2021年5月5日更新資金調達

起業家の悩みとは?5つの悩みと解決方法

起業してから事業が軌道に乗るまでには様々な問題が生じるので、経営者1人で悩んでも解決できないこともあるでしょう。そのような時は信頼できる長けた相手に相談することが、解決の糸口になるかもしれません。この記事では、起業家のよくある5つの悩みと解決方法を紹介します。

目次
  1. 起業の悩み
  2. 起業の悩み①:資金不足
  3. 起業の悩み②:顧客や販路の開拓
  4. 起業の悩み③:知識不足
  5. 起業の悩み④:従業員の雇用
  6. 起業の悩み⑤:業績不振
  7. まとめ

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起業の悩み

独立を掲げる人にとって起業は決して失敗できないものですが、起業に際してはさまざまな悩みを抱えがちです。その悩みを解決できなければ起業してもうまくいかなくなることは十分に考えられますし、起業自体できなくなってしまう恐れもあります。

いかにして早い段階で起業に関する悩みを解決できるかが重要といえるでしょう。今回はありがちな起業の悩みと、それに対する代表的な解決策をご紹介します。

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起業の悩み①:資金不足

起業の悩みである意味最も多いといっても過言ではないのが「資金不足」です。

資金が足りないと起業も経営もうまくいかない

資金が足りないことは起業を行う人にとって致命的な障害といえます。最近は「1円起業」という言葉もあるように、起業に際して必要な資金が少なくなっているイメージがあるでしょう。しかし、1円起業は起業それ自体にかかるお金が1円で済むわけではなく、あくまで資本金を1円からスタートさせることができるという意味です。

起業に際して行われる手続きには費用が発生しますし、当然ながらその額は1円では済みません。個人事業主であれば開業資金は不要ですが、法人として会社を設立する場合、登記事項証明書や定款の提出などといった手続きの過程で発生する費用は諸々を合わせると25万円近くにまで膨れます。

さらに事業を行っていくための設備や施設の購入、当面の運転資金や生活資金を加味すると数百万円単位の資金は必要になるでしょう。このように会社の設立のためには一定以上の資金が必ず必要となります。起業をする以上、ある程度資金を貯めてから行う人がほとんどでしょう。

しかし起業してからすぐに運転資金を確保できるだけの売上を出すことは難しく、起業後しばらくは赤字経営が続く場合がほとんどです。起業したてであると融資を受けることも難しい点が問題となることが多いでしょう。

ほとんどの会社は運転資金の確保のために銀行などの金融機関から融資を受けるものですが、起業したばかりだと実績もないため、社会的信用性がどうしても低くなり、融資を受けることが難しくなります。

これらの点を踏まえると、起業をする際には設立に要する資金のみならず、起業してから経営をしていくうえで必要な資金をいかに確保するかが重要といえます。

資金不足の解決策

資金不足の解決策はいくつもあります。起業したての会社は融資を受けることが難しいのは事実ですが、決して融資が使えないというわけではありません。最近は「日本政策金融公庫の融資」や「商工会議所のマル経融資」、「自治体の融資」など、起業したてで実績がない会社でも融資をしてくれる機関が増えています。

こういった融資は「低金利」「無担保」「無保証」と、借りる側にとってはうれしい設定になっているうえに審査期間も短いため、起業後の運転資金確保にはもってこいです。

さらに、魅力的な会社に投資して経営のアドバイスをくれる「エンジェル投資家」や成長途上の会社を支援する「ベンチャーキャピタル」といったものも資金不足の解決策となります。

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起業の悩み②:顧客や販路の開拓

資金不足と並んで起業の悩みになりがちなのが顧客や販路の開拓です。

起業したてで顧客や販路の開拓が難しい

起業したてであるとやはり顧客や販路の開拓は簡単ではありません。起業したばかりの会社は知名度が低いですし、ネットワークも持っていません。最初は自分の家族や友人、知人など身近な人間を顧客にし、地道な営業活動を通じて販路を開拓していくことになるでしょう。

また、顧客や販路の開拓は決して「やればやるほどいい」というわけでもありません。顧客が順調に増え、販路が急速に広がっていくことはもちろん会社にとっては悪いことではありませんが、注文が増えすぎると対応できるだけの人的資源が不足した、さらに設備の限界を迎えてしまう可能性もあります。

