2020年2月17日更新資金調達

M&Aの補助金

M&Aの補助金の中に事業承継補助金があります。この補助金は、経営革新や事業転換を目的とするM&Aを対象としています。M&A仲介委託料、M&Aマッチングの登録手数料、着手金に対する補助金、M&A専門家に対して業務委託する際に要する費用の補助金もあります。各自治体ごとにM&A補助金を交付しており、その一部をご紹介します。

目次
  1. M&Aの補助金
  2. M&A補助金である事業承継補助金
  3. 事業承継・M&A支援事業助成【横浜市の場合】
  4. 事業承継支援資金【栃木県の場合】
  5. 事業承継支援事業費補助金【香川県の場合】
  6. まとめ
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M&Aの補助金

中小企業はさまざまな経営上の課題を抱えています。後継者不足や経営難など、中小企業が抱える課題は多種多様です。M&Aの利用により、こうした課題を解決でき今後さらにM&Aに対するニーズは高まると予想されます。

会社のスケールに関係なく、M&Aの利用は積極的に考えるべき選択肢の1つです。ただし、M&Aの活用には多くの課題もあります。課題の1つは、専門家への依頼を含めた多額の費用が必要となるケースです。

何らかの形で資金調達する必要があるかもしれない中、返済不要の補助金は非常に役立ちます。M&A仲介委託料、M&Aマッチングの登録手数料、着手金に対する補助金、M&A専門家への業務委託費用の補助金もあります。今回は、M&Aで利用できる補助金をいくつかご紹介します。

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M&A補助金である事業承継補助金

まずはじめにご紹介するのは、経済産業省の中小企業庁が推進している「事業承継補助金」です。元は「第二創業促進補助金」という名称でしたが、2017年度以降は現在の名称「事業承継補助金」に変更されました。事業承継補助金には、「【Ⅰ型】後継者承継支援型」と「【Ⅱ型】事業再編・事業統合支援」の2種類があります。

M&A補助金の目的

日本の経済活力を損なう課題の1つに、いわゆる後継者問題があげられます。事業承継補助金では、「経営者の交代等事業引継ぎを促進すること」と「後継者による新商品開発など新たな取り組みを支援すること」の2点を目的としています。

中小企業の事業承継やM&Aに要する費用を支援することで、都心部だけではなく地方経済の活性化にも役立つと考えられています。

補助金の申請類型

事業承継補助金には「【Ⅰ型】後継者承継支援型」と「【Ⅱ型】事業再編・事業統合支援」があります。【Ⅰ型】は親族や外部人材招聘による先代からの後継者承継で、なおかつ新商品開発などを実施する場合に申請が可能です。

【Ⅱ型】では、会社分割・合併・事業譲渡・株式交換・株式移転・株式譲渡などにより、事業の再編または統合のあとに、新しい取り組みを行った方を補助しています。

事業承継補助金の申請類型

出典:https://www.shokei-hojo.jp/

M&A補助金の対象者

このM&A補助金を活用するためには、下記条件を全て満たす必要があります。

  • 2015年4月1日から2018年12月31日までの期間内に、事業承継(M&A)を実施した(実施する見込み)
  • 取引や雇用により、地域に貢献する中小企業である
  • 経営革新や事業転換等、新たな取組を実施する
  • M&Aに関わる全ての承継者・被承継者が、日本国内で事業を運営する事業者である
  • 承継者は、「経営経験」「同業種に関する知識」「創業や承継に関する研修等の受講経験」のいずれかを持っている

特に重要なのが、「経営革新」や「事業転換」などに取り組むのが条件である点です。単なる事業承継やM&Aを行うだけでは、M&A補助金の対象となりません。この補助金を活用するためには、事業承継(M&A)後に新しい取り組みを実行する必要があります

もしM&Aで事業の再生や新しい取り組みをご検討の場合には、中小企業のM&Aも低コストで実現させるM&A総合研究所までお気軽にご相談ください。M&Aの補助金に関しても有識者がサポートいたします。

