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2019年11月20日更新
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​​株式贈与とは?手続きや税金、非上場株式の株価評価方法について解説

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この記事の監修専門家
M&A総合研究所 公認会計士
高谷 俊祐

早めの対応が贈与を活用した相続税対策の基本になります。贈与には非課税の特例が多くありますが、相続には非課税の特例がほぼありません。つまり、亡くなるまで自身で財産を全て保有していると、亡くなった段階でご家族がその財産を引き継げない可能性があるため注意が必要です。

目次
  1. 株式贈与
  2. 株式贈与とは?株式贈与の意味とメリット・デメリット
  3. 株式贈与と株式譲渡との違い
  4. 株式贈与の特徴とメリット・デメリット
  5. 株式相続の特徴とメリット・デメリット
  6. 株式売買の特徴とメリット・デメリット
  7. 贈与と税金の関係
  8. 自社株式の贈与に必要な手続きとは?
  9. 株式を贈与した場合の株式評価方法と事業の継承方法
  10. 株式贈与で取得した株式の確定申告
  11. まとめ

株式贈与

ここでは普段あまり馴染みのない株式の”贈与”について触れて行きたいと思います。
そもそも株式の贈与とはどういう事なのか、株式贈与に関わる用語や税務、法務についてわかりやすく解説していきます。

株式贈与とは?株式贈与の意味とメリット・デメリット

似たような言葉で株式譲渡という言葉を耳にした事があるかと思います。

株式譲渡と株式贈与、これら二つにはどのような違いが何があるのでしょうか。

そもそもの贈与と譲渡の意味の違いは一見すると同じ意味に捉えられますが、両者を区別する上では、贈与における意味である、当事者の一方が無償で自己の財産を相手方に与える意思を表示し,相手方がこれを受諾することによって成立する契約。

本記事で解説する株式贈与とは株式譲渡の1つの方法で、相続人や会社の後継者等に自身の持つ株式を移転する為の手段の一つです。

株式の譲渡には売買・贈与・相続といった3つの方法が典型的であり、これら3つを組み合わせて譲渡することも可能です。

自身の状況により、どの方法で移転するのが最善策なのか判断する為には個々に違った税制面があるこれらを総合的に考える必要があります。税制については後に詳しく記述します。

株式会社は一般的にその会社の規模に関わらず、必ず「株式」を発行するものです。

会社のオーナーであるという事は役職に関わらず株式を持つ個人または法人の「株主」の事を言います。

必ずしも社長だからと言ってオーナーではないという訳ですね。

株式贈与と株式譲渡との違い

株式譲渡とは、対象となる会社の株主である譲渡人が保有している発行済みの株式を法人、又は個人の譲受人に譲渡して経営権を譲り渡す事で会社を承継させる方法の1つです。

株主が代わるだけなので、譲渡の対象となる会社はそのまま存続し、会社名や対象会社の保有する資産や取引先との契約関係、従業員の雇用関係、許認可関係、債権・債務に至るまでそのまま引き継がれるのが特徴です。

そのため株式譲渡をしたからといって対外的には目に見える大きな変化はありません。

また、合併等の他のM&A手続きと比較しても手続きが簡易であることから、特に非上場会社である中小企業のM&A(第三者への承継)において最も多く活用されています。

ただ、M&Aの手法である以上実際に行う際にはM&Aの専門家のサポートが必要です。
その際にはM&A総合研究所にご相談ください。
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規模の小さい企業がM&Aを実施することが考えられますが、そのような案件にも対応しています。

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株式贈与の特徴とメリット・デメリット

株主であるオーナーが後継者となる個人または法人に自社株を生前に贈与するという方法です。
一言に贈与といっても、具体的には主に次の3つの方法が挙げられます。

  • 「暦年単位課税」による贈与
  • 「相続時精算課税制度」という制度を利用した贈与
  • 「非上場株式等についての贈与税の納税猶予制度」の制度を受けて行う贈与

暦年単位課税については、誰に贈与するのかにより贈与税が異なります。

株式贈与のメリット

売買と異なり後継者となる個人または法人は株式を購入する為のまとまった資金を用意する必要がなく、暦年贈与を利用すると税負担を軽減することができます。

株式贈与のデメリット

後継者には贈与税が適応され課税の対象になります。

株式相続の特徴とメリット・デメリット

オーナーが公正証書として遺言を作成し、自社株を譲受人に譲渡する方法です。

株式相続のメリット

  • オーナーの意思で早い段階から準備する事ができる上に、遺言書を作成する事で比較的簡単に実行することができます。
  • 特別な資金を後継者に用意する必要はありません。
  • 贈与と同様に譲受人が株式取得のための資金を準備する必要がない。
  • 相続税は贈与税よりも基礎控除額が大きいため税金面の負担が少ない

株式相続のデメリット

  • 後継者には相続税が適応され課税の対象となります。
  • 公正証書を作成する為、弁護士等に依頼する手間とコストがかかる。

株式売買の特徴とメリット・デメリット

オーナーと後継者となる譲受人が株式売買契約を結び自社株を譲渡する方法です。

株式売買のメリット

  • 贈与税の課税対象にならない。
  • 譲受人に対する遺留分減殺請求の対象にならない。
  • 贈与税より基礎控除額が大きく税金面の負担が少ない。

株式売買のデメリット

  • 譲渡人であるオーナーには譲渡所得税などの税金が課税されます。
  • 株式の売買価格が低額の場合は,後継者も課税課税の対象となる可能性があります。
  • 後継者は株式を購入する為のまとまった資金が必要になる。

