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2019年12月6日更新
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収益向上とは?施策や方法、意味を経営分析について解説します

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

収益向上の施策は短期間では実現出来ないものの、長期的には会社に大きな効果をもたらすでしょう。収益向上の為には、商品単価や購買頻度の向上、新規顧客の獲得に取り組む必要があります。競合他社との差別化、収益力の高いプロダクトの開発・拡販をしましょう。

目次
  1. 収益向上
  2. 収益向上とは?収益向上の意味
  3. 収益向上の施策と方法
  4. 収益向上に欠かせない経営分析
  5. ロジックツリーを活用した収益向上
  6. 物流業者の収益向上
  7. まとめ

収益向上

経営改善もしくは事業規模のさらなる拡大の為には、収益向上は欠かせません。
収益向上を図る事で、持続的な成長を実現出来ます。
経営者や個人事業主にとって、収益向上に向けた施策は最優先事項です。
この記事では、収益向上について分かりやすく解説します。

収益向上とは?収益向上の意味

まず最初に、収益向上の意味をお伝えします。
収益向上とは、文字どおり収益を向上させる事です。
収益とは会社が事業運営によって得たお金を指し、一般的には売上高を指します。
つまり収益向上とは、売上高の増加を意味します。
企業の最終的な目標は、手元に多くの利益を残すことです。
利益をより多く残す為には、「コストの削減」もしくは「収益向上」の二通りの方法があります。
コスト削減は即効性のある利益増加施策ですが、その効果に限界があります。
コストを0円まで削減したら、収益額以上には利益を得られません。
利益をより増やす為には、収益向上に取り組む必要があります。
収益向上は短期間では実現出来ないものの、長期的に効果を得られる上に、理論上は利益の増加額に限度がありません。
長期的な利益増加を目指すのであれば、コスト削減と並行して収益向上の施策にも取り組む必要があります。
創業したての企業であれば、まずは収益向上に取り組んだ方がベターです。
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収益向上の施策と方法

収益向上の為には、商品単価や購買頻度等の向上に加え、既存顧客の流出防止や新規顧客の獲得に取り組む必要があります。
この項では、収益向上の具体的な施策を3つご紹介します。

⑴営業力の強化

収益向上のためには、商品やサービスを販売する営業活動(人員)の存在が不可欠です。
営業力の強化は、収益向上にとって最優先となる施策です。
収益向上を図る際は、「量」と「質」の両面から営業力の強化に取り組みましょう。
量に関しては、営業担当者の増員やノルマの増加等が効果的な方法です。
ノルマの過度な増大は営業人員の負担を増やし、かえって不効率を生み出しかねません。
ノルマの増加と併せて、営業人員の増加にも取り組むことが大切です。
質に関しては、研修や報酬制度の充実等により、営業担当者の能力向上に取り組むことが効果的です。
一人一人の営業力が向上すれば、全社的な収益向上に繋がります。

⑵収益力の高いプロダクトの開発・拡販

営業力を強化しても、薄利多売の商売では十分な利益向上を実現出来ません。
収益力(商品単価)の高いプロダクトがない場合には、収益力が高い商品やサービスを開発もしくは導入しなくてはいけません。
販売数量が変わらなくても、商品単価が二倍になるだけで収益も二倍になります。
すでに収益力のある商品が自社内に存在する場合には、その商品の拡販に重点を置きましょう。
商品単価の高い商品を拡販する事で、比較的簡単に収益向上を達成できます。

⑶競合他社との差別化

収益力の高い商品の拡販に成功しても、市場での競争が激しければ、十分な収益を獲得できません。
競合他社との差別化は、収益拡大の方法としては究極の施策です。
正解がない上に成功する難易度は高いものの、成功すれば持続的な収益向上を実現可能です。
自社の経営資源上の強みを活用でき、かつ十分な収益を得られる事業ドメインにて差別化を図ることが重要です。
差別化は一長一短で実現できる施策ではない為、試行錯誤を繰り返しながら収益向上を図る必要があります。
以上が収益向上の主な方法です。
どれか一つの実践だけでも効果が出る場合もあれば、全く効果が生じない場合もあります。
収益向上を確実に実行したいのであれば、複数の施策を同時進行することも効果的でしょう。
また、最近はM&Aを利用して収益向上を上げるケースも増えています。
M&Aで既存の会社を取り込めば、新たな事業の立ち上げや販路の拡大などが収益向上につながるシナジー効果が得られるからです。
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収益向上に欠かせない経営分析

収益向上の施策を効果的に進める為には、経営分析の活用も検討しなくてはいけません。
経営分析とは、財務諸表上の指標を用いて、会社の状態を分析することです。
経営分析は、「収益性分析」「効率性分析」「生産性分析」「安全性分析」の4つに分類され、それぞれ分析の目的や役立ち方が異なります。
何に役立てたいかを明確化した上で、経営分析を実行することが大切です。
今回は、収益向上に関連する「収益性分析」と「効率性分析」について解説します。

⑴収益性分析

収益性分析とは、企業がどの程度の収益を獲得しているかを分析するものであり、分析結果は企業の収益獲得能力を表します。
「収益」性分析となっているものの、この分析で意味する収益は収益から費用を差し引いた「利益」を表すのでご注意ください。
今回は数ある収益性分析の中から、2つの分析方法をご紹介します。

①総資本事業利益率(ROA)

