M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
2021年4月26日更新事業承継
相続に強い税理士とは?
相続を税理士に相談することで事前に節税対策に取り組むことができ、相続が開始となった場合には依頼をすることで相続税申告の負担軽減や税務調査対策などのメリットが享受できます。そのため、相談に関することは相続に強い税理士の協力を得るとをおすすめします。
相続に強い税理士とは
日本では高齢化が進行しており、それに伴って相続の機会も増えています。相続と聞くと若い人には関係なく思えるかもしれませんが、親族が亡くなったときに相続について知らないと苦労することが多くなってしまいます。
また、親族間で相続トラブルが発生することも珍しいことではなく、親族間の関係が決裂する場合もあります。トラブルの回避や自身が不利な状況に陥らないためにも、相続について理解を深めることや対策しておくことが大切です。
しかし相続では専門的な手続きが多く、法律についても詳しくなければなりませんので、独学で行うのは難しい面もあります。そのため、相続では専門家に相談するのが一般的であり、中でも税理士は相続の場面で活躍する専門家の一人です。
今回は、相続における税理士の役割やメリット、相談する税理士の選び方について解説します。
相続における税理士とは
はじめに、相続の基礎知識と相続における税理士の役割についてお伝えしていきます。
相続の基本知識
親などが亡くなった場合、預貯金や不動産、土地などの財産が多かれ少なかれ残り、基本的には一定範囲内の親族がこれらの財産を受け継ぎます。法律上、この手続きを「相続」と呼びます。
相続においては、基本的に財産を受け継ぐ親族が話し合いで「誰が・なにを・どれくらい」相続するのかを決定し、遺言書ががある場合はそれに沿って相続を行います。相続における話し合いを正式には「遺産分割協議」と呼びます。
一般的には専門家を起用する
遺産分割協議で決められた内容は正式な書類として作成する必要があり、このような書類の専門家が司法書士です。
また、相続ではトラブルが発生するケースも多く、その際に活躍するのが弁護士です。そして、相続の対象となる不動産などの価値算定や相続税の計算などの際に活躍するのが税理士です。
このように、相続では専門的なことを多く行っていかなくてはなりませんので、専門家を起用するのが一般的です。
相続時の税理士の役割
相続時における税理士の役割には、主に以下のことが挙げられます。
相続財産の価値算定
財産を相続する際、相続税の支払いが必要となる場合があります。相続税は受け継ぐ遺産の額によって決定されるのですが、不動産などについては価値の算定を行う必要があります。これを素人が正確に行うことは非常に難しいです。
税理士は税金や会計知識に長けている専門家であり、不動産の価値算定はもちろんのこと相続税額についても正確に計算してくれます。
相続税申告
税理士が最も活躍する場面が相続税申告です。相続財産の価値がわかれば、自分でも申告できると感じるかもしれません。ですが、相続税の計算は非常に複雑であり、自分で計算した結果、本来とは異なる相続税額となる可能性があります。
税金に関するペナルティは重く、そのリスクを避けるためにも税理士に相続税の申告を依頼することをおすすめします。また、税理士は節税対策の知識も豊富です。そのため、事前対策としてあらかじめ相談しておくことで相続税の負担を軽減することも可能です。
事業承継
事業承継とは、亡くなった方が経営していた会社を後継者が引き継ぐことをいいます。事業承継の場面では経営者個人の財産だけでなく会社の財産についても相続することになります。そのため、会社が持つ不動産などについても価値算定が必要であり、個人のそれよりも高額となるケースがほとんどです。
また、会社の株式の価値についても算定する必要があります。とくに中小企業の株式は株価が不明瞭であることが多く、その価値を算定するには多角的な観点から行わなければなりません。したがって、事業承継においても税理士の力が非常に重要となります。
また、近年ではM&Aによる事業承継も活発に行われています。M&Aによる事業承継でも会社の価値算定が必要であり、さらにM&Aに関わる専門的な知識も必要であるため、専門家のサポートを受けるのが一般的です。
M&Aによる事業承継をお考えの際は、ぜひM&A総合研究所にご相談ください。M&A総合研究所には知識・経験ともに豊富なアドバイザーが在籍しており、M&Aをフルサポートをいたします。
料金体系は成約するまで完全無料の「完全成功報酬制」です。(※譲渡企業様のみ。譲受企業様は中間金がかかります)無料相談をお受けしておりますので、M&Aをご検討の際はどうぞお気軽にお問い合わせください。
相続を税理士に相談するタイミング
実際に相続の相談をする場合、どのタイミングで行うと良いのでしょうか。
相続税の節税を考えたとき