贈与と税金の関係

譲受人1人につき年間110万円までは贈与税の課税対象にはなりません。

相続により譲渡する場合、一度に全額を渡さなければならない為、金額次第では相続税の課税対象になります。

しかし、生前贈与であれば控除額以内で少額ずつ譲渡していくことで贈与税を大幅に節約することができます。

また、年間110万円ずつ複数人数に贈与することも可能で、これも課税の対象にはなりません。

例えば、年間110万円を5人に贈与した場合は110万円×5人=年間550万円を非課税にする事ができます。

自社株式の贈与に必要な手続きとは?

自社株式を贈与する際には以下の手続きをしなければなりません

  1. 贈与契約書の作成
  2. 譲渡承認申請
  3. 取締役会の開催
  4. 法人税申告書の別表二の変更

⑴贈与契約書の作成について

自社株式を贈与する場合に重要な事は、贈与の証拠をしっかりと記録する事です。

贈与とは譲渡人による譲渡の意思表示と、譲受人の受諾という双方の同意があって初めて成立するものです。

契約書は贈与の事実を証明する為に必要になってくるので必ず作成します。

⑵譲渡承認申請

大半の非上場会社は、勝手に自社株式を贈与することができないよう譲渡制限がされています。

その為譲渡人は会社に対し、譲渡承認申請を行わなければなりません

⑶取締役会の開催

会社は譲渡承認申請書が提出されたら、取締役会を開催し、その承認を行います。

さらに、取締役会議事録を作成して保管しておかなければなりません。

取締役会を設置していない会社の場合は、株主総会を開催します。

⑷法人税申告書の別表二の変更

税務署に提出する法人税申告書の別表二に記載する株主の記載内容を変更します。

株式を贈与した場合の株式評価方法と事業の継承方法

非上場株式の株価評価方法

非上場株式は上場株式と比べると評価方法も複雑になる事が非常に多くなっています。

譲受人が、その株式を発行した会社の経営を実行支配する力を持つ株主になるのか、それ以外の株主なのかより、特例的な評価方式もしくは原則的な評価方式によって評価することになります。

原則的な評価方式の方が特例的な評価方式より株価が高くなるのが一般的な傾向です。

株価の具体的な計算方式

  • 大手企業:類似業種比準方式

→同業種や類似した企業の上場会社平均株価を基にして、株価を計算する方法

  • 中小企業:併用方式

→類似業種比準方式と純資産価額方式を併用し、株価を計算する方法

  • 零細企業:純資産価額方式

→会社の総資産や負債を基に株価を計算する方法

利益を安定して出している会社については、原則的な評価方式に則り評価を行った場合、類似業種比準方式<併用方式<純資産価額方式の順に、株価が高くなるのが一般的な傾向です。

また、株価を計算する際には、「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」の2つを計算した結果が「純資産価額方式」の方が低い場合には、「純資産価額方式」を採用することができます。

その為、会社の規模が大きいほど、株価は低くなるという傾向にあります。

配当金で利益を得ている等の場合には、経営権を支配しない場合に適応される株価の計算方法を利用します。

その株式の配当で得ることのできる1年間の配当額を一定利率で還元し、元本である株式の価額を計算する方法です。

この計算された価額を「配当還元価額」といいます。年間配当額/10%×一株あたりの資本金等の額/50円という計算式で求められます。年間配当額は〔直前期末以前2年間の配当金額×1/2〕÷〔1株あたりの資本金等の額を50円とした場合の発行済み株式数〕と定められています。

株式贈与で取得した株式の確定申告

株式贈与で取得した株式の確定申告も所得税の確定申告と同じ時期に行います。

正確には所得税の確定申告は2月16日から3月15日の間となります。

ですが、所得税の確定申告と贈与税の申告は、同じ時期きも関わらずまったくの別物であるので特に注意が必要になってきます。

人によっては、2つ申告しなければいけない人も中にはいらっしゃると思いますので混同しないように留意しましょう。

また、よくある初歩的な勘違いの1つとして、贈与税の申告をするのは、贈与した人ではなく、された人です。贈与人と譲受人の関係をしっかりと把握しましょう。

仮に先代の家系の経営者から次の世代の子供にに対して贈与をしたのであれば、贈与税の申告をするのは子供自身ということになります。なお、生前贈与は産まれて間もない赤ちゃんにすることも可能ですが、そのような場合には親権者や法廷代理人が代わりに申告書を提出しても問題ありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

言葉の意味から法律、税制に至るまで、なかなか聞きなれない専門用語が多く、意味も類似した単語が多々あり煩雑なように思いますが、この贈与というシステムを上手に利用して節税などにうまく活用して頂けたら幸いです。

“早めの対応”が贈与を活用した相続税対策の基本になります。

相続等が発生して相続税の納税額が分かってから慌てるケースは本当によくあります。

贈与には非課税の特例が多くありますが、相続には非課税の特例がほぼありません。

つまり、亡くなるまで自身で財産を全て保有していると、亡くなった段階でご家族がその財産を引き継げない可能性があるということです。

将来性を見据え、不確定要素に備えるためにも有効に活用したい制度の1つですね。

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