M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2021年4月30日更新資金調達
融資はどこに相談すれば良い?相談先、必要な準備、注意点を紹介
融資は、会社の資金調達の生命線でもあります。より確実に融資を受けるためには、専門家の協力を得るとよいでしょう。本記事では融資の具体的な相談先や種類、必要な準備、相談の際の注意点から融資以外の資金調達手法までを解説します。
融資の相談
融資は資金繰りに悩む経営者の方にとって有効的な手段の一つです。しかし融資は審査を伴うものであるため、100%得られるというわけではありません。
融資の審査を通過するために様々な対策を講じる必要があります。今回は融資についての関連知識をお伝えします。
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融資の相談に必要な準備
まず、銀行は融資の相談をしている段階からその経営者のことを見ています。もし融資の相談をしている段階で担当者がNGと見たら、その融資が成功する可能性は一気に低下します。経営者は以下のような事前準備と面持ちで銀行の融資相談をするべきでしょう。
綿密な事業計画を準備する
融資の相談のうえで何より大事なことは、その融資に必然性があることをしっかり訴えることです。銀行は相談の際に、その会社にとって融資が本当に必要かどうかを念入りに確かめます。返すあてがない会社に金を貸すことはリスクになり、特に営利団体の銀行である場合には、利益にならないと判断した会社に手を差し伸べることはありません。
銀行で融資の相談を行う際は「いかに融資を必要としているのか」「その融資をきちんと運用できるのか」「融資を得ることが本当に必要なのか」といった事柄を伝えていく必要があります。また融資の必然性を訴えるには綿密な事業計画が必要になります。
将来のキャッシュフローを含め、事業の今後の展開を綿密に組み立てておくことは相談のみならず、審査の時にも役立ちます。融資を相談する段階からでも、綿密な事業計画は作成しておいた方がいいでしょう。
熱意と誠実さを第一印象に
銀行は融資を行う判断基準を事業の内容だけでなく、経営者の人間性も観察して判断します。服装身だしなみは清潔感あるものにし、そして何より熱意と誠実さを持って相談に臨むことが大切です。
いくら事業計画がよくできていても経営者の手腕に難があれば上手くいかないものであり、人間性に疑問符がつくようであればそもそも融資の対象になりません。
融資の担当者に熱意と誠実さが伝わるよう、経営者は努力する必要があります。信頼できる経営者及び会社であることを、アピールすることは有用だと言えます。
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融資の相談先とは?融資相談先の種類
融資の相談先は銀行だけでなく、様々なものがあります。融資の相談先には以下のような機関が挙げられます。
銀行などの金融機関
都市銀行、地方銀行、信用組合、信用金庫などといった一般的な金融機関は融資の相談先としてまず思いつく機関かと思います。これらのような金融機関は審査が厳しく、ある程度社会的信用性を持っている会社でなければ融資をしてくれないというケースも多くあります。
最近は銀行で創業したい人や中小企業向けの融資を行っていることがあり、以前と比べると融資可能性が高くなっている一面があります。中には後述する政府系の金融機関より利子が低いケースもあるため、経営者の方は一度調べておくとよいでしょう。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は政府系の金融機関であり、中小企業や創業したい人におすすめの相談先です。日本政策金融公庫は金利が低く、比較的審査が通過しやすい融資を行っていることが多く、上手くいけば資金調達に有効的な融資を受けられる可能性が高いです。
創業したばかりで実績がないなど、社会的信頼性に不安がある会社でも快く相談に応じてくれるため、日本政策金融公庫はぜひとも活用しておきたい相談先です。
地方自治体
地方自治体の中には地域の中小企業などを積極的にサポートする融資を行っていることが多く、これらも活用できれば資金調達がしやすくなります。
地方自治体が行っている融資は日本政策金融公庫と同様に金利が低く、経営者にとっては有利な条件のものがあるため、融資の相談先としてもおすすめです。
