M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2021年4月25日更新事業承継
事業承継の相談
事業承継を実施する際には、一社で抱え込まずにさまざまな専門家に相談するのが一般的です。しかし、事業承継の相談先にはいくつかあり、それぞれでメリットも異なります。この記事では、事業承継の相談先を紹介するとともに、相手ごとのメリットについても解説します。
目次
事業承継の相談
経営者が事業承継について考える際、相談する相手はいくつかあります。まずは事業承継の相談ができる先を紹介しますと、以下の相談先が挙げられます。
- 公的機関
- 金融機関
- 税理士事務所、会計士事務所
- 弁護士事務所
- M&A仲介会社、コンサルティング会社
事業承継は長い目で実施すべきであり、中には10年近く時間をかけるケースもあります。事業承継について相談するならば、長く信頼関係を築いていくことができて且つ、有益なアドバイスを得られる相手がベストです。
今回は、事業承継について相談するうえで、それぞれの相談先の特徴やメリットを紹介していきます。
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M&A相談会を活用することも効果的
これから事業承継やM&Aの際の相談先やメリットを解説する前に、M&Aの相談会について紹介していきます。M&A相談会は、公的機関やM&Aのアドバイザーが開催しており、主に事業承継やM&Aに関するセミナーを行っています。
また、ちょとした相談にも対応していることもあり、まだ事業承継やM&Aが検討の初期段階である場合や、知識を身につけたいという場合には効果的です。また、M&A相談会には他の経営者も参加しますので、そこで有益な情報や人脈ができる可能性もあります。
事業承継の相談先(その1:公的機関)
「営業をかけられたくない」、「すぐ商談にならない方が良い」と考える方ならば、公的機関で事業承継を相談するのがおすすめです。事業承継について相談できる公的機関の中でも、おすすめなのは「事業引継ぎ支援センター」です。
近年では、国が率先して中小企業をサポートする施設や制度、税制を整えており、その中で中小企業の存続がかかる事業承継を、バックアップしています。中小企業は、日本の経済を支える屋台骨です。しかし最近は、事業承継の失敗等で廃業するケースが増加しています。
そのため、国が中小企業をサポートするために、積極的に動いているのです。事業引継ぎ支援センターも、いわばその一環です。中小企業存続のための機関といっても過言ではありません。中小企業の経営者であれば、事業承継について一度は相談してみてはいかがでしょうか?
事業引継ぎセンターとは
事業引継ぎ支援センターとは、その名のとおり事業を引き継ぐ際に、必要な支援を執り行っている機関です。経済産業省・中小企業庁がバックについている公的機関です。事業引継ぎ支援センターは、事業承継はもちろん、昨今増えている事業承継M&Aにも対応しています。
そのため必要があれば、M&A仲介会社や金融機関等と連携して、M&A仲介を実施してくれます。
事業引継ぎセンターに相談するメリット
事業引継ぎセンターに相談するメリットには、以下の3つがあります。
- 初期費用が抑えられる
- 検討の初期段階でも相談できる
- 相談窓口がたくさんある
事業引継ぎ支援センターは相談料を無料としていますし、公的機関であるために、すぐ商談に持っていかれる心配もありません。そのため、初期費用が抑えられることはもちろん、検討の初期段階でひとまず事業承継について知りたい時でも、気軽に相談できる点が魅力です。
当然、相談内容の秘密は厳守してくれます。「事業承継を考えている」「事業承継M&Aをしようとしている」等の情報が流出する心配がありません。また、事業引継ぎ支援センターは全都道府県に一つずつあるため、どの都道府県に住んでいる経営者でも相談できます。
ひとまず「事業承継はどうやれば良いのか」等、基本的な情報を確認したい時は、公的機関である事業支援引継ぎセンターに相談するのがおすすめです。
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事業承継の相談先(その2:金融機関)
銀行、信用金庫等の金融機関も、最近では事業承継の相談を請け負っています。金融機関は、融資等の業務過程で会社を多角的に分析する機会が多いです。よって、会社の状況を一番理解しているといっても過言ではありません。