そうなれば、かえって会社の負担を増やしてしまうことになるでしょう。もし注文に対応できなくなれば、会社の信頼を落としてしまうことにもなりかねません。そうならないためにも、顧客や販路の開拓は計画的に、効果的に行うことが重要といえます。

顧客や販路の開拓の解決策

顧客や販路の開拓は丁寧に、地道にやっていくことが一番です。依存し過ぎると逆効果ですが、最初は家族・友人や取引先のネットワークを生かして地道に顧客を増やして販路を拡大しながら、適切な範囲での宣伝を行っていくことがベターな解決策といえます。

また昨今では「Facebook」「Instagram」「Twitter」のようなSNSを駆使して、顧客や販路の拡大を行っているケースも多く見られます。業界によって手法は異なりますが、幅広くより効率的に顧客や販路の開拓を行うのなら、インターネットは外せないツールといえるでしょう。

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起業の悩み③:知識不足

知識の不足は起業経験がない起業家にとっては、切実な悩みの一つであるといえます。

経営者に必要な知識はたくさんある

起業して経営者になる以上、経営を行っていくうえで必要な知識は多くあります。法務・税務・財務などといった専門的な知識は、普通なら外部の専門家に委託するのが一番です。

しかし起業したばかりで資金に限りがある状況であれば、専門家に依頼してばかりはいられません。またそれらの専門的な知識を請け負うバックオフィス業務を担当する部署も、いきなり充実させることも不可能に近いでしょう。基本的な知識は身につけておき、ある程度のことは経営者自身で対応することになります。

ただ法務・税務・財務などの専門的な知識は、いずれもある程度勉強をしないと身につけられません。また経営者である以上、株式や契約、経営戦略の手法などといった知識も学ぶ必要があります。

どのような方針や舵取りで会社を動かしていくかは、どれだけ知識を得ているかによって左右されるといっても過言ではないでしょう。

知識不足の解決策

知識不足の解決策は、ただ書店で本を買って勉強する以外にもさまざまな方法があります。まずおすすめなのが経営や税務、法務、税務などいろいろな知識を教えてくれるセミナーを受けることです。

セミナーというと経営コンサルティング会社がやっているような有料のものもありますが、商工会議所のような公的機関であれば、無料で参加できるセミナーが開催されていることもあり、気軽に受けることができます。

こういったセミナーでは、わかりづらい知識を丁寧に教えてくれるだけでなく、同業者や他の会社の経営者との出会いのきっかけにもなるため、ネットワークを広げるきっかけにもなります。忙しくて足を運べない人は、インターネット上でセミナーの動画を公開していることもあるので、そういったものを活用するのもいいでしょう。

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起業の悩み④:従業員の雇用

従業員の雇用も起業の際に悩みになりがちなものです。

初めての従業員の雇用は意外と複雑

起業した当初は経営者1人や数人の役員で業務を回すことが多いですが、業務が増えてくると従業員を雇い入れることになります。しかし初めて従業員の雇用を行う際は難航するうえに、注意が必要です。

従業員の雇用は意外と複雑なもので、待遇の設定や社会保険の手続きなど、雇用に際して行わなければならないことが多くあります。いずれも適切に行わなければ、採用した従業員に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。

また、雇用する従業員の採用基準にも注意しておくべきでしょう。起業したばかりであるなら当然即戦力になるような人材が欲しいものですが、スキルに長けていても人間性がイマイチだったり、人間性が良くてもスキルがなかったりする従業員を採用してしまうと、かえって手間がかかります。

起業したばかりだと目の前の業務を片付けることで手いっぱいになりがちです。しかし、雇用した従業員の育成や研修はしっかりと行う必要があります。育成や研修に手をつけられずにいると、従業員のポテンシャルが伸び悩みかねません。

軽はずみな従業員採用は避け、入社後やその先までを見据え、入念な準備をしたうえで雇用を実施しましょう。

従業員雇用の解決策

上述のとおり、従業員の雇用には入念な準備が必要です。雇用契約書の作成、社会保険・労働保険の加入など、従業員の雇用に際して重要な手続きが多くあります。雇用の手続きやプロセスは、従業員を雇い入れる前にしっかり把握しておいた方がいいでしょう。