地方自治体による融資は地方によって内容が異なっているため、自分の会社がある地域の自治体はどうなっているか事前に調べておくことをおすすめします。
商工会議所・商工会
地域にある商工会議所・商工会では小規模事業者向けの融資を行っていることが多く、小規模な事業投資用の融資相談をしたい場合におすすめの機関です。商工会議所の融資は地域ごとに異なり、様々なプランがある中でも共通として利子が低く、一般的な金融機関ほど審査が厳しくない点が特徴です。
商工会議所・商工会は中小企業に向けた様々なサービスを行っており、また経営者に役立つ情報も提供してくれます。そのため融資以外にも経営に関する様々な相談をするうえで商工会議所・商工会は役に立ちます。
ノンバンク
ノンバンクとはカードローン業者のことであり、銀行とは違う系統の金融業者です。ノンバンクは基本的に個人向けの融資を行っていますが、事業向けの融資を行っているノンバンクも多く、銀行などと比べると審査が緩いといわれています。
また審査を通過すればスピーディーに融資をしてくれるため、迅速な資金調達を行いたい経営者にとって有益な相談先だといえます。ただ金利は銀行などより高めに設定されていることが多いため、返済には注意する必要があります。
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融資と出資の違い
経営者でも混同しやすい「融資」と「出資」ですが、両者には明確な違いがあります。まず融資とは会社の事業を助けるための資金を金融機関などから借りることを指し、俗にいう借金に近いものと言えるでしょう。借りた資金は当然ながら返済する義務があり、利息つきで返済します。
対して出資は資金を提供するという点は融資と同じですが、出資は株式の取得などによって行われるものであり、基本的に返済する義務はありません。ただ株主に対して配当をするなど何らかの利益還元を求められることがあります。
株式を取得した株主は、その株式に議決権があるのなら経営に対して一定の発言権を得て経営の協力者になることができます。株式の過半数を獲得されると経営権が移行してしまうため、出資を受ける際には経営権を脅かされないように株式をどれだけ取得させるかを慎重に検討する必要があります。
このように融資と出資の違いは「返済する必要があるかどうか」に分けることができます。融資と出資はそれぞれ資金調達を行うための手段ですが、どちらかに優劣があるというわけではありません。
それぞれ資金を得る代わりに「融資」は利息付きの返済が必要となる、「出資」は経営に関して一定以上の発言権を与えたり、配当を提供する必要があるという点がデメリットとなり得るでしょう。経営者の方は会社の実需を踏まえたうえで融資や出資を活用するべきでしょう。
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融資の相談をする際の注意点
融資の相談をする際にはいくつかの注意点を踏まえておく必要があります。最初にお伝えしたことと一部重複しますが、融資の相談の際にはしっかり意識しておきたい事柄でもあるため、ぜひ参考にしてみてください。
事業計画・返済計画を作成
融資の相談をする際に必要なのは、さきほどもお伝えしたように綿密な事業計画、そして融資を受けた際の返済計画を作成しておくことです。事業計画は融資を相談する経営者がどのような事業を行おうとしているかのエビデンスになるものです。
経営者が融資を得たうえでどのように事業を展開させ、売上を獲得していくかは説明するためにも、事業計画は説得力のある根拠を示していくことを心がけましょう。そして返済計画も事業計画と同程度に綿密に作成しておく必要があります。
融資を行う側は、返済ができるかどうかを何より重視して融資先を決定しています。返済計画も「どのように返済を行うのか」「いつまでに返済が完了するか」を数字など具体的な根拠を交えながら作成するべきです。
事業計画や返済計画が綿密なものであればあるほど、融資の審査を通過する可能性が高まります。事業計画・返済計画がずさんであれば、どれだけ熱意を持っていようが融資の相談の段階で受け付けてもらえなくなってしまうので注意してください。
知人や取引先の紹介で融資の相談先を選ぶ
相談を受け入れてもらえるように何らかの対策を立てることも大切です。相談する際には自分の熱意や誠実さが伝わるようにふるまう必要があります。身なりや服装に注意する、名刺を用意するなどといった社会人として当然のふるまいやマナーにも気を使っておくだけでも信頼度は上がります。
