとしても、年齢を重ねるにつれ、健康面の突然のトラブルの可能性は高まるものです。

事故や災害に遭うリスクもゼロとは言い切れません。少なくとも60歳前後の時点では、事業承継について一考すべきでしょう。

【関連】廃業率の推移とランキング| M&A・事業承継の理解を深める

事業承継問題を解決できなかった場合のリスク

事業承継ができずに経営者が引退時期を迎えた場合、会社は廃業です。その場合には、以下のようなリスクが伴います。

  • 多額の廃業費用の支払い
  • 従業員の雇用先喪失
  • 自社製品・技術の消滅

多額の廃業費用の支払い

会社の廃業時には、以下のような出費(廃業費用)が避けられません。手元の資金で足りない場合、個人財産の処分をしたり、廃業後も返済を続けたりする必要があります。

  • 事業用資産の廃棄処分(設備、機械類、原材料、在庫品など)
  • 原状復帰工事(事務所が賃貸の場合)
  • 廃業(解散)手続きなどの手数料
  • 従業員への退職金
  • 借入金の完済

従業員の雇用先喪失

会社が廃業すれば、従業員は解雇されます。同じような労働条件の仕事が見つかるかどうかは予断を許しません。すぐに新たな仕事が見つからねければ、従業員の家族も路頭に迷うことになります。

自社製品・技術の消滅

会社が廃業となれば、自社で長年、手掛けてきた製品・技術・サービス・ノウハウなどは失われます。地域経済にとって残念なばかりではなく、取引先や顧客は、製品やサービスを得られなくなり、迷惑を被るのは明らかです。

事業承継問題の解決方法と問題点

事業承継問題の解決は、後継者を定めることから始まります。後継者を立場別に分類すると以下の3種です。

  • 親族
  • 従業員
  • 第三者

第三者を後継者にするとは、M&Aによる事業承継のことです。それぞれの事業承継方法における問題点も合わせて説明します。

親族への事業承継

現経営者の子どもなど親族を後継者とする事業承継において、経営権の承継=会社株式の譲渡は、相続か贈与で行われます。現経営者の死亡時に相続人である後継者が株式を相続で取得するか、現経営者が後継者に株式を生前贈与(無償譲渡)するかのどちらかです。

親族内承継では、以下のような問題点があります。税務は税理士、法務は弁護士に相談するのが得策です。

  • 株式の評価額次第では、後継屋に多額の相続税・贈与税が課せられる可能性がある
  • 複数の相続人がいる場合、会社の株式が分散してしまう可能性がある
  • 生前贈与で後継者が全株式を取得しても、他に相続人がいる場合、遺留分侵害額請求を受ける可能性がある

従業員への事業承継

近年、減少傾向にある親族内承継に対し、社内の従業員や役員を後継者とする社内承継は増加傾向にあります。従業員や役員が後継者の場合、会社や事業をよく熟知している点や、仕事ぶりなどから適任者を選びやすい点などがメリットです。

社内承継で後継者が株式を取得する方法は、現金での買取りしかありません。したがって、会社の全株式買取りという相当な金額を、後継者が用意できるかどうかが大きな問題点です。実際に、資金が用意できないために後継者を辞退した事例も数多くあります。

現経営者としては、多少なりとも買取額をディスカウントするか、後継者が融資を得られるよう取引のある金融機関に口利きするなどのサポートが必要でしょう。

M&Aによる第三者への事業承継

親族や社内に後継者候補がいない場合の事業承継方法として、近年、クローズアップされているのがM&Aによる事業承継です。会社を売却することにはなりますが、その買い手が後継者(新たな経営者)となることで、事業承継が実現し会社は存続します。

従来、M&Aは大企業が行うイメージでしたが、昨今は中小企業が、事業承継手段として積極的に用いるようになってきました。M&Aによる事業承継の問題点は、思っているような後継者(売却先)が、希望するタイミングで見つかるかどうかの保証はない点です。

