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2019年11月27日更新
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相続に強い税理士とは?

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

円滑な相続の実現には、税理士の存在が欠かせません。相続の際の税理士の役割、税理士への相談するタイミング、税理士に相談するメリット、選定基準を解説します。また、相続に強い税理士選ぶポイントをご紹介します。

目次
  1. 相続に強い税理士とは
  2. 相続における税理士とは
  3. 相続を税理士に相談するタイミング
  4. 相続を税理士に相談するメリット
  5. 相続業務を依頼する税理士の選定基準
  6. 税理士への相続相談・業務委託にかかる費用
  7. まとめ

相続に強い税理士とは

日本国内で高齢化が進行し、それに伴い、相続の機会も増えています。
相続と聞くと、若い人には関係なく思えるかもしれません。
しかし、親族が亡くなった時、相続について知らないと大変苦労するでしょう。
親族間で相続トラブルが発生し、親族間の関係が決裂する場合もあります。
トラブルを回避する為にも、自身が不利な状況に陥らない為にも、相続についてしっかり対策し、理解を深めることが大切です。
では、相続の手続きはどうでしょう?
専門的な手続きが多い為、相続では専門家に相談するケースが一般的です。
専門家の中でも税理士は、相続の場面で活躍する専門家の一人です。
相続の場面で、税理士がどの様に活躍するのか知らない方も多いでしょう。
そこで今回は、相続における税理士の役割、関係を詳しく解説します。
特に、親族の方が会社経営している場合には、税理士が必要となる可能性は高いですので是非とも参考にしてください。

相続における税理士とは

まず初めに、相続と税理士の関係についてお伝えします。

⑴相続の基本知識

親や祖父母が亡くなった際、多かれ少なかれ財産が残ります。
預貯金や不動産、土地、様々な資産が考えられます。
基本的には、一定範囲内の親族が、亡くなった方が残した遺産を受け継げます。
法律上、この手続きを「相続」と呼びます。
基本的には親族内で話し合って、「誰が・何を・どれくらい」相続するのかを決定します。
亡くなった方が残した遺言書を参考にする場合もあります。
この時の話し合いは、正式には「遺産分割協議」と呼ばれます。
遺産分割協議では、主に司法書士等の専門家を起用します。
話し合いで決められない場合には、民法の規則を基に、各々が相続する財産が決まります。
親族間で相続トラブルが発生した場合には、弁護士が解決する役割を果たします。
遺産分割を経たら、基本的には相続手続きは完了します。
遺産を引き継ぐと、相続税が発生する場合があります。
現金・預金の場合は、比較的相続税を計算しやすいです。
一方不動産や土地は、相続税の評価が困難な資産となります。
そこで活躍するのが税理士です。
税理士は、具体的にどのような役割を果たすのでしょうか?

⑵相続時の税理士の役割

前述の通り、税理士は相続の場面で活躍します。
ここでは、税理士の役割を具体的に解説します。

①相続財産の価値算定

遺産を相続する際、相続税の支払いが必要となる場合があります。
相続税は、引き継ぐ遺産の額によって決定されます。
ですが、前述の通り価値が分からない資産も存在します。
よって相続税を計算する前に、まずは相続する遺産の価値を算定します。
素人が正確な価値を算出するのはほぼ不可能です。
仮にご自身で計算した場合、不適切な金額となる可能性があります。
その結果後々税務調査が入り、ペナルティが課されます。
よって相続財産の評価は、税理士に依頼する必要があります。
税理士は、税金や会計知識に長けている専門家です。
税理士に相談すれば、正確に財産の価値を計算してくれます。

②相続税申告

税理士が最も重要となる場面が「相続税申告」です。
相続財産の価値が分かれば、自分でも申告できると感じるかもしれません。
ですが、相続税の計算は非常に複雑です。
ご自身で計算した結果、本来とは異なる相続税額となる恐れがあります。
税金に関するペナルティーは重いです。
ペナルティが課されるリスクを避ける為にも、税理士に相続税の申告を依頼するのが無難です。
また税理士の方は、節税対策の知識が豊富です。
素人が節税対策を実行するのは、非常にリスクが高いです。
そもそも大半の節税対策は、一般人では利用しにくいです。
そこで税理士に相続税申告を依頼すれば、効果的な節税も実行できます。
相続税申告の際には、税理士にサポートしてもらった方が安心です。