とりわけ融資などで長年付き合いのある金融機関であれば、その会社の経営理念や後継者に求める要素を理解しています。また、広範囲にわたる取引先を活かして他業種とのマッチングも行っていますので、金融機関を通じて相手と関係を繋いでくれます。
しかし、金融機関のM&A支援は、利益相反になるケースも多く、買い手側の方が利益を得るケースが多いです。また、一部ではありますが、債務超過などで不良債権となるリスクが高い企業に対して半ば強引にM&Aを勧めてくる金融機関もあります。
この点には注意が必要ですが、親身になって相談に乗ってくれる金融機関の方が多いのは間違いありませんので、相談先としては有益な先であると言えます。
金融機関に相談するメリット
金融機関に相談するメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 会社の状況を加味したうえで相談に乗ってもらえる
- 会計など専門的知識が豊富
- 広域なネットワークがある
金融機関は融資を通じてその会社の状況を細かく把握していますので、事業承継に関して理想的なアドバイスを貰える可能性が高いです。おまけに金融機関は、会計・実務に関する専門的な知識を持っていますので、事業承継の各プロセスについて、具体的かつ実用的に相談できます。
また、近年は国が中小企業を手厚くサポートする傾向を受け、金融機関も中小企業向けの事業承継やM&A支援を実施しています。とりわけ地方の金融機関は、さまざなな企業とのネットワークを持っています。よって、事業承継について相談すれば、買い手の企業が見つかる可能性が高まります。
もちろん、メガバンクのような大手の金融機関でも、事業承継支援やM&Aアドバイザリーを実施しています。メガバンクならではの、広範なネットワークの力を借りることができます。
事業承継の相談先(その3:税理士事務所・会計士事務所)
税理士事務所や会計士事務所も、事業承継の相談を請け負っています。税務や会計等の観点から、理想的なアドバイスを受けられます。最近では税理士事務所や会計士事務所が、M&A仲介を実行するケースも増加しています。
ただし、税理士事務所・会計士事務所のすべてが事業承継やM&Aに長けているわけではありません。中には法人向けのサービスがあまり充実していなかったり、事業承継やM&Aの実績がほとんどない事務所も存在します。
下調べもせずに選んだ税理士事務所・会計士事務所に、事業承継について相談するのはリスクがあります。相談した結果、特に役立つアドバイスが貰えない可能性もあります。よって、税理士事務所・会計士事務所に事業承継を相談する際は、事前に下調べしましょう。
実績などを確認し、信頼に足る税理士事務所・会計士事務所であれば、事業承継の相談もしやすくなります。
事業承継の税務や会計は特殊な分野
事業承継における税務や会計は、特殊な分野です。相続税や法人税等について、深い知識を持っている必要があります。同じ税理士・会計士でも、対応できる人(得意としている人)とできない人(苦手としている人)がハッキリ分かれることも珍しくありません。
会社の決算を任せている顧問税理士でも、事業承継の対応はできない可能性だってあります。また、節税等の税務は、税理士や会計士の腕によって結果が変わります。腕の良い税理士・会計士に当たらなければ、思ったほどの節税効果が得られない可能性もあります。
会社に顧問税理士がいる場合は、まずその人に事業承継の相談をし、必要に応じて事業承継を得意としている税理士や会計士を紹介してもらうことも一つの方法です。
税理士事務所や会計士事務所に相談するメリット
税理士事務所や会計士事務所に相談するメリットには、以下の2つが挙げられます。
- 税務や会計面で専門的なサポートをしてくれる
- 横のつながりで多面的にサポートしてくれる
事業承継は、経営者から後継者への株式の引継ぎなどで、さまざまな税金が発生します。そのため、税務面・会計面でのサポートが必要不可欠です。その点、税理士事務所や会計士事務所に相談すれば、事業承継における節税対策を伝授してもらえます。
とりわけ会計士事務所は、他の会計士事務所やM&A仲介会社と連携している場合も多くあります。よって、より良いM&A仲介・M&A支援をサポートしてくれます。M&Aにおいても、税務面・会計面でのサポートは必要です。