最悪は見つからないという可能性もあり、すぐに買い手がつきやすい良好な経営状態が望ましいでしょう。また、M&Aによる事業承継では、他の事業承継にはない以下のようなメリットがあります。

  • 後継者問題を解決できる
  • 創業者利益を獲得できる
  • 個人保証を解消できる
  • 従業員の雇用問題を解決できる

後継者問題を解決できる

日本企業の多くが後継者不在の問題に悩まされており、深刻な社会問題に発展しています。その主な要因は、経営者の子どもが別の企業に勤めていたり、社内や親族に会社を継がせられる人材がいなかったりと、後継者がいないケースが多いことです。

こうしたなかで、会社の後継者を見つけるための有力な手段として、M&Aを選択する経営者が増えてきています。

創業者利益を獲得できる

仮に会社の後継者が見つからなかった場合、会社は廃業せざるを得なくなりますが、そのときに会社の資産を売却すると廃業では「清算価格」として評価されます。売却額は低くなる傾向があるので、場合によっては資産を全て売却しても負債が残ってしまうこともあるでしょう。

一方、M&Aで会社や事業を譲渡する場合、会社を存続させられるうえに、譲渡対価として創業者利益を得ることが可能です。ここで得た利益は、創業者の生活費や新たな事業への投資など自由に使えます。

個人保証を解消できる

中小企業の経営者の多くは、銀行からの融資などの債務に対して個人として連帯保証人となっています。これが、いわゆる個人保証であり、精神的な負担も大きなものです。事業承継のためのM&Aでは、ほとんどが株式譲渡というスキーム(手法)で行われます。

株式譲渡は包括承継であるため、買い手に債務も引継がれます。それにより、経営者の個人保証は、金融機関・買い手との話し合いにより、基本的に解消されるはずです。精神的な負担からも解放されます。

従業員の雇用問題を解決できる

もしも会社が後継者問題を解決できず、廃業を選んでしまうと、従業員を解雇しなければなりません。これに対して、M&Aにより第三者へ事業承継できれば、会社は存続するため従業員の雇用問題は発生しません

後継者不足を主な原因とする雇用問題は日本で深刻化しており、政府が事業承継・引継ぎ補助金や事業承継税制などを用いてM&Aの積極的な活用を後押ししている状況です。

事業承継問題の解決に向けた準備

事業承継の実施に際して、さまざまな対策を講じておかなければなりません。入念に対策を立てたうえで計画を進めないと、選択を誤ってしまったり、最悪の場合では事業承継が頓挫してしまったりするおそれがあります。

こうした事態に陥らないためにも、専門家と協議したうえで事業承継対策を練っておきましょう。本章では、事業承継対策の指針となる以下の6ポイントを取り上げます。

  1. 経営理念・ノウハウの継承
  2. 資産の継承
  3. 経営者の意志の明示
  4. 公的制度の活用
  5. 優遇税制の活用
  6. M&Aにおける相手先企業とのマッチング

①経営理念・ノウハウの継承

事業承継を進めるうえで後継者を選定できた場合、いかに経営理念・技術を継承していくかが非常に重要なポイントです。このポイントは、事業承継の中核に位置する部分といっても過言ではありません。

多くの中小企業では、経営理念が明確化されていないうえに、業務に必要なノウハウもマニュアル化されていない企業が多く、後継者への共有が非常に難しい状態です。このように体制が整っていなければ、後継者のポテンシャルの引き上げは困難だといえます。

以上の点を踏まえて、経営理念・ノウハウの継承に取り組むとよいでしょう。

②資産の継承

事業承継は相続の側面を持つ行為であるため、経営理念・ノウハウだけでなく資産の継承に関しても考慮しておく必要があります。最も重要で後継者が経営者になる際に必要不可欠な資産が株式であり、経営者の権限を決定づける資産です。