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補助内容

補助対象は、主に下記経費としています。

設備費/原材料費/人件費/委託費/広報費/外注費/知的財産権等関連経費/謝金/旅費/会場借料費/店舗等借入費/マーケティング調査費/申請書類作成費用/廃業登記費/在庫処分費/解体費/処分費/移転・移設費/原状回復費

多様に存在するM&A補助金の中でも、ここまで広範囲を対象としているものはありません。補助対象に限定すれば、最も中小企業M&Aにとって役立つ制度です。あらゆる経費を対象としているため、中小企業M&Aにとっては非常に頼りになる制度です。

補助率・補助金額

各企業毎に審査によって点数が付けられ、点数に応じてどの程度までM&A費用を補助金として援助するかを決定します。

【Ⅰ型】後継者承継支援型の採択上位・下位

【採択上位】

  • 補助率:2/3以内
  • 補助上限額:200万円
  • 廃棄費用の上乗せ額:300万円

【採択下位】

  • 補助率:1/2以内
  • 補助上限額:150万円
  • 廃棄費用の上乗せ額:225万円

【Ⅱ型】事業再編・事業統合支援の採択上位・下位

【採択上位】

  • 補助率:2/3以内
  • 補助上限額:600万円
  • 廃棄費用の上乗せ額:600万円

【採択下位】

  • 補助率:1/2以内
  • 補助上限額:450万円
  • 廃棄費用の上乗せ額:450万円

以上のとおり、上位と下位では補助金額や率が異なります。実際にどの程度の補助をもらえるかは、最初の段階ではわかりません。そもそも、このM&A補助金は採択率が非常に低く、採用されるだけでも非常に喜ばしいことです。

募集期間

2019年7月3日~2019年8月17日ですが、再び募集される可能性が高いです。仮に募集期間を過ぎていても、次の補助金申請に向けて、準備をしておきましょう。

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事業承継・M&A支援事業助成【横浜市の場合】

次に、横浜市在住の事業者を対象としたM&A補助金をご紹介します。

M&A補助金の目的

後継者問題等の課題を抱える、横浜市内中小企業の事業承継やM&Aの取組を支援する目的で設立されました。

M&A補助金の対象者

横浜市内に本社があり、事業承継またはM&A(売却側)を実施しようとする中小企業が対象です。

補助内容

このM&A補助金では、M&A専門家に対して業務委託する際に要する費用を補助します。M&Aの専門家とは、M&A仲介会社や税理士事務所などです。具体的には、下記事業の委託に支払う費用が補助金の対象です。

  • 【事業承継の戦略策定】初期診断/課題分析/コンサルティング/事業承継計画の作成/企業価値の算出
  • 【M&Aの仲介委託等】M&A仲介/マッチングの登録/M&A仲介委託契約等

補助率・補助金額

このM&A補助金では、補助率・補助金額が固定となっています。

  • 補助率:1/2
  • 補助金額:50万円

前述した事業承継補助金とは異なり、補助率・金額も固定となります。また金額自体も、比べるとかなり少ないです。あくまで、M&A費用の一部をまかなうための助成金だと考えましょう。

募集期間

2020年2月14日まで募集をしていましたが、現在募集は終了しています。この補助金は事業開始前(事業に着手する前)に申請する必要があり、予算に達した時点で受付が随時終了します。

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事業承継支援資金【栃木県の場合】

次に、栃木県在住の事業者を対象としたM&A補助金(融資)をご紹介します。

M&A補助金の目的

M&Aを実施する栃木県内中小企業等に対し、事業資金の融資を促進する事で、中小企業の振興を図る目的です。栃木県外の中小企業M&Aでは活用できませんので、ご注意ください。