どんなことも対策はできるだけ早く行うことが望ましく、これは相続に関しても同じです。事前に税理士に相談することでさまざまな特例についても教えてくれますので、相続税対策を最大限に実行できます。
相続開始時
相続税の申告・納付には期限が設けられています。具体的には、被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内です。これを超えてしまうと延滞などのペナルティが課されてしまい、相続税に関する節税対策も活用できなくなります。
中には期限までに10ヶ月もあると感じる人もいるでしょうが、相続の手続きには時間がかかるものであり、くわえて専門的な知識が必要です。それを個人で行うには難しいため、相続が開始したタイミングで税理士に相談することが望ましいです。
相続税のセカンドオピニオン
意外と知られていませんが、税理士は相続税申告のセカンドオピニオンの役割も果たします。相続財産の算定ミスなどにより、相続税を多く払ってしまうケースがあります。このような場合、相続税申告から一年以内であれば払いすぎた相続税を返還してもらえます。
正式には還付請求と呼ばれ、相続税の過払いが判明したらすぐに税理士へ相談しましょう。あらためて相続税申告することで払いすぎた相続税を返還してもらえます。
※関連記事
相続税免除の条件と方法とは?相続財産引き継ぎにおける納税猶予と基礎控除
相続税対策とは?節税のポイントや注意点を解説
相続を税理士に相談・依頼をするメリット
ここまでも触れてきましたが、あらためて税理士に相続の相談・依頼をするメリットについて紹介していきます。
相続税申告の負担軽減
相続税の申告自体は独力でも実施できます。しかし、相続税申告には多大な手間と時間がかかります。相続税申告では相続税総額の計算書をはじめ、何十枚もの書類を作成する必要があります。それ以前に、相続財産の価値算定や相続税の計算などもあります。
専門家である税理士でも、相続税申告の準備に1ヶ月以上かかることもあるほどです。相続人の方にも仕事やプライベートがあり、そのほかに相続税の申告を行うとなればミスする可能性も高くなります。税理士に相談・依頼をすることで、負担の軽減だけでなく正確な申告を行うことができます。
節税
相続税は、ときに多額になることもあります。とくに事業承継の場合は、数百万円〜数千万円もの相続税が発生するケースもあります。そのため、事前の節税対策が非常に重要となります。相続税の節税対策には、財産を減らす方法や株価を下げる方法など多種多様です。
くわえて、節税に有効な特例制度も存在します。これを一個人がすべてを把握することは難しく、ましてやそれを実行するとなるとミスをしてペナルティが課されるリスクもあります。そのため、相続税の節税を図る際には、税理士のサポートが不可欠です。
税理士は税金の知識や節税に役立つ特例などに詳しいです。とくに相続税申告の経験が豊富な税理士ならば、節税の効果を最大限に発揮できます。相続税の節税を考えた場合、その時点でまずは税理士に相談して対策のアドバイスを受けることをおすすめします。
財務調査が及ぶ可能性を低くできる
相続税は税務調査が及びやすく、相続した資産の額が大きかったり提出書類に不備があったりすると税務調査の対象となります。相続税申告後に税務調査が来る確率は30%前後と言われており、相続税申告を実施した方の約2割が追徴課税などのペナルティを受けています。
税理士に相談することで、税務調査が及ぶ可能性を軽減できます。相続経験が豊富な税理士ならば税務調査が及びにくいよう書類を作成できます。また、書面添付制度というものがあり、税理士が相続人に質問した事項を書面にまとめ、それを相続税の申告書に添付します。
これにより、税務調査の確率を軽減できると言われています。税理士に相談や依頼するとそれ相応の費用はかかりますが、その費用以上のメリットを享受できます。
※関連記事
相続における必要書類一覧
相続業務を依頼する税理士の選定基準
税理士は相続において非常に重要なのですが、税理士ならば誰に相談しても良いわけではありません。ここでは、相続業務を依頼する税理士を選ぶ基準についてご紹介します。
相続税申告の経験
相続税申告の経験が豊富であるほど、手続きをスムーズに行うことや節税、税務調査に対応できる可能性が高いです。そのため、相続税申告の経験が豊富な税理士を選ぶほうが良いです。相続税申告の経験は、一定期間の申告実績を見ることである程度判断できます。
月間で5〜10件、年間で50件以上の申告実績があれば、相続経験が豊富な税理士だと判断できます。ただし、税理士事務所全体での実績しか確認できない場合、事務所全体では経験豊富でも一部の税理士は経験に乏しい場合もあります。
相続に強い税理士
相続税申告の経験が豊富でも、実際に相続に強いとは限りません。相続を成功させるためには、本当に相続に強い税理士かを確認しましょう。相続に強いかを確認するポイントには、以下の2つがあります。
過去の預金通帳の確認