③事業承継の対策

事業承継とは、亡くなった方が経営していた会社を、後継者が引き継ぐ行為です。
事業承継の場面では、後継者が会社の全株式を相続するのが不可欠です。
株式が分散すると、事業承継後に会社の経営権を行使するのが困難となります。
しかし相続の場面では、他の相続人もいます。
相続人は、遺留分減殺請求権と呼ばれる権利を行使できます。
この権利を行使されると、会社経営に必要な株式を相続出来ません。
経営承継法と呼ばれる制度を活用すれば、確実に後継者が株式を引き継げます。
この制度を利用する上で、税理士に相談することは効果的です。
また事業承継の際には、準確定申告が必要となる場合があります。
準確定申告とは、亡くなった経営者の確定申告を実施する事です。
基本的には、後継者となる相続人が行います。
この準確定申告についても、税理士に相談するのがオススメです。
事業承継の際には、通常よりも税負担が重くなります。
相続税対策の上でも、税理士の存在は非常に重要となります。
※関連記事
相続は司法書士に相談しましょう

相続を税理士に相談するタイミング

次に、税理士に相続に関して相談するタイミングの話をします。

⑴事前に税理士に相談

どんな事柄も、基本的には早めに対策することが望ましいです。
相続に関しても例外ではなく、相続の発生前から税理士に相談することをおすすめします。
前もって税理士に相談することで、相続税対策を最大限に実行できます。

⑵税理士への相談時期

相続税の申告・納付には、期限が設けられています。
具体的には、「被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内」が期限です。
10カ月を超えると、延滞税等のペナルティが課されてしまいます。
加えて、相続税に関する節税対策も活用できなくなります。
よって基本的には、10カ月以内に税理士に相談するのが必須です。
とはいえ、相続財産の調査や相続税申告には、準備に時間がかかります。
加えて、相続放棄のタイミングにも留意しなくてはいけません。
相続放棄とは、負債等のマイナス財産が多い場合に、相続する権利を放棄する行為です。
相続放棄を実行する事で、負債等を引き継がずに済みます。
相続放棄を実行できる期限は、三カ月以内です。
この手続きにも、ある程度の時間を要します。
よって相続開始日から1カ月以内に、税理士に相談するのがベストです。

⑶相続税のセカンドオピニオン

意外と知られていませんが、税理士は「相続税申告のセカンドオピニオン」の役割も果たします。
相続財産の算定ミス等により、相続税を多く払ってしまうケースがあります。
払わなくても良い相続税を支払うのは、非常に勿体ないです。
しかし、相続税申告から一年以内であれば、払いすぎた相続税を返してもらえます。
正式には、「還付請求」と呼ばれます。
相続税の過払いが判明したら、至急税理士に相談しましょう。
改めて相続税申告する事で、過払い分を返還してもらえます。

相続を税理士に相談するメリット

では次に、相続について税理士に相談するメリットについて解説します。
相続税申告自体は、やろうと思えばご自身で実行するのも可能です。
ですが、税理士に相談すると様々なメリットがあります。
ここでは、相続に関して税理士に相談するメリットを、3つご紹介します。

⑴相続税申告の負担軽減

相続税の申告自体は、独力で実施できます。
しかし、相続税申告には多大な手間がかかります。
相続税申告では、「相続税総額の計算書」をはじめとして、何十枚もの書類を作成する必要があります。
それ以前に、相続財産の評価や相続税計算等、手間のかかる手続きが非常に多いです。
専門家である税理士でも、相続税申告までに一カ月以上かかると言われています。
知識の無い一般人が手探りで進めていては、下手したら半年以上かかります。
相続人の方にも、仕事やプライベートがあります。
相続税申告の手続きのせいで、仕事やプライベートに支障が出てしまいます。
よって面倒な相続手続きは、税理士の方に依頼することが効率的です。