特に、財務デューデリジェンスの様な作業は、M&Aの効果を正しく分析する上で欠かせないプロセスです。税理士事務所・会計士事務所に相談すれば、そうした専門的なプロセスも円滑にこなしてくれますし、利益相反になるリスクはありません。
ですので、事業承継の際に会社売却をしたい経営者も、安心して相談できます。なお、デューデリジェンスについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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事業承継の相談先(その4:弁護士事務所)
弁護士事務所といえば法律に関係した相談をするところというイメージがありますが、弁護士事務所の中には、事業承継やM&Aを専門に実施しているところもあります。そうした事務所であれば、事業承継について相談できます。
一方で弁護士に相談する際には、相談料を取られる可能性が高く、ローコストとはいえません。その点、顧問弁護士であれば顧問料に含まれているので、費用面での負担はあまり大きくありません。しかし、初めて事業承継について相談する場合には、多額の相談料がかかります。
もちろん、良心的な料金体系を取っている弁護士事務所もありますし、事業承継を専門としている事務所であれば無料相談してくれるかもしれません。ただし、弁護士事務所のすべてが事業承継やM&Aに関する相談を請け負ってくれるとは限りません。
弁護士は得意分野がハッキリしているケースが多く、すべての弁護士が事業承継・M&Aに対応しているわけではありません。そのため、事業承継やM&Aについてしっかり相談したい時に、実績・費用面で最適な弁護士事務所を探すのは困難であるといえるでしょう。
弁護士事務所に相談するメリット
弁護士事務所に相談するメリットには、以下の2つが挙げられます。
- 事業承継の際に起こるトラブルの回避
- M&Aの際の機密情報管理屋リスクマネジメント
弁護士は法律の専門家として、事業承継の中でもトラブルとなりやすい面について手厚いサポートをしてくれます。そのため、万が一事業承継やM&Aの際に訴訟やトラブルが発生しても、弁護士がバックについていれば安心です。
とりわけ顧問弁護士がいる会社であれば、長年、経営者の会社を見ています。そのため、事業承継に関して相談した際に、良いアドバイスを貰える可能性が高いです。また、事業承継を専門としていることで、法律以外の分野にも精通しています。
事業承継のプロセスに関する相談はもちろん、その手法についても豊富な知識で対応してくれるでしょう。
事業承継の相談先(その5:M&A仲介会社・コンサルティング会社)
一般企業の中には、事業承継やM&Aを専門的に請け負う会社があります。そこに事業承継やM&Aについて、相談するのも良いでしょう。近年は、経営者の高齢化に伴って、事業承継やM&Aの件数は増加しています。
それに伴い、事業承継やM&Aを取り扱う企業も増加しています。M&A総合研究所も、こうした事業承継やM&Aを専門とする会社です。M&A総合研究所には専門的な知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、培ったノウハウを活かしM&Aをフルサポートいたします。
M&A仲介会社やコンサルティング会社に相談する際の注意点
M&A仲介会社やコンサルティング会社に相談する際には、注意しなければならないことがあります。ます、これらの会社も事業承継やM&Aで商売をしている会社であることを忘れてはいけません。相談をしただけなのに、その後、執拗に営業をかけられる可能性もあります。
相談した以上は、何らかのサービスを受けなくてはいけない空気になることもありますし、中にはM&Aをするメリットが無いのに、実施する方向に持っていかれてしまうこともあるでしょう。その結果、M&Aが失敗に終わったケースもあります。
このように、悪質な業者に引っかかる可能性は否定できません。また、事業承継支援やM&A仲介を依頼する場合、報酬面でもある程度の注意が必要です。仲介会社やコンサルティング業者の中には、着手金や手数料を取っておきながら、買取希望の会社が出てくるまでは、何もしてくれない所もあります。
そもそも、着手金や手数料が高額である可能性もあります。成功報酬も合わせると、かなりの出費になるケースは珍しくありません。最近では、完全成功報酬型をうたい、成約に至らない限り一切の報酬は受け取らない業者も増加しています。