相続税申告では税務調査が入りやすく、税務調査官はその際に亡くなった方の預金通帳を確認します。預金通帳を確認することで、問題点がないかを調べます。そのため、税務調査対策として事前に預金通帳を確認する税理士は相続に強いと言えます。
書面添付制度
相続に強い税理士であれば、当然のように書面添付制度についての話をしてくれるはずです。しかし、相続に詳しくない税理士の場合はこの制度自体を知らない可能性があります。この制度を用いるか否かで、税務調査が及ぶリスクがかなり違ってきます。
税理士報酬額
税理士に相続業務を依頼する際には、報酬額も確認しましょう。報酬額が明示されていない場合、あとになってから莫大な報酬を請求されてしまう可能性があります。また、相場とはかけ離れた報酬額を設定している場合も注意が必要です。
税理士の報酬は、相続財産総額のうち0.5~1.5%が相場と言われています。これよりも高い場合は避けることをおすすめします。また、相場より安すぎる場合は業務の質が悪いことや業務範囲が狭い可能性があるため依頼しないほうが良いでしょう。
税理士の業務範囲
税理士によって、相続の際に行う業務範囲が異なります。依頼する際には、極力多くの業務を遂行してくれる税理士を選びましょう。とくに、税務調査にまで対応している税理士がおすすめです。なお、この際は単純に報酬額だけで判断しないようにしましょう。
報酬額と業務範囲が比例しているとは限らず、中には高額な報酬であるにも関わらず狭い範囲でしか行わない税理士がいるかもしれません。しっかりと遂行できる業務を確認し、そのうえで報酬額が相場とかけ離れていないかを確認しましょう。
税理士への相続相談・業務委託にかかる費用
最後に、税理士に相談や業務を委託する際に要する費用をお伝えします。
税理士への相談
いきなり税理士に相続の業務を依頼する方は、そこまで多くないでしょう。まずは、相続税がどのくらいになるか相談することから始めるのが一般的な流れです。多くの税理士は軽く普遍的な相談であれば、無料で相談に乗っています。
ただし、各ケースごとに異なる節税方法についての相談をした場合は有料となります。また、事業承継に関する相談も有料となる場合が多いです。税理士への相談費用は30分で5,000円程度であり、30分で終わらない場合は当然ですがさらに費用がかかります。
そのため、あらかじめ相談したい内容をまとめてから税理士に相談することをおすすめします。
業務の委託
税理士に業務を依頼する際、それぞれの業務に応じて費用が課されます。報酬料は「相続財産の○%」と定められている税理士事務所が多く、中には「相続金額が○円までならば、報酬料は○円」というケースもあります。
上述しましたが、税理士の費用相場は相続財産総額の0.5~1.5%と言われています。相続総額が10億円ならば、報酬料は約500万円〜1,500万円です。業務を委託する際は費用について確認し、相場とかけ離れていた場合は別の税理士に委託することも検討しましょう。
※関連記事
相続相談に必要な費用とは?
まとめ
今回は、相続と税理士の関係について解説しました。「自分は相続なんて関係ない」と思っていても、いつ相続の場面が訪れるかはわかりません。いざとなってからでは、相続の膨大な手続きに困ってしまうことになります。
相続を円滑に進めるためにも、節税対策も含めて事前に相談しておくようにしましょう。その際、税理士はとても心強いです。税務のスペシャリストである税理士は相続税に関して重要な役割を果たし、相続税申告では負担を軽減してくれます。
税理士に相談や業務の依頼をすると費用がかかりますが、それ以上のメリットを享受できますので税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
M&A・事業承継のご相談なら24時間対応のM&A総合研究所
M&A・事業承継のご相談は成約するまで無料の「譲渡企業様完全成功報酬制」のM&A総合研究所にご相談ください。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴をご紹介します。
M&A総合研究所が全国で選ばれる4つの特徴
- 譲渡企業様完全成功報酬!
- 最短49日、平均6.6ヶ月のスピード成約(2022年9月期実績)
- 上場の信頼感と豊富な実績
- 譲受企業専門部署による強いマッチング力
M&A総合研究所は、M&Aに関する知識・経験が豊富なM&Aアドバイザーによって、相談から成約に至るまで丁寧なサポートを提供しています。
また、独自のAIマッチングシステムおよび企業データベースを保有しており、オンライン上でのマッチングを活用しながら、圧倒的スピード感のあるM&Aを実現しています。
相談も無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
あなたにおすすめの記事
M&Aとは?意味や動向とM&Aを行う目的・メリットなどをわかりやすく解説!