自分の会社についてもスムーズにわかりやすく説明できるようにしておくことも有効的です。さらに、より信頼度を高めたいのなら知人や取引先の紹介で融資の相談先を選ぶという方法もあります。
今まで一度も取引したことがない相手だと金融機関も多少の警戒はしますが、共通の知人・取引先の紹介があれば、ある程度は信頼してくれる可能性もあります。
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融資を得るために協力を依頼すべき専門家
融資を確実に獲得したいのなら、外部の専門家に協力を依頼した方がいいでしょう。融資に関して適切なアドバイスが提供できる専門家は税理士や会計士、経営コンサルティング会社などといった専門家が挙げられます。
融資を得るために協力してくれる専門家は、これまで多くの会社がどのように融資を受けているかを見ています。金融に関する様々な知識・ノウハウがあるため、融資相談や審査のやり方について有益なアドバイスをしてくれるだけでなく、事業計画や返済計画の作成もサポートしてくれます。
また、税務や財務の面から計画の作成をサポートしてくれるため、自社の実情をより深く理解できるようになります。中には元々銀行で勤務していたスタッフが対応してくれる場合もあり、融資を獲得する可能性をより引き上げてくれ、さらに金利が低い融資を適切に選んでくれることもあるでしょう。
専門家の中には補助金や助成金のサポートを行ってくれる会社も多くあります。融資以外にも資金調達の手段が欲しいという経営者の相談にも乗ってくれるため、ぜひとも活用してみてください。
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融資以外の資金調達手法
会社の資金調達方法は、「融資」はもちろんのこと、前述の「出資」のみならず「社債」や「増資」など多岐にわたり存在します。なかでも近年注目を集めているのが、M&Aによる資金調達です。
M&Aとは、「Mergers(合併)」and 「Acquisitions(買収)」を略した言葉です。つまり、「合併と買収」を意味しており、経営戦略の1つとなっています。M&Aで売却をすれば、その分の譲渡益を手に入れることができます。
目安として譲渡益は経常利益の3倍〜5倍ですので、融資を受けて新規事業を拡大する前に、採算の見合わない事業整理などで積極的にM&Aを検討することをおすすめします。
会社を売った譲渡益を使って新たな事業に挑戦する方や、一部事業だけを売った譲渡益で残した事業に注力する方も実際に多いです。
M&A総合研究所では、さまざまな業種の支援実績を持つM&Aアドバイザーが、丁寧にサポートいたします。
料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)無料相談をお受けしておりますので、M&Aをご検討の際はどうぞお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
今回の記事をまとめると以下のようになります。
・融資の相談をする際には融資の必然性を訴え、熱意と誠実さを持つことが重要。
・融資の相談先には銀行のような一般的な金融機関だけでなく、日本政策金融公庫、地方自治体、商工会議所・商工会、ノンバンクといったものがある。
・融資と出資の違いは、返済する必要があるかないかである。
・融資の相談をする際には事業計画・返済計画の作成や、相談を受け入れてもらうための対策を打つなど、いくつかの注意点を踏まえておく必要がある。
・確実に融資を得るためには税理士や会計士、経営コンサルティング会社などといった専門家に協力を頼むとよい。
・融資以外にもM&Aによる資金調達方法がある。
融資は会社の資金調達の生命線になり得るものであり、経営者の方は是が非でも受けておきたいものです。融資を相談する段階においても、事業計画・返済計画の作成を準備をしたうえで臨む必要があります。
そのため準備なく融資を相談しても失敗に終わってしまうこともあり得るでしょう。融資の相談をする際は専門家の協力を受けましょう。適切なアドバイスを受けることで融資を得られる可能性は格段に引きあがります。
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