たしかに資金面で限界がある中小企業にとっては、この報酬形態は非常に魅力的です。しかし裏を返せば、報酬を取るために、無理やりM&Aを成立させる可能性もあります。その結果、利益にならないM&Aや、理想的ではない形で事業承継が実施される恐れがあります。
もちろん、すべてのM&A仲介会社やコンサルティング会社がそうではありません。悪質な手法を使う業者はごく一部であり、事業承継について相談する前にどんな業者かを調べ、相談の段階で報酬面の確認をすることで、悪質な会社を排除できます。
M&A仲介会社やコンサルティング会社に相談するメリット
M&A仲介会社やコンサルティング会社に相談するメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 専門的な知識と経験でサポートしてくれる
- 成約までスピーディー
- 親身になって相談に乗ってくれる
M&A仲介会社やコンサルティング会社は、事業承継屋M&Aを専門に扱っている会社であるため、知識や経験に富んでいます。中には、中小企業に特化している会社もありますし、特定業界や特定業種に特化している企業もあるほどです。
そのため、自分(自社)に合ったM&A仲介会社・コンサルティング会社を選ぶことも可能であり、より専門的で有益なアドバイスに大きな期待が持てます。
また、過去に事業承継・M&Aを経験したスタッフが在籍している仲介会社もあります。そうしたスタッフに相談すれば、経営者と同じ視点に立って話してくれます。安心して、事業承継やM&Aについて相談しやすい点はメリットです。
さらに、M&A専門ということもあり、これまで紹介してきました相談先よりもスピーディーに対応してくれます。もちろん、親身になって相談に乗ってくれるところもあり、安心して相談から実行までを任せられる会社もあります。
事業承継の相談先を選ぶ場合のポイント
ここまで、事業承継の相談先やそのメリットについて紹介してきましたが、実際に選ぶ際には以下のポイントについて考えると良いでしょう。
- 相談にかかる費用
- 実績の有無
- 自社の状況に合っているか
まず、相談をするうえで無料なのか、それとも有料なのかは大事です。イメージでは、無料よりも有料の方が具体的な相談ができると感じてしまいますが、無料でも細かい部分まで相談できるところは少なくありませんので、初期費用をなるべくかけないためにも無料相談できる先を選びましょう。
次に、相談先に事業承継やM&Aの実績があるかどうかです。もしも実績のないところに相談してしまうと、一般的なところまではアドバイスできても、それ以上は期待できません。相談する以上は、できるだけ実績があるところに依頼したいものです。
最後に、自社の状況に合っているかどうかです。これは業種によっても変わってくるでしょうし、相談前に合っているかなんてわからないことも多いです。そのような時は、その業種や業界を専門としている会社を選ぶことや、自社の状況をよくわかってくれているところを選んでみましょう。
M&A・事業承継をご検討の際は、ぜひM&A総合研究所へご相談ください。後継者不在でお悩みでも、M&Aを活用すれば第三者から承継先を探すことができます。
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まとめ
事業承継やM&Aは、経営者一人でやるにはあまりに複雑なプロセスです。よって、誰かに相談して一緒に取り組んでいくのが理想です。今回は、さまざまな相談先やそれぞれのメリットをご紹介しました。それぞれの特徴を活かして、さまざまな相談先に相談することをおすすめします。
最後に、この記事の要点を表にまとめましたので、相談先の候補を選ぶ際の参考にしてください。
事業承継の相談先 | メリット |
公的機関 | 安心度が高い、相談料が無料 |
金融機関 | 地元に独自のネットワークがある、相手企業が探しやすい |
税理士・会計士事務所 | 税務面や会計面で専門的なサポートを受けられる |
弁護士事務所 | 事業承継に関わるリスクや問題について相談できる |
M&A仲介会社・コンサルティング会社 | 自社の状況に合わせたアドバイスが受けられる、成約までがスピーディー |
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