株式は、相続・贈与・買収などの形式で後継者に譲渡されます。このうち、相続・贈与では税金が発生する可能性があり、買収では後継者の資金力が問われるのは避けられません。株式は早期の段階で後継者に譲渡を完了させるのが理想ですが、後継者の状況を鑑みて判断しましょう。

また、株式以外の資産に関しても後継者に相続しやすいよう配慮しておくのがおすすめです。相続した資産はそのまま後継者が使えるため、会社の設備なども後継者の手元に残るよう配慮します。ただし、親族を後継者に据えた場合、他の親族からの心証は問題になりやすいです。

後継者に偏った形で相続を行うと、他の親族における遺留分の財産が脅かされてしまうおそれがあり、他の親族から不満が発生する可能性があります。後継者がトラブルに見舞われる可能性も十分に想定されるため、経営者は他の親族に対する配慮を忘れないようにしましょう。

③経営者の意志の明示

事業承継は長い時間をかけて行いますが、「後継者を誰にするか」「いかなる形で事業承継を行うか」などの場面で、経営者の意思を明示する必要があります。

事業承継は経営者と後継者のほか、会社の役員・株主・従業員・取引先など多くの人間が関わる行為であるため、意思を周知させるタイミングも重要です。また、万が一に備えて事業承継や相続の内容を明記した遺言書も用意しておくと効果的でしょう。

もしも突然、経営者が亡くなった際に事業承継に関する意向がわからない状態に陥ってしまうと、経営者が意図しない形で事業承継が進んでしまう可能性があります。

このときに、たとえ後継者が決まっていたとしても、相続などのプロセスで新たな問題が生じるかもしれません。そのため、事業承継を行う場合は、あらかじめ経営者の意志を明示しておくとよいでしょう。

④公的制度の活用

事業承継問題は国全体で解決すべき課題とされており、事業承継に必要となる費用を確保するために活用できる公的な補助金制度があります。代表的な制度は、中小企業庁が設けた「事業承継・引継ぎ補助金」です。

事業承継・引継ぎ補助金では、要件を満たせば最大で数百万円もの補助金を受けられます。事業承継を契機に新たな取り組みを行うような場合は、補助金を受けることが可能です。

⑤優遇税制の活用

事業承継における資金面でのサポートの一環として、政府による特例が設られています。これは、「事業承継税制」と呼ばれており、条件を満たせば、事業承継で生じる贈与税や相続税が猶予・免除可能です。

⑥M&Aにおける相手先企業とのマッチング

M&Aを行う際は、自社にふさわしい相手企業を探すマッチングのプロセスも大切です。このプロセスでは、相手先業の経営方針、自社従業員の雇用に関する方針(雇用を継続したいかどうか)、見込まれるシナジー効果などを考慮するとよいでしょう。

自社にふさわしい相手先企業を十分に検討するには1~2社の候補では難しいため、M&Aアドバイザーに相談し、複数の候補を得ることも効果的です。

また、マッチングのプロセスだけでなく、実際にM&Aを進める際は、法務・税務・会計などの高い専門知識がが求められるため、少しでも不安な点があれば、早期にM&Aアドバイザーに相談することをおすすめします。

M&A専門家の選び方とは

中小企業がM&Aによる事業承継を行う際は、専門家のサポートを受けるのが一般的です。最近では、コンサルティング会社、税理士・会計士・弁護士事務所、M&A仲介会社などの機関が事業承継支援を手掛けています。

経営者の中には、「M&A=会社を商品として安易に売り買いする」というネガティブイメージの捉えている方もいます。しかし、現在のビジネスシーンでは、M&Aによる事業承継を会社を存続させるための1つの手法として積極的に活用するケースが増加中です。

実際に後継者不在で廃業危機に陥った中小企業がM&Aで存続できたケースは多く報告されており、万が一の事態を回避するうえで、経営者の選択肢としてM&Aを入れておくとよいでしょう。しかしながら、M&Aは決して簡単に成功させられる取引ではありません。