⑵節税

相続税の税額は、基本的には多額になる傾向があります。
特に事業承継が絡む相続の場合、数百万円〜数千万円もの相続税が課される恐れがあります。
よって相続手続きでは、節税対策が非常に重要となります。
相続税の節税対策には、様々な方法があります。
財産を減らす方法や株価を下げる方法等、多種多様です。
加えて素人が知らない様な、節税に有効な特例制度も存在します。
この様な節税対策は、知識に乏しい一般人が実行するのはほぼ不可能です。
頑張って実行しても、失敗してペナルティが課されるリスクが大きいです。
よって相続税の節税を図る際には、税理士のサポートが不可欠です。
税理士は、税金の知識や節税に役立つ特例等に詳しいです。
特に相続税申告の経験が豊富な税理士ならば、節税の効果を最大限に発揮できます。
自力で申告する場合と比べて、数百万円以上も支払う税額が削減できる可能性もあります。
税負担を軽減してくれる税理士は、相続の場面では非常に心強いです。
節税を検討する方には、税理士に相談するのを強くオススメします。

⑶提出書類の不備をなくす

前述の通り相続税は、一般的には多額になる傾向があります。
その為、税務調査が及びやすいです。
相続税申告後に税務調査が来る確率は、約30%前後と言われています。
また相続税申告を実施した方のうち、約2割程度が追徴課税等のペナルティを受けています。
上記の通り相続税申告した方は、税務調査を受けやすいです。
加えて、ペナルティも受けやすいのが現状です。
なぜこんなにも、税務調査に目をつけられるのでしょうか?
相続した資産の額が大きかったり、提出書類に不備がある場合、税務調査の対象となります。
税理士に相談することで、税務調査が及ぶ可能性を軽減できます。
相続経験が豊富な税理士ならば、税務調査が及びにくい様に書類を作成できます。
その結果、税務調査が及ぶ可能性が減少します。
また税理士に相談することで、書面添付制度の活用により、税務調査の確率を軽減可能です。
書面添付制度では、税理士が相続人に質問した事項について書面にまとめます。
その書面を相続税の申告書に添付する事で、税務調査の確率を軽減できると言われています。
加えて、仮に税務調査が及んだとしても、税理士がいればペナルティを受ける可能性を減らせます。
税務調査の際には、税務調査官から様々な質問を受けます。
素人の場合、税務調査官と有利に交渉するのは困難です。
結果として、ペナルティとして追徴金を課されてしまいます。
税理士が交渉に応じれば、対等もしくは優位な立場で交渉できます。
その結果、ペナルティが課されにくくなります。
上記の通り、税理士に相続に関して相談すると、様々なメリットがあります。
税理士に業務を依頼すると、それ相応の費用はかかります。
しかし税理士に相談すれば、費用以上のメリットを享受できます。

相続業務を依頼する税理士の選定基準

これまで説明した通り、税理士は相続において非常に重要です。
しかし、税理士ならば誰でも良い訳ではありません。
ここでは、相続業務を依頼する税理士を選ぶ基準についてご紹介します。

⑴相続税申告の経験

一番簡単に判断できるのが、「相続税申告の経験の豊富さ」を確認する方法です。
相続税申告の経験が豊富であるほど、節税や税務調査に対応できる可能性が高いです。
具体的には、一定期間の申告実績を見るのがオススメです。
月間で5〜10件、年間で50件以上の申告実績があれば、相続経験が豊富な税理士だと判断できます。
税理士を判断する際には、まずは相続税申告の経験を比較しましょう。
もう少し正確に見るならば、税理士一人当たりの申告件数を確認することがオススメです。
事務所全体では経験豊富でも、一部の税理士は経験に乏しい場合があります。

⑵相続に強い税理士

相続税申告の経験が豊富でも、実際に相続に強いとは限りません。
相続を確実に成功させる為には、本当に相続に強い税理士かを確認しましょう。
相続に強いかを確認するポイントを2つご紹介します。

①過去の預金通帳の確認

先ほど述べた通り、相続税申告に関しては、税務調査が入りやすいです。
その際税務調査官は、亡くなった方の預金通帳を確認します。
預金通帳を確認することで、問題点が無いか調べるのです。
よって税務調査対策として、前もって預金通帳を相続人の側が確認しておく必要があります。
過去の預金通帳を確認する税理士ならば、相続に強いと言えます。
逆に確認しない税理士には、相続業務をそれ以上任せない方が賢明です。

②書面添付制度

もう一つ、税務調査対策として「書面添付制度の活用」をご紹介しました。
相続に強い税理士ならば、当然この制度について話を進めてくれます。
しかし相続に詳しく無い税理士の場合、この制度自体知らない可能性があります。
この制度を用いるか否かで、税務調査が及ぶリスクがかなり違ってきます。
以上2つが、相続に強いか確認するポイントです。