総資本事業利益率(ROA)とは、企業が保有するすべての資本を用いて、どの程度事業による利益を獲得できたかを表す指標です。
この分析方法では、下記の計算式によりROAを算出します。
・ROA=(事業利益÷総資本)×100
ROAの数値が高いほど、収益力が高い企業であると分析できます。

②自己資本利益率(ROE)

自己資本利益率 (ROE)とは、経営者等が出資した資本を用いて、どの程度利益を獲得したかを表す指標です。
ROEの計算では、利益に当期純利益を用いるケースが一般的です。
この分析方法では、下記の計算式によりROEを算出します。
・ROE=(事業利益÷総資本)×100
ROEの数値が高いほど、収益力が高い企業であると分析できます。

⑵効率性分析

効率性分析とは、資産や負債等の資本を用いてどの程度の収益(売上高)を生み出したかを分析するものであり、企業の収益獲得における効率性を表します。
パーセンテージではなく、「回数」で表す点が特徴です。
今回は数ある効率性分析の中から、2つの分析方法をご紹介します。

①総資本回転率

総資本回転率は、すべての資本を用いてどの程度効率的に売上高を獲得したかを表します。
この分析方法では、下記の計算式により総資本回転率を算出します。
・総資本回転率=売上高(収益)÷総資本
総資本回転率の数値が高いほど、効率的に収益を獲得していると分析できます。

②棚卸資産回転率

棚卸資産回転率は、販売商品や原材料等を用いてどの程度効率的に売上高を獲得したかを表します。
この分析方法では、下記の計算式により棚卸資本回転率を算出します。
・棚卸資本回転率=売上高(収益)÷棚卸資産
棚卸資本回転率の数値が高いほど、効率的に収益を獲得していると分析できます。
※関連記事
経営改善の手法とは?損益分岐点分析やKPI管理の活用

ロジックツリーを活用した収益向上

この項では、ロジックツリーを活用した収益向上について解説します。

⑴ロジックツリーとは

収益向上に役立つフレームワークに、「ロジックツリー」があります。
ロジックツリーとは、様々な要素をツリー構造で細分化する事で、問題点や課題を把握する為のフレームワークです。
ロジックツリーの最上位に収益向上に最も必要な施策や課題を置き、その為に必要な要素を下位項目に洗い出します。
3〜5階層目までロジックツリーを書き出せば、収益向上の方向性や施策を導き出せます。

⑵ロジックツリーを収益向上に活用するコツ

ロジックツリーを収益向上に活用する際には、踏まえるべきコツがあります。
収益向上に限らず、ロジックツリーの構造には一貫性を持たせる必要があります。
「なぜ」や「どうやって」等、ロジックツリーを構成する際にはあらかじめ観点を決定します。
例えば「なぜ」で構成し始めたら、他の観点は取り入れてはいけません。
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収益拡大とは?方法や施策、戦略を解説

物流業者の収益向上

物流業者の間では、従来にも増して競争が激化しており、市場から撤退を余儀なくされる業者も少なくありません。
物流業者が市場で生き残る為には、必ず収益向上に取り組まなくてはいけません。
この項では、物流業者の収益向上に向けた3つの施策をご紹介します。

⑴人材確保と育成

収益向上の為には、収益の稼ぎ手である人材の確保が重要です。
少子高齢化や職業選択の多様化に伴い、物流業者が新しく人材を確保することは困難となっています。
一昔前とは異なる現状を省みて、従来とは異なる人材確保の戦略を立てましょう。
女性ドライバーの起用や、同業他社間でのドライバーの相互出向等の施策が有効です。
人材確保と同時進行で、育成にも取り組む必要があります。
ドライバー能力のスキルアップに加えて、特殊技能の取得等も収益向上には大切です。
研修やOJT等を行いつつ、モチベーションを高める報酬制度も充実させる事で、収益向上を実現できます。

⑵主力事業の競争力向上

主力である「実運送」事業の付加価値向上により、競争力の向上を図る事も収益向上には不可欠です。
業務の効率化や差別化による単価向上により、収益向上を実現可能です。
経営資源が乏しい中小物流業者には、営業エリアや業種等を限定する特化戦略が有効です。
得意分野に経営資源を集中させる事で、少ない資源でも大きな収益を得られます。
弱みとなる部分に関しては、業務提携やアウトソーシング等の有効活用によって補いましょう。
強みと弱みを認識し、「効率化」や「差別化」を意識した経営戦略が重要となります。

⑶周辺業務への進出

主力事業の競争力向上に併せて、周辺業務への進出も収益向上には効果的です。
例えば川上の荷主業務への進出を成功させる事で、大きな収益アップを期待できます。
3PL(サードバーティー・ロジスティックス)の展開も、物流業者にとっては効果的な収益向上の施策となり得ます。
3PLとは、顧客の代わりに仕分けや入出庫・保管、流通加工等の物流と周辺業務を引き受けて、質の高い物流サービスを実現するサービスです。
3PLを実施する為には、既存顧客との付き合いや主力事業の中から、自社が提供できる価値を見出して提案する事が不可欠です。
提案する内容を実現するだけの業務遂行力も必要となる為、3PLは物流業者にとって難易度の高い業務です。
難易度は高いものの、収益向上には非常に効果的な施策である為、積極的にチャレンジすることをオススメします。
※関連記事
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まとめ

収益向上の施策は短期間では実現出来ないものの、長期的には会社に大きな効果をもたらすでしょう。
収益向上の為には、商品単価や購買頻度の向上、新規顧客の獲得に取り組む必要があります。
競合他社との差別化、収益力の高いプロダクトの開発・拡販をしましょう。

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