M&Aでは、交渉条件で折り合いがつかなかったり、理想的な買い手が見つからなかったりする可能性も十分に想定されます。M&Aを成功させるには、自社の価値の正しい理解や、異業種を含めた各種業界の動向把握などが大切です。

また、M&Aを実行するには、専門的な知識(財務・税務・法務など)も必要であり、M&Aによる事業承継を経営者のみで進めるのは非常に困難だといえます。自社に適したパートナーと組んで戦略を策定していくのが、M&Aを成功させる秘訣です。

M&Aの専門家選びでお困りでしたら、M&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には、知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、複雑な手続きを含めてM&Aによる事業承継をフルサポートしております。

料金体系は、成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)。相談料は無料となっておりますので、M&Aによる事業承継をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。

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事業承継問題の解決を図った成功・失敗事例

実際に事業承継を行った企業を把握しておくと、自社における計画策定に役立つ可能性が高いです。そこで本章では、事業承継の成功・失敗事例を取り上げ紹介します。

成功事例2選

まずは、成功事例として以下の2件を取り上げます。それぞれの事例からポイントを把握し、自社の計画策定に役立てましょう。

  1. M&Aによる事業承継の成功事例
  2. 早期に後継者教育を行った成功事例

①M&Aによる事業承継の成功事例

かねてよりA社では、経営者自身の子どもへの事業承継を検討していましたが、急逝により計画はかないませんでした。そこで、A社の経営者は、M&Aによる事業承継の実行を決断します。

これにより、M&Aにおける買い手企業の経営者が新たな社長としてA社に赴任しましたが、M&A後も前経営者が会長として残ったために従業員・取引先・顧客などに悪影響を及ぼすことなく事業を存続させられました。

②早期に後継者教育を行った成功事例

B社もかねてより経営者自身の子どもへの事業承継を計画していましたが、後継者の経営手腕・能力には不安な点が存在したため、10年間にわたる徹底した後継者教育を実施しました。

具体的には、経営者としての業務はもちろん、人事・会計・現場業務・営業に至るまで会社の業務全般を伝達しました。こうした徹底的な教育によって統括力を身につけた後継者は、事業承継後のB社の業績を向上させています。

失敗事例

一般的に「事業承継の失敗」とは、事業承継を実施したにも関わらず問題が生じてしまった状態をさしており、事業承継の実行有無に関する問題ではありません。まずは、事業承継の主な失敗事例として、以下の2つを取り上げます。

  • 経営能力のない人材を後継者に据えてしまう
  • 先代経営者が依然として権力を持ってしまう

事業承継は多くの時間と手間のかかる行為であり、後継者の選定・育成・相続対策・経営資源の移譲・相続に関する手続きなど、さまざまなプロセスを完了させる必要があります。これらのプロセスを遂行するには、5〜10年程度の期間が必要です。

特に、相続対策の手続き・経営基盤の円滑な移譲では専門的に高度な知識が必要となる場面があり、事業承継を経営者のみで取り組むのは非常に困難です。しかし、認識が甘いために、十分な知識を持たないまま社内の人材のみで事業承継を行おうとする会社も見られます。

こうした会社は事業承継におけるプロセスの実行が不十分であったり、後継者の育成が中途半端であったりするケースが多く、事業承継後に経営状態が悪化する可能性が高いです。事業承継の問題を避けるには、専門家にサポートを依頼するのをおすすめします。

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事業承継問題のまとめ

事業承継問題は中小企業を中心に深刻化している一方で、最近では問題を解消すべくM&Aなどの新たな手法も誕生しています。昨今の潮流を入念に踏まえて取り組んでいくことが、事業承継を成功させる秘訣です。

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事業承継と事業譲渡の違いとは?それぞれの注意点、メリットを譲渡方法の違いから解説

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事業を引き継ぐ方法には事業承継や事業譲渡などがあります。似た言葉で混同されることも多いですがそれぞれ異なる意味を持つため、違いを把握しておくことが大切です。本記事では、事業承継と事業譲渡について...

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