M&A補助金の対象者

対象者は下記のとおりです。

  • M&Aを用いて事業承継する中小企業者(創業する者も含む)
  • 中小企業団体
  • M&A実行後2年以内に設備投資を実行する中小企業者

栃木県のM&A補助金(融資)で特に重要なのは、これから創業する方も対象に含まれる点です。栃木県での起業を考えている方は、積極的に活用するのがすすめです。ただし、「M&Aの当事者間が親子会社もしくは関連会社」または「M&Aの当事者が風俗関連業等の業種」に該当する場合は、M&A補助金の対象となりません。

補助内容

栃木県のM&A補助金では、下記の費用に対して補助を実行します。

  • 営業譲渡により、他社の事業資産(土地を除く)や営業権の全部または一部を取得するための経費
  • 株式取得により、相手企業の議決権のうち50%を超える株式を取得するための経費(一部例外あり)
  • 「合併による存続会社」「営業譲渡による譲受会社」「株式取得による取得会社」がM&A実行後2年以内に機械・建物を取得するための経費(土地取得費用を除く)

ひと言で表すと、M&Aで相手企業(事業)を買収する際の費用が補助対象となります。

補助率・補助金額

補助金額(融資金額)は1億円(うち運転資金2,000万円)までで、非常に大きな助成額です。栃木県の本気度が見て取れます。

募集期間

募集期間は2019年4月1日~2020年3月31日です。仮に期間が過ぎていても、次年度に再度募集される可能性があります。多額の助成はそう多く存在しないため、ぜひとも活用しましょう。

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事業承継支援事業費補助金【香川県の場合】

最後に、香川県在住の事業者を対象としたM&A補助金をご紹介します。

M&A補助金の目的

香川県内の中小企業に蓄積された優れた技術やノウハウを次世代に引き継ぎ、安定的な雇用の場を確保する目的です。こちらも、香川県内の中小企業によるM&Aが対象です。

M&A補助金の対象者

このM&A補助金を活用するためには、下記要件を全て満たす必要があります。

  • 香川県内で事業を営む中小企業者のうち、県内に本社を置く法人である
  • 香川県内の事業所で正社員を雇用している
  • M&Aにおいて譲渡側(売り手側)である
  • 県税を完納している

他の地域的なM&A補助金と比較しても、香川県内の経済への貢献度を特に重視しています。

補助内容

M&Aの専門業者に委託する事業のうち、下記業務に要する費用が補助金の対象となります。

・「事業承継計画の策定等」または「M&Aの仲介委託等」

ただし、香川県が指定する支援機関の支援を得るのが前提となります。具体的な支援機関については、香川県の所轄機関に問い合わせてみましょう。

補助率・補助金額

対象業務ごとに、補助率や補助金額が異なります。

事業承継計画の策定に係る経費

  • 補助対象経費内容:初期診断委託料/課題分析の委託料/事業承継計画の策定委託料/企業価値の算出委託料
  • 補助率:1/2以内
  • 補助金額:30万円以内

M&Aの仲介委託に係る経費

  • 補助対象経費内容:M&A仲介委託料/M&Aマッチングの登録手数料/着手金
  • 補助率:2/3以内
  • 補助金額:30万円以内

以上が、香川県のM&A補助金の支援内容となります。少額の支援ですが、ないよりはあるほうがよいはずです。M&Aの際には、前向きに活用を検討しましょう。

募集期間

2019年4月8日~2019年5月31日までで、予算額に到達した時点でM&A補助金の募集を終了します。非常に短い期間ですが、次期以降もタイミングがあえばぜひ活用しましょう。

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まとめ

今回は、M&Aで役立つ補助金をご紹介しました。M&Aの補助金は、さまざまなものがあります。最もポピュラーな補助金として、中小企業庁の「事業承継補助金」は、経営革新や事業転換を目的とするM&Aを対象としています。また、各自治体ごとにもM&A補助金を交付しています。

今回は、横浜市、栃木県、香川県が実施しているM&A補助金をご紹介しました。各補助金ごとに、対象事業者や補助内容が異なります。M&Aの補助金を活用する際は専門的な知識が必要ですので、M&A・事業承継専門家の助言を得たうえでの申請をおすすめします。

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