近年はM&Aが経営戦略として注目されており、実施件数も年々増加しています。M&Aの特徴はそれぞれ異なるため、自社の目的にあった手法を選択することが重要です。この記事では、M&am...
買収とは?用語の意味やメリット・デメリット、M&A手法、買収防衛策も解説
買収には、友好的買収と敵対的買収とがあります。また、買収に用いられるM&Aスキーム(手法)は実にさまざまです。本記事では、買収の意味や行われる目的、メリット・デメリット、買収のプロセスや...
現在価値とは?計算方法や割引率、キャッシュフローとの関係をわかりやすく解説
M&Aや投資の意思決定するうえでは、今後得られる利益の現時点での価値を表す指標「現在価値」についての理解が必要です。今の記事では、現在価値とはどのようなものか、計算方法や割引率、キャッシ...
株価算定方法とは?非上場企業の活用場面、必要費用、手続きの流れを解説
株価算定方法は多くの種類があり、それぞれ活用する場面や特徴が異なります。この記事では、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチといった株価算定方法の種類、株価算定のプロセス、株...
赤字になったら会社はつぶれる?赤字経営のメリット・デメリット、赤字決算について解説
法人税を節税するために、赤字経営をわざと行う会社も存在します。しかし、会社は赤字だからといって、必ず倒産する訳ではありません。逆に黒字でも倒産するリスクがあります。赤字経営のメリット・デメリット...
関連する記事
会社分割すると従業員の契約はどうなる?労働契約承継法や保護制度を徹底解説!
多くの企業が会社分割を検討しておりますが、トラブルに発展しないように従業員への対応に配慮する必要があります。今回は会社分割を検討している企業に向けて、会社分割における従業員の契約や手続きの流れな...
M&AにおけるITデューデリジェンス(ITDD)を解説!目的や調査項目は?
ITデューデリジェンス(ITDD)はM&Aにおいて欠かせず、明確な目的を踏まえた対応が求められます。今回はM&Aを検討している企業に向けて、ITデューデリジェンス(ITDD)につ...
人事デューデリジェンス(人事DD)とは?目的から調査項目まで徹底解説!
M&Aを実施する際に人事デューデリジェンス(人事DD)は重要です。丁寧に手続きを進めないとM&Aで高い効果は得られません。今回はM&Aを検討している企業に向けて、人事デュ...
二段階買収の手続き方法を徹底チェック!目的やメリット・注意点は?
二段階買収(Two-Tier Takeover Strategy)は、買収側が売却側の少数株主から株式を買い集める際に有益な手法です。当記事では、実施目的や手法、メリットやデメリット、過去事例や...
事業承継の相談先はどこがいい?選び方から注意点まで徹底チェック!
近年は中小企業の経営者の高齢化に伴い、積極的に事業承継を行って生き残りを図る企業が増えています。 事業承継には複雑な手続きが多いため、信頼できる相談先の選択が重要です。そこで本記事では事業...
M&A後の退職金や給与はどうなる?節税方法や注意点まで徹底チェック!
M&Aで退職金を活用すると、節税効果が得られます。当記事では、退職金を利用したM&Aの節税方法やメリット、注意点を交えながら、退職金の扱い方や税務について解説します。従業員や役員...
M&Aにおける人事DDの目的や調査範囲を徹底チェック!費用・注意点は?
人事DD(デューデリジェンス)は、買収側がM&Aの実施後に受ける損失を最小限に抑えるために必要な調査です。当記事では、調査が行われる目的や調査範囲、かかる費用や注意点を踏まえながら、人事...
100日プランとは?PMIの概要・重要性・策定のポイントまで徹底解説!
M&Aを実施する際にはPMIの工程が重要となり、100日プランはPMIの成功に大きな役割を果たします。今回はM&Aを検討している企業に向けて、100日プランの概要・重要性・策定の...
管工事会社の事業承継の動向や事例を徹底解説!メリットや費用相場・注意点は?
管工事会社業界は将来的な需要増加が見込める半面、人材不足や後継者不在といった問題が深刻です。当記事では、過去の事例を取り上げながら、管工事会社(管工事業界)の事業承継について解説します。事業承継...
株式会社日本M&Aセンターにて製造業を中心に、建設業・サービス業・情報通信業・運輸業・不動産業・卸売業等で20件以上のM&Aを成約に導く。M&A総合研究所では、アドバイザーを統括。ディールマネージャーとして全案件に携わる。