また、実際には幹部候補やエンジニア・技術職の方の確保が難しいでしょう。採用が難航している場合には長期的な視野で実行すると良いです。昨今は知人・友人やすでにいる従業員などの紹介を利用した、リファラル採用が注目を集めています。例えば、定期的にリファラル面接を行ったり、業界関連のイベントに顔を出したり、SNSで求人を告知するのも手です。

良い人材にアプローチをして失敗したとしても、たまにランチなどに誘うなどしてタイミングを見計らいましょう。なお、待遇条件の設定も非常に重要ですので事前に練っておく必要があります。

自社が与えられる利益を考える

労働時間や休日の設定も重要ですが、どのようなインセンティブを得られるかも採用に応募する基準になることが多いです。中途採用を行う場合であれば、前の会社との待遇を必然的に比較されることになるため、自社の事業の魅力だけでなく、どれだけの利益を与えられるかも精査した方がいいでしょう。

採用基準は多角的に

採用基準に関してもただ履歴やスキルに固執せず、人間性や成長性、やる気など多角的な評価を加味したうえで設定すべきです。採用に要する時間は決して長く取れないことが多いですが、それでもじっくり応募者と話をして、相手の特性を引き出すように尽力しましょう。もちろん、採用したらそれで終わりというわけではありません。

外部研修も視野に入れる

採用した従業員のポテンシャルを引き上げるには、研修や育成は欠かせないプロセスです。しかし、業務上の都合で研修や育成に時間を割けないことは多いでしょう。最近は研修や育成のアウトソーシングを行っている会社も多く、商工会議所でも研修を請け負ってくれることがあります

それなりの料金はかかりますが、多種多様な会社を見てきた外部の人間だからこそ得られる知識は、従業員のレベルアップに役立つでしょう。

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起業の悩み⑤:業績不振

業績不振は起業家のみならず、どの会社の経営者でも悩みの種になります。

業績不振の原因が複数ある

業績不振というと売上の減少などで発生するイメージがありますが、必ずしも原因がそれだけとは限りません。コストの増加や負債など、会社の資金繰りをどのように行っているかも業績にダイレクトに影響してくるものです。

つまり業績不振は会社が提供しているサービス・商品の売れ行きのみならず、日ごろからの経営者の資金繰りの方法も原因になり得るといえます。そのため業績不振が発生したからといって、ひたすら設備投資や新商品開発に資金をかければ解決するというわけではありません。

むしろ原因を読み違え、誤った解決策を講じれば業績不振に拍車をかけてしまうことにもなりかねません。業績不振を解決するには、まず冷静に原因を分析することが何よりも大事といえるでしょう。そして、時には経営者自身のこれまでの経営方法を反省することも大切なことです。

業績不振の解決策

業績不振の解決策は何よりもまず原因を見極めることです。単純に商品・サービスのヒットがなく、売上が落ちているなら設備投資や研究開発を積極的に行えばいいですが、それ以外の原因の場合はこの解決策では効果が薄くなってしまいます。

まずは帳簿などをチェックし、会社の資金繰りに無駄はないかを徹底的に分析してみましょう。そこで確認された無駄を整理するだけで、黒字に転換するケースは少なくありません。また売上が落ちているからといって従業員をこき使うだけでなく、逆に休ませたり、福利厚生を積極的に取り入れたりして環境を変えてみるのもいいでしょう。

こうすることで従業員の作業効率や士気が向上し、業績アップにつながることもあります。もし「原因がわからない」「解決策が思いつかない」という場合は、経営コンサルティング会社や商工会議所のような機関に相談し、専門家のアドバイスを得るようにしましょう。

一方で、M&A(買収と合併)は近年、事業再生の手法としても注目を集めています。業績不振である事業の一部を必要としている企業に売却することで、経営が好転するケースもあります。

M&Aによる事業売却をご検討の場合は専門知識が必要なため、M&A仲介会社を利用するのがおすすめです。

M&A総合研究所にはM&Aに関する知識・経験が豊富なアドバイザーが在籍しており、これまで培ってきたノウハウを活かしてM&Aをフルサポートいたします。

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まとめ

起業の悩みはどれも切実で、解決策への努力は一つも怠ってはいけないものです。起業してから事業が軌道に乗るまで、経営者はさまざまな問題に行き当たり、その都度悩むことになります。

しかし、問題の中には経営者1人が悩んでも解決できないことも多いでしょう。そのようなときは専門的な知識に長けた相談相手を見つけ、悩みを話してみることも解決策を見つける糸口になります。

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