⑶税理士報酬額

税理士に相続業務を依頼する際には、報酬額も確認しましょう。
報酬額が明示されていない場合、後々莫大な報酬を請求され恐れがあるので注意です。
また、相場とはかけ離れた報酬額を設定している場合も注意です。
相続財産総額のうち0.5~1.5%が、報酬の相場とされています。
これよりも高い場合には、予算に余裕が無い限りは避けることをおすすめします。
相場よりも安すぎる場合も、相続業務を依頼しない方が良いでしょう。
報酬額が安すぎる場合、業務の質が悪い可能性が高いからです。

⑷税理士の業務範囲

税理士によって、相続の際に行う業務範囲が異なります。
依頼する際には、極力多くの業務を遂行してくれる税理士を選びましょう。
特に、税務調査にまで対応している税理士がオススメです。
※関連記事
株式相続に伴う相続税

税理士への相続相談・業務委託にかかる費用

では最後に、税理士に相談や業務を委託する際に要する費用をお伝えします。
相続の際には、多額の税金が課されます。
その為、極力税理士に支払う費用は抑えるのが賢明です。

⑴税理士への相談

いきなり税理士に相続の業務を依頼する方は、そこまで多くないでしょう。
まずは、相続税がどのくらいになるか相談することから始めるのが一般的な流れです。
では、税理士に相談する際、どの程度の費用がかかるかご存知でしょうか?
多くの税理士は、軽い相談や抽象的な相談ならば、無料で相談に乗っています。
ただし、各ケースごとに異なる節税方法を聞いた場合、有料となります。
また、事業承継に関する相談も、有料となる場合が多いです。
税理士への相談費用は、30分でおよそ5,000円程度です。
30分で終わらない場合、当然さらに費用がかかります。
よってあらかじめ相談したい内容をまとめてから、税理士に相談することをオススメします。

⑵業務の委託

信頼できる税理士が見つかったら、実際に業務を委託する流れとなります。
税理士に業務を依頼する際、それぞれの業務に応じて費用が課されます。
この記事では、相続税申告に要する報酬料をお伝えします。
報酬料は、「相続財産のうち○%」と定められている税理士事務所が多いです。
もしくは、「相続金額が○円までならば、報酬料は○円」というケースもあります。
上記の通り、税理士によって相続税申告に要する報酬料金は異なります。
ただし、目安となる報酬料の相場はあります。
大まかな費用相場は、相続財産総額のうち0.5~1.5%と言われています。
相続総額が10億円ならば、報酬料は約500万円〜1500万円となります。
相続業務を依頼する場合、多額の費用がかかりますが、税理士に相談すると、費用以上にメリットの方が大きいです。
※関連記事
相続相談に必要な費用とは?

まとめ

今回は、相続と税理士の関係について解説しました。
「自分は相続なんて関係ない」と思っていても、いつ相続の場面が訪れるかは分かりません。
いざとなってからでは、相続の膨大な手続きに対応を行わなければならず大変です。
相続を円滑に進める為にも、前もって相続に向けて対策しましょう。
円滑な相続を実現する上で、税理士はとても心強いです。
税務のスペシャリストである税理士は、相続税に関して重要な役割を果たします。
相続税申告には、非常に多大な手間や時間がかかります。
自力でやると、半年以上かかる可能性もあるため、相続税申告については税理士に任せることがベストです。
税理士に相続について相談すると、多様なメリットを得られます。
確かに、税理士にかかる費用負担は大きいですが、多額の報酬を払ってでも、それ以上のメリットを期待できます。
ただし税理士ならば、誰に相続に関して相談できる訳ではありません。
相続を成功させる為には、本当に相続に強い税理士に相談することが重要です。
これから相続を迎える方は、是非一度税理士に相談してはいかがでしょうか?
要点をまとめると下記になります。

  • 相続における税理士の役割

→相続財産の価値算定、相続税申告、事業承継の対策

  • 税理士に相続について相談するタイミング

→相続開始日から1カ月以内がベスト

  • 相続税のセカンドオピニオン

→相続税申告から一年以内であれば、払いすぎた相続税を返してもらえる

  • 相続を税理士に相談するメリット

→相続税申告の負担軽減、節税出来る、税務調査が及ぶ可能性を軽減可能

  • 相続業務を依頼する税理士を選ぶ基準

→相続税申告の経験、相続に強いか、税理士報酬額、業務範囲

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